仕事を辞める理由は、本音と建前を上手に使い分けることが大切です。そこで今回は、円満に退職できる退職理由や、上司に退職する意思の伝え方やタイミングをご紹介します。
【目次】
退職理由は人によって様々ですが、前向きに進むためのポジティブな理由と、職場や労働環境などに対する不満のようなネガティブな理由があります。
しかし、ネガティブな退職理由を、周囲の人たちに本音で正直に話してしまうと、「改善する」と引き留められたり、逆にネガティブな対応をされたりと、退職するまでにトラブルが起きることもあります。
退職理由は、本音と建前を使い分けるようにしましょう。
ポジティブな理由は、相手が批判されていると感じにくく、個人の人生や希望に関わる理由です。周りの人も止めにくく、円満に退職できることが多いので、退職理由として話すのに適しています。
■建前におすすめな退職理由
例えば
・キャリアアップをしたい
・以前からやりたいと思っていた仕事にチャレンジしたい
・稼業を継ぐ
・結婚
・妊娠
・彼氏の転勤を機に結婚する
などのポジティブな理由は、個人の意思や人生の転機になりますので、おすすめの例です。
また、ポジティブではありませんが「介護、看病、夫の転勤などの家庭の事情」「持病」で退職するということも、やむを得ない事ですので、周囲の人からは引き留められにくい理由ですね。
■ネガティブな退職理由
・残業や出張などが多く、職場環境が悪い
・職場の人間関係が悪い
・パワハラやセクハラなどがあり、上司と合わない
・給料が低い
・休みがない
などの退職理由は、上司や会社が批判されているとも捉えられかねませんので、例え本音であっても、伝えるのは避けた方が良い理由ですね。
■まずは上司に話そう
また、退職を決めたら、直属の上司に退職の意思を伝えましょう。
上司に話す内容は
・時間をくれた事に対する謝罪と感謝
・いつまでに辞めたいか
・退職理由
・指導してくれた事や、お世話になった事に対する感謝と謝罪
・退職する事に対する謝罪とお願い
のような流れで話すのが、おすすめの伝え方です。
■転職先はヒミツに
また、退職を伝える場合、当然次の転職先を聞かれると思います。しかし、転職先がすでに決まっている場合でも、ヒミツにしておくのがベターです。転職先にネガティブな情報を流され、転職を妨害されてしまう可能性もあります。
「まだ決まっていません」
「考えてはいます」
「地元に帰ってから探すつもりです」
「しばらくは家の事に専念するつもりです」
などの例文のように、曖昧に答えておくのがおすすめです。
■退職を話すタイミング
そして、上司に退職を伝える際は、タイミングも重要ですね。就業時間中は避け、就業時間外に話すようにするのがおすすめです。
仕事終わりですと、きちんと話すことができますし、伝えた後も気まずい気持ちのまま仕事をしなくて良いのがメリットです。しかし、「ちょっと飲みに行って話そう」と言われ、退職を引き留められたり、退職理由を詳しく聞かれたりと、話が長引く可能性はあります。
始業前に話す場合は、十分な時間を取るようにしましょう。
あらかじめ上司に「お話ししたい事がありますので、お時間いただけないでしょうか」と聞いておくのが良いですね。
■退職を話す際に避けた方がいいタイミング
退職の意思を上司に伝える際には、避けた方が良いタイミングもあります。
例えば、
・忙しい時期
・仕事でトラブルがあった時
・時間がない時
・就業時間中
などは退職を伝えるのは避けた方が良いタイミングですね。上司に心や時間の余裕がない時に退職を伝えるのは、円満に退職しにくくなってしまう可能性もあります。上司が落ち着いて話を聞けるようなタイミングを見計らって、話をしましょう。
繁忙期や閑散期がある職業の場合は、できれば閑散期に退職をした方が、引継ぎもスムーズに行きますし、周囲に迷惑も掛けにくく、円満に退職しやすいですね。
■いつまでに伝えればいい?
しかし、転職活動をしていて、縁があり、転職先が決まった場合は、退職を決断しなくてはいけないこともあります。
就業規則にもよりますが、退職の意思は、1ヶ月~3ヶ月前には話をしておきましょう。
転職活動では、面接を受ける際に、退職理由を聞かれることがほとんどです。転職先に話す退職理由も、前職のネガティブな事や、批判などは話さない方が良いですね。
あくまでも「自分が成長しながら、転職先の会社に貢献したい」といったような、ポジティブな理由を建前として話すのがおすすめです。
書類にも、詳細は書かず「一身上の都合で」と書くのが、トラブルが起きにくい書き方です。
上司に退職を伝える際は、退職理由や伝えるタイミングが大切です。今の仕事を辞めて、新しい一歩を踏み出そうと考えている方は、ぜひ退職する際の参考にしてみてくださいね。