デリケートなニット生地のアイテムは、おうちで洗濯する際にも気を使いますが、洗濯後や畳んだ際にシワがついてしまうことがありますよね。そこで今回は、ニット素材のアイロンがけの仕方やアイロンを使用しないしわ取り方法をご紹介します。大切なセーターやカーディガンを長持ちさせたい方必見です。
■ニットとは
ニットとは、1本の糸でループを作りながら編まれているのが特徴的な生地のこと。
ふわふわとした暖かみのある風合いのウールやアクリル、カシミヤ素材のニット生地は、冬のコーディネートの定番です。
また、さらっとした着心地のサマーニットは、コーディネートの高級感をアップしてくれるオトナ女子にぴったりのアイテム。サマーニットには、綿素材や麻素材が使われていることが多いですね。
ニット生地は、セーター・カーディガン・ワンピース・スカート・パンツ・帽子・マフラーなど、色々なアイテムに使用されています。
■ニット生地はデリケート
馴染みのあるニット生地ですが、洗濯によって伸びたり縮んだりしてしまうこともあるので、扱いが難しいデリケートなアイテムです。
特に、薄いニット生地のアイテムは、洗濯後や畳んだ後にしわが残ってしまうことがあります。
ニット素材も、アイロンがけができるアイテムは少なくありません。アイロンでニットのしわ取りをしたい場合は、ニットアイテムの取り扱い表示(洗濯表示)を見て、アイロンがけができるかどうかや、アイロンがけする際の温度を確認しましょう。
アイロンの温度は「低温」「中温」「高温」の3段階に設定できるものが多いですね。ニット素材のアイテムの取り扱い表示を見て、温度の設定を行いましょう。
一般的には、
・高温(180度~210度):綿・麻
・中温(140度~160度):ウール・ポリエステル・レーヨン・キュプラ・アクリル
・低温( 80度~120度):カシミヤ・シルク・ウール・熱に弱いナイロンのような合成繊維
が目安となっています。
■ニットのアイロンのかけ方はコツが必要
ただし、高温でニットにアイロンがけをしてしまうと、生地が溶けてしまったり、変色したりするなど、生地を傷める原因になります。
また、ふんわりとしたセーター・カーディガン・マフラーなどのニット素材のアイロンがけをする場合には、アイロンを強く押し当てると、ニットのボリュームがなくなります。
生地を縮めることもありますし、テカリが出ることもあります。
ニット素材にアイロンをかける場合には、ドライアイロンは使用せず、スチームアイロンを利用します。ニット用アイロンや、衣類スチーマーもおすすめです。
ニットのアイロンがけは、生地から1cm程度アイロンを離してスチームを5秒~10秒程度噴射し、火傷しないように注意しながら手でシワを伸ばします。ただし、手で引っ張ると生地が伸びてしまいますので、上から押さえるようにして、優しくシワを伸ばしましょう。
あとは、ニット生地が冷え、乾燥するまでしばらく休ませるだけです。すぐに動かすとまたシワが付いてしまいますので、生地が安定するまで放置しておきましょう。
また、洗濯後にニットが型崩れしてしまったり、袖や襟などが波打ってしまったりすることもありますよね。そのような場合にもアイロンが活躍してくれます。
例えば、お出かけした後に襟や袖、ウエスト部分が伸びてしまったり、洗濯後に縮んでしまったりしたニットも、アイロンのスチームを当ててみましょう。
■ニットが伸びた場合
ニットが伸びてしまった場合は、しつけ糸で縮めてからアイロン台に広げて、アイロンのスチームを当てるのがおすすめ。
面倒な場合は、アイロンのスチームを当てた後に、火傷に注意しながら伸びてしまった部分を手で握って縮めるのも有効ですね。
■ニットが縮んだ場合
ニットが縮んでしまった場合は、アイロン台の上にシワを伸ばすようにして広げて、縮んだ部分にアイロンのスチームを当てます。
その後に、火傷に注意しながら優しく手でニットを伸ばしましょう。
ニットは、柔らかい生地ですので、アイロンがけをしなくても、シワを伸ばすことができる場合もあります。
例えば、バスルームの湿気をアイロンのスチームの替わりにしてみましょう。入浴後に、ハンガーにかけたニットアイテムを1時間ほど吊るします。お風呂場の湿気がニットのシワを軽減させてくれます。あとは、ハンガーから外してアイロン台の上に広げて、乾燥させましょう。
ただし、薄手のニットは、ハンガーにかけておくことで型崩れの原因になる場合もあります。また、厚手のニットもニット自体の重さで型崩れしてしまう場合もありますので注意しましょう。
その他にも、ニットに霧吹きをかけ湿らせた後に、ドライヤーの温風を当てながらシワを伸ばす方法もあります。シワが伸びたら、今度はドライヤーの冷風を当てて生地を冷やします。後は、生地をしばらく休ませて乾燥させましょう。
霧吹きがない場合は、ニットの上から濡れたタオルを被せて生地を湿らせ、シワを伸ばす方法もおすすめですよ。
ニットにしわがついてしまった場合には、アイロンでプレスせず、スチームの力でしわ取りをするのがおすすめです。デリケートなカーディガンやセータを長持ちさせたい方は是非実践してみましょう。アイロン以外にもニットのしわを取る方法はありますので、ぜひ活用してみてくださいね。