使う頻度が高い流し台は、水分が多く、汚れも付きやすいので、毎日のちょっとした掃除できれいを長持ちさせることができます。そこで今回は、流し台の毎日のケア方法と、水垢や油汚れ、カビやサビなどの掃除方法をご紹介します。
毎日使用する流し台は、食べ物の汚れや油汚れの他にも、水道水のミネラル分が固まった水垢や石けんカス、カビなど、さまざまな汚れが付きやすい場所です。
特にキッチンのシンクは、食品を扱う場所ですので、できれば毎日掃除をして、清潔な状態を保ちたいですね。
■流し台の毎日の掃除
キッチンや洗面所の流し台の毎日の掃除は簡単ですし、短時間で済ませることができます。
1日の最後に、排水口のゴミを取り除き、掃除用のスポンジと食器用の中性洗剤を使って流し台を洗うだけです。油汚れや石けんカスは、中性洗剤で洗い、しっかりすすぎを行えばこびりつきにくくなるので、綺麗な状態をキープすることができます。
そして、水垢を予防するためにも、仕上げに流し台や蛇口の水分を布巾やクロスで拭き取るようにするのがおすすめです。
しかし、平日は忙しく、毎日流し台の掃除をするのは難しい方も少なくないと思います。キッチンのシンクは食品を洗ったり、食器類やキッチン器具などを洗う場所でもありますので、週末を利用して掃除をしたいですね。
汚れが付着したままにしておくと、雑菌やカビが繁殖する原因にもなります。
ただし、流し台の掃除は、力任せに長時間擦ることで、傷がついてしまいます。流し台に傷がつくと、今度は傷に汚れが入り込み、汚れやすくなってしまいますし、掃除も手間がかかります。
汚れに合った洗剤を利用して、流し台を傷つけないように掃除したいですね。
■油汚れや石けんカスの掃除
キッチンのシンクにつく油汚れや、洗剤や石けんを使うことで付いてしまう石けんカスは、酸性の汚れになりますので、アルカリ性の洗剤を使用して掃除を行いましょう。
例えば、100均でも購入できる重曹やセスキ炭酸ソーダを水に溶かして、アルカリ性の洗剤として利用しましょう。
「重曹」は水100mLに小さじ1杯の重曹を入れて溶かし、スプレーボトルに入れて使用します。重曹よりも汚れ落ちが良く、近年注目されている「セスキ炭酸ソーダ」は、水500mLに小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを入れて溶かし、スプレーボトルに入れましょう。
使い方は簡単で、重曹水やセスキ炭酸ソーダ水をスプレーして、スポンジで優しく擦るだけです。汚れ落ちが悪い場合は、スプレー後20分程度放置してからスポンジで擦るようにしましょう。掃除が終わったらしっかりすすぎを行います。
キッチンのシンクや洗面所などの流し台の水垢は、水道水のミネラルやカルシウムなどの成分が固まって白くなってしまったり、ウロコ状になったもので、アルカリ性の汚れです。
したがって、先ほどご紹介したような重曹水やセスキ炭酸ソーダ水のようなアルカリ性の洗剤での掃除は、効果的ではありません。
アルカリ性の汚れには、酸性の洗剤で汚れを中和してから掃除を行いましょう。
例えば、100均でも購入できるクエン酸がおすすめです。200mLの水に小さじ1杯のクエン酸を入れて溶かした「クエン酸水」をスプレーボトルに入れて洗剤として使用し、スポンジで擦ります。
また、調味料のお酢も、掃除道具として使用できます。穀物酢や、米酢、醸造酢、ホワイトビネガーなど、お酢に調味料やうま味成分が加えられていないお酢を使います。お酢1:水1で混ぜ、スプレー洗剤として使用し、スポンジで擦って掃除をします。
■水垢が取れない場合は
スポンジで擦っても水垢が落ちない場合は、スプレー後30分~1時間程度放置してから擦りましょう。また、水垢にキッチンペーパーを被せ、上からクエン酸水や酢水をスプレーし、さらにラップで覆って30分~1時間程度放置するパックも効果的です。
ただし、長時間の放置は、酸性の洗剤が流し台を変質させる可能性がありますので注意しましょう。
またクレンザーで研磨するという方法もありますが、力任せに長時間擦ると、流し台自体を傷つけてしまいますので注意しましょう。
■ヌメリ
流し台の排水溝の汚れは、食べ物や油、髪の毛などが混ざりあい、頑固なヌメリ汚れになることもあります。
排水溝の汚れは、洗剤やブラシで掃除するのが一般的です。しかし、重曹の粉末を200mL排水溝に振りかけ、上からお酢100mLやクエン酸水をスプレーすることで、発砲効果で汚れが浮き上がり、簡単に汚れを落とすことができます。炭酸ガスが発生しますので、換気を行いましょう。
20分~30分程度放置した後、そのまますすぎを行い、残った汚れはいらなくなった歯ブラシで擦り落とします。
■黒カビ
排水溝の黒カビ掃除は、塩素系漂白剤でカビ取りを行いましょう。カビ以外の汚れを落とした後に行うのが効果的です。ただし、塩素系漂白剤は、酸性のものと混ぜると有毒なガスが発生しますので、混ぜないように注意しましょう。
塩素系漂白剤だけで使用する場合も、換気を行い、身体に付かないようにします。マスクやゴーグル、ゴム手袋を装着して使用します。
黒カビに塩素系漂白剤を吹きかけ、10分~30分程度放置したら、しっかりすすぎを行いましょう。
流し台の中でも、キッチンのシンクのようなステンレス製の場合や、流し台の蛇口の根元などは、茶色い汚れが付着していることがあります。このシンクの汚れは、サビの可能性があります。
サビのシンク掃除の方法は、重曹水を使用して、スポンジで擦ります。
重曹水では落ちない場合は、クリームクレンザーを使用しましょう。ただし、長時間擦りすぎると傷ついてしまいますので、注意しましょう。
使用後は洗剤やクレンザーをしっかり拭き取るか、水洗いを行います。
キッチンのシンクや洗面台などの流し台は、栄養や水分が豊富なので、1日の終わりに洗剤で軽く洗い、水を拭き取るだけで、頑固な汚れが付きにくくなります。ぜひ、流し台掃除の参考にしてみてくださいね。