あなたが使っている化粧品の使用期限を知っていますか?使用期限の切れた化粧品を気にせず使い続けるのは、ハイリスクなことなんです。そんな化粧品の使用期限について、確認方法や使用期限の目安、上手な保管の仕方などもご紹介します。
【目次】
いつ購入したかわからない化粧品を使い続けているという方は、案外多いのではないでしょうか?「化粧品は食べ物のように短期間で腐ったりしないから、使用期限があるなんて知らなかった!」という方も少なくないはずです。
化粧品を開封すると、空気に触れた瞬間から酸化して品質の劣化が始まります。そして、劣化のスピードを加速させてしまうのが、不衛生な環境で使い続けた場合の「雑菌の繁殖」。
使用期限が切れて雑菌の混入した化粧品は、肌トラブルを引き起こしたり、場合によっては感染症につながったりというリスクがあります。
化粧品は、口元や目元などのデリケートな部分にも使うもの。だからこそ使用期限を正しく知り、雑菌が入らないよう衛生的に使っていくことが大切です。
化粧品の使用期限の見方は、アイテムによって異なります。また、使用期限が明記されているものとされていないものがあるので注意しましょう。
これには日本の「医薬品医療機器等法」が関係しています。この法律によると、製造後3年以内で変質するような化粧品でない限り、製造年月日や使用期限の表示義務はないとされています。
また、海外製品の多いデパートコスメの中にも使用期限が書かれているものがあります。たとえば、化粧品に「6M」「12M」といった表記がされていた場合、MがMonth(月)の略なので、使用期限は開封後6ヶ月、12ヶ月という意味になります。
使用期限が明記されていない化粧品については、それぞれの化粧品の標準的な使用期限を目安にする見方が一般的です。
たくさんの化粧品を使っていると、気付かないうちに使用期限が切れてしまうことも。「使用期限が少しでも切れていたら、使っちゃいけないの?」と思ってしまいますが、実際使おうと思えば使えます。
しかし、お肌への影響などのリスクを考慮するなら、使わないほうがベターです。
開封後の使用期限は、一般的に半年〜1年くらいといわれています。もちろん、製造年月日や開封後の使用期限が分かれば一目瞭然ですが、問題なのは使用期限が明記されていない化粧品です。
化粧品に使用期限の表記がなくても、購入日や開封日をメモしておけば、ある程度推測が可能ですが、全く手がかりのない場合、使えるかどうかは自分で判断する必要があります。その際のポイントになるのが以下の3項目。
・成分が分離していないか
・変色していないか
・イヤな臭いがしていないか
化粧品の状態にこのような変化が見られた場合は変質、劣化が進んでいるので、買い替えのタイミングと判断できます。
仮に使用期限内であっても、化粧品に異変を感じたら使用を中止しましょう。また使用期限にかかわらず、化粧品の状態やお肌への影響は常にチェックするようにすると安心です。
未使用・未開封の一般的化粧品の使用期限は、製造から3年以内といわれています。とはいえ、通常は製造からすでに日数が経ったものを購入することがほとんどのはず。
製造日がわかれば、その日から3年以内に使い切るようにし、わからない場合は購入から2年程度と判断しておくと安心ではないでしょうか。使用期限がわからない場合の最終手段としては、化粧品の製造番号を頼りに、メーカーに問い合わせるという方法もあります。
■化粧品を扱う前に手を洗う
化粧品を清潔な状態に保つには、まず手をきれいにしておくことが大切です。汚れた手のまま化粧を始めると、化粧品や肌に雑菌が移ってしまいます。化粧をする前には必ず石鹸で手を洗うようにしましょう。
■化粧品は直接手に取らない
クリームタイプやジェルタイプの化粧品は、指で直接取ってしまいがちですが、指には雑菌が多く潜んでいます。
直接触れると雑菌が混入する可能性があるので、スパチュラを使って直接指で取らないようにしましょう。使用後はスパチュラをティッシュで拭いて清潔にしておきましょう。
■化粧品の道具を清潔に使う
ファンデーションのパフやメイクブラシなど、肌に直接触れるようなメイク道具は常に肌の雑菌にさらされているため、洗わずに使い続けると雑菌が繁殖します。さらに雑菌が化粧品にまで移ると品質の劣化も早めます。
使用後は毎回洗うのが理想ですが、難しい場合はティッシュオフをし、週に1回程度は洗うようにしましょう。専用の洗剤や、デリケート衣料用の中性洗剤を使って優しく洗うと、傷むのを防げます。
洗った後はしっかり乾燥させることが大切です。生乾きさせてしまうと雑菌が繁殖し、逆効果なので注意しましょう。
■化粧品のアプリケーターを清潔に保つ
リップなどアプリケーターが付いている化粧品は、アプリケーター部分も清潔に保つ必要があります。特にリップグロスは液体です。雑菌が繁殖しやすいので、毎回面倒だと思ってもティッシュオフする習慣を付けましょう。
■化粧品のフタはしっかり閉める
化粧品は、空気に触れて酸化することで変質、劣化していきます。酸化を防ぐため、フタをしっかり閉めて、できるだけ空気に触れさせないようにしましょう。容器に隙間を作らなければ、ホコリや異物などが入ってしまうことも防げます。
また、容器のフチに付いた化粧品は、きちんと拭き取るようにしてください。その部分は特に劣化しやすくなります。次の使用時に劣化したものを肌にのせてしまわないよう、ちょっとしたことにも気を配りましょう。
■無添加化粧品のリアルな使用期限
オーガニックで健康志向のイメージがある無添加化粧品。無添加という言葉から「防腐剤が入っていないので使用期限も短いのでは?」と思われがちです。しかし各メーカーによって無添加の定義が異なるため、無添加化粧品と記載があっても、なんらかの防腐剤が入っている可能性があります。
防腐剤の成分としては「パラベン」が有名です。パラベンが入っていないという意味の「パラベンフリー」表示をよく見かけますが、パラベンフリーでも別の防腐剤が添加されている場合があります。
もし防腐剤が入っている場合は、一般的な化粧品と同様に、未開封で3年程度、開封後は半年〜1年程度と考えましょう。
また、防腐剤入りであっても植物などの天然由来成分でできたものは、化学成分のものより劣化しやすいので、できるだけ早めに使い切りましょう。
■防腐剤フリーの使用期限
防腐剤が全く入っていない無添加化粧品は、開封後どうしてもカビや雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、防腐剤入りの化粧品と比べると使用期限はぐっと短くなり、1ヶ月半〜3ヶ月程度を目安にしましょう。
■無添加化粧品の保管方法
無添加化粧品の保管方法は、基本的に一般的な化粧品と変わりません。しっかりフタを閉めて、高温多湿や直射日光の当たる場所を避けて保管しましょう。
しかし、防腐剤が添加されていないと冷蔵庫保管が必要な場合があります。この点は防腐剤が入っているものと異なるので、化粧品に記載されている保管方法をよく確認してください。
スキンケア化粧品はデリケートなアイテム。間違った方法で保管すると、使用期限内でも品質が低下したり、傷んだりしやすくなります。今すぐやめたいスキンケア化粧品の保管方法について確認してみましょう。
■冷蔵庫に入れる
暑い季節に「品質の劣化が心配」「冷たいほうが気持ちいい」などの理由から、化粧品を冷蔵庫で保管したくなりますが、冷蔵庫保管が必要なスキンケア化粧品でない限り、常温で保管しましょう。
冷蔵庫で冷やすと、化粧品に含まれる成分が結晶化して分離したり、分離した結晶が肌に負担をかけたりすることがあります。また、外気との温度差で品質が劣化することもあるので、むやみに冷蔵庫に入れないように気を付けましょう。
■水気のある場所に置く
水がスキンケア化粧品の容器に入ると、品質の劣化や雑菌の繁殖につながります。特に油分が多いクリームタイプは水に弱いため、水気のない風通しの良い場所での保管がおすすめです。お風呂場や洗面所などで使う場合は、換気扇を回したり窓を開けたりして湿度を下げましょう。
ベースメイクやポイントメイクに使う化粧品の保管方法にも注意が必要です。
■高温多湿の場所に置く
化粧品を暑い場所やジメジメした場所に置くのはやめましょう。高温多湿の環境下では、品質劣化や雑菌の繁殖が進むばかりでなく、化粧品に含まれる油分が溶け出してしまうこともあります。
■冷える場所に置く
冬は寒すぎる場所に化粧品を置いて、極端に冷やさないように注意しましょう。冷蔵庫に入れるのと同様、化粧品に含まれる成分が結晶化して分離することがあります。
次は、化粧品のアイテム別に使用期限の目安をご紹介していきます。
スキンケア化粧品の使用期限は6ヶ月程度と短いです。スキンケア化粧品は直接肌にのせるものなので、雑菌が繁殖したアイテムではダイレクトに肌トラブルの原因になってしまいます。空気に触れやすいアイテムが多いので、なるべく使用期限を目安に使い切るようにしましょう。
■Dr.Jart+(ドクタージャルト) シカペア リカバー クリーム
シカペアのリカバークリームは、ニキビやお肌のゆらぎが気になる人におすすめ。薬草であるツボクサから採れるシカ成分が入っているため、敏感肌でもトライしやすいかもしれません。
クリームの色がグリーンからベージュに変わるまで、マッサージをしながら肌になじませて使用してください。SPF40なのでUVケアもバッチリで、朝用のクリームとしておすすめです。
ベースメイクも直接肌にのせるものなので、6ヶ月程度が使用期限です。雑菌は水分があるところに繁殖しやすいので、パウダータイプよりもリキッドタイプのほうがリスクは高くなります。なるべく早めに使い切るようにしましょう。
また、日焼け止め効果についても日に日に薄れていくといわれているので、早めの買い替えをおすすめします。
■LANCOME(ランコム) タンイドル ウルトラ ウェア リキッド
世界中に愛用者が多いランコム。このタンイドル ウルトラ ウェア リキッドは、多少の汗でも崩れにくく、よくのびてまるで素肌のような透明感を演出します。
アジア人の肌色に合わせたカラバリは、肌の明るさと赤みの強さによって設定された13色展開。豊富なラインナップで、自分の肌に合うカラーが見つかりやすいでしょう。
パウダーファンデーションは、リキッドファンデーションと比べると乾燥している分、雑菌が繁殖しにくいといえます。とはいえ肌に直接触れるものなので、なるべく使用期限内に使い切るようにしましょう。
■資生堂 マキアージュ ドラマティックパウダリーEX
@cosmeのベストコスメアワード2021を受賞した、カバー力抜群のパウダリーファンデーション。ムースプレス製法で作られたきめ細やかなパウダーは、ふわっと軽い使い心地で、溶け込むような肌なじみです。
「360°美肌パウダー」と「つや仕込みパウダー」により、つやと透明感の絶妙なバランスでナチュラルに仕上がります。汗や乾燥にも強く一年中使えるのもポイントです。
フェイスパウダーとチークの使用期限は約2年で、他のアイテムに比べると長めです。これらは直接肌にのせるよりも、ファンデーションなどの上から使用することが多い化粧品なので、ある程度の期間は使用できるものとされています。
■ADDICTION(アディクション) ザ ブラッシュ ニュアンサー
ひと塗りで華やかなニュアンスをプラスしてくれる、人気のパウダーチークです。
滑らかで粉っぽさのないクリーミーパウダーが、スキンメルトテクノロジーにより、すっと肌になじみ密着。透き通るような発色でキラキラ輝き、上品に美肌を演出します。ハイライトやアイメイクにもおすすめです。
続いて、ポイントメイクのアイテム別に使用期限の目安をご紹介していきます。
パウダー状のアイシャドウは、1年程度は大丈夫だといわれています。ただし、使っているブラシやチップのケアは忘れずに。水分のあるリキッドタイプやクリームタイプのアイシャドウについては、6ヶ月以内に使い切りましょう。
■Christian Dior(クリスチャン ディオール) バックステージ アイ パレット
組み合わせやすく肌なじみの良いカラーを集めたディオールのアイシャドウパレット。
どんな肌色にも合わせやすいカラーで、ナチュラルメイクからしっかりメイクまで幅広く対応できます。発色が良く密着度も高い上に、ハイライトやプライマーとしても使えて、捨て色なしの優秀さです。
マスカラやアイライナーは目元に使用することもあり、使用期限が最も短く設定されています。目元に雑菌が入ってしまうと、目の充血や感染症を引き起こすおそれがあるからです。
マスカラやリキッドアイライナーなど、液状のものに関しては、3ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。ペンシルタイプのアイライナーは、リキッドタイプよりも長く使用できますが、6ヶ月以内には買い替えることをおすすめします。
■CLINIQUE(クリニーク) ラッシュ パワー マスカラ ロング ウェアリング フォーミュラ
もはやスタンダードともいえる、クリニークのロングセラーマスカラ。
人気の秘密は、日本人の目に合わせた使いやすいブラシとマスカラのクオリティです。良くのびてダマになりにくく、簡単、綺麗に仕上がります。長時間持続するのにお湯で落とせる手軽さもポイントです。
リップは1年~1年半を目安に買い替えるようにしましょう。硬いテクスチャーのリップなら1年半近く使えるものがほとんどですが、液状のグロスなどは1年以内に使い切るようにしましょう。
■rom&nd(ロムアンド)ジューシーラスティングティント
韓国コスメブランド、ロムアンドのティントは、ひと塗りするだけで今どきのおしゃれな顔になれると人気のアイテムです。
ティントなのに乾燥しにくく、果実のシロップのような甘い香りと、みずみずしい唇になれるのが人気のポイント。ティッシュオフするとマスクにもつきにくいですよ。
今回は化粧品の使用期限についてご紹介しました。化粧品の使用期限を知って適切に保管、使用していくことは、品質を維持できてお肌にも優しいという大きなメリットをもたらします。この機会に、あなたがいつも使っている化粧品の状態を改めてチェックしてみてはいかがでしょうか。