セーターなどの素材としてお馴染みのアクリル。自宅で洗濯すると縮んだり型崩れしたりしないか心配ですよね。失敗せずに洗うにはいくつかのポイントがあります。そこで今回はアクリルを自宅で洗濯する方法やコツをご紹介します。
【目次】
アクリルはウールの柔らかい風合いに似せて化学的に作られた合成繊維。柔らかくて保温性が高いので、セーターやマフラー、毛布などの素材として使われています。
ニットは自宅で洗うと縮んでしまうというイメージがありますが、このアクリルはウールなどに比べて縮みにくいのが特徴。ただ一方で、毛玉ができやすく静電気が起きやすいというデメリットも。特にアクリル100%のものは伸びやすいという特徴もあるので干し方もポイント。熱にも強くないので、乾燥機はできるだけ避けて自然乾燥で乾かしましょう。
アクリルは合成繊維なので自宅で洗っても大丈夫なイメージもありますが、中には自宅で水洗い不可の製品もあります。洗濯する前に必ず洗濯表示を確認しましょう。ここでは、その洗濯表示のマークの意味をご紹介します。
■洗濯機で洗えるマーク
たらいの中に水が入っているイラストは、洗濯機で洗えるマークです。水の中の数字は水温の上限の温度を示しています。もし「40」とある場合は、必ず40℃以下のぬるま湯で洗ってください。
■手洗いで洗えるマーク
たらいの中の水に手が入っているイラストは、手洗いで洗えるマーク。洗濯機で洗うのはNGです。
■水洗い不可のマーク
水の入ったたらいの上に×があるイラストは、水洗い不可のマーク。自宅での洗濯は避けて、クリーニングに出しましょう。
洗濯表示に洗濯機で洗えるマークがあれば、洗濯機で洗うことができます。失敗せずに洗濯するコツは、裏返して洗ったり洗濯ネットを使うことで、できるだけ摩擦を避けること。単品で洗うことで、より摩擦を減らすことができます。
ここではアクリルを洗濯機で洗う際の用意するものと洗濯手順をご紹介します。
■用意するもの
・おしゃれ着用洗濯洗剤(中性洗剤)
・洗濯ネット
■洗濯手順
①衣服を裏返して洗濯ネットに入れます。
②「手洗いコース」などの弱水流で洗うのがポイントです。
③脱水は30秒以内で。脱水を短時間で済ませるのも、アクリルを失敗せずに洗うコツです。
洗濯表示で手洗いマークのものや、大切なニットは手洗いで洗いましょう。洗う時間を短く抑えることができて、優しく洗うことができる手洗いは、洗濯機より失敗を防ぐことができます。
■用意するもの
・洗い桶(洗面器や洗面台でもOK)
・おしゃれ着用洗濯洗剤(中性洗剤)
・洗濯ネット
■洗濯手順
①洗い桶に洗浄液を作ります。洗剤は水の量に応じた適量を入れてください。水温は40℃以下で洗うのがポイントです。
②衣服を裏返してたたんだら、優しく押し洗いしていきます。何度か繰り返したら水を入れ替えて押し洗いと同じ方法ですすぎます。
③洗濯ネットに入れて洗濯機で30秒以内の脱水にかけます。
アクリルは熱に強くないので、乾燥機にかけるのはNGです。自然乾燥で干しましょう。風通しのいい日陰に干してください。干し方は平干しがベスト。平干しネットを使うのがおすすめです。
水に弱いウールと混紡のアクリルニットの洗濯は、手洗いがベストです。優しく手早く洗って脱水することが、生地へのダメージを防ぐコツです。
30℃以下のぬるま湯で洗って、水温を最初から最後まで一定に保ちましょう。脱水は30秒以内が鉄則です。
洗濯表示で自宅で洗えるマークのあるものは、水洗いできます。ポリエステルとの混紡で注意したいのが静電気や毛玉。洗濯機より手洗いするのをおすすめします。今回ご紹介した手洗いの方法で洗いましょう。洗濯ネットは必ず使って、裏返して洗うのがポイントです。すすぎの最後の段階で柔軟剤を入れると、静電気をおさえることができます。
アクリル100%の毛布やマフラーも、基本的に今回ご紹介した洗濯方法で問題はありません。ただ、必ず洗濯表示は確認してください。水流や水温の指示がある場合は、必ずそれを守って洗いましょう。毛布とマフラーそれぞれの洗濯方法の注意点をご紹介します。
■毛布を洗濯する際の注意点
洗濯機で洗える場合は、毛布用のサイズが大きい洗濯ネットに入れてください。洗濯機に入らない毛布は、お風呂場の浴槽を使って洗いましょう。手を使った押し洗いと同じ要領で、足で踏んで洗います。
毛布の洗濯の問題点は干し方。自然乾燥だと時間がかかりますが、物干し竿2本に毛布を渡したM字干しがおすすめ。乾燥機を使う場合は、設定温度に注意してください。高温はNG、設定温度は60℃以下が目安です。
■マフラーを洗濯する際の注意点
マフラーの洗濯方法は、洗濯表示の指示通りに今回ご紹介した洗い方で洗えば問題ありません。洗濯機で洗う場合は、マフラーの端にあるフリンジが洗濯層に挟まらないように気を付けましょう。必ず洗濯ネットを使い、フリンジ部分を内側に入れて洗うのがおすすめです。
いかがでしたか?今回はセーターやマフラーでお馴染みの素材、アクリルの洗濯方法をご紹介しました。ウールやカシミヤに比べると洗濯が簡単そうなアクリルですが、毛玉ができやすかったり、伸びやすかったりと色々と注意点はあります。アクリルニットのお手入れに、ぜひ今回ご紹介した洗濯のコツを取り入れてみてください。