チーズは太るイメージがありますが、意外とダイエットに役立つ食べ物。糖質が少なく、食事制限中の間食にも向いています。ここでは、チーズダイエットのやり方とチーズの選び方、ダイエットにおすすめのレシピや市販のチーズなどをご紹介します。
【目次】
食事制限や運動など、さまざまなダイエット方法がありますが、そのなかでも簡単にできるダイエットの一つが「チーズダイエット」。チーズダイエットとは、名前の通りチーズを食べるダイエット方法です。
間食と置き換えたり、食事の前に食べたりするなど、食べ方にコツはありますが、基本的にはチーズを食べるだけなので、難しいダイエットに諦めてしまった人にもおすすめ。面倒臭がりの人でも続けやすいです。
厳しい食事制限やハードな運動をせず、理想の体型を目指したい人はチーズダイエットにチャレンジしてみましょう。
日本では、ピザなどのこってりとした料理やパン・ケーキなどに使われることの多いチーズは、太りやすいと思われている食べ物の一つ。ダイエット中は、チーズを避けている人もいるかもしれません。
しかし、「チーズは太る」と思いこむのはNG。チーズは糖質が少ない一方で栄養価が高いので、食べ方によってはダイエットに役立ちます。チーズ好きの人は、おいしくチーズを食べて理想の体型を目指しましょう。
チーズは、ダイエットに役立つと言われている食材の一つです。チーズがダイエットに良い理由について、詳しく解説します。
ダイエットをする時に、意識したいことの一つが糖質。食事や間食で糖質を摂ると、血液中の糖の量を示す血糖値が上昇します。
そして、血糖値が上がると、それを下げるために膵臓からインスリンが分泌されます。インスリンは糖を脂肪に変える働きがあるため、ダイエット中は糖質を制限することが大切です。
チーズは、糖質量が少ない食材。さらに、食後の血糖値の上昇を表すGI値が低いので、食べた後に血糖値が上がりにくいです。血糖値の上昇を抑えられれば、無理なくダイエットができるでしょう。
チーズには、脂肪が豊富に含まれています。そのため、チーズを食べると太ると思われることが多いです。しかし、チーズに含まれている脂肪は、太りにくいと言われています。
脂肪には、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の3種類があります。このうち、チーズに多く含まれている短鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸は、エネルギーとして消費されやすいです。
お肉などに含まれている長鎖脂肪酸と比べて脂肪として蓄積されにくいので、ダイエット中に頻繁に食べても太りにくいと考えられています。
チーズには、腸内で善玉菌として働く乳酸菌が豊富に含まれています。乳酸菌によって腸内環境が整えられれば、便秘の解消に繋がります。
便秘が解消されると、老廃物がスムーズに排出されるため、代謝が高まって痩せやすい体質を手に入れられます。代謝が上がれば、食事制限や運動などのダイエットの効果も表れやすいでしょう。
また、便秘が治ると、ぽっこりと出たお腹が凹むことも多いです。
栄養価の高いチーズには、ダイエットに役立つ栄養素も豊富に含まれています。チーズに含まれている栄養素と効果について、チェックしてみましょう。
チーズに含まれるビタミンB2には、脂質や糖質、タンパク質の代謝をサポートする働きがあります。そのため、脂っこい食べ物や甘いものなどを食べる時にチーズを一緒に摂ると、脂肪が付きにくくなります。
また、ビタミンB2は、皮膚や粘膜、髪、爪などを健康に保つ作用も持っています。したがって、ダイエット中の肌荒れに悩んでいる人や美肌になりたい人におすすめです。
筋肉や内臓、皮膚などを作るタンパク質は、健康の維持に欠かせない栄養素の一つ。しかし、ダイエット中は食事制限で肉や魚、乳製品などの摂取量が減り、タンパク質が不足しがちです。
タンパク質が不足すると筋肉量が減少するため、代謝の低下に繋がります。代謝が下がると、食事制限や運動などのダイエット効果を実感できにくいでしょう。
チーズには、良質なタンパク質が豊富に含まれています。チーズでタンパク質を摂取しながら運動などを行えば、筋肉量が増えて代謝が上がり、ダイエットが成功しやすくなります。
乳製品であるチーズには、カルシウムも豊富です。そして、カルシウムは体重のコントロールに役立つ可能性があると考えられています。また、カルシウムが不足すると、脂肪が増えやすくなるとも言われています。
カルシウムがダイエットに役立つ詳しいメカニズムは解明されていませんが、チーズで摂取していると良い影響を期待できるでしょう。
ダイエット中は、摂取カロリーを消費カロリーよりも制限することが大切です。摂取カロリーを減らせば、不足したエネルギーを補うために、体内の脂肪が燃焼されて痩せます。理想の体型を目指すなら、チーズのカロリーについて知っておきましょう。
チーズのカロリーは、種類によって違います。スライスチーズや6Pチーズなどとして愛されているプロセスチーズのカロリーは、100gあたり339kcal程度です。
また、チーズのなかでもカロリーが高めなパルメザンチーズは100gあたり475kcal程度、カロリーが低めなリコッタチーズは100gあたり162kcal程度です。
基本的にチーズはダイエットに良い食材ですが、種類によってカロリーや糖質量が違います。効率的にダイエットをしたいなら、チーズの選び方を工夫してみましょう。ダイエットに役立つチーズの選び方をご説明します。
糖質が少なく、GI値が低いチーズでも、高カロリーのものを食べすぎると太ります。ダイエット中は、摂取カロリーを消費カロリーよりも減らすことが大切なので、なるべく低カロリーのチーズを選ぶことをおすすめします。
ダイエット中に食べるチーズのカロリーは、100gあたり200kcal以下が理想です。それよりもカロリーが高いチーズを食べたい場合は、他の食事でカロリーを制限したり、運動量を増やしてカロリーを消費したりしましょう。
また、ダイエット中は、食事制限の影響でタンパク質が不足しやすいため、高タンパクのチーズを選ぶのもポイントです。タンパク質が10g程度含まれているチーズを選べば、食事制限中でもタンパク質不足による代謝の低下を予防できるでしょう。
チーズは基本的に糖質量が少ないですが、種類によっては糖質が多いものもあります。糖質が多いチーズを食べすぎると、痩せるどころか太ってしまうため、ダイエット中は糖質もチェックしてチーズを選んでください。
効率的に痩せたいなら、糖質10g以下のチーズでダイエットするのがおすすめです。
世界には、約1,000種類のチーズがあると言われています。ここでは、日本で人気のチーズの種類とそれぞれの特徴やダイエット効果をご紹介します。
とろけるチーズは、ナチュラルチーズを加工して作られたもの。スライスタイプとシュレッドタイプがあり、ピザやグラタンなどに使われます。
とろけるチーズのカロリーは、100gあたり380kcal程度。他のチーズと比べてカロリーが高めです。また、炭水化物などの他の食べ物と合わせて食べることがあるため、カロリーの摂りすぎには注意しなければなりません。
その一方、とろけるチーズは価格が安めなのが魅力。他のチーズと同じようにビタミンB2やタンパク質などが豊富に含まれたものがプチプラで売られているので、あまりお金をかけずにダイエットしたい人におすすめです。
ベビーチーズは、プロセスチーズをもとに作られたもの。個包装で手軽に食べられるため、ダイエット中の間食に向いています。カロリーは1個(15g)あたり50kcal程度で他のチーズと比べて低いわけではありませんが、少量で満足感を得られるのも嬉しいポイントです。
また、プレーンに加えて味が付いたものも多いため、飽きずにチーズダイエットを続けられるのも魅力でしょう。
さけるチーズは、さきいかなどのように簡単に裂けるチーズのこと。ナチュラルチーズを練り上げて作ります。
さけるチーズのカロリーは、1本(25g)あたり80kcal程度。他のチーズと比べて極端にカロリーが低いわけではありませんが、個包装なので食べすぎを予防できます。また、裂きながらゆっくりと食べると、少量でも満足感を得られるでしょう。
味付きのものもたくさん登場しているため、好みに合わせて選べばストレスフリーでダイエットできるのも人気の理由です。
6Pチーズは、6つのピースに切り分けられたプロセスチーズです。個包装されていて、料理せずにそのまま食べられるため、面倒臭がりの人や忙しい人にも良いでしょう。
6Pチーズのカロリーは、1切れで約60kcal程度。他のチーズと同じようにタンパク質や脂質が多いため、少しでも満腹感を得られます。ダイエット中は、焼いたり、料理に使ったりしてアレンジすると、飽きずに食べられるでしょう。
クリームチーズは、なめらかな食感のチーズ。おつまみなどとして食べるだけでなく、お菓子作りに使われることも多いです。
クリームチーズのカロリーは、100gあたり346kcal程度。他の種類のチーズと比べてカロリーが高いです。また、塩分も多く含まれているため、食べすぎると太ったり、むくみが出たりする可能性があります。
その一方、クリームチーズには、目や皮膚の健康維持に役立つビタミンAが豊富に含まれているのが特徴。ダイエット中の肌荒れに悩んでいる人におすすめです。
スモークチーズは、燻製にしたチーズのこと。特有の味わいや香りが癖になると人気を集めています。
スモークチーズのカロリーは、100gあたり337kcal程度。一般的なチーズとほとんど同じくらいのカロリーです。栄養価が高く、ダイエットに役立つビタミンB2も豊富に含まれているため、食べる量などを調節すれば効率的に痩せられるでしょう。
さらに、ビタミンAも含んでいるため、健康や美容にも役立ちます。
モッツァレラチーズは、水牛の乳から作られるフレッシュチーズの一つ。弾力を感じたり、加熱するととろけたりするところが人気です。癖が少ないため、独特な風味のチーズが苦手な人にも良いでしょう。
モッツァレラチーズのカロリーは、100gあたり276kcal程度。タンパク質が豊富に含まれているため、チーズダイエットと運動を合わせて行えば、代謝のアップを期待できます。また、赤血球の生成を助けるビタミンB12も豊富で、貧血対策にも役立ちます。
カマンベールチーズは、表面が白カビに覆われたチーズ。柔らかく濃厚な味わいを堪能できます。
カマンベールチーズのカロリーは、100gあたり311kcal程度。モッツァレラチーズなどと比べてカロリーが高いため、ダイエット中の人は食べすぎに注意が必要です。しかし、糖質量は100gあたり0.6gと少ないので、上手に取り入れると厳しい食事制限なしで痩せられるでしょう。
腹持ちが良いため、空腹に耐えるのが苦手な人にもおすすめです。
リコッタチーズは、フレッシュチーズに分類されるもの。癖がなくさっぱりとしているので、好き嫌いが分かれにくく、どんな料理とも合わせやすいです。
リコッタチーズのカロリーは、100gあたり162kcal程度。他のチーズと比べてかなり低カロリーなので、ダイエットに向いています。ただし、糖質量はモッツァレラチーズやクリームチーズと比べて多いため、食べすぎには注意しましょう。
プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加工して作るもの。1種類もしくは2種類以上のチーズを砕いて加熱し、成型して作ります。スライスチーズや6Pチーズ、ベビーチーズなど日本で親しまれているチーズはプロセスチーズに分類されるものが多く、手軽に買えるのが魅力です。
プロセスチーズのカロリーは、100gあたり339kcal程度。品質が一定していて保存がきくため、多めに買って冷蔵庫などに入れておくと、ダイエット中に小腹が空いた時などに役立ちます。
カッテージチーズは、ほろほろとした見た目のチーズ。そのままパスタやサラダに振りかけたり、スイーツづくりに使ったりします。
カッテージチーズは、生乳から乳脂肪分を取り除いて作られるため、カロリーが低いのが魅力。100gあたりのカロリーは105kcal程度で、ダイエット中でも安心して食べられます。
脂肪分を取り除いていますが、タンパク質やカルシウムなどの栄養素は残っているため、食事制限中の栄養補給にも役立つでしょう。
チーズダイエットは基本的に、チーズを食べるだけの簡単なダイエットですが、やり方にポイントがあります。詳しいやり方をチェックして、ダイエットに役立ててください。
太らないためには、食事で血糖値を急上昇させないことが大切。空腹のときに、ご飯やパン、麺類などの糖質が多い食材を摂ると、血糖値が急激に上がってインスリンの分泌が促され、脂肪が蓄積されやすい状態になります。
チーズダイエットをするなら、糖質の前にチーズを摂るのがポイント。低GI食品のチーズを食べてから糖質を豊富に含んだものを食べると、血糖値の急上昇を抑えられてダイエットが成功しやすいです。
間食に甘いスイーツやスナック菓子を食べている人は、間食をチーズにするとカロリーや糖質を抑えられてダイエットに繋がります。
タンパク質などの栄養素をたっぷりと含んだチーズは満足感があるため、空腹に耐えるのが苦手な人にも良いでしょう。
ダイエット中、チーズを食べる時は、しっかりと噛むことを意識しましょう。一口につき30回以上噛めば、満腹中枢が刺激されて少量のチーズを食べただけでも満足感を得られます。
反対に、早口でチーズを食べると満腹中枢が刺激されず、食べすぎてしまうことがあるため、注意してください。
チーズはダイエットに良い栄養素を豊富に含んでいますが、普段の食事にチーズを加えるだけでは十分なダイエット効果を得られないことも多いです。
しっかりとダイエット効果を得たいなら、チーズダイエットとあわせて軽い運動を行うのがおすすめです。運動をすると、カロリーを消費できるだけでなく、筋肉量が増えて代謝が上がります。
代謝が上がると、痩せやすい体質になり、ダイエット後のリバウンドも予防できるでしょう。
チーズはダイエットに良い食材ですが、食べすぎたり夜遅くに食べたりすると、太ってしまうこともあります。チーズダイエットを成功させるために知っておきたい注意点をご紹介します。
チーズは栄養価が高い食材ですが、チーズだけでは生きていくために必要な栄養素を摂取できません。栄養が不足すると、代謝が下がって太りやすくなるだけでなく、体調を崩すこともあります。
健康的に痩せたい人は、栄養バランスを考えて食事を摂りましょう。
チーズは、糖質が低いですが食べすぎは好ましくありません。特にカロリーの高いチーズを食べすぎると、あっという間に太ります。
ダイエット中の人は、チーズの食べすぎに注意しましょう。1日50kcal程度を目安にすると、太るのを防げます。つい食べすぎてしまう人は、6Pチーズやベビーチーズなどの小分けされたチーズをあらかじめ1日分用意しておくと良いでしょう。
寝ている間は活動量が少ないため、起きている時ほどエネルギーを消費できません。そのため、寝る前にチーズを食べると、太りやすくなります。
また、寝る前にものを食べると、消化の関係で睡眠の質が落ちると言われています。寝不足になれば、ホルモンバランスが乱れて食欲をコントロールできなくなったり、ストレスが溜まってダイエットを続けられなくなったりすることもあるでしょう。
チーズはなるべく、就寝の3時間程度前までに食べてください。
チーズは、「プロセスチーズ」と「ナチュラルチーズ」に分けられます。このうちモッツァレラチーズやカマンベールチーズ、カッテージチーズなどのナチュラルチーズは、加熱に弱いです。
加熱すると栄養価が下がることがあるため、なるべく加熱しないで食べるのが良いでしょう。一方、とろけるチーズやベビーチーズなどのプロセスチーズは、加熱の前後でほとんど栄養価が変わりません。
チーズダイエットでは、食べ合わせを工夫すると、効率的にダイエットできます。チーズと一緒に食べたいものについてご紹介します。
チーズは低GI食品ですが、次のような食材と一緒に食べると血糖値の上昇スピードがさらに緩やかになると言われています。
・オリーブオイル
・レモン
・お酢
など
血糖値の上昇が抑えられると、脂肪が付きにくくなるため、チーズダイエットの効果を実感しやすいでしょう。
チーズと一緒に、脂肪燃焼を促す効果を期待できる栄養素を摂取すると、効率的にダイエットを進められるでしょう。脂肪燃焼を期待できる栄養素は次の通りです。
・カプサイシン(唐辛子、キムチなど)
・カフェイン(コーヒー、紅茶など)
・DHA/EPA(まぐろ、さんまなど)
ゆで卵とチーズを混ぜてマヨネーズで和えるだけのサラダは、簡単にできる料理。クリーミーな味わいで満足感があります。こってりしているように思いますが、糖質が少ないため、ダイエット中でも食べやすいでしょう。
カロリーが心配な人は、カロリーカットタイプのマヨネーズを使ってください。
鶏むね肉は、低カロリーのダイエットに良い食材。食事制限中に不足しやすいタンパク質が豊富に含まれています。カロリーの低いカッテージチーズを使って明太子チーズ焼きを作ると、ヘルシーなのに満足感のある料理ができあがります。
ダイエット中にも甘いものを食べたくなることはあります。ダイエット中にケーキを食べたくなったら、低カロリーのカッテージチーズや絹ごし豆腐を使ってチーズケーキを作るのが良いでしょう。
プロテインを入れると、ダイエット中に不足しやすいタンパク質も豊富に摂取できます。
じゃがいもと豆腐で作るお団子は、ダイエット中でも安心して食べられるヘルシーなおやつ。中にチーズを入れると、トロっとした食感を楽しめます。じゃがいもや豆腐は美肌にも良いので、肌荒れに悩んでいる人におすすめです。
北海道産の生乳から作ったチーズ、日本人に合った味付けで、サラダやおつまみなどに向いています。少しずつ裂いて食べれば、カロリーの過剰摂取を予防できるでしょう。コンビニなどで手軽に買えるのも魅力です。
日本人の味覚に合ったカッテージチーズ。脂肪分が少なく、カロリーが低いので、ダイエットにぴったりです。クリームチーズのようになめらかなので、パンに塗ったり、ディップソースにしたりするのがおすすめです。
口当たりの良いなめらかな食感のモッツァレラチーズ。6Pチーズで一つずつ個包装されているため、ダイエット中に食べる量を管理しやすいです。優しい味で癖が少ないため、飽きずに食べられます。
おやつやおつまみとして幅広い年代の人から愛されているチーズ。鉄分ベビーには、鉄や葉酸などの女性に嬉しい栄養素がプラスされています。忙しい時でも簡単に栄養を摂れるため、ダイエット中の健康管理にもぴったりです。
チーズは、糖質が少なくGI値が低い食品。食べる量やタイミングなどを工夫すると、ダイエットに役立ちます。おいしくチーズを食べて理想の体型を目指しましょう。