洗濯する際にチェックするクリーニングマークですが、洗濯マークの示す意味がわかっていないと、間違った方法で洗濯をしてしまい、洋服を傷めてしまう危険があります。今回は、洗濯表示マークの種類や意味をご紹介します。
【目次】
洗濯する際にお気に入りのアイテムを傷めてしまわないようにチェックする「洗濯マーク(洗濯表示)」には、色々な種類がありますよね。
クリーニングマークは、洋服のタグに描かれていますが、タグは小さく、言葉で表記されているデータも少ないため、洗濯マークの意味を理解していないと、間違った方法で洗濯をしてしまい、洋服を傷めてしまうことがあります。
そこで今回は、洗濯表示マークの種類や意味をご紹介します。
家庭で水洗いできる衣類は、画像のタグの左端にあるような桶の中に波線が描かれているクリーニングマークになります。以前は洗濯機で洗えるアイテムには、四角形の洗濯機が描かれているマークが使用されていましたが、近年は桶のマークが使用されるように変更されました。
そして、桶の中に記載されている数字は、洗濯する際の水や洗剤の液の温度(液温)の上限を示しています。例えば、画像のように、桶の中に「40」と記載されている場合、「40℃までの液温で洗濯ができる」という意味になります。
桶の下に横線が引いてある場合は、線の本数によって洗濯の仕方に注意が必要になります。
・桶の下に横線がない場合:洗濯機で洗濯ができます。
・桶の下に1本の横線が引いてある場合:洗濯機で弱い洗濯ができます。「しっかりコース」や「高洗浄コース」などのような洗浄力が強いコースは避けましょう。
・桶の下に2本の横線が引いてある場合:洗濯機で非常に弱い洗濯ができます。「弱」や「ドライコース」「ホームクリーニングコース」のような洗浄力が弱いコースを選びましょう。
桶に手が入っているクリーニングマークは、手で水洗いできるという意味の洗濯表示になります。
以前は桶の中に波線が描かれており、波線の上に「手洗イ」と書いてある洗濯マークでした。
ただし、手洗い表示の洗濯マークがついている衣類はデリケートですので、手でゴシゴシ擦ったりするのではなく、優しく押し洗いをしたり、軽く揺らして汚れを落とすようにするなどして洗いましょう。
家庭での洗濯禁止の衣類は、桶に大きなバツ印が描かれているクリーニングマークになります。
家庭で水洗いをする際には、漂白剤を使用したい場合がありますよね。
漂白剤のクリーニングマークは、3種類あり、三角形の洗濯マークになります。
①三角形に何も描かれていない場合は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤のどちらも使用できます。ただし、アイテムによっては色落ちしてしまう危険はあります。特に、色物や柄物は注意が必要です。一度目立たない場所でテストを行い、色落ちしないかどうかチェックしてから洗濯するのがおすすめです。
②三角形に斜線が2本引かれているクリーニングマークは、塩素系漂白剤は使用できませんが、酸素系漂白剤は使用できるという意味です。ただし、酸素系漂白剤を使用する際も、一度目立たない場所でテストを行い、色落ちしないかどうかチェックしてから洗濯すると安心ですね。
③三角形に大きなバツ印が描かれているクリーニングマークは、漂白剤は使用できません。
洗濯の後の乾燥方法についても、クリーニングマークで指定されていますので、ぜひ覚えておきたいですね。
乾燥機を使用できるアイテムは、画像のタグの右上の洗濯マークです。四角の中に円が描かれており、円の中心に点が2個描かれているのが、排気温度上限が80℃のタンブル乾燥ができるアイテムです。円の中心に点が1個描かれている洗濯マークは、排気温度上限が60℃のタンブル乾燥ができるアイテムです。
四角の中に円が描かれており、さらに大きくバツ印が描かれているアイテムは、タンブル乾燥ができないアイテムです。
自然乾燥する際には、画像のタグの一番下にあるような四角形のクリーニングマークをチェックしましょう。
自然乾燥についての洗濯表示は、
・四角形の中に縦の線が1本描かれている:吊り干し
・四角形の中に縦の線が2本描かれている:濡れ吊り干し
・四角形の中に横の線が1本描かれている:平干し
・四角形の中に横の線が2本描かれている:濡れ平干し
・四角形の左上の角に斜線が描かれている:陰干し
などの種類があります。
濡れ干しとは、脱水や洋服をねじって水を切らずに自然乾燥させる方法です。
アイロンについてのクリーニングマークは、画像のタグの中央に描かれているアイロンの図形をチェックしましょう。
アイロンのドットの数によって、使用できる温度が異なります。
画像のようにドットが1個描かれている場合は、底面温度は110℃が限度とされています。
ドットが2個描かれている場合は、底面温度は150℃、3個描かれている場合は、底面温度は200℃が限度とされています。
アイロンマークに大きなバツ印が描かれている場合は、アイロンの使用は禁止されています。
円の中にローマ字が描かれているのが、ドライクリーニングやウェットクリーニングを指定しているクリーニングマークです。
ドライクリーニングとは、溶剤を使って洗濯を行う方法で、クリーニング業者が洗濯をする際にチェックする表示です。
円に「P」や「F」が描かれているのがドライクリーニングできるアイテムです。
円に大きなバツ印が描かれている場合は、ドライクリーニングが禁止されています。
ウェットクリーニングは、円の中に「W」が描かれている洗濯マークです。クリーニング店が「水洗いでのクリーニングを行える」という意味の洗濯マークです。
ウェットクリーニングができる衣類で、家庭で水洗いできる洗濯マークが表示されている衣類の場合は、エマールのようなおしゃれ着用の洗剤で洗濯することができます。
ただし、家庭で水洗いできる洗濯マークが表示されていないアイテムの場合は、家庭での洗濯はできませんので、クリーニング店に依頼しましょう。
クリーニングマークには色々な種類がありますが、自宅で水洗いできるかどうかや、漂白剤やアイロンが使えるかどうかなどは、お気に入りの洋服を長く着るためにぜひ洗濯前にチェックしておきたいですね。自宅で洗濯できないアイテムは、クリーニング業者に依頼するようにしましょう。