ダイエットをしているのにぽっこりとしたお腹が解消できなかったり、体の不調を感じている原因として、内臓下垂が影響していることがあります。そこで今回は、内臓の位置がずれる原因や、内臓の位置を戻す方法をご紹介します。
【目次】
お腹に脂肪がついているように見えるぽっこりしたお腹ですが、実は内臓が下がっていることでお腹が出ることがあります。「内臓が下がっているってどういうこと?」という方に向けて、内臓が下がる原因を解説していきます。
■運動不足
例えば、内臓はお腹の筋肉によってコルセットのように支えられています。そのため、運動不足によって筋肉が衰えると、当然内臓を支える力も弱くなり、内臓が下がる「内臓下垂」になってしまったり、内臓の位置がずれてしまいます。
また、男性よりも女性の方が筋力が弱いため、元々内臓下垂になりやすい傾向があります。
■姿勢
その他にも、
・猫背
・前傾姿勢になることが多い
・脚を組んで座る癖がある
・脚をクロスしたり片方の脚のみに重心をかけて立つ癖がある
・骨盤のずれやゆがみがある
・暴飲暴食による内臓の疲労
なども、腹筋が弱る原因になるので、内臓の位置がずれたり下がりやすくなります。
■内臓の位置の変化はさまざまな悪影響が
そして、内臓の位置がずれたり、内臓が下がると、お腹がぽっこりする以外にも影響があります。
例えば、内臓が正常な位置にないと、血行不良により冷えやすくなったり、代謝が落ちやすくなったりします。
また、内臓の位置が下がったり、ずれてしまうと、胃腸の消化吸収の能力も下がりますので、胃もたれや便秘になりやすくなります。また、未消化の飲食物が胃腸に残っていると、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられてしまうので、お腹まわりにも脂肪がつきやすくなるというデメリットもあります。内臓の位置が正常な場所にないと、老廃物も排出されにくくなるため、むくみや肌荒れを引き起こすケースもあります。
今回は、内臓の位置を戻す方法をご紹介します。
内臓の位置を戻す前に、まずは内臓の位置がずれているかをチェックしてみましょう。
■おへその穴が横になっている
もともとのおへその形よりも、おへその穴が横になっているのは、腸が下がり、おへそが押されて下がっているサインですので、内臓の位置がずれている可能性があります。
■おへその下辺りが冷たい
内臓の位置が下がっていると、血行不良になります。おへその下辺りがひんやりと冷えている場合も、内臓の位置がずれているサインです。
内臓の位置を戻すエクササイズは、簡単なものが多いので、1日の終わりのリラックスタイムにぜひ取り入れたいですね。
■ウエストねじり
①床に座り、両膝を曲げましょう。
②鼻から10秒かけてゆっくりと息を吸ってお腹を膨らませましょう。
③揃えた両脚を左側に倒していきます。この時、10秒かけて口から息を吐きながら、ウエストを右側に向かってねじりましょう。両手で上体を支えてもOKです。
④①の姿勢に戻り、再び鼻から10秒かけてゆっくりと息を吸ってお腹を膨らませましょう。
⑤今度は10秒かけて口から息を吐きながら、揃えた両脚を右側に倒しながら、ウエストを左側に向かってねじりましょう。
①~⑤を1セットとして1日10セット行いましょう。
内臓下垂を改善するためには、ストレッチもおすすめです。腹式呼吸と胸式呼吸を繰り返すことで、内臓の位置を戻すサポートをしてくれます。
①両足を肩幅程度に開いて立ちましょう。
②背筋を伸ばして胸を張り、両手を上げていきましょう。この時、10秒程度かけて鼻から息を吸い込んでいきます。最初にお腹に空気を入れ、その後に胸に空気を入れるイメージです。
③今度は、両手を下げながら、10秒程度かけて口から息を吐いていきます。この時、最初に胸から空気を出し、その後お腹の空気を出していきます。最終的にはお腹をへこませて背中を丸めましょう。
④最後に再び背筋を伸ばして胸を張ったら、鼻から勢いよく息を吸いましょう。
①~④を1セットとして、1日10セット行いましょう。
広めのヨガマットは寝転がってやるストレッチにもピッタリ。ピラティスや筋トレなどでも使用しやすいですよ。
フォームローラーを使ってストレッチをするのもおすすめです。太ももや背中、ふくらはぎなどの体全身のストレッチにも使用できますよ。
内臓の位置を戻す方法として人気を集めているのが、バスタオルを使ったエクササイズです。
①バスタオルを丸めて輪ゴムで固定したら、床にアルファベットの「T」の字になるように床に置きます。
②Tの横棒部分にお尻と脚の付け根が来るようにして、バスタオルの上に仰向けに横になりましょう。この時、Tの縦棒が背骨に当たるようにします。
③両腕を頭の先に向かって伸ばし、全身を伸ばしましょう。そのまま5分~10分程度バスタオルの上に横になりましょう。
お腹や背中をのばすことで、ずれたり下がってしまったりしてしまった内臓の位置が戻りやすくなりますよ。
内臓の位置を戻すヨガポーズとして人気を集めているのが「鋤(すき)のポーズ」です。
内臓の位置を整えるだけでなく、自律神経やホルモンバランスも整えられ、代謝アップも期待できますよ。
①仰向けに横になりましょう。
②膝を曲げたら、そのまま両脚を胸の方に引き寄せていきます。
③さらに、お尻も床から離していきます。この時、両手でお尻を支え、顔の上に来るように脚を伸ばして、床に付けます。
④そのままの状態を30秒キープしましょう。
内臓の位置を戻すためには、骨盤矯正も効果的です。骨盤の位置を戻すのは整体が定番ですが、自宅でもできる骨盤矯正方法もありますよ。
■股関節を伸ばすストレッチ
①椅子を自分の後ろに置きます。椅子が動かないよう、壁に接するように置きましょう。
②椅子の前に立ち、右脚のすねを椅子の上に乗せます。
③両手は左脚の太股に乗せ、そのまま左脚を曲げて体を下げていきます。この時上体が床と直角になるようにしましょう。
④そのまま30秒キープします。
⑤今度は左脚のすねを椅子の上に乗せたら、両手は右脚の太股に乗せ、そのまま右脚を曲げて体を下げていきます。
⑥そのまま30秒キープします。
①~⑥を1セットとして、1日5セット行いましょう。
■お尻歩き
そして、お尻歩きもおすすめの骨盤矯正方法です。
両膝を伸ばして座り、そのままお尻を使って前に100歩、後ろに100歩歩くだけです。スペースが足りない場合は、前進20歩、後退20歩のように分けて行ってもOKですよ。
■寝ながら足パカエクササイズ
寝ながらできる足パカエクササイズも、O脚やX脚の矯正におすすめです。
①体の右側を下にして横向きになって床に寝ましょう。
②両膝を揃えたら、90度程度に曲げましょう。
③左右の足首をくっつけたまま、脚を上下に動かして膝を離しましょう。
④②~③を30回行いましょう。
⑤今度は体の左側を下にして横向きになって床に寝ましょう。
⑥②~③を30回行いましょう。
お腹の筋肉が衰えるのは、運動不足が大きな原因ですが、猫背の人は特に腹筋が衰えやすいですね。
したがって、普段座っている時や歩いている時、走っている時などに、胸を張り、背筋を伸ばすようにして意識することで、内臓の位置を戻すことができます。
内臓の位置を戻すためには、内臓の疲労を回復するのも効果的です。
例えば
・食べ過ぎないようにする
・食事と食事の間隔は5時間程度空ける
・消化の良いものを食べる
・お腹のマッサージをする
などは、内臓下垂の直し方ですね。
お腹をマッサージするときは、摩擦を防ぐためにもマッサージオイルを使用することをおすすめします。ほのかにローズの匂いがするローズゼラニウムのマッサージオイルはリラックスしてマッサージできますよ。
オイルを温めてからオイルマッサージをすると、肌なじみよく保温効果も感じられます。オイルウォーマーを使って、リラックスしてマッサージをしてみてはいかがでしょうか。
逆立ちも非常に有効です!
内臓が重力に引っ張られて自然に上がりますし、内臓を支える筋肉のトレーニングにもなります。
逆立ちなんてできないという人は肩を床に付けたままで行う背中逆立ちでも効果があります。
1日1回、1分間。
逆立ち初心者は、最初は誰かに補助してもらうと安心です。慣れてきたら時間を延ばしてみましょう!
周囲に障害物のない安全な場所で行ってくださいね。
内臓の位置を戻すためには、内臓を支えるお腹周辺の筋肉を鍛えるのが効果的です。ストレッチや骨盤矯正、ヨガなども内臓の位置を戻すサポートができますよ。ぽっこりお腹にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。