秋が深まって寒さが一段と増してくると、毎日お世話になるのがコート。コートのお手入れは、生地へのダメージが気になって自宅で洗うのは諦めていませんか?今回は、自宅でコートを洗濯する方法を種類別にご紹介します。ぜひ参考にしてください。
【目次】
コートはそれぞれ素材が違うので、自宅で水洗いしていいものもあれば、クリーニングに出さないといけないものもあります。自宅で洗濯していいかどうかの判断は、コートの裏側にある洗濯表示を見て判断します。
もし自宅で水洗いできないものを洗濯してしまった場合は、型崩れしてしまったりシミができてしまったりして、もう着られなくなる場合もあります。コートを洗濯する前に洗濯表示を確認するのを忘れないようにしましょう。
【洗濯表示の意味】
■洗濯機で洗えるマーク
たらいの中に水が張ってあるマーク。水の中の数字も重要です。数字は水温の上限の温度を示しているので、必ず守って洗ってください。
■手洗いできるマーク
たらいの中の水に手が入ったマーク。洗濯機で洗うことはできません。必ず手洗いで洗いましょう。
■自宅で洗濯不可のマーク
水が入ったたらいの上に×があるマーク。自宅で水洗いはできないので、クリーニングに出しましょう。
【基本の洗濯方法】
■用意するもの
たらい(洗面台でもOK)、中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)、洗濯ネット
■洗濯の手順
①コートは手洗いをおすすめします。洗濯機を使ってもいい場合は、手洗いコースなどの弱水流で、脱水は短めにかけます。手洗いの場合は、まず洗浄液を作ります。中性洗剤を30℃以下のぬるま湯に溶かします。
②優しく押し洗いしましょう。すすぎは水を替えて泡がなくなるまで優しくすすぎます。
③脱水はコートをたたんで洗濯ネットに入れて洗濯機の脱水にかけます。できる限り短時間で脱水は終わらせてください。長くて1分以内が目安です。
ここからは種類別で洗濯方法をご紹介していきます。それぞれの洗濯の際の注意点や干し方もご紹介しているので参考にしてください。
スプリングコートのトレンチコートやステンカラーコートは、綿やポリエステルの素材のものが多いコートです。中にはウール混だったり撥水加工されていたりと、自宅で洗濯することができない高級素材のものがあるので、必ず洗濯表示を確認してください。裏地が付いている場合は、裏地の洗濯表示の確認も必要です。
自宅で洗える場合でも、洗濯機より手洗いをおすすめします。裏返して洗濯ネットに入れて洗いましょう。脱水の後でシワが気になる場合は、半乾きの段階であて布をしてアイロンをかけてシワを伸ばしてください。ただし、アイロンの温度は低温がマストです。
モッズコートは綿やポリエステル、レーヨン、アセテートなどで作られていて、元々軍用のコートでタフな造りになっているものが多いので、ほとんどが自宅で洗濯できます。ただやはり念のために必ず洗濯表示は洗濯する前に確認しましょう。
洗濯できる場合は中性洗剤を使って、フロントのジップを閉じて洗濯ネットに入れて洗ってください。ただしファー部分は濡れてしまうと、あのふわふわ感が消えてしまうので、取り外して洗いましょう。
ヴィンテージもののモッズコートは洗うと価値が下がる場合があるので、注意してください。
厚手のウールコートであるピーコートやダッフルコートは、羊毛やポリエステル、アクリルでできているものが多いコート。洗濯する前には必ず洗濯表示を確認し、指示通りに洗いましょう。洗濯できる場合はおしゃれ着用洗剤などの中性洗剤で、洗濯機で洗える場合は必ず洗濯ネットに入れてください。
ただし、ダッフルコートはフロントのトグル部分にレザーが使ってあるものがあり、その場合は自宅で洗濯はできません。必ずクリーニングに出してください。
チェスターコートなどのウールコートは羊毛やアンゴラ、カシミヤ素材などの繊細な素材のものが多いので、洗濯表示で水洗い不可のものが多いコートです。自宅で洗濯するのは避けてクリーニングに出すのをおすすめします。
クリーニングに出す回数を減らすためにも、日頃の自宅でのお手入れをおすすめします。洋服ブラシでブラッシングして、表面のほこりや汚れを落とします。しわがある場合は、スチームアイロンをあてましょう。襟元や袖口の汚れは、水を含ませて固く絞ったタオルなどで拭いてください。そういった日頃のお手入れで、コートを長持ちさせることができます。
キルティングコートは外側も中綿もポリエステルでできているものが多く、自宅で洗えるものが多いコートです。洗濯表示を確認して洗えるものであれば、中性洗剤を使って手洗いで優しく洗いましょう。脱水は短めにするのが失敗しないコツです。
ただしキルティングコートは洗濯の際に中綿のはみ出しが発生してしまうことが多いので、汚れが気になる箇所はふき取るなどして、洗濯の回数を減らすことをおすすめします。
羽毛が使われているものが多いダウンコートの一番の注意点は、羽毛が熱に弱いため乾燥機の使用は避けましょう。洗濯表示で自宅で洗える場合は、必ず中性洗剤を使ってください。羽毛はアルカリ性の洗剤がNGなので注意しましょう。
ダウンコートもキルティングコート同様に、中綿のはみ出しが気になります。汚れが気になる箇所はふき取るなどして、できる限り洗濯の回数を減らしましょう。
いかがでしたか?今回はコートの洗濯方法を種類別にご紹介しました。コートの素材はそれぞれ違うので洗濯表示の確認がマストです。洗濯する際に何か気になることがある場合は、必ずクリーニング店の方に相談しましょう。今回ご紹介した洗濯方法も、ぜひ参考にしてください。