裁判所への訪問を前にして、服装にお悩みの女性も多いはず。格式高く厳粛なこの場所では、どのような着こなしがふさわしいのか気になるところです。そこで今回は、裁判所へ足を運ぶ際におすすめの服装を様々なシーンでご紹介します。
【目次】
理由は様々ですが、裁判所へ訪れるシーンに遭遇することもあるでしょう。法廷が開かれていれば、事前申し込みなどをせずに裁判を見学・傍聴することもできますし、足を運んでみたいと思っている女性もいらっしゃるかもしれません。そこで気になるのが、「服装」の問題。厳粛な場所である裁判所では、どのような着こなしが好ましいのでしょうか。
そこで今回は、裁判所への訪問におすすめの服装と着こなしのポイントを一挙ご紹介します!まずは裁判所へ足を運ぶ際の持ち物を徹底解説した上で、シーン別のコーディネート例をピックアップしてご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
まず裁判所への持ち物として、傍聴するだけならば特に何も必要はありません。極端な話、手ぶらで足を運んでも大丈夫です。携帯電話などの音の出る機器の持ち込みはOKですが、法廷内では必ず電源をお切りください。また、危険物や撮影・録音ができる機器、メモできるものは、原則法廷内には持ち込むことができないので注意しましょう。
もしも証人として裁判所へ足を運ぶのなら、『宣誓書・証人カード』へ押印しなければならないため、「印鑑」を持ち寄りましょう。印鑑については特に指定はなく、実印でも認印でもOK。ただしよりきちんとした印鑑の方が、好印象を与えることができるのでおすすめです。また、万が一印鑑を忘れてしまった場合には、指印で対応することも可能です。
ここからは、裁判所への訪問におすすめのコーディネートを具体的にご紹介していきます。まず傍聴するために足を運ぶのなら、基本的にどのような服装でもOKです。規定などは一切なく、いつも通りの着こなしで構いません。
ただあまりにもラフでだらしない服装では悪い印象を与えてしまうかもしれませんし、大人の女性としてふさわしくありませんので、最低限のマナーのあるスタイルにまとめるのが安心。例えば黒ニットにベージュのテーパードパンツ、足元はパンプスのような、きれいめなコーデを意識すると良いでしょう。
以上より、裁判所では普段着で全く問題ありません。だらしない服装はふさわしくありませんが、スーツのようなかしこまったスタイルにまとめる必要もないので、ご安心ください。極端に言えば、Tシャツにジーンズのような、普段のカジュアルな着こなしで足を運んでも良いでしょう。
ただ大胆にダメージが入ったジーンズなど、カジュアル過ぎるものは避けるべし。例えばクルーネックの白Tに黒のストレートデニムの大人カジュアルスタイルには、ベージュのジャケットを羽織ってきちんと感を。足元はバレエシューズで、さりげなく女性らしさを引き立てましょう。
スーツでかしこまる必要はないとご紹介しましたが、服装が決まらずに悩むくらいなら着用しても構いません。スーツをお持ちなら着用しても良いですし、持っていないならわざわざ裁判所の訪問を理由に買い足す必要はない、と思っていただけると幸いです。
例えば、白のブラウスにネイビーのパンツスーツを合わせたコーディネート。ビジネスシーンのような着こなしではリラックスして傍聴できませんし、ビシッと決める必要はありません。足元はフラットなパンプス、カバンもややカジュアルなバッグで、程よく力を抜いて良いでしょう。
簡易裁判所とは、日常生活で発生する民事・刑事事件を処理するための場。地方裁判所よりも軽い案件を扱う裁判所で、傍聴ならばこれまでご紹介したような普段着で全く問題ありません。もしも裁判や調停で足を運ぶのでしたら、ある程度整えたきれいめなスタイルにまとめると安心です。
例えば、白のVネックニットにベージュのテーパードパンツ、足元はスニーカーで、大人カジュアルなコーディネートに。テーパードパンツのセンタータックがきちんと感を演出し、スニーカースタイルもワンランク上の大人っぽい着こなしを叶えます。
刑事裁判を受けることになった場合、法廷での服装に悩まれる女性も多いはず。この場合も服装に決まりはありませんし、その見た目によって裁判の結果が決まるわけでもないのですが、できる限りきちんとした着こなしにまとめるのがベター。見た目からマイナスイメージを与えることのないよう、スーツ、もしくはきちんとした服装を意識してください。
スーツを用意するのが難しい場合は、手持ちの中でできる限りきれいめな服装に。色は派手なものではなく、白・グレー・黒の無彩色のような落ち着いたトーンにまとめましょう。女性の場合には、ブラウスやシャツ、ワンピース、カーディガンなどで、きちんと感のある着こなしに仕上げるとOK。
保釈とは、勾留されている被告人について条件付きで、身柄の拘束を解く制度。保釈後の裁判でも服装に決まりはなく、普段着でも問題ありません。ただし用意できるのならスーツスタイル、もしくはジャケットを羽織ったかっちり感のあるスタイルにまとめましょう。
例えば、白のブラウスにベージュのスラックス、紺のジャケットで、きちんとした着こなしに。化粧は派手にならないよう、ナチュラルに仕上げましょう。マナーのある身だしなみを心掛けつつ、犯した罪を反省する姿勢で裁判に臨むのが重要なポイントです。
裁判所における調停とは、 生活の中で生じる身近なトラブルや事業の立て直し、親族間の問題などに対して機関が間に入り、適正かつ妥当な解決を図る制度です。そこで調停で裁判所へ足を運ぶ際には、ハイブランド品の所持に要注意。特に金銭面でのトラブル、または離婚の慰謝料の支払い等で揉めている場合、ブランド品を身につけていると、どんな理由があれど話が通るわけがありません。
服装に関しては、シンプルでもきちんと感のあるスタイルがベスト。例えば白ブラウスに黒のミディ丈スカートのような、きれいめな着こなしを心掛けましょう。カバンやアクセサリーなどはハイブランド品を避け、とにかく質素にまとめるのがポイントです。
被告人とは、刑事裁判で罪を裁かれる人です。被告人が、保釈されずに勾留を受け続け、拘置所または留置場で身柄を拘束されたままであれば、裁判当日の早朝から護送バスで連行されます。公判開始の数分前に手錠をかけられ、さらには腰縄を打たれた姿で、刑務官に連れられて法廷へと入廷する形となります。
そのため被告人は、大抵は拘置所または留置場で着用していた衣服のまま裁判を受けます。履物は走っても逃げられない、サンダルが基本です。一方、保釈が認められ身柄が解放されている被告人は、公判前にも弁護士と入念に打ち合わせを行うため、スーツ姿のようなきちんとした服装が多いと言えます。
いかがでしたか?今回は、裁判所への訪問におすすめのコーディネートを一挙ご紹介しました。裁判所では基本的に私服姿で問題ありませんが、最低限のマナーのあるきちんとした着こなしが安心。もしも服装が決まらず不安な方は、スーツスタイルでも構いません。あくまで厳粛な場所ですので、派手な目立つ服装は避け、法廷では審理の妨げとならないような慎ましい振る舞いを心掛けましょう。ぜひ参考にして、正しい着こなしで裁判所へ足を運んでください。