化粧品の正しい使用期限を守っていますか?いつ購入したかわからない化粧品を、長い間使い続けているという人もいるのではないでしょうか?化粧品の使用期限の見方やコスメ別の目安、未開封の化粧品の使用期限の目安についてご紹介します。
【目次】
化粧品には使用期限が設定されているものがあります。化粧品は肌に直接使うものなので、なるべく清潔な状態を保つ必要があります。化粧品は開封することで空気に触れ、酸化が進んでいきます。
また菌が付いている手で化粧品に触れたり、濡れた状態のまま放置したりすることで、菌が繁殖することになります。菌が繁殖した状態の化粧品を使うことで、肌トラブルの原因になることがあります。
化粧品には口元や目元など、菌が入ると危険な部分もあります。そういった菌から守るためにも、化粧品の使用期限は守って使っていかなくてはいけません。
化粧品の使用期限の見方は、アイテムによって異なります。使用期限と書かれていて、年月が書かれているものが1番わかりやすいです。オーガニックコスメには、こういった使用期限が書かれているものが多いです。
また、デパートコスメの中にも使用期限が書かれているものがあります。そういった場合は化粧品の裏面の部分に「6M」「12M」というような形で書かれています。Mというのは、「マンス」の意味です。開封後6ヶ月、12ヶ月というような見方をします。
ただし、これらの使用期限が書かれているのは、海外製品が多く、日本の製品にはきちんとした使用期限が書かれているコスメはとても少ないです。
日本の化粧品には正しく使用期限が記載されている商品が少ないです。化粧品の使用期限の目安を、アイテム別にご紹介していきます。
■未開封アイテム:3年
全てのアイテムにおいて、未開封の化粧品については3年以内に使い切るように設定されています。全く開けていない商品だとしても徐々に劣化は進みます。3年経過してしまったら、封が開いていないものでも、捨てるようにしましょう。
■スキンケア:6ヶ月
スキンケア用品は、6ヶ月程度と短いです。スキンケアは直接肌に乗せるものであり、菌が繁殖したアイテムは、直接肌荒れに繋がってしまいます。空気に触れやすいアイテムが多いので、なるべく6ヶ月を目安に使い終わるようにしましょう。
■リキッドベースメイク:6ヶ月
ベースメイクも、直接肌に乗せるものなのでなるべく早めに使い終わる必要があります。菌は水分があるところに繁殖しやすいので、パウダー状よりもリキッド状の方が菌が繁殖しやすくなります。
化粧下地やリキッドファンデーション、コンシーラーなどリキッドタイプのものはなるべく早めに使い終わるようにしましょう。
また日焼け止め効果についても、日が経つごとに効果が軽減していくといわれているので、なるべく早い段階で買い替えた方が良いでしょう。
■パウダーファンデーション:1年
パウダーファンデーションに関しては、リキッドタイプのファンデーションに比べると、菌が繁殖しにくいという特徴があります。そのため1年程度大丈夫だといわれていますが、肌に直接触れるものなので、なるべく1年以内には使い切るようにしましょう。
■フェイスパウダー・チーク:2年
フェイスパウダーとチークは、他のアイテムに比べると長めに設定されています。フェイスパウダーやチークはファンデーションなどの上から使用するものなので、ある程度の期間は使用できるものだとされています。
ポイントメイクのアイテム別の使用期限についてご紹介します。
■アイシャドウ:6ヶ月~1年
アイシャドウは粉状のものなので、1年程度は大丈夫だといわれています。長期的に使用することができますが、使っているブラシやチップのケアは忘れないようにしましょう。リキッドやクリームタイプのアイシャドウについては6ヶ月以内に使い切りましょう。
■マスカラ・アイライナー:3ヶ月
マスカラやアイライナーに関しては、目元に使用するものなので最も短く設定されています。目元に菌が入ってしまうと、目が充血したり感染症にかかってしまったりと、危険が生じるからです。
マスカラやリキッドアイライナーに関しては、3ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。ペンシルタイプのアイライナーについては、リキッドよりは長期的に使用することができますが、6ヶ月以内には買い替えることをおすすめします。
■リップ:1年~1年半
リップに関しては1年~1年半を目安に買い替えるようにしましょう。リップは硬いテクスチャーのものについては、1年半近く使えるものがほとんどです。グロスなどの液体状のものは1年以内に使い切るようにしましょう。
化粧品を清潔に使用するためには、様々なことについて注意をしていかなくてはいけません。化粧品を清潔に使うための注意点についてご紹介します。
■化粧をする前に手を洗う
化粧品を清潔な状態に保つということは、化粧をする前にしっかりと手を洗うということが大切です。手が汚い状態で化粧を始めると、化粧品に菌がうつってしまうことになります。化粧をする前は必ず石鹸で手を洗った状態から始めるようにしましょう。
■ブラシやスポンジを清潔に
化粧品を清潔に保つためには、ブラシやスポンジもきれいにしておかなくてはいけません。ブラシやスポンジは菌が繁殖しやすいものでもあります。特に濡れた状態で放置するものは、特に菌の繁殖が早くなります。
最低でも1週間に1度はブラシやスポンジを洗い、清潔な状態でメイクをするように心がけていきましょう。
■アプリケーターをきれいに保つ
リップなどアプリケーターが付いている化粧品については、アプリケーターの部分を必ず清潔な状態に保つ必要があります。特にリップグロスは、液体なので菌が繁殖しやすくなります。
1回1回面倒だと思っても、使ったらティッシュでオフする習慣を付けるようにしましょう。
■臭いが変わったら捨てる
化粧品には使用期限がありますが、それ以前に異変を感じたら使用をやめるようにしましょう。特に臭いをかいでみて、今までと変わったと感じた場合は、化粧品が悪くなっている可能性があるので、直ちに捨てるようにしましょう。
スキンケア化粧品はデリケートなアイテム。間違った方法で保管すると、使用期限内でも品質が低下したり、傷んだりします。今すぐやめたいスキンケア化粧品の保管方法について確認してみましょう。
■冷蔵庫に入れる
暑い季節は「品質の劣化が心配」「冷たい方が気持ちいい」などという理由で化粧品を冷蔵庫で保管する人がいますが、これは控えた方が無難。冷蔵庫に入れると、化粧品に含まれる成分が結晶化して分離したり、肌に負担がかかったりします。
また、スキンケアの際に化粧品を冷蔵庫から出すと、温度変化で品質が低下することもあるため、スキンケア化粧品は季節を問わず、常温で保管しましょう。ただし、「要冷蔵」などと書かれている化粧品は冷蔵庫に入れるのが正解です。
■水気のある場所に置く
水分がスキンケア化粧品の容器に入ると、品質の低下や雑菌の繁殖に繋がります。特に、クリームなどは水分に弱いため、水気のない風通しの良い場所で保管するのがおすすめです。お風呂場や洗面所などで使う場合は、換気扇などを利用して湿度を下げると良いでしょう。
ベースメイクやポイントメイクに使う化粧品もNG保管方法に注意が必要です。
■高温多湿の場所に置く
化粧品を暑い場所やジメジメとした場所に置くのはやめましょう。高温多湿の場所に置くと、品質低下や雑菌の繁殖を招いたり、化粧品に含まれる油分が溶け出したりします。
■冷える場所に置く
冬は寒すぎる場所に化粧品を置くのも避けましょう。保管中に冷え込むと、化粧品に含まれる成分が結晶化して分離することがあります。
スキンケア化粧品は肌に直接塗るアイテム。品質が低下したものを使えば、肌荒れに繋がるので、適切なタイミングで捨てましょう。
■スキンケア化粧品を捨てるタイミング
・肌に合わないと感じる
・見た目や匂いが変化した
・肌に浸透せず、ベタベタする
■スキンケア化粧品の捨て方
1.ビニール袋にクシャっと丸めた紙を入れる
2.化粧品の中身を流し込む
3.紙が化粧品を吸収したら、ビニール袋を密閉する
4.ビニール袋を可燃ごみとして捨てる
容器は自治体のルールに従って処分してください。
日焼け止めも肌に直接塗るアイテム。劣化した日焼け止めは効果が落ちると言われているため、適切なタイミングで処分しましょう。
■日焼け止めを捨てるタイミング
日焼け止めは1シーズン内で使い切るのが無難。分離や変色、異臭などがなくても翌シーズンへの持ち越しはやめましょう。
車の中やビーチなど高温多湿の場所や直射日光が当たる場所に置かれることの多い日焼け止めは、開封後あまり日数が経過していなくても、品質が低下していることがあります。
■日焼け止めの捨て方
日焼け止めの捨て方はスキンケア化粧品の捨て方と同じ。中身を取り出し、パッケージと分けて捨ててください。
下地やファンデーションは肌に触れる面積が広いため、正しいタイミングで捨てるのが大切。古い下地やファンデーションを使い続けると、時代遅れの印象にも繋がるので、注意してください。
■下地やファンデーションを捨てるタイミング
リキッドタイプの下地やファンデーションは匂いや見た目の変化に気づいた時や成分が分離した時が捨てるタイミング。パウダータイプの化粧品は表面が粉々になったり、表面が固まったりしたら捨ててください。
■下地やファンデーションの捨て方
リキッドタイプの下地やファンデーションは他の化粧品と同じように中身をビニール袋に入れた紙に吸収させて捨てます。パウダータイプのファンデーションはコンパクトから中身を取り出し、ティッシュに包んで処分しましょう。
アイシャドウはなかなか減らないアイテム。捨てるタイミングに迷う人が多いですが、デリケートな目元に使う化粧品なので、長期間保存するのはやめた方が良いでしょう。
■アイシャドウを捨てるタイミング
表面が固まったり、ヒビが入ったりしたら捨てるタイミングです。また、発色やラメの輝きが落ちたアイシャドウも使用期限にかかわらず、なるべく早く捨ててください。
■アイシャドウの捨て方
パウダーファンデーションと同じように中身を取り出し、容器と分けて捨てます。たくさん残っている場合は、ティッシュで包んでから軽く叩き、砕いて処分するのがおすすめです。
マスカラやアイライナーもデリケートな目元のメイクに使うアイテム。品質が低下したら、早めに処分してください。
■マスカラやアイライナーを捨てるタイミング
マスカラはボトルから出した時にカスが出たり、ブラシが変形したりした時が捨てるタイミグ。アイライナーは発色や質感が変わったり、固まり始めたりしたら捨てましょう。
■マスカラやアイライナーの捨て方
マスカラは他のリキッド状化粧品と同じように中身とボトルを分けて捨てます。鉛筆タイプやリキッドタイプのアイライナーはそのまま可燃ごみとして捨てましょう。繰り出し式のアイライナーは芯を取り出してから処分してください。
チークはなかなか減らないアイテム。長期間使い続ける人もいますが、肌のためには適切なタイミングで捨てることが大切です。
■チークを捨てるタイミング
発色が悪くなったり、表面が固まってきたりしたら捨てましょう。クリームチークやリキッドチークはゴミや沈殿物が目立ち始めた時も処分のタイミングです。
■チークの捨て方
チークの捨て方は他の化粧品と同じです。パウダータイプやリキッドタイプは容器から中身を取り出し、ティッシュで包んで捨てましょう。リキッドタイプは中身の化粧品をビニール袋に入れた紙に吸わせてから処分してください。
リップは口に触れるもの。劣化したリップは体に悪影響を与えたり、縦ジワや荒れに繋がったりするので、使用期限内でも捨てるのが正解です。
■リップを捨てるタイミング
異臭がしたり、発色が悪くなったりしたら捨てましょう。口紅は汗をかいたように油が出てきた時も処分のタイミングです。
■リップの正しい捨て方
スティックタイプのリップはできるだけ伸ばしてからティッシュで包み、根元を折って捨てます。容器に残ったリップは綿棒などで掻き出しましょう。リキッドタイプのリップは他のリキッド状の化粧品と同じように処分してください。
■指で直接触らない
ジャータイプのクリームやジェル、クリームタイプのファンデーションやアイシャドウ、チークなどは指で直接取っている人も多いのではないでしょうか。しかし、指には雑菌が多く潜んでいるため、直接中身に触れると劣化の原因になってしまいます。
スパチュラを利用して直接指で取らないようにしましょう。また、使用後はスパチュラはティッシュでふき取って、雑菌が繁殖しないようにしてください。
■スポンジやパフは清潔に
メイクをするときに使うスポンジやパフ、ブラシ、チップは、肌に直接触れています。そのため、肌の雑菌がそれらの道具に移って、そのまま使い続けることで雑菌が繁殖し、その雑菌がさらに化粧品に移って劣化を招きます。
使用後は毎回洗うのが理想ですが、難しい場合はティッシュオフをし、週に一度程度は洗うようにしましょう。洗うときは、専用の洗剤またはデリケート衣料用の中性洗剤を使って優しく洗うと傷むのを防ぐことができます。
また、洗った後はしっかり乾燥させることが大切です。生乾きだとかえって雑菌が繁殖することになるので、注意しましょう。
■蓋をしっかり閉める
化粧品は、空気に触れて酸化することでも劣化したり変質したりしてしまいます。酸化を防ぐため、蓋をしっかり閉めてできるだけ空気に触れないようにしましょう。容器に隙間ができないようにすることで、異物やホコリなどが入ってしまうことも防げます。
また、容器のフチに中身が付いている場合は、その部分は特に劣化しやすくなります。次に使うときに劣化したものを肌に乗せてしまわないよう、ティッシュでふき取るようにしてください。
■基本は他の化粧品と同じ
肌への負担が少ないイメージがある、無添加化粧品。しかし、「無添加化粧品」と一口に言ってもメーカーによってその定義が異なっています。そのため「無添加」であることが謳われていても、防腐剤が入っていないとはかぎりません。
防腐剤としてよく使用されるのはパラベンという成分で、これを配合していない場合は「パラベンフリー」と表示されていることが多いです。しかしこの場合、パラベンが入っていなくても他の防腐剤を配合していることがほとんどです。
そのため、無添加化粧品だからといって、他の化粧品よりも使用期限が短いとは限りません。防腐剤が入っていれば、同じように開封前は3年、開封後は半年~1年が使用期限であると考えてよいでしょう。
■防腐剤フリーなら使用期限は短い
防腐剤が全く入っていない化粧品の場合は、開封後はカビや雑菌が繁殖しやすくなります。そのため、1ヶ月半~3ヶ月と使用期限はぐっと短くなります。
また、防腐剤が入っていても、植物成分や天然成分などの場合は化学成分の防腐剤よりも劣化が早くなりやすいので、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。
■保管は冷蔵庫でしなければいけない場合も
無添加化粧品の場合も、保存方法は他の化粧品と変わりません。蓋をきっちり閉めて、高温多湿・直射日光の当たる場所を避けて保管しましょう。
しかし、防腐剤が無添加の場合は冷蔵庫に入れることが明記されていることがあります。この点は防腐剤が入っている化粧品の保管方法とは異なるので、裏面やパッケージに記載されている保管方法をよく確認してください。
フェイスパックも開封前は3年が使用期限の目安です。使用期限が明記されている場合は、それに従いましょう。
開封後は、他のスキンケアアイテムよりも使用期限は短く、1ヶ月~3ヶ月ほどです。1ヶ月を過ぎた場合は、変色したり変な臭いがしたりしないかを確認してから使用するようにしましょう。
また、チャックの付いた袋に何枚か入ったタイプの場合は、手で直接取るのではなくピンセットを使って取るようにしましょう。手で取ってしまうと、他のパックや袋の内部に手が触れることで、手の雑菌がそれらに移ってしまいます。手で取りたい場合は、2週間を目安に使い切りましょう。
化粧品の使用期限についてご紹介しました。化粧品の使用期限についてしっかりと守っているという人は少ないのではないでしょうか?肌荒れやトラブルが起こる前に、自分の持っている化粧品の使用期限を把握して、清潔な状態を保つようにしましょう。