重要な連絡手段の一つになっているLINEでのコミュニケーションは、イラストや写真をアレンジしたラインスタンプが便利です。今回はラインスタンプを手作りするメリットやパソコンやスマホを使ったスタンプの作り方をご紹介します。
【目次】
友達や彼氏、家族などとのコミュニケーション手段の定番となっているLINE(ライン)は、多くの方が利用していますよね。
LINEで連絡を取る際に便利なのがラインスタンプです。ラインスタンプは、写真やイラストをアレンジした、文字の替わりに送る画像のことです。
ラインスタンプは、かわいいものからくすっと笑えるようなおもしろいものまで、さまざまなバリエーションが揃っています。LINEで使用できるスタンプは、企業が作成しているものも多いですが、一般のLINEユーザーが作成しているものも多く、自作したラインスタンプは販売することもでき、売上の一部を受け取ることができます。ラインスタンプの販売は、人気の副業として挙げられることも多いですね。
ラインスタンプを自作するメリットは、自分の好きなスタンプを作成することで、理想のスタンプが使えるというところです。LINEを使っていると「こんなスタンプがあったらいいのに」と思うことがあるものです。欲しいスタンプを自分で作れば、LINEでのコミュニケーションがより楽しく便利になりますね。
「ラインスタンプを自分で作るのは難しそう」というイメージをお持ちの方は決して少なくないと思います。
しかし、ラインスタンプは、作り方も簡単で、スマホやタブレット、パソコンがあれば作成することができます。無料のアプリやソフトも充実していますので、作成費用もあまりかかりません。
スタンプ画像は、一度に全て作成しなくてもOKです。ちょっとした空き時間にコツコツとスタンプ画像を作成できますので、趣味として始めてみるのもおすすめです。
そして、スタンプを自分で作成すれば、スタンプの購入費用を節約できるというメリットもあります。
その他にも、家族や友達、彼氏やペットなどの写真を使った、特別感のあるラインスタンプを作成することもできますので、オリジナリティのあるスタンプをプレゼントすれば、喜ばれますね。
さらに、ラインスタンプの作成は、スマホやタブレット、パソコンがあればいつでもどこでもできます。
副業としてラインスタンプの作成を始めるのもおすすめです。
ただし、ラインスタンプのクリエーターは多いので、副業として多くの収入を得ている方はやや少ない傾向があります。
イラストの作成や画像の加工などの特技を生かして、1ヶ月1万円程度の副収入を得たい方におすすめです。
iPhone(アイフォーン)やAndroid(アンドロイド)のスマホを使ってラインスタンプを作る場合は、LINEの公式アプリの「LINE Creators Studio(ラインクリエイターズスタジオ)」を使用するのが便利です。「LINE Creators Studio」は、スマホ1台でスタンプの登録や販売ができるだけでなく、スタンプ作成に使用する写真の撮影やイラストの作成、文字の挿入やフィルター加工などができます。タブレットでもアプリは使用できますよ。
ただし、2019年6月26日以降に「LINE Creators Studio」で作成・販売したスタンプは、売上の分配額が0円になりますので、注意しましょう。分配金を受け取りたい場合はWeb版の「LINE Creators Market(ラインクリエイターズマーケット)」でラインスタンプを作成・販売する必要があります。
①ラインスタンプの作成に使用する端末に合わせて「App Store」や「Google Play」から「LINE Creators Studio」をダウンロードします。
②次に、ダウンロードしたアプリを起動します。LINEアカウントでログインし、利用規約や自作スタンプの販売に同意すれば、すぐにスタンプの作成を行うことができます。
LINEアカウントを持っていない方は、あらかじめLINEのアカウント登録をしておきましょう。
③いよいよラインスタンプを作成していきます。
グリーンの正方形の中に「+」が描かれている場所をタップすると、そこからスタンプの新規作成を行うことができます。
スタンプはアルバムの写真を使って作成できますが、その場でスマホのカメラで撮影した写真を使用することもできます。
画像編集は、使用したい写真を選んだら、トリミングを行ったり、形やフレームを選択します。あとはブラシで手書きの文字やイラストを書いたり、テキストやステッカーをプラスしましょう。フィルターをかけたり色調を変えることもできます。
画像編集が終了したら、完成イメージを確認し、保存をします。
ラインスタンプの画像は、写真を使用せず、手書きのイラストのみを使用することもできます。写真を使用しない場合は、「イラストを描く」を選択します。ブラシで手書きの文字やイラストを書くことができますし、テキストやステッカーも使用できますよ。イラスト作成の場合も、絵が書き終わったら完成イメージを確認し、保存をします。
④スタンプの作成が終了したら、「タイトル」や「説明文」などの詳細情報も入力していきます。
⑤スタンプの作成や詳細情報の入力が終了したら、「販売申請」を行います。身内で使用するスタンプのような販売目的ではないラインスタンプも、審査を通過しないとダウンロードや使用はできません。
アプリのトップ画面から、販売したいスタンプと、スタンプのトップ画面にするメイン画像を選んだら、販売申請をタップしましょう。スタンプは8個、16個、24個、32個、40個を1セットとして販売申請できます。
初めてスタンプの販売申請をする場合は、ここでユーザー情報や販売情報を入力し、「LINE Creators Studio」にユーザー登録を行います。居住国や申込者名、氏名や屋号、メールアドレスなどの入力情報に誤りがないようにしましょう。登録が終了すると、入力したメールアドレスに認証メールが届きますので、メール内のURLをタップしたら、登録が完了します。クリエーター名もここで登録しておきましょう。なお、スタンプの販売価格は120円から設定できます。販売エリアやカテゴリも選択しましょう。
⑥申請リクエストが完了したら、審査が承認されるのを待ちます。審査結果はメールアドレスとLINEにメッセージが届きます。
⑦審査を通過したら自作のスタンプを無料でダウンロードしましょう。
パソコンを使ったラインスタンプの作り方は、基本的にはスマホやタブレットを使用する場合と同じです。
ただし、パソコンでラインスタンプを作成する場合は、Webブラウザの「LINE Creators Market」で登録・販売を行います。「LINE Creators Studio」で登録・販売した場合とは違い、売上の一部を報酬として受け取ることができるのがメリットです。スマホやタブレットでも、Webブラウザから「LINE Creators Market」でラインスタンプの登録・販売を行えますよ。
①「LINE Creators Market」からLINEアカウントでログインをしましょう。
LINEアカウントを持っていない方は、あらかじめLINEのアカウント登録をしておきます。
②初めてスタンプの販売申請をする場合は、LINE Creators Marketの利用規約に同意し、登録情報を入力し、「LINE Creators Market」にユーザー登録を行います。
居住国や申込者名、氏名や屋号、メールアドレスなどの入力情報に誤りがないようにしましょう。電話番号や郵便番号、住所なども入力します。
登録が終了すると、入力したメールアドレスに認証メールが届きますので、メール内のURLにアクセスしたら、登録完了です。
③登録が完了したら、マイページに移動しましょう。
ここで、「送金先情報」も入力しておきましょう。
次に、「新規作成」から「スタンプ」を選択し、「タイトル」や「説明文」などのスタンプの「詳細情報」やクリエーター名、コピーライト、カテゴリやプライベート設定などの「販売情報」も入力します。ライセンス情報も記載しましょう。
④いよいよラインスタンプを登録していきます。
パソコンでラインスタンプを登録する場合は、あらかじめ作成し、保存していた画像を「LINE Creators Market」にアップロードします。したがって、スタンプとして登録したい画像を作成しておきましょう。
ラインスタンプの画像の登録の仕方は、「スタンプ画像」のタブを開いたら「編集」ボタンを選択します。登録したい画像の場所にカーソル(矢印)を合わせたら「Uploard(アップロード)」ボタンを選択して、すでに作成していたスタンプ用の画像をアップロードします。
「スタンプシミュレーター」で、スタンプの使用風景をシミュレーションできます。
⑤ラインスタンプの画像のアップロードが終了したら、「販売申請」を行います。「LINE Creators Studio」の場合と同じように、身内で使用するような販売目的ではないラインスタンプも、審査を通過しないとダウンロードや使用はできませんので注意しましょう。スタンプは8個、16個、24個、32個、40個を1セットとして販売申請できます。
「メイン画像」「トークルームタブ画像」などを設定し、「リクエスト」ボタンを選択したら、同意事項をに同意し、申請します。あとは、販売申請したスタンプが承認されるのを待ちます。
⑥マイページのスタンプのステータスが「審査待ち」から「審査中」になると、審査が開始されたサインです。審査結果はLINEにメッセージが届きます。
⑦審査を通過したら、ステータスが「承認」になります。修正する必要がある場合はステータスが「リジェクト」に変わります。
承認されたら「リリース」ボタンを選択して販売を開始します。
ベーシックなラインスタンプを1セット作成する場合、ラインスタンプの画像の他、メイン画像やトークルームタブ画像の3種類を用意する必要がありますが、それぞれ画像のサイズが異なります。
スタンプ画像は、最大よこ370px × たて320pxの画像が8個、16個、24個、32個、40個のいずれかの個数の画像が必要になります。
また、トップとなるメイン画像として、よこ240px×たて240pxのサイズの画像が1個必要です。トークルームタブ画像は、よこ96px×たて74pxの画像が1個必要になります。ただし、メイン画像やトークルームタブ画像は、スタンプ画像のサイズを変更してもOKです。
そして、申請に使用する画像は、フォーマットはPNG形式でサイズは偶数で、1個あたり1MB以下にする必要があります。さらに、画像の解像度は72dpi以上で、カラーモードはRGBにするように定められています。上下左右に10px程度の余白があり、背景が透過していることも条件とされています。
ラインスタンプのイラスト画像の作り方は、パソコンソフトや、タブレットやスマホのイラスト作成アプリを使用するのがおすすめです。ソフトやアプリは、無料で使用できるものから有料のものまでさまざまな種類があります。Windows(ウィンドウズ)のパソコンの場合、無料で使用できる「ペイント」というソフトが便利ですね。その他にも、有料ではありますが、Adobe(アドビ)のIllustrator(イラストレーター)は、プロも使用しているベーシックな画像編集ソフトです。マウスで絵を描くのは慣れが必要ですので、パソコンの場合はペンタブレットを使用してイラストを作成するのがおすすめです。
そして、ラインスタンプの作成でイラストを手書きする場合に注意したいのが、画像を「透過」する必要があるということです。透過とは、イラスト画像や文字などの背景や空白部分(塗りつぶしていない部分)は、LINEのトーク画面の背景が反映されるようにすることを指します。ただし、スタンプ画像のイラストの背景に枠を作り、背景を塗りつぶしている場合は、イラスト画像や文字などの空白部分のみ透過できていればOKです。
例えば、アルファベットの「A」をスタンプ画像にした場合、透過をしていないと、Aの三角の部分はLINEのトーク画面の背景が反映されず、プレビュー画面を見た際に白くなってしまいます。また、枠を使用していない場合、Aの周りも白くなってしまいます。しかし、透過を行えば、Aの三角の部分やAの周辺はLINEのトーク画面の背景の色が反映されます。
透過が行われていない画像は、ラインスタンプのリジェクトの原因になりやすいので注意したいですね。
また、イラストの作成が終了し、透過処理を行ったら、ガイドラインで定められている画像のサイズになるようにリサイズを行うのも忘れないようにしましょう。
ラインスタンプの作成で写真を加工する場合も、パソコンの画像編集ソフトや、タブレットやスマホの画像編集アプリを使用するのがおすすめです。ソフトやアプリも、無料で使用できるものから有料のものまでたくさんの種類があります。Adobe(アドビ)のPhotoshop(フォトショップ)は、プロやインスタグラマーなども使用していますね。
写真を使用する場合も、スタンプに不要な背景を切り抜き、画像の位置を調整しながら、文字やイラストを入れましょう。
必ず透過処理と、画像全体のリサイズなどを行いましょう。
ラインスタンプを作成する際には、いくつかのコツや注意したい点があります。
例えば、ラインスタンプには、「制作ガイドライン」や「審査ガイドライン」があります。
ガイドラインを満たしていないラインスタンプは、せっかく作成しても承認されるまでは販売できません。
したがって、ラインスタンプを作成する前に、必ずガイドラインを確認し、ガイドラインの条件を満たしたラインスタンプを作るようにしたいですね。スタンプ画像やメイン画像、トークルームタブ画像は、透過済みかどうかだけでなく、フォーマットや解像度、サイズなどは提出前にチェックしましょう。
また、スタンプの内容にも、ガイドラインが定められています。
日常会話で使用しにくいスタンプや横長のスタンプ、淡色ばかりのスタンプや、企業ロゴやサービス名などのような宣伝目的のスタンプ、単純な文字や数字のみ使用されたようなスタンプや著作権を侵害するようなスタンプなどはNGとされています。また、公序良俗に反するスタンプも承認されません。
さらに、ラインスタンプの登録情報や、販売情報などの詳細情報のテキストなどについても、文字数制限が設けられており、絵文字は使用できません。また、スタンプの内容と詳細情報が一致している必要があります。申請前に誤字脱字がないかもチェックしましょう。
ご紹介したように、ラインスタンプを作成する場合は、画像を作成するだけでなく、「LINE Creators Market」や「LINE Creators Studio」でクリエーター登録を行い、販売の許可を得る必要があります。登録から販売の流れは、Webの「LINE Creators Market」とアプリの「LINE Creators Studio」であまり違いはありません。
ただし、「LINE Creators Studio」で販売したスタンプは、分配金が受け取れません。一方、「LINE Creators Market」で販売したスタンプは、売上の35%を分配金として受け取れます。「LINEスタンプ プレミアム」に参加している場合は「LINEスタンプ プレミアム」の分配率に応じた売上が報酬となります。
販売申請をしたスタンプがリジェクト(審査落ち)してしまった場合は、不備となっている画像やテキストなど変更したり、修正すれば、再度申請(リクエスト)できますよ。
インターネットサイトでは、失敗例が紹介されていますので、修正する際の参考にしてみるのもおすすめです。
なお、「LINE Creators Studio」では、写真を素材として使用しやすいですが、「LINE Creators Market」のガイドラインには「写真を素材として使用している場合は別途権利確認書類を求めることがございます」とあり、写真を使用しているスタンプは審査を通過しにくいという傾向があるようです。
仲間内でラインスタンプを使いたい場合は、手軽にスタンプが作れる「LINE Creators Studio」での販売申請がおすすめです。ただし、ラインスタンプを申請する際に、特定のユーザーのみにスタンプを公開する「プライベート設定」で「LINE STORE/ショップ非公開」を選択するようにしましょう。
さらに、定額制でラインスタンプが使い放題の「LINEスタンププレミアム」の項目も「参加しない」にチェックを入れておきましょう。
ただし、「ショップ非公開」を選択していても、作成者が作成したスタンプをトークで使用すれば、相手はそのトークで使用されたスタンプをタップしてそのまま購入することもできます。もし、他の人にスタンプを使用されたくない場合は、スタンプをダウンロードした後に販売停止しましょう。
そして、作成者以外の人がスタンプをダウンロードする際には料金が発生します。家族や仲間内のみで自作のスタンプを使いたい場合は、家族や友人にスタンプを購入してもらうか、自分でプレゼントする必要があります。
ご紹介したように、ラインスタンプには、ガイドラインが定められていますので、初めてスタンプを作る際には、まずは8個作成してみるのがおすすめです。もちろん、一度に40個作成してもOKですが、万が一スタンプがリジェクトされると、修正箇所が多くなる可能性があり、修正する時間がかかります。すると、再度販売申請をしてから販売開始になるまで時間がかかってしまい、スタンプを使い始めるまでかなりの時間がかかってしまいます。
また、ラインスタンプを作る場合は、最初からスタンプの画像を作成するのではなく、まずはスタンプのアイディアを出すのがおすすめです。始めに「ねこ」や「いぬ」「シュール系」などのようにスタンプのテーマを決めたら、ラフに図案を作成し、その後にスマホやパソコンで画像作成に取りかかると、同じようなスタンプを作ってしまう心配がないですね。
多くの人が作成しており、副業としても人気を集めているラインスタンプの販売ですが、人気をアップさせるためには、作り方のコツがあります。
例えば、
・「おはよう」「おやすみ」などの挨拶スタンプ
・「OK」「NO」などの返事のスタンプ
・「ありがとう」「お疲れ様」などのよく使う言葉のスタンプ
・「笑顔」「泣き顔」「驚く」「応援する」などの単純なリアクションとして使えるスタンプ
・くすっと笑えるようなシュールなデザインのスタンプ
・ほんわかするような癒し系のかわいいデザインのスタンプ
・「わかりました」「電話します」などのような目上の人に使いやすいスタンプ
などは人気ですね。
そして、LINEのクリエイターズスタンプは、非常に多くの人が作成しています。発売開始時に「新着クリエイターズスタンプ」として多くの人の目に留まる機会はありますが、その後はユーザーの目に触れにくくなります。あとは、カテゴリ検索でユーザーの目に留まり、購入してもらうことが多いですね。したがって、販売開始の時間は、多くの人がLINEを使用する夕方にするのがおすすめです。また、登録数が少ないカテゴリのスタンプを作るのも売り上げを伸ばすコツですね。そして、スタンプは、個別にタグ付けができます。LINEの「オートサジェスト機能」は、タグに基づいてユーザーにおすすめ候補のスタンプとして表示される機能ですので、販売申請する際にはぜひタグの登録もしておきましょう。
ラインスタンプの作り方は、アプリのLINE Creators Studioを利用する方法と、WebブラウザのLINE Creators Marketを利用する方法の2種類があります。LINE Creators Studioは、手軽にスタンプを作成できますが分配金を受け取れませんので、ラインスタンプを作成する際には注意したいですね。