ご先祖様やご本尊様にお参りをする仏壇は、きれいな状態を保ちたいですが、掃除方法によっては仏壇を傷めてしまうことがあります。そこで今回は、仏壇のお手入れ方法や、掃除する際の注意点をご紹介します。
仏壇は、ご本尊様やご先祖様にお祈りをする場所ですので、汚れたままの状態にしておくのは失礼にあたります。仏壇掃除は、風水でも、運気アップが期待できると言われています。ご先祖様に感謝するためにも、仏壇を綺麗にして、開運のきっかけをつかみたいですね。
仏壇掃除をする場合には、いくつか注意したい点があります。
■仏壇掃除は変色に注意
仏壇はホコリが溜まりやすい場所ですが、お掃除方法を知らないまま掃除をしてしまうと、仏壇や仏具を変色させてしまうこともあります。
■晴れていて乾燥している日に行う
また、仏壇は、湿気に弱いものです。普段は仏壇の中に入っている仏具やお位牌なども、掃除する際に外に出すと、外の空気に触れてしまいます。したがって、仏壇掃除は、よく晴れた乾燥している日に、換気をしながら行いましょう。
仏壇の掃除はいつすればいいのかとお悩みの方もいると思いますが、年末年始やGW、お彼岸の時期などがおすすめです。
■お掃除前に撮影やメモをしておく
普段から仏壇に向かって手を合わせている方でも、掃除した後に仏具を戻そうとしたら仏具の配置が思い出せないということはあります。
仏壇掃除の前に仏具を動かす場合は、元の配置をメモしておくか、写真に撮っておくと、掃除後も配置に迷わずにきちんと戻すことができます。
■お掃除前には手を合わせる
また、掃除を始める前には、お線香を上げ、手を合わせ、ご本尊様やご先祖様に対して「これから仏壇のお掃除をさせていただきます」と一言断りを入れ、掃除をスタートさせましょう。
仏壇掃除中に息がかかってしまわないよう、マスクを着用すると失礼がありませんね。指紋や皮脂がつかないよう、手袋をするのも忘れないようにしましょう。
■金仏壇のお掃除の注意点
仏壇には、色々な種類がありますが、金箔が施されている仏壇の場合は、金箔の部分を直接手で触ってしまうと、金箔がはがれてしまったり、指紋がついてしまいますので、直接触るのは避けるようにしましょう。また、水拭きするのもNGです。
したがって、金箔が施されている部分は、ホコリを軽く払うお掃除する程度に留めておきましょう。汚れが取れていない場合は、専門の清掃業者に依頼するのがおすすめです。
■唐木仏壇のお掃除
「黒檀」や「紫檀」などと呼ばれているような唐木仏壇は、木製であるため、金仏壇と比べるとお手入れがしやすい仏壇です。
しかし、唐木仏壇も水拭きをしてしまいますと、水分が仏壇の素材の中に入り、ホコリがさらについてしまったり、カビの原因になることもありますのでやめましょう。
拭き掃除をする場合は、傷がつかないよう、柔らかい布で優しく乾拭きするようにしましょう。
軽いホコリを払う程度の掃除でしたら、週に1、2回程度がおすすめです。
仏壇の掃除を始める前に、まずは仏壇の中や周辺に置いてある仏具を移動させましょう。テーブルの上に新聞紙を敷き、その上に仏具を移動させましょう。
仏壇掃除は、他の場所のお掃除方法の基本と同じように、上から下に向かって行うと、掃除した場所が再び汚れてしまうことがありませんね。
ただし、仏壇は上下で分かれている場合がありますので、掃除をする際に動かしてしまうことがないよう注意が必要ですね。まずは上置き部分を掃除してから、下の部分を掃除します。
上から下に向かって仏壇掃除用の毛ばたきや、100均でも購入できる一般のお掃除用の毛ばたき(毛払いや羽ばたき)で優しくホコリを払っていきましょう。彫刻部分や欄間のすき間などは、細い化粧筆を利用すると良いですね。筆で取り切れない端の部分は、綿棒を使用しましょう。
拭き掃除をする場合は、乾拭きで行います。仏壇用クロスや眼鏡拭きなどがおすすめです。専用の「仏壇クリーム」を布につけて、磨き上げると、ツヤが出て高級感が増します。ただし、上から下に向かって拭いていくようにしましょう。
掃除の後は、仏具を元の場所に配置し直し、お本尊様とご先祖様に仏壇掃除が終わったことを報告しましょう。
仏壇のお掃除をする場合には、仏具のお掃除も一緒に行いたいですね。
仏具掃除用のアイテムは、仏壇店やインターネットでも購入できます。
ご本尊や仏像、お位牌、仏具のホコリは、仏壇掃除に利用しているような仏壇用クロスや毛ばたきを使用します。
真鍮部分がくすんでしまっている場合は、真鍮磨きなどできれいに磨きましょう。その他の金属は、仏壇用クロスや眼鏡拭きで丁寧に磨きましょう。
その他にも、火立てにロウが固まってしまっている場合は、ロウ取り用のスプレーを利用してロウを取り除くのが便利ですね。
陶磁器やガラス製品は水洗いした後に、乾いた柔らかい布で水気を拭き取り、乾燥させましょう。
湿気に弱い仏壇は、直接手で触れたり、傷をつけないように掃除することが必要です。ぜひ、こまめにお掃除をして、仏壇に汚れが溜まらないようにしていきたいですね。