夏はお祭りや花火大会など浴衣を着る機会が多い季節。そんな浴衣を着る予定の日が雨だと、浴衣を着てもいいか迷いますよね。そこで今回は、雨の日に浴衣を着る際の防寒対策などの注意点、当日や濡れた後の対処方法などをご紹介します。
【目次】
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夏は浴衣を着る機会が増える時期です。浴衣を着る日が雨予報の場合、着るか悩む方が多いでしょう。浴衣を着る機会は年に数回しかありませんし、デートの日なら雨予報でも浴衣を着て行きたいものです。
雨の日に浴衣を着る場合は、事前に対策をして濡れるのを最小限に防ぐのがポイント。大切な浴衣をダメにしないためには、濡れた後の対処方法も大切です。雨の日に浴衣を着る際には、ぜひ今回ご紹介する注意点や対処方法も参考にしてください。
雨の日に浴衣を着る場合は注意点がいくつかあります。お気に入りの浴衣がダメになってしまわないように、以下の点を事前にチェックしておきましょう。
■浴衣の洗濯表示をチェック
浴衣が自宅で洗えるかどうか、チェックしておきましょう。
雨の日に着る浴衣は、速乾性のある素材で自宅で手軽に洗える物がオススメ。
浴衣のほとんどは、自宅で水洗い可能なものが多いですが、シワになりやすい素材もあります。
アイロン掛けが必要になると、面倒に感じてしまう方も多いのではないでしょうか?
形態安定の浴衣なら、アイロン掛けの手間がなく、雨に濡れたり食べ物で汚れたりしても気軽に洗えて安心です。
また、速乾性のある素材だと雨に濡れてもすぐに乾くので、不快感が少ないでしょう。
■レンタルは雨に濡れた場合の保証内容をチェック
浴衣をレンタルする場合は、レンタル時の保証内容をチェックしておきましょう。汚れが付いてしみになった場合買い取りになってしまう可能性もあります。
雨の日に浴衣を着て濡れてしまった場合は、濡れることで透けて下着が見えてしまう心配があります。
■雨の日の浴衣は白や淡い色は避けて
雨の日に着る浴衣は、濡れると透けやすい白地のものや淡い色のものは避けましょう。
■雨の日の浴衣の下には浴衣用下着を着けて
雨に濡れて透けてしまっても、浴衣の下に浴衣用下着を着けていれば安心です。
浴衣用下着には、肌が透けるのを防ぐ以外にも、浴衣の柄や身体のラインを綺麗に見せる効果や汗ジミを防ぐ役割もあるので特にレンタル浴衣の場合は、必ず浴衣用下着を着けましょう。
花火大会は海岸沿いや街中から離れた場所で開催されることが多いので、夏でも夜は気温が下がる場合があります。
また、電車やバスを利用する場合、車内の冷房が効いていることもあるでしょう。
そんな中で薄手の浴衣が雨に濡れた場合、体が冷えてしまうことがあるので防寒対策も準備しておくことをおすすめします。
■濡れて冷えた時の防寒対策
雨に濡れて体が冷えてしまった時のために、浴衣の上に羽織るストールや羽織りものがあると安心です。
薄手で軽く、速乾性のある素材なら、かさばらずにバッグに入れておくことができます。
雨の日に浴衣を着る場合は雨傘の持参がマストですが、同時にレインウェアも併用すると浴衣が濡れるのを防ぐことができます。レインウェアは帯をしていても着られるレインポンチョがおすすめ。
■雨コートを着た方がいい?
着物専用の雨コートが市販されていますが、レインポンチョで十分です。レインポンチョを透明にすれば、雨に濡れるのを防ぎながら、お気に入りの浴衣を見せることができます。
レインポンチョは袖がスナップボタンで留められる2WAYタイプがおすすめ。
スナップを開けて使えば浴衣の袖の邪魔にならず、留めて使えばポンチョ部分が袖状になるため腕が動かしやすく、普段使いもしやすいでしょう。
浴衣を着る当日にできることは、できる限り浴衣に雨や泥などの汚れが付かないように着付けをすること。また、足元に気を使わない履物を選ぶことがポイントとなります。
■着付けの際は丈を短めに
雨の日の浴衣で心配なのは、袖に付く泥などの汚れ。浴衣に付いた泥はしみになるので、洗濯する時に別途対応が必要になります。浴衣へのダメージと余計な手間を防ぐためにも、短めの丈に着付けましょう。
■靴は下駄でもOK?
傘やレインウェアで対策しても、足元は必ず濡れてしまうでしょう。
雨の日は、下駄以外の履物を選ぶことも検討してみてはいかがでしょうか。
なかでも、ショート丈のレインブーツを合わせるのがオススメ。
レインブーツで雨から足元を守りながら、レトロな雰囲気を演出できます。
また、「浴衣には下駄を合わせたい」「小雨だから下駄を履きたいけど足元が濡れるのはイヤ」という方にオススメなのが、防水足袋です。
防水加工が施されているので、足元が濡れることなく下駄を履けます。
雨の日に浴衣を着る際に持参する持ち物のおすすめは、折り畳み傘やレインウェアなどの雨具。さらに、雨で濡れた時に体が冷えるのを防いだり浴衣のダメージを防ぐのに役立つアイテムもあると便利です。
■雨の日の浴衣で持参するマストアイテム
雨の日に浴衣を着る場合、折り畳み傘やレインウェアは雨に濡れるのを防ぐマストアイテムです。
また、濡れた体を冷えから守るために、ストールや羽織りもの、身体を拭くためのタオルも揃えておきたいアイテムの1つでしょう。
忘れがちですが、濡れたものを入れる際に役立つエコバッグも忘れずに持参しましょう。
雨の日は、傘などで持ち物が多くなりやすいので、荷物がコンパクトにまとまるエコバッグがオススメです。
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雨が降り始めたら、傘を差したりレインウェアを着て浴衣が濡れるのを防ぎましょう。浴衣は濡れると乾くのに時間がかかります。雨がポツポツ降り始めたら、早めに対応しましょう。
雨の中を浴衣で歩いて屋根のあるところに着いて落ち着いたら、浴衣や下駄をタオルで拭いて体が冷えないようにしましょう。この時、浴衣の裾などに泥が付いている場合は触らない方が無難。タオルで拭いて泥が繊維の中に入ると、しみが取れにくくなります。
下駄を履いている場合は、鼻緒の水分をタオルで吸い取ります。靴擦れを防ぐために指に絆創膏を貼っておくと安心です。あれば足袋や足袋ソックスを履いて、靴擦れや足の冷えを防ぎましょう。
濡れた浴衣や下駄はできる限り早く後処理をして、しみやダメージを残さないようにしましょう。※洗濯表示で自宅で水洗い不可のものは、自宅での洗濯はNGです。
■濡れた浴衣の洗濯方法
・泥汚れのしみ抜き
①まず浴衣全体の汚れをチェックします。泥汚れが付いている場合、乾いた状態で拭く方が取れやすいので、時間を置くかドライヤーで乾かします。
②乾いた泥をふき取ったら、乾いた布を浴衣の下に置きます。泥汚れの部分を中性洗剤を付けた歯ブラシでトントンたたいて、泥汚れを下に置いた布に落としていきます。
③洗面器などに水を入れ、しみになった場所をゆすぎます。
※泥はねのしみは落とすのが難しい頑固なしみです。どうしてもしみが残るようなら生地が傷む前に処置をやめて、しみ抜き専門のクリーニング店に相談しましょう。
・浴衣全体の洗濯方法
①浴衣はたたんで洗面器などで手で押し洗いするか、洗濯機の手洗いコースで洗います。大切にしている浴衣は、浴衣へのダメージが少ない手洗いにしましょう。
②手洗いの場合は、洗面器などで押し洗いします。この時使う洗剤は、おしゃれ着用洗剤などの中性洗剤を使いましょう。
③洗濯機を使う場合は、手洗いコースなどの弱水流で洗濯ネットを使って洗いましょう。洗剤は手洗い同様に中性洗剤を使ってください。
④手洗いの場合も洗濯機で洗う場合も、脱水は洗濯ネットに入れて短めに1分ほどで終わらせます。脱水時間が長いと、しわやダメージの原因になるので気を付けてください。
⑤脱水が終わった浴衣は、着物ハンガーなどを使って風通しのいい日陰に干します。ハンガーにかけたら手でしわを伸ばして形を整えておくと、型崩れを防ぐことができます。
■濡れた下駄の後処理方法
①濡れた下駄を水拭きして汚れを取ります。
②全体を乾拭きして、しっかり水分を取ります。
③風通しのいい日陰で、下駄を裏返して干します。
お祭りや花火大会で浴衣を着るのは夏の時期の楽しみの一つ。雨の日の浴衣で体調を崩したり大事な浴衣をダメにしてしまったりすることがないように、今回ご紹介した事前の準備と対処法をぜひ参考にしてください。