いつの間にかお尻や太ももなどにできている赤色や白色の線は肉割れ線と呼ばれており、早めのケアが必要です。妊娠線のような肉割れはなぜできるのでしょう。そこで今回は、肉割れ線ができる原因や、肉割れを自力で消す方法をご紹介します。
【目次】
■肉割れとは
肉割れとは、肌にできる線のことです。ひび割れのような白い線や赤い線の「肉割れ線」は「ストレッチマーク」などと呼ばれることもあります。妊娠中にできる肉割れ線は「妊娠線」や「マタニティライン」と呼ばれます。
太ももやふくらはぎ、お腹やお尻、二の腕やバストなどにできやすいですね。
■肉割れのメカニズム
肉割れとは、皮膚の真皮層にあるコラーゲンの繊維が裂けてしまった状態です。肌の表面である表皮層は、傷がついてもすぐに回復しますが、表皮の下にある真皮層は、新陳代謝が鈍く、ターンオーバーが進みにくい場所です。
■肉割れ線ができる原因
肉割れ線ができる原因は、
・成長や筋力アップ、妊娠や肥満などによる急激な皮膚の伸び
・急激な脂肪減少による皮膚の縮み
・加齢や日焼けによるコラーゲンの減少
・歩き方や走り方の癖
・運動不足や加齢による血行不良
・乾燥
などが影響していることが多いですね。したがって、肉割れを消すためには、肉割れを作る原因に合わせて対処することが大切です。
主に急激な体型の変化によってできる肉割れ。太っている人にできやすいイメージがあるかもしれませんが、痩せている人でも妊娠や過度な筋トレによる体型の変化によって肉割れができることはあります。
また、体型が変化していなくても、加齢により真皮のコラーゲンが減少し、ちょっとした刺激がダメージとなって、繊維が裂けて肉割れになってしまうこともあります。
この他、運動不足や入浴をシャワーだけで済ますことによる血行不良によって、肉割れができる場合もあります。ヒールが高い靴を履いたり、正しい姿勢で歩けていなかったりすることで余計な筋肉が脚に付き、それが肉割れに繋がるケースもあります。
肉割れができやすい場所は、皮脂の分泌量が少なく、乾燥しやすい傾向があります。したがって、肉割れを消すためには、保湿やマッサージによってお肌のうるおいをアップし、肉割れができた部分のターンオーバーをサポートするのがおすすめです。
ただし、マッサージをする際は、マッサージオイルやクリームなどを塗り、肌の滑りを良くすることで、マッサージによる摩擦のダメージを軽減することができます。
特に、妊娠中は、妊娠線防止用のクリームやオイルなどが販売されていますので、マタニティマークができる前にケアしておきたいですね。もちろん、肉割れの予防や緩和に着目したアイテムを使用してもOKです。
マッサージは痛いと感じる位強い力を加えたり、何度も擦るのはNGです。肌に刺激を与えないよう、優しく撫でるように行いましょう。
肉割れ線を消すためには、お肌にダメージが与えられないよう、紫外線対策を行うことも大切です。
紫外線は、お肌のコラーゲンにダメージを与えますし、肌のバリア機能やターンオーバーのサイクルを乱してしまいますので、できるだけ日焼けしないようにしたいですね。
そして、肉割れ線を消すためには、お肌の外側のケアだけでなく、内側のインナーケアを行うのも効果的です。
例えば、
・お肌の材料となるタンパク質を多く含む肉や魚、卵や大豆を食べる
・お肌の新陳代謝に欠かせないビタミンやミネラルを含む野菜や果物、きのこや海藻類を摂る
・脂肪の元になる炭水化物や脂質は少なめにする
などですね。
特に、魚の皮やウナギ、豚肉やフカヒレなどのコラーゲンを多く含む食品がおすすめです。コラーゲンの生成にはビタミンCが必要ですので、レモンやイチゴ、パプリカなどのビタミンCを多く含む食品と組み合わせるとより効果的といわれていますよ。
さらに、肉割れ線を消すためには、肉割れ線ができる原因を改善することも欠かせません。
特に、歩き方や走り方によって筋肉に負担がかかり、肉割れ線ができている場合は、歩き方や走り方を変えたいですね。
例えば
・ヒールの高い靴を履いている
・足に合わない靴を履いている
・O脚やX脚
・足の指を地面に付けずに歩いている
などは、筋肉に負担がかかり、肉割れ線ができる原因になりやすいので注意が必要です。
その他にも、血行不良も肉割れの原因になりやすいので、血行を改善することも肉割れ線を消す効果的な方法です。
例えば、運動不足の方や冷え性の方は、適度な運動を行い、筋肉量をアップさせることで、血行が改善されやすくなります。ただし、筋肉質の方が運動をすると、ますます筋肉量が増え、肉割れができるケースがありますので注意しましょう。
また、毎日湯船に浸かり、全身を温めるようにすることも、血行改善におすすめですよ。
そして、肉割れ線の症状によっては、自力で治すのはかなり時間がかかるケースもあります。肉割れ線が赤色や紫色の場合は、比較的早く消すことができます。しかし、肉割れ線が白くなったり、肉割れ線が太くなって光沢が出ている場合は、プロの力を借りることで、効率よくお肌のターンオーバーを促すことができます。
例えば、
・微弱電流を流し新陳代謝を促すマグネテラピー
・コラーゲンを活性化させるレーザー治療
・お肌にうるおい成分を与える超音波イオン導入
・お肌の再生を促すケミカルピーリング
・お肌の血行改善をサポートするガス治療
など、さまざまな種類がありますよ。
それでは実際に、肉割れを消すマッサージにおすすめのアイテムをご紹介します。
NOCOR(ノコア)のアフターボディ トリートメントクリームは、肉割れや妊娠線のトラブルにアプローチするクリームです。
整肌成分のビタミンC誘導体や保湿成分のフラーレンなどの選び抜かれた成分が気になる悩みをサポートします。肌への優しさを考えた処方で、敏感肌の人や妊婦さんも安心して使えるところが魅力。
サラサラなテクスチャーで肌なじみがいいため、快適に使えるのもポイントです。
WELEDA(ヴェレダ)マザーズ ボディオイルは、産前産後の妊娠線ケアや肉割れを消すためのケアにおすすめのアイテム。
アーモンドオイルやホホバ種子油、コムギ胚芽油などが乾燥による突っ張りを和らげ、ハリや柔軟性のある肌へと導きます。
1日に2~3回、お腹や太もも、ヒップやバストなどの肉割れが気になる部分のマッサージに使うのがおすすめです。
Bioil(バイオイル)は、1987年に南アフリカで発売されてから現在まで、世界各地で使われてきたスキンケアオイル。傷跡やニキビ跡、肉割れなどの気になるトラブルのケアに役立ちます。
肉割れを消すマッサージに使う場合は、円を描くように優しく撫でるのがポイント。脂肪の多い部分は丁寧に塗り込みましょう。朝晩2回の使用が基本ですが、どのタイミングでも使えます。
erbaviva(エルバビーバ)のST マーク オイルは、肌の状態を整えるニンジン種子油とローズヒップオイルが含まれたマッサージオイル。肉割れを消すマッサージの他に、妊娠線の対策でも活躍します。
しっとりとしたテクスチャーで肌を保湿し柔軟性をキープしますが、ベタつかないのでどの季節でも快適に使えるでしょう。オーガニック認証されているため、化粧品の成分にこだわりがある人にもおすすめです。
CLARINS(クラランス)のボディ オイル トニックは、ハリのあるしなやかな肌に導くボディオイル。肉割れを消すマッサージの際に、気になる部分の肌に馴染ませます。マッサージ後に冷水で洗い流すと、さらに肌が引き締まってハリを高めてくれます。
植物由来の豊かな香りで、リラックスしながらケアできるところもおすすめしたいポイントです。
Anges(アンジェス)のマミィ ボディケア クリームは、妊娠中の肉割れに特化したマッサージクリームです。できてしまった肉割れを消すというよりも、妊娠線ができるのを予防してくれる効果が期待できます。
妊娠中は肌が敏感になりやすく、普段は化粧品による肌トラブルが起きない人でも赤みやかゆみを感じてしまいがち。しかし、このクリームは天然由来成分99%以上なので安心して使用できます。伸びがよくスッとなじむので、毎日のケアが億劫になりづらいでしょう。
AMOMA(アモーマ)のマタニティオイルは、日本人の肌に合いやすい米ぬかを原料にしたライスオイルと、高保湿のマカダミアナッツオイルをベースにしたマッサージオイルです。マンダリン、パルマローザなどの精油が含まれていて、アロマテラピーを楽しみながらマッサージができます。
合成香料や合成着色料は無添加。100%植物由来の成分になっています。
ママ&キッズのナチュラルマーククリームは、カレンデュラオイル・アルガンオイル・エラスチンなどの肌の弾力をキープする成分と、スーパーヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が含まれたボディクリームです。
無香料で低刺激なので、つわりの時期でも使いやすくなっています。余ってしまった場合は産後に赤ちゃんに使うことも可能です。
ママグレイスのマタニティオーガニッククリームは、妊娠前から産後まで長く使えるマッサージクリームです。
21種類もの保湿成分が配合され、全身の保湿を行えます。オーガニック認証原料を使用し、肌への優しさにこだわって作られているのが特徴。合成着色料・合成香料・パラベンも無添加です。
麻布化粧品のははこは、マッサージをしなくても、妊娠線を予防する効果が期待できるクリームです。
妊娠中におなかをマッサージするとおなかが張ってしまうなどのトラブルが起きる可能性があるため、マッサージ不要でしっかり保湿できるクリームは妊娠線予防として最適です。
シアバターやプラセンタエキスなどの保湿成分の他に糀が含まれており、お肌に潤いを与えてくれます。
キラリボーテは、妊娠線や肉割れに効果を発揮するクリームです。
妊娠線解消を目的に作られた成分「レジストリル」を配合しており、妊娠線の原因となる部分に直接アプローチしてくれるのです。その結果、ダメージを受けた細胞を修復し、妊娠線や肉割れが少しずつ目立たなくなります。
また、6種の植物エキスと天然オイル、スリミング成分を配合しているため、同時にハリと潤いに満ちた美肌へと導いてくれますよ。
ストレッチマーククリーム キラリボーテ / ¥1,980
肉割れにコンプレックスがあると、強い力でマッサージしたくなります。ところが、力を込めてマッサージをすると、肉割れを消すのに逆効果です。
強い力でマッサージをすると、肌に摩擦がかかります。摩擦によって肌の表面のバリア機能が低下すると、乾燥が進んで肌の柔軟性が損なわれ、肉割れが起きやすい状態になってしまいます。
また、摩擦を与えると、内出血や血行障害に繋がり、痣やシミができる可能性も否定できません。そのため、肉割れ解消のためにマッサージは優しい力で行いましょう。オイルやクリームを塗り、手を滑らせるようにしてマッサージすると、摩擦を軽減できます。
肉割れは太った時にできるイメージが強いので、肉割れを消すために筋トレをする人もいます。しかし、ハードな筋トレは肉割れを引き起こします。
重い負荷をかけて筋トレをすると、急激に筋肉が発達します。筋肉が大きくなるスピードに皮膚が追い付けなければ、さらに肉割れができてしまうでしょう。肉割れを消したいなら、筋肉を急激に成長させるハードな筋トレは避けた方が無難です。
ただし、運動は代謝を上げて脂肪の燃焼を促進し、肥満による肉割れを予防します。新しく肉割れを作りたくない人は、ウォーキングやヨガなどの有酸素運動をメインに行うのが良いでしょう。
肉割れを消すためには、ストレスは厳禁。ストレスが溜まると、自律神経が乱れて血行不良に繋がります。血行が悪くなれば、皮膚の伸縮性や柔軟性が低下するので、肉割れができやすい状態になるでしょう。
また、ストレスは肉割れの元になる「糖質コルチコイド」というホルモンの増加にも関わります。さらに、ストレスが溜まっている人は暴飲暴食で急激に太ることも多いため、ストレスはできるだけ発散させましょう。
肉割れを消すためにストレスを発散させたいなら、趣味を楽しんだり、適度に休息を取ったりするのがおすすめです。
肉割れを消すためには、体を締め付けるのもやめましょう。体が締め付けられると、血行が悪くなり、新たに肉割れができたり、肌の修復が遅れたりします。また、体の締め付けは内出血や痣にも繋がるので、注意が必要です。
きつく締めたベルトやサイズの合わないブラジャー、脚が疲れるほどのスキニーパンツなどは体を締め付けるため、肉割れを消したい人は避けた方が良いでしょう。
肉割れが一度できてしまうと、消すのは簡単ではありません。そのため、肉割れのない美肌に憧れているなら、日頃から予防することが大切です。
肉割れの予防法のひとつが、姿勢を正すこと。例えば、片方だけに重心をかけて立ったり、足の指に力を入れずに歩いたりすると太ももが太くなって肉割れが起こりやすくなるため、注意してください。
また、ヒールの高い靴や足に合わない靴も肉割れに繋がることがあるので、歩きやすい靴を選ぶことも重要です。
多くの場合、肉割れは急激に太ったときにできます。太るスピードに皮膚の成長が追い付かず、皮膚が裂けて肉割れが現れるのです。
肉割れを予防するには、急激に太らないために体重をコントロールするのがポイントです。食生活を見直したり、定期的に運動したりして脂肪の蓄積を予防しましょう。毎日体重を測り、なるべく体重の増加を抑えることも大切です。
なお、妊娠中の人も太りすぎは良くありません。急激に太ると肉割れや妊娠線が目立つだけでなく、赤ちゃんや自分の体に悪影響が出ることもあるため、しっかりと体重管理を行いましょう。
肌が乾燥すると、肉割れができやすい状態になります。肉割れを予防したいなら、ボディも顔と同じように保湿しましょう。
また、保湿するときは、マッサージをするのがおすすめです。マッサージで血行が良くなると、新陳代謝が高まって肌の伸縮性が高まり、肉割れができにくくなります。また、新陳代謝が促進されると、できてしまった肉割れも目立たなくなるでしょう。
マッサージは、肉割れを消す場合と同じように優しく行うのがポイントです。強い力でマッサージすると、肌が傷ついて肉割れができやすくなるので気を付けてください。
肉割れを予防するには、バランスの整った食事を摂ることも大切です。
■糖質や脂質の摂りすぎに注意する
糖質や脂質は健康のために必要な栄養素ですが、摂りすぎると太る原因になります。急激に太ると肉割れができるため、糖質や脂質の過剰摂取は控えましょう。
■タンパク質やコラーゲンを積極的に摂る
肌の新陳代謝を促すタンパク質や肌に弾力を与えるコラーゲンは、肉割れの予防に役立ちます。
<タンパク質を豊富に含む食べ物>
肉類、魚類、卵、乳製品、大豆製品など
<コラーゲンを豊富に含む食べ物>
手羽先、軟骨、牛すじ、フカヒレ、ウナギ、ゼラチンなど
レーザー治療は、肉割れを消す代表的な治療方法のひとつ。真皮に直接働きかけるレーザーを照射して、コラーゲンの生産を促します。肉割れは、コラーゲンの繊維が避けてできたものなので、コラーゲンの生産が活発化すると、目立たなくなることが多いです。
肉割れのレーザー治療にかかる費用は、1回で10,000円~50,000円程度。治療回数は個人によって差がありますが、一般的には5回程度の施術が必要だと考えられています。
ダーマペン4は、肉割れやニキビ跡などを消すために美容クリニックなどで用いられているマシン。肌の真皮層まで届く極細の針を刺し、成長因子を浸透させることで、肌の修復を促します。ほとんど痛みや出血の心配がなく、ダウンタイムが必要ないのも嬉しいポイントです。
ダーマペン4の費用は部位によって違いますが、お腹の肉割れ治療の場合で1回90,000円程度。4回ほどの施術で肉割れが目立たなくなることが多いです。
皮膚科や美容クリニックで受けられるケミカルピーリングは、角質や表皮はもちろん、真皮までを化学的に取り除き、皮膚の再生やコラーゲンの生産を促します。
肉割れを消すだけでなく、ニキビやニキビ跡を解消したり、ハリをアップさせたりして美しい肌に導く効果を期待できます。
ケミカルピーリングの費用は、1回につき4,000円~15,000円程度。肉割れを消すためには、6~10回程度の治療が必要です。
肉割れを消すための治療を受けたくても、どのクリニックを選べばいいか迷ってしまう人は多いでしょう。クリニックを探すときにチェックしたいポイントをご紹介します。
■クリニックやドクターの実績
肉割れの治療をはじめとする美容医療には、高度な技術が必要です。肉割れの治療に実績のあるクリニックやドクターに治療を頼めば、効果を期待できるでしょう。
■カウンセリングの丁寧さ
肉割れを消すクリニックを決めるときは、複数のクリニックでカウンセリングを受けるのがおすすめです。治療内容や使うマシン、薬剤などについて詳しく教えてもらえたり、料金をわかりやすく明示してくれたりするクリニックなら、安心して治療を受けられるでしょう。
■口コミ
クリニックを選ぶときは、口コミもチェックしましょう。特に、肉割れの治療を受けた人の口コミは参考になります。
一度できてしまった肉割れを消すためには、保湿やマッサージで根気よくケアする必要があります。紫外線対策や食事内容を見直すことも効果的ですよ。肉割れ線でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。