ご飯を炊く際に使用する炊飯器ですが、近年は炊飯以外の用途で使用されることも珍しくなくなってきました。そこで今回は、炊飯器調理のメリットやデメリット、簡単でおいしいおすすめ炊飯器レシピをご紹介します。
【目次】
炊飯器といえば、ご飯を炊くキッチン家電です。しかし、近年は、ご飯以外の料理も炊飯器で行えるということが広まり、テレビや雑誌でも紹介されるようになってきました。
炊飯器でご飯を炊く際は、水洗いした米をお釜に入れ、炊飯器にセットしたら、スイッチを押して炊飯を行います。土鍋でご飯を炊く場合とは違って、火加減を調整しなくても、簡単にご飯が炊けるのが魅力ですよね。
炊飯器を使ってご飯以外の食材を調理する場合でも、ご飯を炊く場合と同様に、下処理した食材をお釜に入れたら、あとは炊飯器に調理してもらえるレシピが多いですね。料理が苦手な方や、料理初心者さん、子どもでも、簡単に料理が完成するのが魅力です。
火加減の調整を誤ってしまって焦げつかせてしまったり、噴きこぼれることもありません。また、食材全体に均一に火が通るので、加熱が不十分になってしまうこともないのが炊飯器クッキングの魅力です。
そして、炊飯器で調理するメリットは、クッキング中に他の作業ができる所です。
火やIHを使った一般的な調理の場合、食材の火の通り具合を確認しながら火加減を調整しなくてはいけません。また、加熱が不十分になったり、食材が焦げつかないように、食材を定期的に混ぜなくてはいけません。
しかし、炊飯器調理の場合は、食材をセットしてスイッチを押したら、後は放置するだけです。後は、炊飯器が調理が終わるまで待つだけですので、待ち時間の過ごし方は自由です。他のおかずや副菜を作ったり、後片付けをすることもできます。キッチン以外の場所に移動して仕事をこなしてもいいですし、リラックスタイムにすることもできますよ。
あらかじめ炊飯器に食材をセットしてタイマーをセットしておけば、留守中でも炊飯器が調理をしてくれます。また、料理が完成した後は、炊飯器の保温機能で料理を温かい状態にしてくれますので、帰宅後にすぐにホカホカの食事を食べるというのも夢ではありませんよ。
そして、炊飯器の調理中は、炊飯器のそばにいなくてもいいので、暑い夏や寒い冬も長時間キッチンに立たなくていいというメリットもあります。
また、炊飯器調理自体は、水蒸気は出しますが、ガスやIH調理と比べると部屋の温度自体は上がりにくいのもメリットですね。
そして、炊飯器を使った調理は、ご飯だけでなく、おかずやスイーツも作ることができます。
一般的には、焼き料理にはフライパンやオーブンを使用しますし、煮込み料理には鍋を使います。蒸し料理には蒸し器を使用します。しかし、炊飯器で調理すれば、一台で、焼き料理や煮込み料理、蒸し料理などが作れるのも嬉しいですね。
そして、炊飯器の調理は、鍋やフライパンを使ったり、味見をする食器やカトラリーも必要ありません。
調理後は、食材を下ごしらえする際に使用する包丁やまな板、お釜や内蓋を洗えばいいので、普段の片付けは比較的簡単にできるのも炊飯器調理のメリットですね。
さらに、炊飯器調理は、食材全体を蒸気の力で加熱するので、フライパンや鍋を焦げ付かせないために使用する油は必要ありません。また、スチームで加熱することで、食材の余分な油を落とすこともできますので、ヘルシーな料理に仕上がります。
さらに、炊飯器調理は、手間もかかりにくく、簡単にできるので、料理に苦手意識がある方でも楽しくクッキングできるのも魅力です。
調理が出来上がるまで炊飯器の中を見ることはできませんが、料理が完成した後に炊飯器の蓋を開けるのが楽しみになるものです。
中には、人気レシピにアレンジを加えて、実験のように楽しんでいる方もいますね。
そして、炊飯器調理は、時間のかかる煮込み料理も1回の炊飯でできますので、場合によってはガス代の節約になるケースもあります。
炊飯器を使った調理は、メリットが多いですが、デメリットや注意したい点もあります。
例えば、炊飯器を使ってご飯を炊く場合は、主な材料は米と水だけですので、匂い残りはしにくいですね。
しかし、炊飯器で炊き込みご飯を作った場合は、使用後に匂い残りがすることがありますよね。野菜や肉、魚介類や加工食品、調味料などを使用して炊飯器で調理を行うと、炊飯器の蓋や蒸気口に食べ物や調味料の成分や匂いが入ってしまい、結果として匂いが残ってしまいます。特に、匂いの強い香辛料や油っこいものを使用する場合は匂いが付きやすいですね。
ただし、使用後に掃除をしたり換気をしておけば匂いが取れやすくなりますよ。
そして、炊飯器を使用した調理は、全ての炊飯器で可能なわけではありません。
炊飯器には、釜を加熱して食材に熱を加えるタイプのものや、圧力を変化させながら食材を加熱するタイプなどがあります。また、炊飯器ごとに加熱時間や機能も異なります。
炊飯器の種類によっては、得意な料理や不得意な料理があったり、場合によっては作れない料理もあります。
そして、炊飯器レシピは、炊飯器の種類や加熱時間、機能などに合わせているわけではありません。
したがって、レシピ通りに料理を作ったにも関わらず、思ったような仕上がりにならなかったり、毎回仕上がりが異なるということもあります。
中には、水っぽくなってしまったり、焦げついてしまうケースもありますし、ケーキが思ったように膨らまないという場合もあります。特に、ご飯を炊くことに特化しているような炊飯器の場合は、ご飯以外の調理が苦手な傾向があり、料理の仕上がりに差が出やすいですね。
したがって、炊飯器を使って調理をする場合は、レシピを参考にしながら、自分の炊飯器の性能や、食材の種類に合わせて微調整を行う必要がありますので注意したいですね。何度か炊飯器調理を繰り返していくうちに、自分の炊飯器に合ったレシピが見つかります。
そして、炊飯器を使って調理をした場合は、炊飯器に付属しているお釜と、炊飯器の内蓋を取り外して掃除をするのが一般的です。
ただし、炊飯器でお米を炊く以外の調理を行う場合は、油汚れや匂いが気になるケースもありますので、定期的に炊飯器の細かい部分のお手入れも必要になります。
汚れたままの炊飯器を使用していると、料理自体に匂いが付いてしまったり、加熱がうまくいかないケースもあります。また、場合によっては、炊飯器が故障してしまうこともありますので注意したいですね。
炊飯器でできる料理には、ご飯やおかずだけでなく、スイーツもあります。テレビや雑誌などのメディアで取りあげられることもあり、レシピ本も出版されています。炊飯器調理に特化した炊飯器も登場しています。ブログやSNSなどでレシピを披露している方も多いですね。
炊飯器で作れる料理は、炊飯器によって差はありますが、炊飯器は、鍋やフライパン、蒸し器や電子レンジ、オーブンの代用として調理に活用できます。
例えば、炊飯器の特技であるご飯メニューは人気ですね。時間がかかりやすい玄米や炊き込みご飯、おこわなどの定番から、チャーハンやパエリア、ピラフやシンガポールライス、チキンライスのような中華や洋風料理も作れます。特に、自分で作るのが難しいパラパラチャーハンは、テレビでレシピが紹介されたことがあります。
その他にも、食材を長時間煮込まなくてはいけないメニューも、炊飯器調理がおすすめです。シンプルなポトフやスープの他、筑前煮や肉じゃがなどの煮物やおでんなども、炊飯器調理レシピとして注目度が高いレシピが多いですね。シチューやカレー、ハヤシライスなどの洋風料理もおすすめです。
炊飯器でパスタを茹でることができますので、茹であがったパスタにソースの材料を加えれば、簡単にカルボナーラも作れますよ。
さらに、パーティーメニューとして人気のミートローフや、ロールキャベツ、サムゲタン、スペアリブやチャーシュー、角煮などの肉料理の他、魚の煮つけも作れます。火加減が難しいローストビーフやサラダチキンも作れますよ。特に、ローストビーフやサラダチキン、サムゲタンなどはテレビで紹介されたこともある人気メニューですよ。
そして、炊飯器は、巨大なお好み焼きを作ることもできます。
その他にも、炊飯器でポテトサラダ用の野菜を加熱したり、出汁を取っている方もいます。焼きいも風のふかし芋も作れますよ。
そして、炊飯器では、ケーキも作れます。炊飯器で作れるケーキは、一時は注目を集めてブームになりました。炊飯器調理が注目されるきっかけになった炊飯器ケーキは、すでにトライしたことがある方もいると思います。チーズケーキやチョコケーキ、シフォンケーキなどのケーキ類の他、蒸しパンやパンも作れる炊飯器もあります。
さらに、プリンや茶碗蒸しのような、蒸し料理も炊飯器でできます。
甘酒も人気レシピの一つですね。
炊飯器で調理する際には、気をつけたいことやおいしく作るコツがあります。
例えば、炊飯器調理は、全ての炊飯器でできるわけではありません。また、炊飯器やレシピの種類によっては、調理できないケースもあります。
したがって、炊飯器調理をする場合には、調理前に炊飯器の取扱説明書を必ずチェックするようにしましょう。説明書が手元にない場合でも、メーカーの公式サイトで閲覧できる場合もありますよ。
そして、炊飯器調理のために新しい炊飯器を購入する場合は、作りたい料理に合った炊飯器を選ぶように注意したいですね。
ちなみに、炊飯器には、ガスを使う「ガス炊飯器」と電気を使う「電気炊飯器」があります。
電気炊飯器には、電熱ヒーターを利用するリーズナブルな「マイコン式炊飯器」と、電磁力を使って加熱する「IH式炊飯器」があります。IH式炊飯器は、マイコン式炊飯器よりも高価ではありますが、均一に熱が加えられやすく、圧力タイプのものもあります。
炊飯器によっては、炊飯器調理しやすい機能を備えています。また、取扱説明書に炊飯器を使ったレシピを掲載しているものもありますよ。
そして、炊飯器調理をする際には、あらかじめ料理のレシピもよく読み、注意点も確認しておきましょう。
例えば、ただし、炊飯器は、一度に調理できる容量が決まっていますので、容量オーバーしないようにしたいですね。
また、ご紹介しているように、炊飯器にも得意な料理と不得意な料理がありますので、自分の炊飯器で調理できるかもチェックしておきたいですね。
そして、炊飯する際には、通常の炊飯モードなのか、早炊きモードを使用するのかも重要です。一人暮らし用のマイコン式は炊飯器食材全体に火が通らないこともありますので、炊飯を二度行うこともあります。そのような場合は、使用する食材の量を減らしたり、具材を小さく切るのがおすすめです。
炊飯器調理は、炊飯の時間やモード、食材の量などの調整をしながら何度か繰り返している内に、理想とする仕上がりに近づくことができます。
したがって、炊飯器調理初心者さんは、まずはシンプルな料理から始めて、炊飯器調理に慣れていきましょう。
例えば、蒸し野菜やスープ、ふかし芋やプレーンケーキなどですね。
炊飯器には、一度に調理できる容量が決まっていますが、食材を容量ギリギリまで詰めこまないのも美味しく仕上げるコツです。
炊飯器調理では、ご飯の上にクッキングシートで包んだ野菜や肉、魚などを乗せて炊飯すれば、2品を同時に調理することもできます。
ただし、蒸気口を塞ぐ可能性がありますので、クッキングシートのサイズや形状に注意し、一緒に加熱するお米は少量にしましょう。
注意が必要なのは、炊飯器調理では、使用しない方がいい食材や調味料もあります。
特にお酢は、炊飯器の内釜のフッ素加工にダメージを与える可能性がありますので、使用しない方がいいですね。
また、お酢以外にも使用する際には注意した方がいい食材があります。
・皮が剥がれ、炊飯器の蒸気口を塞ぐおそれのある食材(豆類、皮付きのトマト)
・脆い葉が炊飯器の蒸気口を塞ぐおそれのある青菜類
・蒸気口を塞ぐおそれのある小さな穀類
・加熱中にボリュームアップする食材(練り物や麺類)
・加熱中にとろみがつき、焦げつきやすくなるカレーやシチュー、ハヤシライスなどのルゥ
・加熱中に泡立ったり発泡するもの(重曹、ジャム)
・高温になる油
などは使用しない方がいいですね。
そして、炊飯器調理をした後は、必ず内釜や内蓋は洗いたいですね。
特に、調味料や脂っこい物、匂いの強いメニューを作った後は、そのままにしておくと匂いが残り、次回以降の調理に影響します。
そして、炊飯器の外釜の内側や、蒸気口などの汚れもしっかり拭き取りましょう。調理後は炊飯器の蓋を開けたままにしておくと、匂い残りがしにくいですよ。
クリーニング機能が付いている炊飯器でしたら、クリーニング機能もぜひ使いましょう。
炊飯器を使った料理レシピには、たくさんの種類があります。その中でも、テレビで紹介されたことがあるメニューや、人気を集めているメニューをご紹介します。
テレビでも紹介されたことがある炊飯器の人気メニューといえば、パラパラ炒飯です。
フライパンで作る通常のレシピですと、お米同士がくっついてしまい、ベタベタとした仕上がりになることもある炒飯ですが、お米を油でコーティングすれば、パラパラに仕上がります。
卵はフライパンを使用せず、炊きあがったご飯に直接かけてもOKです。この時、さらにご飯と卵にごま油を小さじ3杯程度入れて混ぜ、3分程度保温するだけで固まりますよ。
手軽に作れるチキンピラフも、炊飯器調理のおすすめのレシピです。
コンソメの優しい味わいとバターが香る、子供にも大人にも喜ばれる彩りの良いご飯ですね。
ご飯とおかずが2品同時に調理できるレシピでおすすめしたいのが、シンガポールライスです。こちらもテレビで紹介されたことがある炊飯器メニューです。
盛り付ける際に、チキンをカットしてご飯に添えれば、まるでカフェメニューのようなアジアンテイストなワンプレートご飯が完成します。
柔らかくジューシーな鶏チャーシューは、時間をかけて煮込むメニューですが、炊飯器を使えば簡単に作れるのが嬉しいですね。
あらかじめフライパンで焼き色を付けると、香ばしい味わいがプラスされます。
作り置きしておけば、あと一品足りない時のおかずにもなりますし、ラーメンのトッピングやお弁当メニューなどにも利用できるレシピです。
ほろほろとした肉厚の豚肉がスタミナをくれる角煮も、鍋で調理すると時間がかかるメニューです。
ざっくりカットした具材と調味料を炊飯器に入れて炊くだけなので、料理初心者さんにもおすすめの炊飯器レシピですね。
メディアで紹介されることが多い炊飯器の人気メニューといえば、ローストビーフも欠かせません。
肉の赤みが残る程度にじっくりと熱を通すのは、手作業ですと難しいですが、炊飯器の保温機能を利用すれば手軽にできますよ。
炊飯器でローストビーフを作っている間に他のメニューも作れますので、パーティーや特別な日の食事としてもおすすめのレシピです。
もはやダイエット食の定番となったサラダチキンは、火加減が難しく、場合によってはパサパサとした味気ない仕上がりになってしまうこともあります。
しかし、こちらのレシピのように炊飯器を利用すれば、火加減の調整も要りませんし、しっとりと滑らかな舌触りの鶏肉になりますよ。
こちらも、作り置きしておけば、おかずとしてはもちろん、サラダにプラスしたり、サンドイッチに挟んだり、麺類に加えたりと、アレンジしやすいですね。
ほっと安心できる優しい味わいのポトフは、炊飯器調理初心者さんにおすすめの簡単レシピです。
お好きな材料を大きめに切り、調味料と水を加えればいいので、失敗しにくいですし、自分好みにカスタマイズできるメニューとなっています。
フライパンや鍋で作ると崩れやすく、中まで火が通っているのか確認できないロールキャベツは、意外と難易度が高いと感じる方もいると思います。
しかし、食材の中までしっかり熱を加えてくれる炊飯器なら、手間なくきれいに仕上がりますね。
鶏の出汁がたっぷりと出た参鶏湯スープは、美容や健康にアプローチしてくれるメニューとして女性から人気を集めていますよね。
鶏を丸ごと一羽使った参鶏湯(サムゲタン)も、調理には時間がかかりますので、こちらのような炊飯器レシピを使用するのがおすすめです。
炊飯器を使った参鶏湯もテレビで紹介されることが多いですね。
炊飯器を使用したケーキレシピは、どれにしようか迷ってしまうほどさまざまな種類があります。
こちらは、さつまいもとリンゴの素朴な甘さがほっこりとするケーキですよ。
ホットケーキミックスを活用した炊飯器ケーキレシピも、手軽に作れると人気を集めています。
シンプルな材料で作れますし、使用するジャムやヨーグルトの種類を変えれば、違った味わいのケーキが楽しめます。
蒸し器の役割を果たしてくれる炊飯器でしたら、プリンやプリンケーキも作れます。
ビッグサイズのプリンは、特別感がありますね。クリームやフルーツでデコレーションすれば、パーティーメニューの主役にもなってくれるレシピです。
「飲む点滴」とも言われている甘酒は、美容や健康のために取り入れている方は多いと思います。
そんな甘酒も、炊飯器を利用すれば手作りできますよ。
少ない材料で作った甘酒レシピは、砂糖を加えていないのでヘルシーですし、ナチュラルな甘さの本格的な味わいに仕上がります。
炊飯器で調理するメリットは、火加減を調整する必要がなく、その場にいなくても自動で料理を作ってくれる所です。炊飯器を使ったご飯やおかず、スイーツなどのレシピは、本も出版されていますし、家電メーカーの公式サイトや料理レシピサイト、ブログやSNSなどで閲覧できますので、ぜひお気に入りのレシピを見つけてみてくださいね。