「略式結納」とは、どのような形式なのか、そしてどんな装いがふさわしいのか気になるところ。大切な日に失敗のないよう、事前にしっかりとチェックして迎えたいところです。そこで今回は、略式結納の基本情報からおすすめの服装まで一挙ご紹介します!
【目次】
そもそも「略式結納」とは何なのか、あなたはご存知ですか?まず結納とは、古くから伝わる結婚を約束する儀式であり、結納品(婚約のしるし)を取り交わす場。結納にはいくつかの形式がありますが、この略式結納は料亭やレストランなどに両家が集まり、その場で結納品を納めるという形になります。
また、略式結納は仲人を立てて進行するケースと、立てずに両家で進めていくケースの2パターンがあります。さらにまた次にご紹介しますが、よりかしこまって行う形式を「正式結納」、反対に簡略したものを「顔合わせ食事会」と呼びますので、ぜひ頭に入れておいてください。
先ほどご紹介したように、略式結納がよりかしこまった形式を「正式結納」といいます。この正式結納は、仲人が両家の使者として新郎新婦の家を行き来し、結納品を納めるという形式。時間や手間が掛かる上に、仲人の負担も大きいことから、近年では少なくなっている結納の形式だと言えます。
さらに「顔合わせ食事会」は、略式結納よりもくだけた形式のもの。結納金や結納品などの取り交わしを行わないため、手間も費用もグッと押さえられるところがポイントです。最近では、気軽に行えるこの顔合わせ食事会が最も人気の形式となっています。
ここでは、略式結納の当日の流れについてご紹介します。そこでまずは結納品を飾るのですが、和室の場合は床の間もしくはその前、洋室の場合はテーブルの上に。地域によって異なりますが、一般的には向かって右側に男性、左側に女性の結納品を飾る形となります。
飾り終えたら、男性側、女性側の順で入室。結納の儀式が終わるまでは、挨拶などの必要最低限の会話を除き、極力私語などを慎むよう心掛けましょう。さらに15分程度の儀式を終えたら、写真撮影やお食事会を行い、両家の親睦を深めて終了となります。
結納は古くから続く由緒正しい儀式ですので、マナーのある振る舞いを心掛けたいところ。そこでまず注意したいポイントとしては、結納品は風呂敷に包んで持ち運ぶこと。さらに縁起が悪いとされる「忌み言葉」を使わないように気を付けましょう。
また気になるのが、「手土産」の問題。勘違いされやすいのですが、そもそも男性側が女性側の家に訪問するにあたってに意する品物を「手土産」、女性側が男性側に訪問のお礼として渡す手土産を「引き出物」といいますので、ぜひ頭に入れておいてください。また、結納を女性側の家で行わない場合でも、引き出物や手土産を用意するケースが増えているため、可能であれば用意しておきたいところです。
本題として、略式結納ではどのような服装が好ましいのでしょうか。そこで、略式結納で最もポピュラーだとされるのが、正礼装の次にフォーマルな「準礼装」や「略礼装」。女性の場合には、和装であれば「振袖」や「訪問着」、洋装であれば「ワンピース」や「ドレッシーなスーツ」となります。
また、結納はおめでたい席ですので、和装であれ洋装であれど、地味な色合いのものは避けた方が良いでしょう。黒は一般的にはフォーマルな印象がありますが、晴れやかな日にはふさわしくありませんのでご注意ください。お祝いの場にぴったりの、淡く明るい柄や色合いをチョイスしましょう。
ここからは、具体的に略式結納におすすめの服装についてご紹介していきます。そこで、日本の伝統的な儀式である結納の場で最もポピュラーだとされているのが、ズバリ「和装」。古くから伝わる儀式ということもあり、和の装いをチョイスされる女性が多いと言えます。
中でも、着用する最後の機会として「振袖」を選ばれるケースが数多く見受けられます。例えば華やかな赤の振袖を着こなし、おめでたい日にぴったりの装いに。帯はゴールドをベースとしたもので、より上品さと華やかさを引き立ててみてはいかがでしょうか。
略式結納では、もちろん洋装でも問題ありません。振袖や訪問着を着用することに抵抗を抱かれている女性も多いでしょうし、そんな方は無理せずに洋装で足を運んでください。特に今回は略式結納ですから、それほどかしこまり過ぎる必要はないのです。
例えば、淡いピンクのレースワンピースをさらっと1枚で着こなしたコーディネート。レーシーな素材感が女性らしさと優しげな雰囲気を引き立ててくれるため、周囲に好印象を与えてくれること間違いありません。さらにヘアセットも気を抜かず、どの角度から見てもきちんと見えるよう意識するとOKです。
さらには、結婚式で着用するようなパーティードレスをチョイスするのも問題ありません。ただ派手すぎる色柄ものや、露出部分の多いものはふさわしくありませんので要注意。さらにスカートの丈感は、短くとも膝下のものを選ぶと、きちんと感を演出することが可能です。
例えば、レーストップスとフレアスカートで切り替えとなったパーティードレス。ウエストの切り替えにより綺麗なフレアシルエットが実現し、レディライクな印象へと導いてくれます。さらにアクセサリーはシンプルなものであれば身につけても問題ないのですが、略式結納の場では控えめを意識すると良いでしょう。
悩みのタネとなりやすいのが、暑い夏場に設ける略式結納の服装。この季節の和装は厳しいものがありますし、無理して着用する必要はありませんので、さらっと1枚で着こなせるワンピースやドレスをお選びください。室内は空調が効いているとは言え、慣れていない振袖などを着用するのは大変です。
例えば、清涼感たっぷりの白のワンピースを着用したコーディネート。涼やかさに加えて清楚な印象もバッチリですので、好感度アップを狙えること間違いありません!また白は膨張して見えやすいものの、全体のシルエットにメリハリのあるものを選ぶと問題ないでしょう。
「母親はどのような服装が好ましいの?」と頭を抱えている方も多いでしょう。そこで、母親に関しても準礼装が基本で、洋装であれば「黒以外のワンピースやスーツ」、和装であれば「訪問着」「付け下げ」「色無地」がふさわしいとされているので、ぜひ頭に入れておいてください。
また、遠方から訪問される場合には、無理に和装を選ぶ必要はありません。楽に着こなせる、セレモニースーツなどをチョイスすると良いでしょう。色はネイビーで上品な雰囲気に、さらにパールネックレスやコサージュをあしらい、華やかな印象へと導いてみてはいかがでしょうか。
いかがでしたか?今回は、略式結納の基本からおすすめの服装まで一挙ご紹介しました。略式結納では和装でも洋装でも構いませんが、きちんとした装いにまとめるのがマスト。さらに服装だけではなく、身なりの清潔感や品の良さもしっかりと意識して、好印象を与えることを心掛けると良いでしょう。ぜひ参考にして、あなたもハレの日にふさわしい身だしなみで略式結納当日をお迎えください。