しっかり睡眠時間を確保しているのに、疲れやすい原因は、食事内容に問題がある可能性もあります。そこで今回は、疲れを感じている時に意識したい栄養素や食べ物、飲み物などをご紹介します。
【目次】
体の疲れを取る方法では、体を休める「睡眠」は必要不可欠ですよね。また、入浴やマッサージなどで疲れた体をほぐすことも、疲れを癒すことにつながります。
また、疲れを感じた時にもう少し頑張りたい時には、栄養ドリンクやサプリメントを利用している方もいると思います。
しかし、毎日の体づくりの基礎となるのは「食事」です。毎日の食事内容に気をつけることも、効果的な疲労回復方法になります。
■疲れを感じる原因
例えば、体内に活性酸素が発生していると、疲れの原因になります。
また、体内の代謝が上手く行っていないと、エネルギー不足になり、「何だか体がだるい」「しっかり寝ているのに体が重い」「食べているのに力が出ない」といったような、体の不調や疲れを感じることもあります。
■疲れには「抗酸化作用」や「代謝アップ」の栄養素を
食物に含まれている栄養素には、体の活性酸素を代謝できる「抗酸化作用」が期待できる栄養素や、代謝をサポートしてくれる栄養素など、それぞれ役割があります。自分の感じている「疲れ」によって、不足している栄養素を補うことで、疲れを感じにくくなる可能性があります。
■食べ合わせも意識
また、栄養素は、相性の良い栄養素と組み合わせて摂ることで、より効果を発揮してくれます。したがって、食事をする際には、食べ物の組み合わせも意識したいですね。
■食べる量やタイミングも大事
そして、疲労回復に良い食べ物でも、食べ過ぎてしまうと胃もたれしてしまう原因になります。また、寝る直前に食べてしまうと、消化が必要になり、胃腸が休まらず、睡眠の妨げになりますので注意したいですね。
今回は、コンビニでも買いやすい疲労回復におすすめの食べ物や飲み物、食事メニューなどをご紹介します。
「ビタミンB1」は、糖質などのエネルギーを生成するために必要な栄養素です。
ビタミンB1が不足していると、食事で摂取したご飯やパン、麺類のような炭水化物からエネルギーを生成できなくなってしまいます。また、主食や甘い物などで大量に糖質を摂取すると、ビタミンB1が不足し、結果的にエネルギー不足になり、不調を感じるケースもあります。ビタミンB1は、豚肉や大豆、うなぎ、カツオ、ナッツ類などに多く含まれています。
「ビタミンB2」は、代謝をサポートするために効果的で、乳酸のような疲労の原因となる物質を取り除くために必要な栄養素です。納豆や牛乳に多く含まれていますよ。
また、抗酸化作用が期待できる「α-リポ酸」も、エネルギー生成のサポートをしてくれると言われていますよ。α-リポ酸はトマトやジャガイモ、ほうれん草、ブロッコリーなどに多く含まれています。
しっかり寝て、食べているのに疲れを感じる方は、ビタミンB1やB2、α-リポ酸を意識して摂取してみましょう。
そして、ビタミンB1は、ネギ、ニラ、ニンニクなどの抗酸化作用のある「アリシン」を含む食べ物と一緒に食べると、さらに効果的です。
豚肉や豆腐、ニラやニンニクがたっぷり入ったトマト鍋は、即効性がある元気が出る食べ物ですね。豚の焼き肉もおすすめの疲労回復メニューです。
女性に不足しがちな「鉄分」も、毎日の食事だけでは補いきれていないケースがあります。
鉄分が不足していると、だるさや体の重さを感じたり、疲れやすくなることがあります。ひどい場合には、貧血になり、立ちくらみや動悸などの症状が出ることもあります。
食べ物に含まれている鉄は、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、二種類の鉄分をバランスよく摂取するのが望ましいですね。
ヘム鉄は、レバーやマグロの赤身などに多く含まれています。
非ヘム鉄は、海藻類や大豆食品、卵や乳製品など、比較的食べやすい食品に含まれていますが、吸収率が良くありません。ビタミンCを含む野菜や果物と一緒に食べると吸収率がアップしますよ。
エネルギーの循環をサポートしてくれる「クエン酸」も、疲れを感じている時に意識したい栄養素です。
クエン酸は、スポーツ飲料にも配合されていることが多いですが、食事で摂りたい場合には、お酢や梅干し、レモンやグレープフルーツなどで摂取するのがおすすめです。ドリンクタイプの飲むお酢も良いですね。
サバやサンマ、アジなどの青魚に含まれる不飽和脂肪酸は、脳や神経の伝達をサポートしてくれるとされている栄養素が含まれています。
したがって、頭がボーとして脳が疲れていると感じる場合や、気分が晴れない場合は、食事に青魚をプラスしましょう。
焼き魚や煮魚、お刺身などでもOKです。調理が難しい魚料理ですが、電子レンジで温めて食べる焼き魚や、缶詰めなど、コンビニでも手軽に購入できますよ。
ねばりのある食べ物に含まれている「ムチン」は、疲れの回復や免疫アップ、脳を活性化するサポートをしてくれるといわれている栄養素です。
山芋やオクラ、なめこ、納豆、うなぎなどに多く含まれています。
食事で摂る場合は、そのまま副菜としてサラダでも食べやすいですし、ご飯にのせてネバネバ丼にしても良いですね。
最初にご紹介したビタミンB1やB2、そして代謝をサポートするビタミンB6や必須アミノ酸がたっぷり含まれている「甘酒」は、飲む点滴ともいわれているので、疲れを感じている際にぜひ飲みたいドリンクです。
近年、発酵食品のスーパーフードとして、美容に関心のある女性達からも注目されており、コンビニでも購入できるようになってきましたよね。食事で不足しがちな栄養素を、ドリンクで補うのもおすすめです。
甘酒を選ぶ場合には、できるだけ砂糖を使用していないものをセレクトしましょう。自然な甘さなので、飲み物としてだけでなく、料理する際に砂糖の代わりに使用するのもおすすめですよ。
果物や野菜には、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、ミネラル類などが含まれています。特に、色の濃い緑黄色野菜や柑橘類の果物がおすすめです。トマトに含まれるリコピンには、活性酸素を減らしてくれる働きがあるといわれています。また、ニンジンに含まれるカロテンも、抗酸化作用を持っています。
疲れを感じた場合は、食事でいつもより果物や野菜を多く食べるようにするだけでも疲労回復に効果的ですよ。
体づくりに欠かせない食事ですが、疲れを感じている時は、必要な栄養素が不足している場合もあります。最近疲れやすいと感じている方は、ぜひご紹介した飲み物や食べ物を疲労回復に役立ててみてくださいね。