家庭料理の定番のカレーは初心者さんでも作りやすいメニューですが、意外と時間がかかるものです。今回は、カレーの基本の作り方や所要時間、カレーの時短テクニックやコクの出し方、おすすめレシピをご紹介します。
子どもから大人まで好きな人が多いカレーは、家庭料理の人気メニューであり、料理初心者さんでも作りやすいですよね。カレーは、市販のカレールウを使用すれば、失敗しにくいメニューではあります。しかし、材料を切って炒め、煮込む必要があるカレーは、意外と手間と時間がかかるものです。
まずは基本のカレーの作り方や所要時間からご紹介します。
■カレー作りをする際に必要な材料
ベーシックなカレーを作る際に必要なものは、
・じゃがいも
・人参
・玉ねぎ
・カレー用の豚肉や牛肉
・市販のカレールウ
・サラダ油
・水
などです。用意する材料は、使用するカレールウに記載されている分量を参考にしましょう。
例えば、市販のカレールウ1/2箱(4人前)を使用してカレーを作る場合、
・じゃがいも:中1個
・人参:中1本
・玉ねぎ:中1個
・カレー用の豚肉や牛肉:250g
・サラダ油:大さじ1杯
・水:600mL
などのような分量となります。
お好みによって、さらに野菜やスパイスなどを加えてもいいですね。
その他にも、主食のご飯やパンの他、カレーのお供になる福神漬けやらっきょうなども用意したいですね。
■カレー作りをする際に必要な道具
カレーを作る際に使用する道具は
・まな板
・包丁
・ボウル
・ザル
・皮むき器
・フライパンや鍋
・ヘラや菜箸
・お玉
などを用意しておきましょう。カットした具材を置くお皿やボウルも複数必要です。
カレーの作り方や所要時間は、レシピ具材の量によって異なります。ベーシックなカレーの作り方は
①カレーの具材を水で洗い、一口大に切りましょう。(10分)
じゃがいもは皮を剥いたら芽を取り除きましょう。じゃがいもを一口大に切ったら、ボウルにじゃがいもと水を入れ、10分程度放置してからザルに上げましょう。
人参も皮を剥いて一口大に切ります。
玉ねぎも、表面の茶色の皮を剥いたら、くし切りにしましょう。
②次に、カットした具材を炒めていきます。
厚手の鍋か、深さのあるフライパンにサラダ油を入れ、余熱をしたら、まずは中火で肉を炒めます。表面に焼き色が付いたら、一度フライパンや鍋から肉を取り出しておきます。(10分)
③今度は玉ねぎを弱火で炒め、玉ねぎが透明になり、茶色いあめ色になってきたら、人参やじゃがいもを入れて炒めましょう。この時、野菜が焦げないように注意しましょう。(15分)
④野菜に火が通ったら、③に肉を加えて軽く炒めます。(5分)
⑤③に水を加えて、火にかけます。沸騰したら火を弱めて、お玉でアクを取りましょう。そのまま材料が柔らかくなるまで弱火~中火で20分程度煮込みます。(20分)
ただし、じゃがいもの煮崩れが気になる場合は、煮込む前にじゃがいもを取り出しておきます。10分程度煮込んだ後に、じゃがいもを入れて煮込みましょう。
⑥具材が柔らかくなったら火を止めて、ルウを入れて溶かしましょう。(5分)
⑦ルウが溶けたら弱火で再度煮込んでとろみをつけたら完成です。(10分)
などの手順で行うのが基本です。カレー作りは、時短テクニックを使用しないと、1時間程度はかかるのが一般的です。
しかし、カレー作りに時短テクニックを使用すれば、調理開始から完成まで30分以内にすることも夢ではありませんよ。
今回は、カレーの時短テクニックや、時短カレーを格上げする方法、おすすめの時短カレーレシピをご紹介します。
カレー作りを時短するコツは、大きく分けると3点あります。おうちご飯の定番メニューになっているカレーは、作る頻度も高いので、できるだけ時間を節約できれば嬉しいですよね。
①野菜や肉、魚介類などをカットする時間を減らす
②カレーの具材を加熱する時間を減らす
③煮込む時間を減らす
の3点を特に意識したいですね。カレー作りの時短テクニックをご紹介します。
カレー作りの中でも時間がかかるのが、具材を炒めたり煮込む加熱時間です。
したがって、具材をできるだけ小さくカットすれば、熱が通りやすくなりますので、必要な加熱時間も少なくなります。特に、じゃがいもや人参のような熱が通りにくい具材は、小さく切るか、薄くカットするのがおすすめです。
ただし、具材を細かく切ると、食べ応えは減りますので注意したいですね。
そして、近年は、そのまますぐに食卓に出したり、調理に使えるような「カット野菜」が時短アイテムとして人気を集めていますよね。
カット野菜は、そのまま食べられるサラダ用や、鍋用が一般的ですが、ドライカレーに使用できるような、カレーの具材をみじん切りにしたカット野菜も販売されています。
市販されているカット野菜は、複数の野菜がミックスされています。食材を選んで購入したり、それぞれの野菜をカットする時間を省くことができます。
また、販売されているカット野菜の容量は、一人暮らしの方が使いやすい量で、1袋100円~200円程度と手ごろな値段なので、時間だけでなく費用の節約にもなるというメリットもありますね。
カレーを作る場合には、あらかじめ具材を炒めて、ある程度熱を通してから、具材を煮込むのが定番です。
しかし、具材を炒めるのは、意外と時間がかかるものです。そのような場合に便利なのが電子レンジです。電子レンジを使った料理の時短テクニックは、ベーシックな方法ですが、カレー作りにもおすすめですよ。
例えば、肉を炒めている間に、カットした野菜類を電子レンジで加熱すれば、野菜をフライパンで炒める時間を短縮できますね。大きめに切ると柔らかくなりにくいじゃがいもや人参も、電子レンジで数分加熱すればホクホクになりますよ。
また、あらかじめ加熱調理されているシーフードミックスやカット野菜などの冷凍食品を電子レンジで解凍して使用するのも時短になるのでおすすめです。
カレー作りにかかる時間を節約したい場合、火が通りやすい具材を使用するのもおすすめの時短テクニックです。
例えば、カレーの具材の目玉にもなっているお肉ですが、厚みのあるカレー用の牛肉や豚肉や、煮込み用の鶏肉などは、加熱に時間がかかります。一方、コマ肉や薄切り肉のような薄くスライスされているお肉は火が通りやすいですね。キーマカレーに使用するひき肉も火が通りやすいので、時短カレーメニューにおすすめです。ウインナーやベーコンなどの加工肉も加熱は短時間で済みますね。
また、野菜の場合は、カレーの具材の定番のじゃがいもや人参、カボチャなどの根菜類は火が通りにくいですね。一方、ナスやキノコ類、パプリカや葉物野菜は火が通りやすいですね。
缶詰のトマトや豆、コーンなども加熱時間を節約できますね。玉ねぎペーストを使用するのもおすすめです。
カレーを作る際には、使用するルウを溶かす時間も時短できます。カレールウを刻んで加えることで、ルウが溶けやすくなりますよ。
カレーの具材を煮込んでいる間に、カレールウを刻んでおくのがおすすめです。
そして、カレーを作る際には、サラサラとしているカレーパウダーを使用するのも時短になります。
カレー粉を使用したカレーは、とろみは出ませんので、スープカレーを作る際におすすめです。
水で溶いた小麦粉や擦りおろしたじゃがいもでとろみをつけてもOKですよ。
その他にも、煮込み料理を時短したい場合には、圧力鍋を使用するのもおすすめです。圧力鍋は、肉じゃがや角煮、煮魚などを作る際にも使用されますので、持っておくと時短できる料理も増えます。
圧力鍋は、食材に圧力を加えながら熱することで、短い加熱時間で食材を柔らかくすることができます。大きな具材でも短時間で柔らかくすることができますよ。
圧力鍋でカレーを調理するのは難しいと思われやすいですが、実は意外と簡単です。
下ごしらえした具材と水を圧力鍋に入れたら、蓋を閉めて火にかけます。加熱時間は使用する圧力鍋によって異なりますが、7分~8分程度の加圧で具材が柔らかくなりますよ。肉や野菜などの具材を同時に調理できるのも調理時間が短くなるので嬉しいですね。
あとは仕上げにカレールウを入れて混ぜれば完成です。
カレー作りを短時間で済ませたい場合は、ドライカレー(汁気のないカレー)をセレクトするのもおすすめです。
ドライカレーは、具材を細かくみじん切りにしますので、下ごしらえの時間はかかりますが、具材を炒める時間も短いですし、煮込む時間は5分程度です。
さまざまな時短テクニックがあるカレーは、料理初心者さんでも作りやすいメニューの一つです。しかし、使用する具材や調理の仕方によって味が変わるのがカレーです。場合によっては、コクや旨味が足りないと感じるケースもあります。
したがって、時短カレーを作る際は、ぜひカレーにコクや旨味をプラスする「隠し味」を加えて、カレーの味を格上げしたいですね。
ただし、隠し味は、入れすぎてしまうとカレー本来の味を壊してしまい、味が落ちてしまう危険があります。カレーにちょい足しする場合は、よくかき混ぜながら少量ずつ加えていきましょう。
また、複数のちょい足し食材を入れた場合も、カレーの味のバランスが崩れてしまう危険がありますので、最初は1種類~2種類程度の隠し味を加えることから始めてみましょう。
カレーを本格的な味に仕上げたい場合は、スパイスや調味料などを加えるのがおすすめです。
■スパイス
カレーを作る際には、市販のカレールウを使用する方が多いと思います。
しかし、カレーは、本来は複数のスパイスをブレンドしているものです。
例えば、コリアンダーは、カレーに使用されている定番のスパイスです。コリアンダーの半分程度の量が使用されているのが、クミンシードやクミンパウダー、カイエンペッパーです。その他にも、コリアンダーの10%程度の量が配合されていることが多いのが、ガラムマサラやターメリックパウダー、レッドチリパウダーなどです。これらのスパイスは、スーパーでも手に入りますし、100円ショップでも購入できるものもありますよ。
4人前のカレーを作る場合、小さじ1/2杯程度のスパイスを3種類程度加えるだけでもかなりプロっぽい味わいのカレーになりますので、ぜひお気に入りのブレンドを発見したいですね。
■ローリエ
その他にも、カレーに入れるスパイスの定番といえば「ローリエ」も外せません。ローリエは月桂樹の葉のことです。4人前のカレーを作る場合、2枚程度加えるのがおすすめです。肉や魚の臭みを消し、味に深みを出してくれますので、具材を炒める際に加え、カレーが出来上がったら取り出しましょう。
■ニンニク
カレーに加えるちょい足しアイテムとして人気を集めているのが「ニンニク」です。肉や魚の臭みを消し、コクをアップしてくれるのがニンニクです。4人前のカレーを作る場合、1かけら程度のニンニクを加えるのがおすすめです。みじん切りにしたニンニクを加えて具材を炒めたり、カレーを煮込む際にチューブのすりおろしニンニクやパウダーのニンニクを加えている方もいますよ。男性人気が高い、スタミナが付きそうな味わいのカレーに仕上がります。
■生姜
カレーをスパイシーにしたい場合は、すりおろした生姜を加えるのもおすすめです。分量は、4人前のカレーを作る場合、小さじ1/2杯~1杯程度がおすすめです。
ニンニクと組み合わせるのもおすすめですよ。
■ソースやケチャップ
酸味と甘みのある「ソース」もカレーに入れる調味料として定番です。特に、ウスターソースはカレーにちょい足しする調味料として人気がありますね。
ソースと同じように、甘酸っぱい「ケチャップ」も、カレーに少量加えると、旨味がアップしますよ。
■醤油
また、日本人に馴染みのある「醤油」も、カレーに入れるとコクが出る調味料ですね。
■砂糖やハチミツ
カレーの味に深みを出したい場合におすすめしたいのが、砂糖やハチミツなどで甘さを加えるアレンジ方法です。
特に、はちみつは、市販のカレールウに使用されていますし、カレーにツヤを出してくれるので、より美味しそうに見せることができますよ。
■出汁
そして、旨味のあるカレーに仕上げたい場合は、出汁を加えるのもおすすめです。
鶏ガラ出汁の他、少量の昆布出汁やかつお出汁を加えている方もいますよ。
■無塩バター
その他にも、カレーの具材を炒める際に、無塩バターを使用すると、味に高級感が出るのでおすすめです。
カレーの仕上げに溶かしたバターを少量加えるのも、バターの風味が香るカレーになるのでいいですね。
カレーの味を格上げする手軽な方法としておすすめしたいのが、複数のルウをブレンドするというテクニックです。
カレールウは、種類によってそれぞれ使用されているスパイスや食材が異なります。あえて違う種類のルウを使用することで、複雑な味わいの深みのあるカレーに仕上がりますよ。
その他にも、カレーにちょい足し食材を加えてコクをアップさせるのもおすすめです。
例えば、ヨーグルトや牛乳を加えることで、カレーがまろやかになります。4人前のカレーを作る場合、ヨーグルト50gや牛乳100mL程度を加えるのがおすすめです。
さらに、すりおろしリンゴを1/4個加えると、爽やかでほんのり甘さのあるカレーにするのも人気があるちょい足しですね。
チョコレート2かけら程度を加えて、カレーの味に深みを出すという方法もあります。
そして、カレーにインスタントコーヒー小さじ2杯程度を加えて、カレーに苦みやコクを出すというのも、人気のアレンジレシピですよ。
どれもカレールウを加えてからちょい足しするのがおすすめです。水気のある食材を使用する場合は、煮込む際に加える水の量を減らして、ルウが薄くならないようにしましょう。
カレーを短時間で作りたい場合に注意したいのが火加減です。
短い時間で具材に火を通そうとすると、どうしても火加減が強くなってしまいやすいですが、カレールウを入れた後は弱火で煮込むのがおすすめです。じっくり煮込むことで、カレーのスパイスの風味が損なわれにくくなるので、おいしく仕上がりますよ。
その他にも、カレーは「一晩寝かせるとおいしくなる」と言われることが多いですよね。実際、前日に作ったカレーは、熟成されたような深みのある味わいになっていると感じたことがある方も少なくないと思います。
二日目のカレーがおいしく感じるのは、カレーの具材のうま味成分や甘みなどがルウに溶けだし、絡み合うことでコクが生まれることが影響しているといわれています。カレーに使用されているスパイスも、一晩寝かせることで調和し、深みのある香りと味になります。
また、具材自体も溶けてルウに混ざりますので、複数の具材がミックスされた複雑な味わいのカレールウを楽しむことができるのが二日目のカレーです。
ただし、カレーは、菌が繁殖しやすい料理ですので、一晩寝かせる場合は、必ずタッパーなどに小分けにして密封して、冷蔵保存すると安全です。また、一晩寝かせたカレーを食べる際には、しっかり加熱をして、殺菌すると安心ですね。
なすや玉ねぎなどの火が通りやすい具材を使ったチキンカレーは、トマトの酸味がアクセントになった、さっぱりとした味わいが魅力です。
コンソメや牛乳を加えて味に深みを出した時短カレーレシピです。
ホクホクとした里芋やカブがホッと落ち着く味わいの和風カレーは、疲れた体を癒してくれる優しい味わいです。
かつおだしや醤油が利いているので、和風の具材が上手に調和している時短カレーレシピです。
カレー作りを時短したい場合は、こちらのレシピのように、あらかじめ具なしや具が少ないカレーを作り、後から具を添えるという方法もおすすめです。
具材にカレールウがかかっていないことで、それぞれの食材の味も楽しめますし、彩りが良くなるのもメリットですね。
豆乳を使ったトマトカレーは、まろやかな味わいの時短カレーレシピです。
お肉を使用していないヘルシーなカレーですが、豆乳でタンパク質も補給できますし、栄養価の高いトマトやほうれん草を使っているため、色鮮やかで、美容や健康に嬉しいカレーとなっています。
大豆の水煮を使ったヘルシーなドライカレーは、カレー粉を使用しているので、10分程度煮込むだけで完成する時短レシピです。
カット野菜を使用したり、材料を細かく切ることで、さらに短時間でカレーが作れますよ。
疲れた日でもササっと作れるのが、こちらの鯖缶を使った時短キーマカレーです。
コンビニで購入できる食材を使い、電子レンジを使って作るカレーなので、キッチンに立ちたくない暑い日にも重宝しますね。
鯖には、疲労回復をサポートしてくれるイミダペプチドやEPA、DHAなどが含まれていますし、カレーのスパイスには美容や健康に嬉しい効果効能がたくさんあります。疲れた日には、ぜひ鯖缶カレーで活力をつけたいですね。
サラサラとしたグリーンカレーも、おうちで作れる時短カレーメニューの一つです。
グリーンカレーペーストやスーパーで販売されている調味料を使えば、自宅でもグリーンカレーが作れるのは嬉しいですよね。
オクラやパプリカが鮮やかで彩りのいいカレーですし、加熱も短時間ですので、パーティーメニューにもおすすめですよ。
おうちで本格的なカレーを食べたい方におすすめしたいのが、こちらの時短カレーレシピです。
カレールウを使用せず、スパイスをブレンドしているので、香辛料の香りや風味、苦みなどが楽しめるカレーとなっています。
圧力鍋を使った時短カレーは、ゴロゴロの大きな具材が入った食べ応えのあるカレーに仕上がるのが魅力です。
こちらは隠し味に使用したりんごがフレッシュな酸味と甘みを加えてくれます。
圧力鍋を使ったこちらのチキンカレーは、水を使用していないので、素材のうまみがギュッと凝縮された旨味たっぷりの時短カレーレシピです。
しっかり加熱することで、鶏の手羽元もほろほろととろけるような柔らかさに仕上がりますよ。
カレーを作る時間を短縮するコツは、具材を炒めたり、煮込む時間を減らすように工夫するのがおすすめです。カット済みの食材やカレーパウダーを使用するのも時短する方法ですね。