仕事や勉強の一環として学会に参加する予定だけれど、どんな服装がいいのかわからない……。普段通っている学校とは勝手が違うので、「その場に応じた服装」というのもよくわからず困ってしまう人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は様々なシーンに応じた学会にふさわしい服装について解説していきます。
学会というと、専門の分野についての研究者が集まる場というイメージがありますが、研究者でなくても学会に参加する機会がある人は意外と多いです。
学界には看護学会など医学系や理系、文系の学会などさまざまな種類があり、その分野に関わる会社の社員や、その分野を勉強している学生も参加します。
そのため、ひとことで学会と言ってもジャンルによって服装の傾向も異なります。清潔感が重視される分野や多くの参加者がスーツを着用している分野、カジュアルめなファッションでも問題がないという分野も中にはあります。
服装について悩みがあるときには、自分が参加する学会に参加したいことがあるという人に直接どういう雰囲気なのかを質問してみるというのが確実です。
また受付や会場の整備などの役割を任されている場合、懇親会や交流会にも参加するという場合など、状況に応じて服装を考える必要があります。
学会の場合、冠婚葬祭のように厳格なマナーがあるわけではありません。しかし、他の人に不快感を与えたり、周りから浮いて自分が恥ずかしい思いをしたりしないように以下のポイントを押さえるようにしましょう。
学会にはベーシックカラーやシンプルなデザインのものだけでなく、きれい色や柄物を着ていってもかまいません。しかし、基本的に学会に参加するのは男性の比率が高くなっているため、女性というだけで目立ちやすくなっています。そのため、人目を引くようなビビッドカラーや、インパクトの強い派手な柄物は避けた方が無難でしょう。
また、学会には幅広い年齢層の人が参加します。年配の方にも好印象なように、トレンドを意識し過ぎないようにし、なるべくベーシックなアイテムを選ぶようにしましょう。
学会に参加する場合、受付や会場整備など運営のための役割を割り振られることがあります。受付の場合は、基本的には上記でご紹介したようなきれいめなスタイルを意識していれば、ジャケットが無くてもかまいません。
しかし、会場整備を任された場合はしっかり仕事ができるように、動きやすさも考慮するようにしましょう。例えば、タイトスカートや高いヒールの靴は動きにくいので避けるべきでしょう。ストレッチパンツやワイドパンツなど足捌きがしやすいもの、フラットシューズやローファーなど歩きやすいものを選ぶとよいですね。
学会は移動が多かったり立ちっぱなしで発表を聞いたりなど、意外と体力を使うものです。高いヒールやピンヒールの靴だと疲れてしまい、学会に集中できません。ヒールは低めのものを選ぶようにしましょう。
学会では夜に交流会や懇親会が行われることがほとんどです。海外の場合はこの懇親会ではドレスコードが設けられ、フォーマルな装いを求められるのが主流です。
しかし、日本の場合は学会のままの服装でかまいません。パーティーだからといって特別に華やかさを意識する必要はなく、フラットシューズやパンツスタイルで参加しても浮くことはありません。
人前で発表をする機会があるという場合には、男性の場合はスーツを着用するのがおすすめです。女性の場合はスーツだけに限らず、スカートやパンツにブラウスなどを合わせたコーディネートでも大丈夫です。
きちんと見える着こなしや、説得力を感じさせるような服装を意識するのがおすすめですよ。
シンプルなスーツのコーディネートも、インナーをブラウスにすると上品なイメージに。
ジャケットの襟元とブラウスの首元の開き具合のバランスはスーツコーデの重要ポイント。すっきり、きちんと見えする絶妙バランスを見つけることを意識してください。
発表をするだけでなく、講演を聞いたり情報交換をするための貴重な場でもある学会。
多くの人に会うシーンではきちんとした印象の服装がベターなので、ベーシックな色使いや露出を抑えたコーディネートがおすすめです。
暗い印象にならないようにシャツは明るい色にし、ダークカラーの羽織りもので締めてキレイめコーデにまとめてみてはいかがでしょうか。
かっちりしすぎるスーツスタイルよりも、女性らしさとおしゃれ感が出せるのがジャケットとパンツを使ったコーディネートです。
すっきりとしたテーパードシルエットのパンツで立ち姿をキレイに、ジャケットとブラウスで顔周りを明るくして座った時にも美しく見える学会コーデです。
スーツだとかっちりし過ぎるのが気になる、という場合は、テーラードジャケットとスカートを使ったコーデがおすすめ。トレンドのダブルのジャケットはマニッシュな雰囲気になるので、パンツを合わせるよりもタイトスカートで女性らしさを演出するとよいでしょう。
ネイビーと白の組み合わせは、爽やかで知的な印象を与えますよ。
クールビズを推奨する学会ならば、夏はジャケットなしできちんと見えるコーディネートに仕上げましょう。
薄手のブラウスは、きちんと感とエレガントさがあり一枚でも地味にならないのが嬉しいポイントです。
ブラウスとパンツのセットアップは、学会や通勤などにおすすめのキレイめコーデ。スカートより甘さが抑えめで、華やかな服装はちょっと……というシーンに役立ちます。
シンプルなデザインのものだと年齢を重ねても着ることができるので、上下をセットで持っておくと毎回色々な着回しで活用できて便利です。
カジュアルなイメージのあるクロップドパンツも、とろみ感のあるレディライクなボウタイブラウスと合わせれば学会スタイルになります。パンツ自体もハリ感や光沢感がある素材で、きれいめな印象のものを選ぶとよいでしょう。
また、ブラウスの裾はインしてきちんと感をキープするようにしましょう。
発表をしない、発表を聞くために参加する場合は服装は比較的自由になります。とはいえ、カジュアルすぎる服装は発表をしている人に対して失礼でもあるので、ある程度きちんとした服装が好ましいと言えます。
露出が多かったり色使いや柄が派手すぎるものは避けて、キレイめなお出かけスタイルといったイメージの服装を選べば安心です。
きれいめのワンピースはどこにでも着ていける万能アイテム。もちろん学会にもOKです。
ワンピースはノースリーブだと華やかすぎたりカジュアルになってしまうので、袖ありやカーディガンを羽織るとちょうど良いですね。
動きやすさも重視したい、という場合にはジャケットを脱いでもきちんと見えるコーディネートに仕上げましょう。
ニットとスカートのシンプルコーデはベーシックなものを選んでラフになりすぎないように意識して。コンパクトなニットとタイトスカートで、自然と姿勢も正しくキレイになりそうです。
キレイめ感があって柔らかい印象になるのがニットのアンサンブルです。
スカートやパンツに合わせて着こなしたり、インナーにジャケットを羽織ったりと着回し力があるので学会だけでなく通勤にも役立ちます。
一枚でサマになるオールインワンは学会出張にお役立ち。学会に参加している時はジャケットやカーディガンを羽織り、懇親会や交流会などでは1枚でなどと、その場でのアレンジも自在です。
華やかさや上品さをプラスしてくれるツイードジャケット。フレアスカートを合わせると、入学式などに参加するお母さんのように見えることがあるので、学会なら黒パンツでピリっと引き締めるとよいでしょう。
トップスやボトムスはベーシックカラーでまとめつつも、足元だけは差し色を取り入れてもいいですね。
脱いだり羽織ったりすることで体温調節ができるカーディガンは、会場の気温が読めない学会にはおすすめのアイテムです。Vネックカーディガンのボタンを全部閉めて、セーター感覚の着こなしをするのもトレンド感があってよいでしょう。
動くたびに裾がゆれてフェミニンな印象を与えてくれるアコーディオンプリーツスカートは、ほどよい華やかさがあるので夜に懇親会や交流会が予定されている場合にもぴったりです。
清潔感がある白シャツは万人受けするアイテムです。襟付きのものを選べば、知的な印象も加わり学会には最適。トレンドはオーバーサイズですが、学会ではジャストサイズのものを選ぶようにしましょう。
今っぽさのあるミディ丈のフレアスカートを合わせれば、上品な大人かわいいコーデの完成です。ベーシックカラーであれば、柄物を選んでもよいですね。
着回し力が高いシンプルなカットソーは、きちんと感があるボトムスと合わせれば学会仕様になります。落ち感がきれいなワイドパンツは上品な印象で学会にもぴったり。ベルトでウエストマークすれば、スタイルアップもはかれます。
参加する学会によって、ふさわしい服装は異なります。事前にリサーチをして、浮かない、失礼のない服装がどんなものなのかを確認しておくことが大切です。
迷った場合は、本記事で紹介したようなきれいめコーデにまとめて、学会に参加してみてはいかがでしょうか。