雪山は澄んだ空気が気持ち良く、見晴らしのいい場所からの眺めの美しさは格別です。ただ、登山の中でも攻略が難しくリスクが伴うのが雪山登山。そこで今回は、雪山に初挑戦の方におすすめのレイヤリングのポイントや装備についてご紹介します。
【目次】
登山の中でも難易度が高いと言われる雪山登山。山ガールの方の中にも、雪山にはまだ挑戦したことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな雪山に挑戦したい!という方におすすめなのは、低山での雪山ハイク。
低山とはいえ、登山自体に慣れていない方は、最初はガイドさんや登山に慣れた方と一緒に登るのをおすすめします。理想的なのは、まずは雪のない時期に何度も登山を経験して、技術や体力を備えた上で雪山に挑戦すること。いきなり雪山に挑戦するのは絶対にやめましょう。
雪山に挑戦する前には、雪山での装備を準備しなくてはいけません。雪山の服装選びのポイントはアイテムのレイヤリング(重ね着)。それぞれのレイヤーには役割があるので、その役割に最適なアイテムを選ぶことがポイントです。
■雪山装備のレイヤリングのポイント
①ベースレイヤー
ベースレイヤーとは、肌に直接着るアンダーウェアのこと。雪山でも登っている間はかなりの汗をかきます。ですから、ベースレイヤーには吸湿速乾性が高いものを選ぶのがマストです。
②ミドルレイヤー
ミドルレイヤーには、保温性のあるものを選ぶのがポイント。人気なのはフリースやライトなダウンアイテム。登山している間は暑くなるので、ダウンよりフリースがおすすめですが、休憩中は保温性の高いダウンアイテムが必要です。2つのアイテムをうまく組み合わせてレイヤリングしましょう。
③アウトレイヤー
一番外側に着るアウトレイヤーは、風や雪から体を守ってくれて蒸れにくい仕様のアルパインジャケットが理想的。インサレーション(中綿)のような保温材のついていないジャケットがおすすめです。
雪山登山の装備のベースレイヤーのポイントは吸湿速乾。一般に販売されている保温性の高いものはあまりおすすめできません。吸湿速乾に優れた化学繊維のものや、汗冷えを防いでくれるメリノウール素材のものが最適です。
メリノウール素材のインナーは、長時間の登山で汗をたくさんかいても匂わないのが高ポイント。厚さの違うインナーを重ねるレイヤリングもおすすめです。
ミドルレイヤーには、フリースやダウンアイテムのような保温性の高いものを選ぶのがポイント。アウトレイヤーには保温性がないので、ミドルレイヤーで保温性を補います。ただし、登っている間は暑くなるのでダウンアイテムは向いていません。
ベースレイヤーの上には、適度に保温性のあるフリースジャケットを重ねるのがおすすめです。
休憩時などの動きの少ないシチュエーションでは、ミドルレイヤーは保温性の高いアイテムが必要です。そんな時にはダウンジャケットをザックから出してミドルレイヤーにプラスしましょう。レイヤリングのアイテムを変化する体温に応じてこまめに着脱することが、快適な状態を保つポイントです。
patagonia(パタゴニア)の「ナノ・パフ・ジャケット」は、インサレーションで使えて軽量なので使い勝手のいいジャケット。防風性と耐水性にも優れているので、行動時のアウターとしても使えます。コンパクトになるので、カバンに携帯しやすいのも高ポイントです。
patagonia(パタゴニア) ウィメンズ・ナノ・パフ・ジャケット / ¥27,540
雪山登山のアウターレイヤーには、風や雪から体を守ってくれて、蒸れにくい透湿性も高いものを選ぶのがポイント。
THE NORTH FACE(ザ・ノースフェイス)の「オールマウンテンジャケット」は、透湿性もある防水シェルジャケット。軽量化されているので、ハードシェルなのに疲れにくいのも女子には嬉しいポイントです。
THE NORTH FACE(ザ・ノースフェイス) オールマウンテンジャケット / ¥49,680
雪山登山で履くパンツもレイヤリングがポイントになります。インナーにはアウトドアブランドなどの吸湿速乾機能のあるタイツを。その上に冬用のトレッキングパンツを履きましょう。
mont-bell(モンベル)の「マルチトラウザーズ」は、防水透湿性素材が使われていてストレッチが効いているので、歩きにくい雪山での動きをサポートしてくれます。
mont-bell(モンベル) マルチトラウザーズ / ¥14,472
雪山登山ではウェア以外の装備も重要です。特に靴は雪山歩きのポイントになる防水性や透湿性があって保温性があるものがおすすめです。
mont-bell(モンベル)の「ネージュウォーカー」は、スノーシューや冬の低山トレッキングに最適な靴。防水・防寒に優れ、汗の蒸気を効果的に放出してくれます。
mont-bell(モンベル) ネージュウォーカー / ¥13,932
雪山登山では靴も大事ですが、中に履く靴下も重要なアイテム。靴下選びに失敗すると靴擦れを起こしたり、足裏が痛くなって体力も落ちてしまいます。
雪山歩きに特化した靴下は、クッション性が高く足が疲れにくいのがポイント。メリノウール素材のものは、保温性があって湿気も逃がしてくれます。防臭性もあるので、汗をかいても匂わないのはかなりの高ポイントです。
雪山登山では当然雪が降ってくることも多いので、頭部を守ってくれるニットキャップやビーニーはマストアイテムです。
低山ハイクに慣れてきて、積雪が深い雪山に登る場合は、トレッキングポール(歩く時の杖)やゴーグルも必要になってきます。
雪山登山に使う小物の中ではグローブもマストなアイテム。雪を触っても中まで水が浸透しない防水性は絶対条件です。
中に取り外しができるライナーが付いたタイプなら、シチュエーションに応じてレイヤリングしたり単品で使用できるので便利です。
雪山登山をしてみたくても、登山自体に慣れていない場合は、かなりのリスクが伴います。まずは雪のない時期に登山にしっかり慣れて、最初はガイドさんに付いたりして雪山のことを学びましょう。
スノーシューといった雪山でのアクティビティのツアーに参加してみるのもありです。雪山の澄んだ空気や美しい景色を楽しめるように、装備はしっかり準備して出掛けましょう。
雪山での服装はレイヤリングのポイントをおさえた服装選びが鍵になります。レイヤーごとに最適なアイテムを選んで少しずつ装備を揃えていきましょう。最初はガイドさんに付いて登ったり、低山ハイクから始めるのがおすすめです。登山に慣れてきたら、ぜひ雪山に挑戦してみてください。