秋の旬の味覚の果物のぶどうは、ダイエットに効果的な栄養素を豊富に含んでいるフルーツです。今回は、ぶどうダイエットの魅力やぶどうダイエットのやり方、注意点やぶどうの選び方、おすすめレシピをご紹介します。
秋の旬の味覚の果物の定番となっているのが、リッチな甘さとジューシーな果肉がおいしい葡萄(ぶどう)です。ぶどうは、数あるフルーツの中でも人気のある果物で、ギフトとして贈ると喜ばれるフルーツでもありますよね。ジャムやお菓子、スイーツなどに使用されることも多く、ジュースやワインの原料となっているぶどうは、青果店やスーパーでも購入しやすい身近なフルーツです。
そんな人気の果物のぶどうですが、実は、おいしいだけでなく、ダイエットをサポートしてくれるような栄養素を多く含むフルーツです。ぶどうを食べるだけの「ぶどうダイエット」は、手軽にできるダイエット方法として実践している方も少なくありません。
ぶどうダイエットが人気となっている理由の一つは、ぶどうのカロリーにあります。
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、生のぶどうの100g当たりのカロリーは、品種にかかわらず59kcalと低めです。皮付きの生のぶどうの100g当たりのカロリーは、品種にかかわらず64kcalとなっています。
ただし、生のぶどうの100g当たりの糖質は15.2gとなっており、やや高めです。皮付きの生のぶどうの100g当たりの糖質は16.0gとなっています。
ぶどうの魅力は、低カロリーの果物ということだけではありません。ぶどうには、ダイエットを手助けしてくれるような効果が期待できる栄養素も多く含まれています。
例えば、ぶどうに含まれているクエン酸は、エネルギー代謝や脂肪燃焼に関わる栄養素です。クエン酸を摂取することは、脂肪を溜めこみにくくなり、代謝アップに役立ちます。
また、ぶどうに含まれるビタミン類やミネラル類も、代謝に関わる栄養素ですので、ダイエットをサポートしてくれますよ。
ビタミンB1とクエン酸を一緒に摂取することで、よりエネルギー代謝が活発になりやすくなるといわれていますので、まさにぶどうはダイエットに適したフルーツといえますね。
さらに、ぶどうのクエン酸やビタミン、ポリフェノールは、血行改善を促してくれるといわれている栄養素です。滞っていた血行が改善されると、代謝アップも期待できますよ。
そして、ぶどうには、ミネラル類が多く含まれていますが、ミネラル類の中でもむくみ改善に欠かせないカリウムが摂取できるのも魅力です。むくみにお悩みの方は、むくみを解消するだけでも短期間で細見えさせることもできますよ。
そして、ぶどうは、半分以上が水分であり、お通じの改善をサポートしてくれる食物繊維も含まれています。
また、ぶどうに含まれる糖も、お通じがスムーズになるように促してくれる栄養素ですので、便秘にお悩みの方におすすめのフルーツです。
滞っていたお通じが改善されると、老廃物が排出され、ぽっこりとしていたお腹もスッキリします。また、老廃物によって妨げられていた血行も改善されますので、代謝の上昇も期待できます。
そして、ぶどうの甘さの元になっているブドウ糖は、エネルギーに変換されやすいので、疲れた時のおやつとしてぴったりです。
また、ぶどうに含まれるポリフェノールの一種のアントシアニンは、抗酸化作用があるといわれている栄養素で、アンチエイジングにおすすめです。また、アントシアニンは、現代人が陥りやすい眼の疲労の回復もサポートしてくれるといわれていますよ。
今回は、ぶどうダイエットのやり方やぶどうの選び方、ぶどうダイエットの注意点をご紹介します。ぶどうダイエットにおすすめしたいレシピもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ぶどうダイエットのやり方は、ぶどうを食べるだけです。ただし、ぶどうダイエットを成功させるためには、いくつかおさえておきたいポイントがあります。
まず、ぶどうは、低カロリーなフルーツではありますが、100g当たりの糖質量は低くありません。したがって、ぶどうダイエットを取り入れる場合は、1日に摂取するカロリーをコントロールするカロリー制限ダイエットをしている方がおすすめです。
1日に摂取する糖質量をコントロールする糖質制限ダイエットをしている方は、ぶどうを食べるのは避けた方がいいですね。
そして、ぶどうに多く栄養が含まれているのは、ぶどうの皮や種だといわれています。したがって、ぶどうダイエットを成功させるためには、できればぶどうを皮ごと食べるのがおすすめです。
また、ぶどうを丸ごとジューサーに入れて皮や種を細かくカットすれば、皮や種も摂りやすいですね。
ぶどうダイエットをする際には、小腹が空いた時のおやつとしてぶどうを食べるのはおすすめです。ぶどうに含まれるブドウ糖や加糖は、食べるとすぐにエネルギーに変換されますので、おやつにぴったりです。
また、ぶどうは、血糖値が急上昇しにくいので、お腹が空いた時に食べても脂肪を溜めこむインスリンが分泌されにくいので、ダイエット中の間食に向いています。
甘いお菓子や菓子パンを食べるよりもヘルシーですが満足感はありますよ。
そして、ぶどうは、食前に食べるのもおすすめです。特に、食事の30分前に200g程度のぶどうを食べることで、血糖値が上がりにくくなるといわれています。
血糖値が上昇しにくいということは、血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されるのを予防できます。インスリンは、脂肪を溜めこむ原因になりますので、できるだけ血糖値を上げないことは重要です。
また、血糖値が急上昇しなければ、ドカ食いを防ぐことができますので、カロリー制限もしやすいですよ。
さらに、ぶどうには、代謝アップや疲労回復効果が期待できる栄養素も多く含まれていますので、運動の前後に食べるのもおすすめです。
ぶどうにはたくさんの品種がありますので、ぶどうダイエットをする際には、どのぶどうを選べばいいのか迷ってしまうものです。
まず、最初にご紹介したように、文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によると、ぶどうの品種によるカロリーや糖質の違いはないとされています。したがって、基本的には、自分の好きなぶどうを食べるのがおすすめです。
ただし、ぶどうの品種によって、ぶどうの重さは異なります。例えば、ぶどうの品種による一房の重さや1粒の重さの目安は、
・巨峰:一房250g前後、1粒12g前後
・マスカット:一房300g前後、1粒13g前後
・ピオーネ:一房650g前後、1粒13g前後
・デラウェア:一房120g前後、1粒2g前後
となっています。
■糖度の高いぶどうは避ける
ただし、ぶどうには、個体差があるのは事実です。実際、糖度が高い甘いぶどうは、それだけ糖質がやや高くなる傾向があります。したがって、ぶどうダイエットをする際には、糖度の高いぶどうはできるだけ避けた方がいいですね。
■皮が食べられるぶどうがおすすめ
そして、ぶどうダイエット中にぶどうを食べる際には、栄養価の高い皮も食べた方がいいといわれていますので、皮を剥かずに皮ごと食べられるぶどうを選ぶのもおすすめです。
例えば、近年人気が上昇している「シャインマスカット」や「ナガノパープル」「ウィンク」「瀬戸ジャイアンツ」などが、皮ごと食べることができるぶどうです。
ただし、ぶどうは、農薬を使用して栽培することが多いので、ぶどうを食べる場合は、しっかり水洗いをしましょう。
また、残留農薬が気になる場合は、減農薬栽培や無農薬栽培されたぶどうを選ぶという方法もあります。
■種ありの方がおいしく栄養も豊富
そして、ぶどうの種も栄養が豊富ですので、種ありのぶどうを選ぶというのもおすすめです。種を飲み込むことに抵抗がある方は、ぶどうを丸ごとミキサーにかけてジュースにすれば、皮も種も摂取しやすいですね。
■価格
その他にも、ぶどうを選ぶ際には、ぶどうの価格も重要ですよね。高価なぶどうはおいしいですが、ぶどうダイエットを継続するなら、家計を圧迫しないような価格のぶどうを選ぶことも大切です。
さらに、ぶどうダイエットを楽しく続けるためには、おいしいぶどうを選ぶことも重要ですよね。
ぶどうの味は、ぶどうのカラーや品種によって異なりますので、自分の好きな味のぶどうを選びたいですね。一般的には、巨峰やピオーネのような黒っぽい紫色の皮のぶどうは、芳醇な香りと深い甘みが特徴です。マスカットのような緑色の皮のぶどうは、爽やかな甘さのあるぶどうです。デラウェアのような赤茶色のような色の皮のぶどうは、甘さと酸味のバランスが良く、食べやすい味が多いですね。
そして、ぶどうの皮に付いている白い粉は「ブルーム」と呼ばれています。ブルームは、残留農薬と思われやすいですが、実はぶどうが生成した成分で、ぶどうが乾燥するのを防ぎ、新鮮なぶどうであるというサインでもあります。
ぶどうを食べるだけの簡単なぶどうダイエットですが、ぶどうダイエットをする際にはいくつか注意しておきたいこともあります。
例えば、ぶどうは、100g当たりのカロリーは低いので、カロリー制限中に食べやすい果物です。また、ぶどうダイエットは、1日に食べるぶどうの目安量は特に制限されていません。
しかし、いくら低カロリーのフルーツであっても、たくさん食べてしまうとカロリーを摂取しすぎてしまいますので、食べ過ぎには注意したいですね。
また、ぶどうは、100g当たりの糖質は多いので、食べ過ぎるとダイエットの妨げになることもありますので注意しましょう。
そして、ぶどうの旬は初夏から冬です。特に、多くのぶどうの品種が旬を迎える6月頃からは、一般的な青果店やスーパーで購入できるようになります。10月初旬辺りまでは新鮮なぶどうをリーズナブルな価格で買うことができます。しかし、秋以降は、新鮮なぶどうを青果店やスーパーで購入できなくなってしまったり、ぶどう1房当たりの価格が上昇してしまうものです。
そのような場合に重宝するのが、冷凍のぶどうです。冷凍のぶどうは、1年中購入することができるのが魅力で、ぶどうダイエット中にぜひ活用したいですね。特に、Costco(コストコ)やコンビニのセブンイレブンの冷凍ぶどうは、ヘルシーなおやつとして人気です。
また、青果店やスーパーで購入したぶどうを冷凍保存するのもおすすめです。デラウェアのような小粒のぶどうを冷凍保存する場合は、水洗いをした後にペーパータオルで水気を切り、一房ずつ食品用のラップでくるんでからジップ式の保存袋に入れ、冷凍保存しましょう。
巨峰のような大粒のぶどうを冷凍保存する場合は、ぶどうの枝をハサミでカットしたら、ぶどうの実を1粒ずつ洗い、ペーパータオルで水気を切り、ジップ式の保存袋に入れ、冷凍保存しましょう。ただし、マスカットは冷凍保存するとハリや食感が失われやすいので、冷凍保存には向いていません。
そして、冷凍のぶどうをたくさん食べてしまうと、体が冷え、代謝が低下する可能性がありますので、1度に食べるぶどうの量を減らすか、解凍して食べるのがおすすめです。
そして、ぶどうには、食物繊維やブドウ糖などの整腸作用があるといわれている栄養素が含まれています。
したがって、人によっては、ぶどうを食べたことでお腹が緩くなることもありますので、自分に合った量のぶどうを食べたいですね。
そして、糖質がやや高いぶどうは、夜に食べると、糖がエネルギーとして代謝されないまま脂肪となってしまいます。
したがって、ぶどうダイエット中は、ぶどうを食べた後にエネルギーが消費しやすい朝や昼間にぶどうを食べた方がいいですね。
そして、ぶどうダイエットをする際には、ある程度の食事管理は必要です。特に、ぶどうダイエットを始めたにもかかわらず、以前と同じ内容の食事をすると、ぶどうを食べた分だけ摂取カロリーや糖質量が上がります。
また、ぶどうダイエットは、「ぶどうを食べればスピーディーに痩せる」というダイエットではありません。したがって、
・1日の摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなるように食事管理を行う
・食事のカロリーや糖質を減らす場合は、糖質の高いご飯やパン、麺類などの主食や、甘いものや脂っこいものの摂取量を減らす
・筋肉の材料となるタンパク質を多く含む肉や魚介類、卵や大豆食品が不足しないようにする
・低カロリーで低糖質な野菜やきのこ、海藻類などを食べる
などを意識したいですね。
そして、痩せやすい体を作るためには、運動によって筋肉量を増やし、基礎代謝量をアップさせることも大切です。基礎代謝量が低下していると、食事制限によって体重を落としたとしても、リバウンドしやすくなります。したがって、運動不足を解消し、筋トレや有酸素運動を取り入れることもダイエットを効率よく進めるためにはおすすめです。
そして、ぶどうを使用した食品は、たくさん販売されています。例えば、ぶどうジュースやスムージー、ゼリーや寒天、ジャムやスイーツなどですね。
また、ぶどうを使用した食事メニューは、カフェやレストランでも口にする機会がありますし、ぶどうを使ったレシピもブログやSNSでも多く目にしますよね。
しかし、ぶどうを使った食品やメニューは、必ずしも全てがヘルシーで、減量に向いているというわけではありません。したがって、ぶどうダイエットをする際には、ぶとうを使用した食品やメニューのカロリーや糖質量はチェックしたいですね。
ぶどうは、そのまま食べても十分おいしいフルーツですが、ぶどうを使ったレシピもたくさんあります。ぶどうダイエット中に、飽きずにぶどうを食べるためにも、ぜひぶどうレシピも活用したいですね。ぶどうダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
コロコロとした丸いトマトと、ぶどうをお酢に漬けたマリネは、レストランやデリカのメニューのようなおしゃれな一品です。
トマトは、美肌や代謝アップをサポートしてくれる野菜ですので、ぜひ美しく痩せたい方におすすめです。
また、お酢は、お腹の調子を整え、脂肪燃焼にも役立つといわれている調味料ですので、まさにダイエットにぴったりの副菜となっています。
こちらは、低糖質で低脂質、そして高タンパクな鶏むね肉を使ったダイエット中にぜひ取り入れたいぶどうのマリネのレシピです。
人参やきゅうりをミックスしたマリネで、彩りも良いのも魅力ですね。
こちらは、ぶどうとトマト、そしてモチモチ触感のモッツァレラチーズをミックスした、フルーティーな味わいのレシピです。
チーズは、糖質が低く、カルシウムやタンパク質を多く含む食品ですので、ダイエット中に食べたいフードの一つです。
クミンパウダーを使用して味に深みを出したサラダとなっています。
プチプチとした食感が楽しいキヌアを使った白ぶどうのサラダです。
キヌアは、血糖値が上昇しにくい低GI食品で、栄養豊富なスーパーフードとも呼ばれている穀物です。
レモンの酸味と白ぶどうの甘さが絶妙なダイエットメニューとなっています。
プリプリとした食感で噛み応えのあるタコは、自然と咀嚼回数が増えるので、満腹感をアップしてくれる食品です。また、タコは、100g当たりのカロリーが約60kcalで、糖質は1g以下とヘルシーなので、ダイエットを応援してくれるタンパク質豊富な食品です。
そんなタコを使ったぶどうのサラダは、バジル風味のおしゃれな味わいの一品ですよ。
こちらは、ぶどうのソースを使った豚肉のソテーのレシピです。
バルサミコ酢の酸味と、スパイシーなマスタード、そしてぶどうの甘みが絡み合ったオトナ味のソースが魅力です。
ダイエット中はもちろん、特別な日のディナーメニューとしてもおすすめです。
醤油味が浸み込んだハニーマスタードのグリルポークは、毎日の食事メニューとしてはもちろん、お弁当のおかずとしてもおすすめの一品です。
ぶどうダイエット中にカロリーをカットしたい場合は、使用する豚肉をヒレ肉やモモ肉などの脂身の少ないお肉に変えるのがおすすめです。
こちらの豚とぶどうの白ワイン煮は、とろっとした豚肉がたまらない一品です。手間がかかっているように見える品のあるメニューですが、材料を混ぜて煮込むだけですので簡単にできるお手軽レシピです。
ダイエット中は、キノコやキャベツ、ニンジンなどをミックスしてかさましをしたり、豚肉を鶏肉に変更してもおいしいですよ。
低カロリーで鉄分が豊富な鴨肉は、美肌や疲労回復に効果的なビタミンB群が多く含まれているお肉ですので、ダイエット中の女性におすすめしたい食品です。
そんな鴨肉は、ぶどうとの相性が良いお肉です。鴨肉をグリルしてシャインマスカットのソースをかけた一品は、本格的な味わいのメインディッシュとなっています。
イベントやパーティーメニューとしてもおすすめしたいのが、ローストビーフのタルティーヌです。タルティーヌとは、フランス式のオープンサンドのようなメニューです。ローストしたブラウンマッシュルームにぶどうを加えた、香り高いソースがたまらない一品です。
低糖質のローストビーフにマッシュルームを添えたタルティーヌは、簡単なのに高見えする華やかなぶどうダイエットメニューです。
ぶどうダイエット中の水分補給としておすすめしたいドリンクは、ぶどうとモロヘイヤのスムージーです。
モロヘイヤは、野菜の王様と呼ばれているほど栄養価が高い野菜です。特に、抗酸化作用があるといわれているビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれているのが魅力です。
モロヘイヤ自体も比較的癖のない味わいで、スムージー向きの野菜ですが、バナナやブルーベリーを加えているので、グリーンスムージーが苦手な方でも飲みやすいですよ。
食欲がない日の朝ごはんの置き換えドリンクにもいいですね。
ポリフェノールがたっぷり補給できるのは、ぶどうとブルーベリーのジュースです。
材料をミキサーにかけるだけでフレッシュなジュースが作れますので、ぶどうダイエット中に忙しい時でもサッとぶどうを摂取できます。
ダイエットをサポートしてくれる栄養素を多く含むぶどうは、美容やアンチエイジングにもおすすめのフルーツです。ただし、ぶどうは、食べ過ぎると糖質を摂取しすぎてしまったり、お腹が緩くなるケースがありますので注意したいですね。