CULTURE
2018.10.31
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<成田凌インタビュー>映画『ビブリア古書堂の事件手帖』

<成田凌インタビュー>映画『ビブリア古書堂の事件手帖』 <成田凌インタビュー>映画『ビブリア古書堂の事件手帖』

映画『ビブリア古書堂の事件手帖』
2018年11月1日(木)より全国ロードショー

鎌倉の片隅に佇む古書店「ビブリア古書堂」。五浦大輔(野村周平)は、亡き祖母の遺品である夏目漱石の『それから』に記された著者のサインの真偽を確かめるため、店を訪れた。若き店主・篠川栞子(黒木華)はサインの謎を解き明かし、この本には祖母が死ぬまで守り通したある秘密が隠されていることに気付く。夏目漱石のサイン本と、太宰治の希少本。50年の時を超えて、2冊を結ぶ禁断の秘密とは?

出演:黒木華 野村周平/成田凌/夏帆 東出昌大
原作:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫/KADOKAWA 刊)
監督:三島有紀子
脚本:渡部亮平、松井香奈
主題歌:サザンオールスターズ「北鎌倉の思い出」(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)
配給:20世紀フォックス映画/KADOKAWA
ⓒ 2018「ビブリア古書堂の事件手帖」製作委員会
映画『ビブリア古書堂の事件手帖』公式HP

―今回の作品で成田さんが演じている役柄を教えてください。

漫画専門のネット販売を行う稲垣という青年役を演じています。「ビブリア古書堂」を営む主人公の栞子と古書の交換会で出会い、物語に絡んでいきます。

―稲垣を演じるにあたり、役作りはどうされましたか?

三島監督とも話したのですが、最初に「中原中也」と「ジャミロクワイ」と言われたんです。それを自分なりに考えて、稲垣はこんな感じなのかな、と。撮影に入る前、衣装合わせの現場に僕が入っていったときに、監督が「ほらぁ!」って言ってくれたんですよね。そのときに僕が着ていた服がイメージに近かったようです。僕らの仕事って衣装とかすごく重要で、それによって気合いの入り方が違ってくるというか。そこで合致すると安心して初日を迎えられるんです。

―どこか飄々としているフェミニンな文学青年、といったイメージが成田さんにぴったりだなと思いました!

どうなんでしょう。稲垣ほど本好きというわけではなく、本は興味が湧いたときに読む感じですが…。原作の小説に多くのファンがいて、みなさんすでに自分の中でキャラクターの設定とかあると思うんですよね。たくさんのパターンを準備するのが仕事なので、それを用意して撮影には入りましたが、意識するというのはなかったです。ただ、原作あるなしに関わらず、マスな意見やみんなはこう考えているんだろうな、というのは一度考えた上で演じます。

―三島監督とはいかがでしたか?

女性監督は初めてだったかな。男性だから、女性だからってのは関係ないと思います。何より、監督は男前で頭がよくて的確でした。それに言葉にしてくれる人で、きれいだった、よかったって褒めてくれたり。でも、ダメなところもちゃんとついてくる方で。こういうの「苦手だよね」って、だから、僕は役にまっすぐ向き合うことができました。

―成田さんが印象に残っているシーンはありますか?

東出さん(編集部注:東出昌大さん)と一瞬だけ一緒のシーンがあったんです。本来は同じ時間に存在しない2人が交差する瞬間。過去と繋がるその場面がすごく美しいと感じました。

―全編を通して解き明かされていく謎解きもワクワクしますが、それ以外にも楽しめる作品ですよね。

そうですね。本を通して人と人が繋がっていくところや鎌倉の情景など、観ていてキレイだと感じられるシーンがたくさんある映画です。

―最後に見所を教えてください。

どう伝えればいいのかなぁ。一人が大事にしたものを、何十年もいろんな人が大事にしていく。それが"本"っていうのがすごい。無限に言葉が並べられてるわけですから。自分の言葉ではないものを大事にして、世代を超えて残してく。そういう本の強さを感じてもらえたら、と思います。

成田 凌(なりた りょう)

1993年11月22日生まれ。2013年より「MEN’S NON-NO」の専属モデルとして活動。その後、ドラマ「FLASHBACK」(2014年、フジテレビNEXT)の主演で俳優デビュー。以来、「人は見た目が100パーセント」(2017年、フジテレビ系)、「コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON」(2017年、フジテレビ系)など多くの連続ドラマに出演。アニメーション映画「君の名は。」(2016年)では声優を務め、映画「キセキ −あの日のソビト−」(2017年)の出演者で結成されたグリーンボーイズで、2017年1月にCDデビューを果たした。

Photographer:Makoto Okada
Writer: Mie Arisumi
Hair&Make:Ai Miyamoto
Stylist:Shogo Ito(sitor)

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