ビジネスシーンでは欠かせない名刺交換は、シーンごとに色々なマナーがあります。そこで今回は、名刺の渡し方や受け取り方など、名刺交換の基本マナーをご紹介します。
ビジネスシーンでは、初対面の方と会った場合には、名刺交換をするのが一般的です。しかし、名刺交換はさまざまなマナーがあります。
■目下の者が後で受け取る
例えば、名刺交換の大前提は「目下の者が後で受け取る」ということです。これは、最初に目下の者が名前を名乗るのが礼儀となっているからです。目下の者とは、簡単に言えば、お金をもらう側の人のことです。
「はじめまして」と顔を合わせた場合、目上の人が先に名刺を出してきた場合は「申し遅れました」と言いながら、自分の名刺を相手よりも下の位置に差し出し、相手があなたの名刺を受け取ってから、相手の名刺を受け取りましょう。
まずは、名刺の渡し方のマナーからご紹介します。
初対面の場合は、名刺交換をすることがわかっているので、あらかじめ名刺を準備しておきましょう。
また、名刺交換は、テーブルを挟んで行うのはNGマナーです。
座っていた場合でも、必ず立って相手に近づき、名刺交換を行いましょう。
相手に近づいたら、相手が文字を読みやすい向きにして、両手の人差し指と親指で、一枚名刺を持ちます。この時、文字やロゴに指がかからないようにしましょう。
「〇〇株式会社 営業部の〇〇〇〇と申します。よろしくお願いいたします」と、会社名、所属、名前を名乗りながら名刺を渡しましょう。
名刺交換の際は、どうしても手元に目線が行ってしまいがちですが、相手に微笑みながら名刺を渡すことができると好印象ですね。
また、名刺を渡す前に、名刺が折れたり、汚れたりしていないか確認しておくのもマナーです。
次に、名刺の受け取り方のマナーです。
先ほどもご紹介したように、名刺を受け取るのは、目下の者が後になります。また、相手の名刺を受け取る際は、名刺入れの上に重ねるようにして受け取るのがマナーです。
名刺入れは、人差し指と中指で挟むような持ち方にしましょう。
相手が名刺を差し出してきたら「頂戴します。よろしくお願いいたします」と言って、両手の親指と人差し指で挟むように名刺を受け取ります。この時、文字やロゴに指がかからないようにしましょう。
相手から頂いた名刺は、その場ではしまわずに、テーブルの左上側に、名刺入れの上に乗せて置いておきましょう。複数名で名刺交換した場合は、席順に置いておくと良いですね。
話が終わった後や、商談の資料を広げる場合などが、名刺をしまうタイミングです。
その場で相手の名刺に書き込むのはNGマナーですのでやめましょう。
■同時に名刺交換をする場合
ビジネスシーンでは、目下の者が先に名前を名乗るのがマナーですが、お互いに譲り合ったりする場面も多いですよね。
そんな場合には、同時に名刺交換をする場合もあります。
同時に名刺交換をする場合は、まずは両手で名刺入れの上に乗せた名刺を持ちます。
次に右手で自分の名刺を持ち、左手で名刺入れを持ちます。名刺交換をし、左手で相手の名刺を受け取ったら、すぐに右手を添えるようにしましょう。
■複数名と名刺交換する場合
また、複数人で名刺交換をする場合も多いですよね。
例えば、営業で上司と他社を訪問した場合、上司が先に相手の上司と名刺交換を行います。次に、あなたが相手の上司と名刺交換を行います。
続いて、あなたの上司が、相手の部下と名刺交換を行い、その後であなたが相手の部下と名刺交換を行います。
■名刺入れはマスト
名刺は、財布やポケットから出して渡すのは、社会人のマナーとして好ましくありません。名刺入れは、ネイビーやブラックなど、シックなカラーや落ち着いたデザインのものを用意しておきましょう。
■名刺を忘れてしまった場合
名刺交換をしようとしていたのに、うっかり自分の名刺を忘れてしまったり、名刺を切らしてしまうこともあります。
そのような場合は「ちょうど今名刺を切らしてしまっておりまして。誠に申し訳ありません」のようなセリフを言った後、相手の差し出した名刺を受け取りましょう。
名刺を受け取った後に「頂戴いたします。私は〇〇株式会社 第一営業部の〇〇〇〇と申します。よろしくお願いいたします」と言いましょう。
■名刺管理もしっかりと
そして、名刺交換は、名刺を頂いた後の管理も大切です。
相手の名刺は、きちんと保管し、名前の読み方や、初めて会った日時、会話した内容などを控えておくと、仕事で有効活用することができます。
ファイリングすると持ち運ぶのが大変な場合は、デジタル化して、いつでもスマホやPCから閲覧できるようにしておくと良いですね。
名刺交換は、渡し方や受け取り方などの他にも、名刺交換をする順番や、同時に名刺交換を行う場合のマナーがありますね。名刺交換をする機会がある場合は、マナーを守って、スマートに名刺交換を行いたいですね。