シャキシャキとした食感とリーズナブルな価格が魅力の豆苗は、実はダイエットをサポートしてくれる野菜です。今回は、豆苗ダイエットの魅力ややり方、注意点やおすすめの人気レシピをご紹介します。
シャキシャキとした食感が魅力の豆苗(とうみょう)は、実はダイエット中に取り入れたい栄養価の高い食品です。そんな豆苗を食べるだけの「豆苗ダイエット」は、手軽にできるダイエットとして人気を集めています。
そもそも、豆苗とは、水耕栽培によって「えんどう豆」が発芽した若い葉と茎です。豆苗は、スプラウトとも呼ばれている新芽の一種で、栄養豊富な緑黄色野菜です。文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によれば、生の豆苗の可食部100g当たりのカロリーは24kcalで、100g当たりの糖質は1.0gと非常にヘルシーです。スーパーで販売されている豆苗の可食部は、1パック当たり85g程度です。生の豆苗は、シャキシャキとした食感で、噛み応えもありますので、食事のかさまし食材として食事制限をサポートしてくれる野菜です。
そして、豆苗がダイエットに適しているのは、低カロリーで低糖質だというだけではありません。豆苗には、ビタミン類が多く含まれています。
例えば、タンパク質は、筋肉量を上げ、基礎代謝をアップさせるために必要な栄養素です。豆苗には、そんなタンパク質の合成をサポートする葉酸が多く含まれています。葉酸は、妊娠中だけでなく、ダイエット中も積極的に摂りたい栄養素ですね。
そして、豆苗には、糖質の代謝に役立つビタミンB1を始めとして、ビタミンB2やビタミンB6など、糖質や脂質の燃焼に関わるビタミンB群が豊富に含まれています。
さらに、豆苗には、体内でビタミンAに変わるβカロテンも多く含まれています。βカロテンは、動脈硬化を予防したり、抗酸化作用がある栄養素といわれています。
その他にも、豆苗には、美肌や免疫力アップに欠かせないビタミンCが多く含まれています。
そして、豆苗には、ダイエットに役立つ新陳代謝のアップや、老化防止をサポートしてくれるビタミンEも含まれていますよ。
さらに、豆苗に含まれるビタミンKは、血液を固まりやすくする作用があり、女性が不足しやすいカルシウムを定着させる働きがあるといわれています。
したがって、豆苗は、美しくヘルシーに痩せたい方におすすめの食材なのです。
そして、豆苗には、お通じの改善には欠かせない食物繊維も多く含まれています。便秘が解消されれば、老廃物を排出でき、ぽっこりとしたお腹がスッキリします。また、滞っていた血行も改善しますので、代謝アップも期待できますよ。
そして、食物繊維は、食後の血糖値の上昇を緩やかにしたりする働きもあるといわれています。血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。しかし、インスリンは、脂肪を溜めこむ働きがあります。したがって、血糖値を急上昇させないようにするだけでも、ダイエットに効果的です。
そして、豆苗は、1パックのボリュームがありますが、1パック当たりの価格は100円程度とリーズナブルです。スーパーで販売されている豆苗は、季節に左右されない水耕栽培で育てられていますので、1年中価格が安定しています。
また、豆苗は、豆から発芽している茎や葉をカットして食べますが、余った豆は、水に浸して再生栽培をすれば、再び茎や葉が伸びてきますので、もう一度収穫できるのも魅力です。豆苗は、一度買えば、2回以上は茎や葉を収穫できるコスパ食材として、節約をサポートしてくれる野菜でもあります。
今回は、豆苗ダイエットのやり方や注意点、ダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
豆苗ダイエットのやり方は、とてもシンプルで、毎日の食事メニューに豆苗を取り入れるだけです。
豆苗は、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できる野菜ですので、食事の最初に食べるのがおすすめです。
豆苗は、ほのかに甘みのあるクセのない味ですので、和食はもちろん、洋食や中華料理などにも取り入れやすく、野菜が苦手な方でも食べやすいですね。スーパーで販売されているような水耕栽培の豆苗の場合、豆の上にある茎や葉をカットして食べましょう。
■生食がおすすめ
豆苗は生でサラダとして食べることができます。また、ビタミンCとビタミンB類は熱に弱いので、より効率よく栄養を摂取したい場合は、加熱しないで生で食べるのがおすすめです。
■短時間加熱をする
ただし、毎日豆苗を生で食べると飽きてしまいますよね。豆苗ダイエットを楽しく続けるためにも、豆苗を使ったメニューも活用したいですね。
豆苗は、加熱するとかさが減り、よりクセのない味になりますよ。ただし、豆苗を加熱する場合は、栄養が壊れないよう、短時間の加熱に留めておきましょう。
例えば、豆苗をサッと茹で、味付けをしたおひたしや和え物は定番の人気メニューですね。
そして、豆苗に含まれるビタミンB類やビタミンCは水溶性ですので、溶けだしたビタミンも摂取することができるスープやお味噌汁、煮物や鍋などもおすすめですよ。
その他にも、豆苗に含まれるβカロテンやビタミンK、ビタミンEは脂溶性なので、オイルと一緒に食べるのもおすすめです。例えば、サラダにオリーブオイルをプラスしたり、豆苗を短時間油でソテーした炒め物がいいですね。
すでにご紹介しているように、豆苗は、茎や葉をカットした後に、再生栽培をすれば、再び茎や葉が伸びてきますので、もう一度収穫することができます。
豆苗の再生栽培の仕方は簡単です。
①最初に豆苗の茎や葉をカットする際に、豆苗の下の豆部分の少し上にある小さな芽の「側芽」を2つ以上残すようにしてカットしましょう。
②次に、豆苗の豆から出ている根が浸るようにして水を入れて、窓辺のような日光の当たる室内に置いておきましょう。この時、豆まで水に浸してしまうと、発芽しないケースもありますので注意しましょう。
③あとは、冬場は1日に1回、夏場は1日に2回水を交換すれば、1週間~2週間程度で再度収穫できるくらいまで生育しますよ。
豆苗を食べるだけでできる簡単な豆苗ダイエットですが、注意したいこともあります。
例えば、豆苗は、食物繊維が豊富な野菜ですので、食べ過ぎてしまうと、お通じが改善するどころか、便秘を引き起こす原因になることもあります。
また、豆苗には、血液を凝固させる成分の合成に関わっている栄養素も含まれていますので、持病をお持ちの方も食べ過ぎないようにしたいですね。
そして、豆苗に含まれるビタミン類は、水溶性のものがありますので、長時間水洗いをするとビタミン類を洗い流してしまう可能性があります。豆苗の水洗いをする場合は、短時間に留めておきましょう。
その他にも、豆苗ダイエットをする際には、食事の栄養バランスにも注意したいですね。
低カロリーで低糖質な豆苗ですが、腹持ちはあまり良くありません。また、栄養が偏ると、代謝がダウンしたり、お腹が空いてドカ食いしてしまったりと、太る原因になります。
ダイエット中は、基礎代謝量を上げるために、筋肉量を増やすのがおすすめです。したがって、筋肉の材料になるタンパク質は不足しないようにしたいですね。タンパク質は、肉や魚介類、卵や大豆食品に多く含まれていますよ。
また、代謝に関わるビタミン類やミネラル類を多く含んでいる野菜や海藻類、キノコ類なども、カロリーが低く、低糖質なものがおおいですよ。
一方、ご飯や麺類、パンなどの主食や、甘い飲食物は糖質量が多いので、食事制限を行う際には減らした方がいいですね。
さらに、豆苗を味付けする際には、塩分を摂りすぎると体に悪いですし、むくみの原因にもなりますので注意したいですね。
豆苗ダイエットにおすすめのヘルシーレシピをご紹介します。
電子レンジを使った豆苗のナムルは、忙しい大人女子でもササっと作れる簡単レシピです。
ごま油と胡麻の風味が香るナムルは、ニンニクを加えてスタミナアップをサポート。
ニンニクに含まれるアリシンは、糖質の代謝に関わるビタミンB1の吸収を促してくれる栄養素ですので、ダイエット中にぴったりですね。
脂肪燃焼を促進して生活習慣病予防にも役立つといわれているサバ缶を使った豆苗の和え物も、ダイエット中におすすめの一品です。
こちらも電子レンジで加熱した豆苗とサバ缶を和えるだけですので、時間がない時や疲れている時でも手早く作れる時短レシピですね。
シャキシャキ食感のエノキと豆苗のおかか和えは、韓国のりがアクセントになった一品です。
エノキは、食物繊維が多く含まれており、脂肪の吸収を抑えるキノコキトサンや脂肪燃焼に役立つエノキタケリノール酸が含まれていますので、ダイエット中に積極的に摂りたい食品です。
糖質が低く、タンパク質が豊富なツナ缶を使った豆苗サラダは、ダイエット中でも満足感のある一品です。
生の豆苗は、加熱をしなくても調味料と馴染ませるだけでしんなりして食べやすくなります。ビタミン類を無駄なく摂取できますね。
低糖質で高タンパクな鶏胸肉は、ダイエット中や肉体改造中にぜひ食べたいお肉です。
鶏胸肉と豆苗の黒胡椒炒めを作る際には、豆苗は短時間加熱するか、加熱して味を付けた鶏胸肉と最後に混ぜることで、ビタミン類が壊れにくくなりますね。
豆苗のレシピの中でも、特に人気を集めているのが、豆苗の豚巻きです。
豚肉で豆苗やもやしを巻いたら、あとは電子レンジで加熱し、好きなタレやポン酢をかけて食べるだけです。
ダイエット中はもちろん、普段のおかずやお弁当メニューとしてもおすすめです。
牛肉ともやし、そして豆苗を使ったピリ辛スープは、もやしと豆苗でかさましした食事制限をサポートしてくれるダイエットレシピです。
スープを飲み干すことで、スープに溶けだした栄養も摂取できますし、満足感も得られますよ。
牛肉や卵でタンパク質も補給できるのが嬉しいですね。
辛さが足りない方は一味唐辛子を加えれば、脂肪燃焼を促すこともできますよ。
肉や魚と相性の良い豆苗ですが、柔らかで滑らかな舌触りの豆腐とも相性抜群です。
豆腐は、タンパク質が多く、女性ホルモンに似た働きをしてくれるイソフラボンも摂取できますので、美しくダイエットしたい方におすすめの食品です。
鶏ガラの出汁が効いた、優しい味わいの満腹感のある具だくさんスープです。
ダイエットや美容に役立つ栄養素を含む豆苗は、1年中スーパーで購入できる野菜です。豆苗を使ったレシピは多いので、ダイエット中も飽きにくいですね。ぜひ、コスパ抜群の豆苗をダイエットに活用してみてくださいね。