祝賀会や式典といった特別な場にはどんな服装で参加するのが正解なのでしょうか。
今回は、女性・男性それぞれのマナーや、おすすめの服装についてご紹介します。「正装で」「平服で」などの指定があった時の対応についても一緒に見ていきましょう。
【目次】
会社の創業記念や賞を受賞したお祝い、試験に合格したお祝いなどおめでたい出来事をお祝いする祝賀会や式典。「いったいどんな服装で行けばいいの?」と迷ってしまっているという人も多いのではないでしょうか。
きちんとした服装がいいということはわかるけれど、それだけでは不安……。失礼にならないようにふさわしい服装を選びたいですよね。
そこでチェックしたいのが以下の3つのポイントです。ポイント1.招待状にドレスコードが書いてあったらそれに従う
ポイント2.祝賀会の内容を確認
ポイント3.自分は主催者側と招待客のどちら?
その場にふさわしい服装で、祝賀会や式典に参加できるように、詳細を確認していきましょう。
祝賀会のドレスコードが「正装」だった場合の服装は、フォーマルが求められます。
■女性の正装
昼間の祝賀会や式典の場合には、アフタヌーンドレスという、着丈はくるぶしくらいかそれより長いくらいで袖があり、肌の露出を抑えたドレスを着用します。
夕方以降の場合には着丈が長く、胸元や背中が開いている華やかなイブニングドレスを選びます。
■男性の正装
昼間だとモーニングを、夕方以降だと燕尾服やタキシードを着用します。
モーニングは前の部分が大きく斜めにカットしてあり、黒のモーニングコートにグレーやアイボリーのパンツを合わせます。この時のパンツもモーニングカット(裾が斜めで前が少し短い)になっているのが特徴です。
燕尾服は後ろがツバメの尻尾のように長くなっています。白いベストや蝶ネクタイ、チーフなどを合わせるもっとも格式の高い正装と言えます。
タキシードは準礼装に近い服装ですが、正装として着用することが増えています。形はスーツに近いのですが、襟にシルクの布がついているのが特徴で、蝶ネクタイは黒。パンツにシワを作らずキレイに履くために、ベルトではなくサスペンダーで吊るして履きます。
※ただし、招待状などに「正装」と書いてあっても実際は「準礼装」のことを指している場合も多いです。心配な場合には主催者や関係者などに確認をして判断をするようにしましょう。
結婚式のお呼ばれなどに着るような服装が、準礼装(セミフォーマル)です。
■女性の準礼装
日中に着るのはセミアフタヌーンドレスという膝からふくらはぎくらいの丈のドレスで、腕は袖や羽織りもので隠すのがマナーです。
夕方以降はイブニングドレスの着丈が短くなったカクテルドレスを着用します。
30代40代の大人の女性で、カクテルドレスは可愛らしすぎる……という場合にはセレモニースーツを着用しても失礼には当たりません。
■男性の準礼装
昼間の場合はディレクターズスーツを着用します。ジャケットが黒でパンツがグレーのストライプ、シャツは白、色を合わせたベストやネクタイ、チーフで華やかさのあるきちんとした着こなしが出来上がります。
夜はタキシードを着用するのがセミフォーマルのマナー。トレスコードが「ブラックタイ」という場合もタキシードのことを指します。
タキシードほどかしこまらなくてもいい……という場合にはブラックスーツで代用をします。
祝賀会や式典などでどうすればいいか迷うのが「平服でお越しください」というドレスコード。これは普段着で、という意味ではなく略礼服(インフォーマル)を着用するという意味です。
■女性の平服
スカートスーツやワンピースがちょうどいい服装。地味になりすぎないように、きちんと感や程よい華やかさのあるものを選ぶのがおすすめです。
■男性の平服
ビジネススーツでも着用できるような、黒やグレー、ネイビーといったダークスーツを着用します。ネクタイは華やかな席にふさわしい明るめカラーや柄のものがいいですね。
会社の祝賀会や式典で主催者側の立場で参加する場合には、華やかすぎる服装はNG。会社の社風によってふさわしい服装が変わるので、周りの先輩上司、同僚に聞いて浮かない服装を選ぶようにしましょう。
■主催者側の女性の服装
セレモニースーツやビジネススーツがちょうど良い服装と言えます。女性らしい柔らかさや華やかさも欲しいという時には、インナーを明るめカラーのブラウスにするなど工夫をするといいですね。
■主催者側の男性の服装
祝賀会や式典を行う会社などでの立場によっても異なりますが、ゲストよりもラフな服装は好ましくないので、ゲストに指定しているドレスコードに準ずる服装かそれ以上に格式の高い服装で参加します。
■アクセサリー
装いに華やかさを加えてくれるアクセサリー。祝賀会なら上品さも兼ね備えたパールがおすすめです。品がよくフォーマル感があるので、主催者側の場合でも最適ですよ。
ブラックパールでもマナーとしては問題ありませんが、年配の人の中には慶事に使うことを好ましく思っていない場合があるので、印象が気になるなら避けるようにしましょう。
主催者側の場合はビジネスの場でもあるので、きちんと感や上品さを意識しましょう。豪華過ぎる大粒の宝石は避けるのが無難です。
■バッグ
華やかな場にふわさしい、小さめのパーティバッグを合わせましょう。荷物が多い場合は、サブバッグを用意してクロークに預けるとスマートです。
パーティバッグの中には名刺を忘れずに。
■靴
サンダルやミュール、ブーツはカジュアルなアイテムなので祝賀会にはふさわしくありません。オープントゥやバックストラップパンプスは招待側であればかまいませんが、主催者側の場合はかかともつま先も覆われたパンプスが最適です。
ヒールは3~7cmのものが祝賀会にふさわしい高さです。低過ぎるときちんと感を欠き、高過ぎると派手な印象になってしまいます。
次からは、祝賀会のときの具体的なコーディネートをチェックしていきましょう。
祝賀会に招待された場合におすすめなのが、明るい色味のドレス。黒やネイビーなどのダークカラーよりもお祝いの場にふさわしい華やかさを演出できます。
ベアドレスにレースがレイヤードされたものなら、羽織ものなしで一枚で着られます。パステルカラーが苦手でも、ラベンダーがかったライトグレーなら着こなしやすいですよ。
大人女子でも着やすいのが、淡いブルー。ピンクほど甘くなく、爽やかに着こなせます。レースの袖は、二の腕をカバーしつつ華やかな印象に仕上げてくれます。
気になる肩周りや二の腕をカバーしてくれるのドレス。シャンパンベージュなら華やかさも上品さも兼ね備えていて、祝賀会にはぴったりです。広がり過ぎないAラインならすっきりと見せられ、スタイルアップができます。
祝賀会以外にも、結婚式やパーティなど様々なシーンに着ていきやすいネイビーのドレス。色自体が落ち着いた印象なので、ネックレスやバッグなどを華やかなものにして、より明るい雰囲気になるようにコーデしましょう。例えば、ネックレスは大ぶりのパール、バッグはビジュー付きなどがおすすめです。
会社の一員として参加する主催者側。きちんと感があることと、ゲストを立てるように少し華やかさは抑えることがポイントとなるため、ダークカラーのスーツがおすすめです。
ツイード生地のスーツなら、さりげない華やかさがあり祝賀会にもマッチします。
式典の雰囲気によっては、主催者側もお祝いムードで華やかさのある装いをすることがあります。そんなときにはダークカラーではなく、ベージュのセットアップがおすすめです。きちんと感がありつつ、全体の印象を明るく仕上げてくれます。
外資系やアパレル系の場合、きちんと感と共に大事になってくるのがおしゃれさ。そのため、スーツではなくきれいめのワンピースにデザイン性のあるジャケットを羽織るなど、コーデを楽しめるような服装がよいでしょう。
ダークカラーを基調にすれば、スーツではなくてもきちんと感を演出できます。柔らかい雰囲気に仕上がるジョーゼット素材のジャケットは、女性らしさと華やかさがあり、お祝いの場にはぴったりです。
基本的には夏でも冬でも祝賀会や式典の服装は変わりません。その場にふさわしい服装を選んで、自信を持って祝賀会や式典に参加しましょう。