年齢を重ねる時に悩みになるのが、お肌のシミやくすみですよね。そこで今回は、肌が黄ぐすみする原因や対策、黄ぐすみをカバーするメイク方法をご紹介します。
【目次】
■肌の透明感を失わせる「くすみ」とは
肌が何となくくすんで見えたり、透明感がないと感じる原因の一つになっているのが、肌の「くすみ」です。
肌のくすみには、さまざまな種類があり、血行不良で青くすんで見えたり、炎症で赤くくすんで見えることもあります。その他にも、古い角質が蓄積していたり、メラニンや色素が沈着してくすんでしまうこともあります。肌が乾燥したり、新陳代謝が滞ってターンオーバーが乱れている場合も、肌がくすむ原因になります。
■黄ぐすみとは
そして、近年注目されているのが、肌の表皮や真皮が変色して黄色くみえる「黄ぐすみ」です。黄ぐすみは、お肌の透明感を失わせてしまうだけでなく、たるみやほうれい線の原因になる症状です。元気がなく、老けた印象になってしまう黄ぐすみは、加齢とともに進行してしまいやすいのですが、さまざまな対策を行うことで予防することもできます。
■黄ぐすみの原因
肌が黄色っぽく見えて透明感が失われてしまう黄ぐすみは、加齢に伴って進行します。特に、40代以降に黄ぐすみを実感し始める方が多いですね。例えば、
・紫外線に当たったことが影響してメラニンが定着する
・色素沈着
・血行不良
・食生活の内容
など、一般的なくすみの原因が、黄ぐすみも引き起こす原因になりやすいですね。その他にも、肌の内部での「糖化」や「カルボニル化」が黄ぐすみの大きな原因と考えられています。
ただし、顔だけが黄ぐすみしている場合は、糖化やカルボニル化が原因ではなく、低血圧によって血行不良になっているケースもありますので、専門医に相談してみましょう。
■糖化とは
黄ぐすみの大きな原因になっているといわれている「糖化」とは、体内にある余分な糖と、コラーゲンのようなタンパク質が結びついた結果、老化を進行させてしまう褐色の物質が生成されます。糖化が起こると、肌が黄ばんだようにくすんでしまい、肌のハリや弾力も失われて老化も進んでしまいます。
■カルボニル化とは
もう一つ黄ぐすみの大きな原因になっているといわれているのが「カルボニル化」です。肌が紫外線に当たると、脂質が活性酸素による過酸化反応によってタンパク質が変性や変色して、黄ぐすみや肌の乾燥を引き起こしてしまいます。
黄ぐすみを予防するためには、UV対策を行うのが効果的です。肌が紫外線に当たると活性酸素が増え、メラニンの沈着やカルボニル化の原因になってしまいます。
10代や20代の内から、日焼け止めを塗るのはもちろん、UVカット効果のある日傘や衣類、帽子やサングラスなどで紫外線対策を行いましょう。
黄ぐすみを予防するためには、メイクをしっかりクレンジングでオフしたり、お肌の余分な皮脂を洗浄して清潔な状態に保つようにしたり、洗浄後に保湿することも効果的です。
肌がうるおっていれば、外部の刺激に対するバリア機能も働きやすくなりますし、お肌の新陳代謝が正常に働きやすくなるので、肌のターンオーバーもしやすくなります。
また、糖化を予防する「抗糖化成分」や、カルボニル化を予防する「抗酸化成分」が配合された化粧水や美容液、乳液やクリームなどのスキンケアコスメも取り入れましょう。
黄ぐすみを防ぐためには食生活の内容に気を配ることも大切です。
■糖や脂質は摂りすぎない
糖がタンパク質と結びつく糖化や、脂質とタンパク質が結びつくカルボニル化を予防するため、糖や脂質の摂りすぎは避けましょう。
■血糖値の上昇に注意
また、血糖値が上昇すると、インスリンが分泌されますが、これにより糖化が進みやすくなるといわれています。
食事をする際は、低GI食品を食べたり、野菜から食べるようにして血糖値が急上昇しないようにしてみましょう。
また、3食栄養バランスの取れた食事を、よく噛んでゆっくり食べることも、血糖値が急上昇しにくくなるコツです。
■食品の栄養素にも注目
そして、クエン酸のような糖化を予防する「抗糖化成分」や、オリーブ葉エキスのようなカルボニル化を予防する「抗酸化成分」が含まれている食品やサプリメントを取り入れるのもおすすめです。
酸化を予防する「抗酸化成分」を含む食品を取り入れるのもいいですね。
抗酸化成分は、美肌に効果的といわれているビタミンAやビタミンC、ビタミンEの他、ワインやココアに含まれるポリフェノールや、トマトに含まれるリコピン、ベリーに含まれるアントシアニンなどがおすすめです。
お茶に含まれるカテキンや、ニンジンやカボチャに含まれるβカロテンなどもいいですね。
生活習慣も、肌の黄ぐすみの原因になっていることがあります。
例えば、運動不足によって体内に余分な糖や脂質が溜まっていると、黄ぐすみの原因になりますので、適度な運動は必要です。
また、睡眠不足は、ホルモンバランスが乱れたり、肌の新陳代謝が滞る原因になります。良質の睡眠をしっかり取ることが大切ですね。
一度黄ぐすみしてしまった肌は、すぐに透明感のあるクリアな肌にすることはできませんが、メイクでカバーすることはできます。
例えば、ファンデーションを厚塗りすると、シワやほうれい線が目立ったり、老けて見える原因になります。ファンデーションを塗る前に使用するコントロールカラーで黄ぐすみをカバーするのが効果的です。使用するコントロールカラーは、肌の色によって異なりますが、パープルやブルー、グリーンのコントロールカラーを下地で使用してお肌の透明感をアップするのはおすすめです。
夕方に疲れたような顔になってしまったり、くすんでしまう場合は、パープルのチークやハイライトをうっすらのせて透明感を上げる他にも、ピンク系のチークで血色感をアップしてくすみを目立たないようにするのが効果的ですよ。
フェイスパウダーもピンク系やパープル系がおすすめです。
リップのカラーは、オレンジ系や黄みがかった色を塗ると黄ぐすみが目立ってしまいます。
肌馴染みの良いピンクで清楚で優しげに見せたり、ローズ、レッドなどでアクセントを加えると、老け見えを防ぐことができますよ。
肌が黄ぐすみしてしまうのは、紫外線に当たることや、糖や脂質を取りすぎていることが原因の一つです。黄ぐすみは、一度起こってしまうと元に戻すのは難しいので、毎日のケアや生活習慣で予防していきたいですね。