スーツのアイロンがけは、おうちでも行うことができますが、テカリや余計なしわがついてしまったりと、コツが要りますよね。そこで今回は、ジャケットやスラックス、スカートなど、アイテム別のスーツのアイロンがけの方法をご紹介します。
毎日仕事でスーツを着る方にとっては、スーツのシワをのばすアイロンがけは必要不可欠ですよね。
しかし、アイロンのかけ方によっては、スーツにテカリが出てしまったり、余計なシワがついてしまうなど、失敗してしまうことがあります。
スーツのアイロンがけをする際に注意したいのが、水分と温度、そして当て布をして、優しくプレスすることです。
■素材に合った温度を選ぶ
アイロンがけは、素材に合った適度な温度を選べば、テカらないですし、きれいに仕上げることができます。
アイロンの温度表示には、「高」「中」「低」の3種類から選択できるのが一般的です。
「高」は180度~200度前後で、綿や麻などの素材に適した温度です。
「中」は140度~160度前後で、ウールやポリエステル、レーヨン、キュプラ、絹などの素材に適した温度です。
「低」は110度~130度前後で、ナイロンやアクリルなどの素材に適した温度です。
■適度な水分を
また、スーツだけでなく、アイロンがけ全般に言えることですが、水分を与えることで、シワを伸ばす効果がアップします。ドライでアイロンがけをするよりは、スチームアイロンでアイロンがけをしたり、霧吹きで水分を含ませてからアイロンがけをしましょう。
ただし、水分をかけすぎると傷む原因になりますので注意が必要ですね。
■当て布は
熱で生地を傷めたくないアイテムにアイロンがけをする場合は、当て布を重ねて上からアイロンがけすることで、スーツに直接熱が伝わりにくくなり、傷みにくくなります。
最近では、100均で購入できるクリアタイプの当て布も人気になっていますね。
当て布は、綿100%で、白い無地のハンカチや手ぬぐいなどを代わりにすることもできますよ。
■スーツのアイロンがけの頻度を減らすためには
しかし、アイロンは、何度もかけると、テカリの原因になってしまいます。
・お風呂でお湯を溜めている時にスーツを20分程度吊るしておき、蒸気でシワを軽減する
・ライオンの「お洋服のスタイルガード」のようなスプレーで、シワ伸ばしをする
・シワのついている部分だけアイロンをかける
・毎日同じスーツを着ないで、数着をローテーションして着用する
などの方法ですと、スーツにアイロンをかける回数を減らすことができます。
スーツのアイロンがけの中でも難易度が高いのがジャケットです。
ジャケットのアイロンがけのポイントは、くっきりと線がつかない程度に優しくアイロンを当てることです。
最初に霧吹きをかけてからアイロンがけをするか、スチームアイロンでアイロンがけをしましょう。必ず当て布の上からアイロンを当てます。
まずは、最初に袖や肩のアイロンがけから始めましょう。
ジャケットは、腕を折り曲げる関節部分にシワがつきやすいので、シワがついている部分のみアイロンがけをしてもOKです。袖の他の部分や肩は軽くアイロンがけをする程度にしておきましょう。
片方の袖をアイロン台に広げて置いたら、上から当て布をかけて、線がつかないように優しくアイロンをかけます。肩は縫い目に沿うようにして、押しつけないようにアイロンを当てます。
うまくいかない場合は、袖の中にタオルを入れるとシワがのばしやすいですね。
次に背中の中心にある縫い目から、外側に向かってアイロンがけをしましょう。裏地にシワがついている場合は、裏地にも当て布をしてアイロンがけをします。
次に正面のポケットや脇部分にシワがつかないようにしながらアイロンをかけます。
最後にジャケットの襟に当て布をかけてアイロンをかけたら完成です。
アイロンがけが終わったら、軽く形を整え、ハンガーに掛け、乾燥させましょう。
スーツのスラックスのアイロンがけは、ジャケットと比べると難易度が低いですね。膝の裏側にシワがつきやすいので、重点的にアイロンがけを行いましょう。
スラックスにセンタープレスが施されている場合は、折り目に沿って形を整え、両脚を揃えてアイロン台の上に置きますが、アイロンがけは、片方の脚をそれぞれ別で行います。
当て布をしたら、最初に霧吹きをかけてからアイロンがけをするか、スチームアイロンでアイロンがけをしましょう。
腰回りのタックに注意しながらアイロンをかけたら、ヒップ辺りをアイロンがけしていきます。
次に、片方の脚の内側を上から裾に向かってアイロンがけします。脚の外側も上から裾に向かってアイロンがけをします。センタープレスがずれないように注意しましょう。
左右の脚のアイロンがけが終わったら、形を整え、パンツ用のハンガーに吊るしておきましょう。ウエスト部分を挟んで吊るすタイプのハンガーがおすすめです。
スーツのスカートのアイロンがけのポイントは、ヒップ部分のしわをのばすようにかけることです。最初に霧吹きをかけてからアイロンがけをするか、スチームアイロンでアイロンがけをしましょう。
スカートを裏返し、アイロン台に通したら、当て布をして、裏地のシワをのばすようにアイロンがけをしていきましょう。腰から裾に向かってかけていきます。
次にスカートを再び裏返して元に戻したら、当て布をして、腰から裾に向かってアイロンをかけていきます。
アイロンがけが終わったら、形を整え、ハンガーに吊るしておきましょう。スカートも、スラックスと同じように、ウエスト部分を挟んで吊るすパンツやスカート用のハンガーがおすすめですよ。
スーツのアイロンがけは、なるべく低温で当て布を使用して行うことで、テカリを予防することができます。ぜひ、ご紹介したアイロンがけの方法を参考にして、しわのない綺麗なスーツでお出かけしてくださいね。