他人のお宅や会社を訪問する場合には、色々なマナーがありますよね。そこで今回は、おさえておきたい訪問マナーをご紹介します。手土産の選び方や和室と洋室の違いをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
■相手の都合を優先する
家庭や会社に訪問する際には、事前に連絡を取り、相手の都合を伺うようにしましょう。たとえ親しい間柄でも、突然の訪問は、相手が不在の場合もありますし、失礼になる場合もあります。できれば、相手の都合の良い時間に合わせて訪問するようにするのが大人のマナーですね。
また、食事時や、始業や終業時のような忙しい時間帯や、早朝や夜も避けるようにしましょう。午前中の場合は、10時~11時にうかがうのがおすすめです。午後の場合は14時~16時頃にうかがうようにしたいですね。
■時間厳守
また、約束した時間に遅れてしまうのはNGですが、予定の時間よりも早く着きすぎてしまうのも避けましょう。5分程度遅れて訪問するのがスマートですね。
着用している帽子やコート、マフラーや手袋などは外しておくのがマナーです。
万が一遅刻してしまう場合や、訪問できなくなった場合には、できるだけ早く電話で理由と謝罪を伝えましょう。
■訪問後は
また、ビジネスシーンや、結婚相手の実家へ挨拶に行った場合などには、1週間以内にお礼状を書くのがおすすめです。ビジネスシーンの場合はメールでもOKです。
■玄関では
個人のお宅に訪問する場合は、チャイムやインターホンは何度も鳴らさず、1回だけ鳴らしてドアから少し離れて待つようにするのが訪問時のマナーです。携帯電話は前もってマナーモードにするか、電源を落としておきましょう。
玄関では、長く会話はせず、軽く挨拶をして、部屋に通されてから改めて時間を取っていただいたことに対するお礼を述べましょう。
玄関に靴を脱いで上がる際には、正面を向いて靴を脱いで、スリッパの横に上がります。その後に、相手にお尻を完全に向けないようにしながら後ろを向いて靴の向きを直し、玄関の端に寄せ、スリッパを履きます。
素足で上がるのはNGマナーです。
■客間に通されたら
取引先のお宅への営業や、上司や恩師、彼の実家など、自分よりも目上の人の個人宅に訪問する場合は、席を指定されない場合は下座に座ります。
手土産を渡し、席に着いたら、「本日はお忙しいところ、お時間を頂きまして、ありがとうございます」とお礼を述べましょう。新居に訪問する場合は、相手の家や庭を褒めると良いですね。
バッグは、椅子の場合は椅子の上に置き、座敷の場合は席の脇に置くようにします。
■退席する場合は
個人宅に訪問する場合は、長居しすぎてしまうのは避けましょう。
退席する場合も、客間で時間を取ってくれたことや、おもてなしをしていただいたことへのお礼や挨拶をしてから、玄関で軽く挨拶をして帰りましょう。
コートやマフラー、手袋や帽子などは、玄関を出てから身につけましょう。
■手土産は
個人宅を訪問する場合には、手土産を持参するのが一般的なマナーです。
ただし、訪問先の近くのお店では購入しないようにします。高価な手土産は、相手が申し訳ない気持ちになってしまいますので、2,000円~3,000円程度の飲み物や食べ物のような消える物がおすすめです。賞味期限が長い日持ちして、個包装になっているお菓子がおすすめです。
渡す場合には、必ず袋から取り出して、相手が見やすい向きにして「みなさんで召し上がってください」「お口に合うとよろしいのですが」などと言って渡しましょう。「つまらないものですが」と言うのは、つまらないと思っているものを渡すことになり、失礼になります。
訪問する際には、入り口付近の下座に座るのは、和室と洋室の共通のマナーです。出入り口から遠い席が上座となります。
■和室
和室に仏壇や床の間がある場合は、「仏壇の前」が一番目上の人が座る上座になります。その次は「床の間の前」、そして次が「押入れの前」という順番になります。
座敷で座布団に座る場合は、いきなり座布団を踏んで座るのはマナー違反です。まずは、座布団の下座側に一度座って挨拶を済ませます。その後、両手で座布団をおさえながら体を浮かせ、座布団の上に移動します。
■洋室
洋室の場合は、長椅子と一人掛けの椅子がある場合、長椅子が上座になります。
ビジネスシーンで会社に訪問する場合には、名刺をすぐ出せるように用意してから受付に向かいます。あとは個人宅と訪問のマナーは同じです。
■個人宅を訪問する場合との違い
受付で「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の〇〇と申します。営業部の〇〇部長と本日2時のお約束で参りました」と告げ、案内されるのを待ちます。
席に案内されたら、下座に座ります。相手に上座を勧められたら、一度は断り、二回目に勧められたら「失礼いたします」と言って移動するのがマナーとされています。
案内してくれた方や、お茶を出してくれた方には「ありがとうございます」とお礼を言いましょう。
相手が入室して来たら、席を立って、先に名刺を出します。「はじめまして。〇〇株式会社の〇〇と申します。本日はよろしくお願いいたします。」と言いながら名刺を渡しましょう。
個人宅や会社を訪問する場合には、約束の仕方から玄関での対応、手土産の選び方や座る位置など、さまざまなマナーがあります。大人として、マナーを守った振る舞いをしたいですね。