秋は涼しくなって過ごしやすくなる半面、季節の変わり目で肌荒れになりやすい時季。カサつきなどの肌トラブルで悩む方が多いのではないでしょうか。そこで今回は、秋の肌荒れの原因や乾燥対策、おすすめのスキンケア、アイテムなどをご紹介します。
【目次】
暑い夏が終わり気温が下がって過ごしやすくなる秋。過剰に分泌される汗や皮脂、紫外線ダメージなど過酷な肌環境は落ち着くものの、肌荒れなどのトラブルで悩む方が多くなります。
秋は、気温の高い夏から気温の低い冬へ移り変わる季節の変わり目。意外にもさまざまな要因によって肌荒れが起きやすい季節です。
そこで今回は、秋の肌荒れの原因や秋の乾燥対策&予防策、おすすめのスキンケアやアイテムなどをご紹介していきます。本格的に肌が乾燥する冬を乗り切るためにも、秋のうちに肌の状態をしっかり整えておきましょう。
肌のベタつきや毛穴の開きなどに悩まされる夏とは違い、涼しくなって汗をかくことが減る秋は肌の状態も落ち着くイメージがあります。ところが実際は、肌荒れなどのトラブルが起きやすく、昨日まで調子が良かった肌が急に不安定な状態になることもあります。
そこでここからは、秋の肌荒れはどうして起こるのか、その原因を5つのポイントでご紹介していきます。
初秋の9月は残暑でまだ暑い日が多いものの、10月から11月にかけては日に日に気温が下がって肌寒い日が増えていきます。それにともなって湿度も下がり空気が乾燥。肌の水分も蒸発しやすい環境になります。
肌が乾燥すると、皮脂の分泌量や肌内部の水分量が減ってバリア機能が低下。ターンオーバーも乱れ、肌のカサつきだけでなくニキビなどの肌トラブルも起きやすい肌の状態に。
秋になって気温が低くなると、身体が冷えることで血行も悪くなります。血行が悪くなると、汗や皮脂の分泌量が減って皮脂膜が十分につくられない状態に。頬などの乾燥しやすい部位にカサつきが出てきます。
さらに、肌の新陳代謝が乱れることで必要な栄養分が届かなくなり、老廃物も排出しにくい状態に。吹き出物やシミ、クマなどの肌トラブルまで引き起こされてしまいます。
季節の変わり目の秋は春同様に、日ごとの寒暖差が大きい時期。一日の中でも朝晩と昼間の寒暖差が激しく、肌もストレスを感じやすくなります。肌ストレスはバリア機能を低下させうるおいを保つ保湿機能もダウン。肌が敏感になりやすくなったり肌荒れが起きやすくなってしまいます。
秋の肌は夏の間に浴びた紫外線ダメージで、かなり疲れた状態。夏のダメージを放置してしまうと、秋になって一気に肌トラブルが出てきます。特にメラニンが排出されずに滞っていると、くすみやシミなどの要因に。さらに、真皮まで到達した紫外線ダメージは、しわやたるみまで引き起こします。
秋は一年の中でも節目の時期で、生活環境でも変化がある季節。環境の変化によるストレスは自律神経を乱して、さまざまな肌トラブルを引き起こす原因に。肌とは無関係と思われるような事柄も、間接的に肌荒れの原因となっている場合があります。
秋に起こる乾燥による肌ダメージといえば、思いつくのが頬などのカサつき。ただ乾燥による肌ダメージは、ほかにもさまざまな症状をもたらします。ここからは、秋の乾燥により肌ダメージについてそれぞれの症状を詳しくご紹介していきます。
秋の乾燥による肌ダメージで、最も症状として多いのが「カサつき」。特に頬や目まわり、口まわりなど乾燥しやすい場所から秋のカサつきが始まります。
ほかにも乾燥によって起きるのが「ごわつき」。秋特有の気温の変化や夏の紫外線ダメージの影響で古い余分な角質がたまり、肌表面がゴワゴワした状態になります。
頬や小鼻のまわりなどの「赤み」も、乾燥が原因で起こる肌ダメージ。肌の乾燥が進んで皮膚のバリア機能が低下することで起きる症状で、特に敏感肌の方や肌が薄い方に起きやすい肌ダメージです。
夏の紫外線ダメージが最も症状として出やすいのが「シミ」や「くすみ」。肌内部でくすぶった紫外線ダメージは、秋の乾燥も引き金となって「シミ」や「くすみ」として肌表面に現れます。
顔全体がくすんでいる場合は、紫外線というより乾燥が原因の可能性大。美白より保湿対策をしっかりすることで改善する場合があります。
特にエイジング世代の方が秋の乾燥で注意したいのが「シワ」や「たるみ」といった症状。乾燥で肌の水分量が減少すると、真皮のコラーゲンやエラスチンが減少して肌のハリや弾力が低下。重力を支えきれなくなって「シワ」や「たるみ」といった症状となって現れます。
10代や20代前半の方に多い「ニキビ」は、過剰に分泌された皮脂が原因。それに対して、20代後半から30代以降の方にできる「大人ニキビ」は、乾燥が主な原因。「大人ニキビ」ができるのは、頬やあご、口まわりなどの乾燥しやすい部位が中心です。
秋の乾燥する時期に、ニキビができたからと洗浄力の高いもので洗顔したり保湿を控えたりすると、かえってニキビが悪化する可能性があります。
初秋の9月は残暑で暑い日があるものの、秋本番の10月以降は日に日に寒くなって肌の乾燥も進んでいきます。ここからは、本格的に気温が下がる前から取り入れたい、乾燥の予防策をご紹介していきます。
残暑でまだまだ暑く台風も多い9月は湿度も夏並みに高い日が多いですが、10月に入ると湿度もぐっと低下し、11月にかけてさらにぐんぐん下がっていきます。
秋の乾燥対策は、肌の乾燥を感じる時期になって始めてもすでに遅い場合がほとんど。まだ暑い日もある初秋の9月から、乾燥の予防策を始めるのがおすすめです。
暑さが少しずつ落ち着いてきて過ごしやすい日も増える初秋は、夏のダメージで疲れた肌をリセットするのに最適な時期。本格的な乾燥対策を始める前に、肌の状態を整えておきましょう。
夏に日焼けをした方は、鎮静作用のあるアイテムや低刺激なもので肌をしっかりケア。水分補給に優れたものやジェルタイプの保湿ケアアイテムで、肌の水分と油分のバランスを整えましょう。
夏にダメージを受けた肌は見た目より乾燥しているので、美白ケアする際も同時に保湿ケアできるものがおすすめです。
初秋の9月は涼しい日があってもまだまだ暑い日もあるので、さっぱり系のアイテムで簡単に済ませるスキンケアになってしまいがち。ただ、秋は気温の変化が激しいので、知らず知らずに肌の乾燥が進んでいる場合もあります。秋の保湿ケアは、肌の乾燥を感じるよりも前に始めることがポイントです。
おすすめなのは、シートマスクなどのプラスワンの保湿ケア。初秋の時期から肌のうるおいを高めておくことで、秋から冬にかけての乾燥による肌ダメージを防ぐことができます。
秋も深まって肌の乾燥を感じ始めたら、本格的な乾燥対策を始めるタイミング。毎日のスキンケアによる肌のお手入れはもちろん、湿度が下がる環境対策や体の内側からのケアも積極的に取り入れましょう。
秋に肌の乾燥を感じ始めたら、保湿効果の高いスキンケアアイテムを取り入れて肌にうるおいをチャージ。スキンケアアイテムは一つ一つの工程でハンドプレスをして、その保湿成分をしっかり肌に入れ込むことがポイントです。
どんなに保湿効果が高いアイテムも、浸透しなければ効果は半減。次のアイテムの浸透を高めるブースター的なアイテムをプラスするのもおすすめです。
肌は湿度が40%を下回ると乾燥し始めると言われています。部屋の中は40~60%の湿度を保って肌の水分が蒸発しないようにしましょう。部屋の湿度を保つには、加湿器を使う以外にも洗濯物を部屋干ししたり、観葉植物を置いたりするのも効果的です。
部屋の湿度は高過ぎても意外とNG。部屋の湿度が高過ぎると、屋外との湿度の差で余計に乾燥したり、肌が蒸れて肌トラブルの原因になってしまうので気をつけましょう。
秋に肌の乾燥を感じ始めたら、体内の水分補給も欠かさないように心がけましょう。肌が乾燥すると、それにともない体内の水分量も減少します。さらに、のどが渇く夏はこまめに取っていた水分も、涼しくなる秋は知らず知らずにその補給がおろそかになります。
水分は一度にたくさん補給するのではなく、こまめに摂ることがポイント。一日の中でコップ一杯の水を8回くらいに分けて飲むのが目安です。
睡眠不足が続いたり栄養が偏った食事をしていると、肌のターンオーバーが乱れ乾燥や肌荒れの原因に。せっかく頑張って肌のお手入れをしても、スキンケアの効果が半減してしまいます。まずは、生活習慣が乱れていないかどうかチェックしてみましょう。
睡眠は「量」もですが「質」も大切。睡眠の「質」を高めるには、就寝後の最初の3時間にしっかり熟睡することがポイントです。
食事は栄養をバランス良くとることが大切。乾燥肌に効果的なビタミンを摂取するのもおすすめです。
■乾燥肌に効果的なビタミン
・ビタミンA:皮膚や粘膜のうるおいを保つ (レバー、さんま、にんじん、卵黄など)
・ビタミンB:ターンオーバーを活発にする(豚肉、レバー、卵、大豆など)
・ビタミンC:コラーゲンをつくるのに不可欠(ピーマン、ブロッコリー、柿、栗など)
・ビタミンE:血行を促進しバリア機能を高める(ナッツ類、かぼちゃ、さつまいもなど)
ほかにも、環境の変化などによるストレスや運動不足が、自律神経の乱れや血行不良をもたらして肌の乾燥につながります。リラックスする時間を意識的に作ったり、ウォーキングやストレッチで体を動かしたりして、乾燥をもたらす要因を減らしていきましょう。
季節の変わり目の秋は、日々の寒暖差で肌のターンオーバーも乱れがち。ターンオーバーが乱れると肌が揺らぎやすくなって、乾燥などのさまざまな肌トラブルをもたらします。そこでここからは、季節の変わり目の秋のスキンケアで気をつけたいポイントや注意点をご紹介していきます。
夏の肌ダメージや気温の変化など肌のターンオーバーが乱れる要因が多い秋は、肌がひどく乾燥したり吹き出物やくすみなどの肌トラブルが起きがち。そんな肌トラブルを防ぐには、バリア機能を高めることが大切です。
バリア機能を高めるには、とにかく肌をしっかり保湿すること。特に秋は、冬に向かって空気がどんどん乾燥していきます。スキンケアアイテムをさっぱりタイプからしっとりタイプにチェンジするなど、保湿重視のスキンケアを心がけましょう。
季節の変わり目で肌の状態が不安定になっている時は、毎日のスキンケアをできるだけシンプルにすることが大切。肌が揺らいでいる時に栄養分を多く含んだアイテムを与えても、肌体力が落ちた状態だとかえって肌荒れの原因になってしまいます。
毎日のスキンケアはステップを減らして、肌の負担を減らしましょう。それぞれのアイテムは低刺激のものがベター。肌の乾燥や肌荒れがひどい時は、肌を保護するワセリンなどの保湿剤のみでOKです。肌の状態が改善してきたら、通常のスキンケアに戻しましょう。
肌が乾燥しがちな秋は、洗顔やクレンジングで皮脂を取り過ぎないことも大切。夏に使っていた洗浄力の高いクレンジングや洗顔料は、秋冬用の保湿力に優れたものにチェンジしましょう。
クレンジングや洗顔時には肌をこすらないようにして、すすぐ際の水温にも気をつけましょう。熱いお湯は避けて、ぬるめのお湯ですすぐのがポイントです。
秋の季節の変わり目で肌が乾燥しがちだと、ファンデーションが肌に密着せず化粧のノリが悪くなったり化粧が崩れやすくなりがち。そんな時は、メイク前のスキンケア方法を見直してみましょう。
メイク前のスキンケアでは、肌の水分量を上げてくれるアイテムをチョイス。おすすめなのは、手軽に肌の水分量がアップするシートマスク。肌に水分をしっかり入れ込むことで、次に使うスキンケアアイテムの浸透を高めてくれる効果もあります。
肌に与えた水分を逃がさないためには、スキンケアの最後にクリームなどでふたをすることも大切。メイクは、スキンケアアイテムが肌にしっかり浸透するまで待って始めるのもポイントです。
寒くなってきて体が冷えると肌の新陳代謝の低下をまねいて、血行不良によるくすみやごわつきといった肌トラブルを起こしてしまいます。そんな時におすすめなのは、血行を促進する効果のあるマッサージや炭酸系アイテム。
マッサージは、フェイスラインを持ち上げたりリンパを流したりする簡単なものでOK。マッサージの際は、オイルやクリームなどをたっぷり使って肌の摩擦を避けるのがポイントです。
秋の肌荒れは、夏の肌ダメージや寒暖差、気温や湿度の低下による乾燥が主な原因。秋に使うアイテムは、夏の肌疲れをリセットしてくれるものや保湿力に優れたもの、肌の血行を促進してくれるものがおすすめです。
そこでここからは、秋の乾燥対策におすすめのアイテムをプチプラやデパコスの優秀コスメからピックアップ。秋のスキンケアにぜひ取り入れて欲しいアイテムをご紹介していきます。
酷暑の夏を過ごして肌疲れを感じる初秋は、肌のごわつきやくすみを解消してくれるスキンケアアイテムをプラス。酵素洗顔は肌に溜まった古い角質をオフして、肌の新陳代謝や血行を改善してくれます。
カネボウ化粧品(カネボウけしょうひん)の「suisai(スイサイ) ビューティクリア パウダーウォッシュN」は、2つの酵素とアミノ酸系の洗浄成分で角栓の原因を分解して除去。肌疲れでくすんだ肌に透明感をもたらしてくれます。ヒアルロン酸などの保湿成分も配合されているので、オフするだけでなくうるおい効果も期待できます。
カネボウ化粧品(カネボウけしょうひん) suisai(スイサイ) ビューティクリア パウダーウォッシュN 0.4g×32個 / ¥1,980
肌の血行促進や代謝アップに効くスキンケアといえば炭酸系のアイテム。乾燥でくすんだりごわついた肌を柔らかくしてほぐしてくれます。chant a charm(チャントアチャーム)の「炭酸ムースセラム」は、洗顔後すぐの炭酸とハンドマッサージの効果で、肌をふっくらとキメの整った状態に。
チャントアチャームは100%天然成分で肌にやさしいので、夏のダメージや寒暖差でお疲れ気味の肌におすすめです。
chant a charm(チャントアチャーム) 炭酸ムースセラム / ¥4,400
可愛いパッケージや効果実感の高さで大人女子にも大人気の韓国コスメ「FEMMUE(ファミュ)」。ボタニカルな成分が配合されたオーガニックコスメなので、肌が揺らぎがちな秋のスキンケアに取り入れたいブランドです。
「ルミエール ヴァイタルC」は、ファミュの中でも一番人気のブースター美容液。ビタミンC誘導体などの美容成分が、夏のダメージや乾燥でくすんだ肌の透明感を高めてくれます。次に使うアイテムが浸透しやすくなるブースター的効果があるのもおすすめポイントです。
FEMMUE(ファミュ) ルミエール ヴァイタルC / ¥8,800
シンプルでスタイリッシュなルックスと保湿力の高さで、SNSなどでも人気の高いIPSA(イプサ)の「ザ・タイムR アクア」。保湿力が高いのにみずみずしいサラっとしたテクスチャーで、季節の変わり目の秋にぴったりな薬用化粧水です。
肌荒れや大人ニキビを防ぐ有効成分が配合されているのも高ポイント。初めての方は、イプサの肌診断を受けてみるのもおすすめです。
IPSA(イプサ) ザ・タイムR アクア / ¥4,400
ALBION(アルビオン)の乳液は角層に浸透してうるおいバランスを整えてくれるので、洗顔後の化粧水の前に使う独自のステップを提案。同ブランドの名品「スキコン」とセット使いすれば、気温が下がる秋後半でも乾燥知らずで過ごせます。
EXAGE(エクサージュ)の「モイスト アドバンス ミルク II」は、初めて使う方におすすめのノーマルスキン用乳液。アルビオンが提案するコットンでなじませる使用方法は、毛穴などの細かい凸凹にもうるおいを行き届かせることができます。
過ごしやすいお天気が続いて保湿ケアを怠っていると、気づかないうちに肌がカサカサになっていた……なんてことも。秋が深まってきたら、スキンケアに保湿力の高いクリームを取り入れましょう。
KIEHL'S SINCE 1851(キールズ)のロングセラー「クリーム UFC」は、乳液のような軽いテクスチャーなのに肌がうるおうと、口コミサイトなどでも人気の高い保湿クリーム。肌になじみやすいので、メイク前の朝のスキンケアで使いやすいクリームです。
KIEHL'S SINCE 1851(キールズ) クリーム UFC 49g / ¥4,400
手軽に使えてすぐにうるおいがチャージできるシートマスクは、スペシャルケアではなくデイリーに使いたいアイテム。そんなシートマスクは、プチプラで毎日惜しみなく使えるものが◎。
毛穴撫子(ケアナナデシコ)の「お米のマスク」は、100%国産米由来のライスセラムが配合されていて肌の水分量を上げてくれるシートマスク。特に乾燥によるカサつきや開き毛穴、キメの乱れなどに効果的。夜のスキンケアに使って一晩寝れば、翌朝には化粧ノリのいいうるおい肌に仕上がります。
毛穴撫子(ケアナナデシコ) お米のマスク 10枚入 / ¥715
秋のゆらぎ肌で化粧水や乳液でさえ刺激を感じてしまう時は、ワセリンやバームなどの肌を保護するアイテムのみのスキンケアがおすすめ。資生堂 IHADA(しせいどう イハダ)の「薬用バーム」は、不純物の少ない「高精製ワセリン」を配合しているので、荒れた肌をやさしく守ってくれます。
バームなのにベタつかないテクスチャーもおすすめポイント。「肌のお守り」として常備しておきたいクリームです。
資生堂 IHADA(しせいどう イハダ) 薬用バーム / ¥1,485
秋の肌は、夏のダメージや寒暖差、気温や湿度の低下で肌体力が落ちて、乾燥や肌荒れなどのトラブルが起きがち。肌ダメージをリセットしたり保湿中心のスキンケアに切り替える時季です。本格的に乾燥する冬を迎える前に、毎日のスキンケアでしっかり肌の状態を整えましょう。今回ご紹介するスキンケア方法やアイテムも、ぜひ参考にしてみてください。