手軽に移動できて便利な自転車ですが、走行する際には、守らなくてはいけないさまざまな決まりがあります。そこで今回は、自転車の走り方や注意点などの交通ルールやマナーをご紹介します。
【目次】
手軽に移動できる自転車は、リーズナブルな交通手段として人気ですよね。自分の足で自転車をこぐので、ダイエットしながら移動できるのが魅力です。
しかし、自転車は、高速で移動できるので、自転車のルールやマナーを守って走行しないと、重大な事故につながることもあります。
■自転車は車道の左側を走行する
自転車は、道路交通法では「軽車両」とされています。したがって、自動車と同じように、自転車のルールと罰則を意識して運転する必要があります。
また、車両である自転車は、歩道がある場合には、歩道ではなく、車道の左側の路側帯を走行するのが原則です。逆走しないようにしましょう。
「歩行者・自転車専用」の信号機がある場合は、その信号に従います。
また、「一時停止」の道路標識や道路表示がある場所では、必ず停止線の手前で一度止まって、左右の安全を確認してから、再度走り始めましょう。
■左折や右折する場合は
左折する場合は、左右や前後の安全を確認してから曲がります。
また、信号のある道路を右折する場合は、「2段階右折」を行います。「2段階右折」とは、一度に右に曲がるのではなく、まずは交差点の先の角まで直進し、周りに車両がいないかどうかを確認してから、交差点の角で一時停止し、信号が変わるのを待ちます。
進行方向の信号が青になったら、右に自転車の向きを変えて直進します。このように、2回に分けて右折を行うのが「2段階右折」です。自動車と同じように右折車線に入って、右折しないようにしましょう。
警視庁による調査では、自転車に関連している事故の80%以上が自動車との交通事故です。
具体的には、自動車と自転車との事故では、50%程度が出会い頭の衝突によるものが50%程度となっており、左折や右折する際の衝突事故も30%程度となっています。
したがって、自転車で道路を走行する際には、道路の角を走行する場合や、右折や左折する際に注意が必要です。
信号が点滅したり、黄色に変わったら、無理に渡ろうとせずに止まることも大切ですね。
自転車は、道路の左側の路側帯を走行するのが交通ルールです。しかし、例外として、歩道を走行できるケースもあります。
・道路標識や道路表示で、歩道の走行を指定されている場合
・自転車を運転している人が13歳未満の子どもの場合
・自転車を運転している人が70歳以上の高齢者の場合
・自転車を運転している人が身体の不自由な方の場合
・道路工事や駐車などで、車道の左側が走行できない場合
・道幅が狭く、走行している自動車も多く、車道を走行するのが危険な場合
などです。
ただし、歩道を走行する場合は、歩行者を優先して走行するのがマナーです。歩道の真ん中を走行せず、車道側を走行するようにしましょう。歩行者がいる場合は、スピードを落とすか止まり、歩行者に危険が及ばないようにしたいですね。
映画やドラマ、漫画やアニメなどでも見かける自転車の二人乗りや、並んで走る「並走」は、実は交通ルール違反です。「並進可」の標識がある場所でも、他の人の通行の妨げにならないよう、マナーを守って走行したいですね。
ただし、二人乗りは、6歳未満の子どもを幼児用の座席に乗せる場合はOKです。
夜間に自転車で走行する場合は、自転車の前の「前照灯」を点灯させて走行するのが交通ルールです。
また、自転車の後ろに「尾灯」がある場合は、点灯させましょう。尾灯がない場合は、反射する器材をつけなければなりません。
また、夜間はお互いに見えにくいので、黒っぽい服を着て走行したり、スピードを出すのはマナー違反ですし危険ですので避けましょう。
自転車を運転しながら何か他の事をする「ながら運転」もマナー違反です。
■スマホ操作やイヤホンはNG
スマートフォンや携帯電話などの操作は、たとえ慣れた道であっても危険です。
また、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴いていると、周りの音が聞こえずに危険ですね。
■傘さしもNG
また、雨の日に傘をさしながらの片手運転も、急なトラブルに対応して、止まったり曲がったりできないこともありますのでやめましょう。
■自転車は駐輪場に停める
手軽な移動手段として便利な自転車ですが、たとえ少しの時間でも、決められた場所に駐輪するのがマナーです。
特に、目が不自由な方が利用する点字ブロックの上に自転車を停めるのはやめましょう。点字ブロックの上を走行するのもマナー違反です。
■荷物の積みすぎに注意
また、荷物をかごに積み過ぎてフラフラしながら走行するのは危険です。
ハンドルに手提げや傘などをひっかけるような行為も、自転車走行の妨げになるのでやめましょう。
■子どもにはヘルメットを
自転車を走行する際には、交通ルールやマナーを守ることは大切ですが、思わぬトラブルで、転倒してしまったり、衝突してしまうこともあります。
転倒した際のケガ対策として、子どもにヘルメットを着用させましょう。
■定期的に整備を
そして、自動車やバイクと同じように、自転車も定期的な整備が必要です。
・タイヤに空気が入っているか
・ブレーキの利きが良いか
・ベルが鳴るか
・ライトが切れていないかどうか
・ライトが正しい方向を向いているかどうか
・反射板がついているか
など、自転車に乗る前にチェックしたいですね。
■服装は
また、夜間に黒っぽい服装で走行するのを避けるだけでなく、車輪に巻き込まれやすいマフラーやストール、ロング丈のスカート、装飾のついた靴などは、自転車を乗る際には避けましょう。
自転車を運転する際には、交通ルールやマナーを守って走行することが重要です。安全に自転車に乗るためにも、定期的なメンテナンスもしていきたいですね。