毎日使うからこそ汚れやすいお風呂場は、汚れに合ったお掃除グッズを使うことがポイントです。そこで今回は、お風呂掃除の手順や、重曹やクエン酸など、エコなお掃除アイテムの利用方法をご紹介します。
【目次】
お風呂の掃除に使うお風呂掃除用の洗剤は、皮脂やシャンプーなどがついたくすみ汚れには効果的です。
一方では、白く固まってしまった水垢や、黒くなってしまったカビ汚れは、お風呂掃除用の洗剤をつけてこすっても、なかなか落ちてくれませんよね。
しかし、汚れが落ちないからといって、強力なスポンジで長時間こすり続けたり、ブラシで何度もこすると、バスルームが傷ついてしまい、その傷に汚れが入り込んでしまうので、お風呂が汚れやすくなり、汚れも落ちにくくなる悪循環になってしまいます。
お風呂掃除をきれいに仕上げるコツは、力任せに汚れを落とそうとするのではなく、汚れに合った洗剤やお掃除グッズを使うことです。今回は、そんな困ったお風呂の汚れ別のお掃除方法をご紹介します。
■くすみ汚れ
最初にご紹介する「くすみ汚れ」は、カビの黒ずみとは違い、お風呂を使っていると溜まってくる、浴槽や床につく、くすんだような汚れです。
これは、お風呂で体や髪の毛を洗った際に出る「皮脂」が原因です。したがって、バスルームの下半分の壁や床などにつきやすく、放っておくと、お風呂場がくすんだような色になってしまいます。
また、湿度が高く、温度も上がりやすいお風呂場は、菌が繁殖しやすい環境です。ジメジメとした場所に繁殖しやすいピンク色の汚れは、ロドトルラ菌が原因で、放置しておくと黒カビが繁殖しやすくなってしまいます。
くすみ汚れやピンク汚れは、酸性の汚れですので、お風呂掃除用の洗剤で簡単に落とすことができます。
デコボコのない部分はスポンジでこすり、隙間や床のデコボコした部分は、ブラシを使って優しくお掃除するのがおすすめです。
固まってしまった汚れは、洗剤をつけ、しばらく放置してからこするようにしましょう。
また、重曹は、水に溶かすと弱いアルカリ性を示しますので、重曹小さじ1杯を100mLの水に入れて溶かし、スプレーボトルに入れて洗剤として使用するのもおすすめです。ただし、ヒノキや大理石などの天然素材のお風呂には使用しないようにしましょう。
椅子や洗面器、お風呂の蓋などのバスグッズは、お風呂の浴槽に重曹を1カップ(200mL)入れて溶かし、その中につけおきします。
数時間程度放置して、翌朝に軽くスポンジで撫でるだけでも、簡単に掃除ができます。ついでに浴槽も一緒に掃除ができますよ。
お風呂掃除の中でも時間がかかるのが、水道の蛇口や手すり、鏡、シャワーヘッドなどに付着する、白く固まってしまった水垢や石けんカスです。
この白い汚れは、水道水の中に含まれているカルシウムやミネラル類が固まったものや、カルシウムやミネラルが石けんと結合して石けんカスになったものです。放っておくと、ウロコ状の汚れになり、こすってもなかなか落ちなくなってしまいます。
これらの汚れは、アルカリ性の汚れですので、市販されている掃除用の中性洗剤ではなかなか落としきることができません。酸性の洗剤や、クエン酸、お酢などを使うのがおすすめです。
クエン酸水は、200mLの水に小さじ1杯のクエン酸を入れて混ぜ、スプレーボトルに入れて洗剤として使用します。
酢を使用する場合は、酢と水が1:1になるように混ぜて、こちらもスプレーボトルに入れて使用しましょう。
ただし、大理石やアルミ、鉄などは、材質を傷めてしまう可能性がありますので、使用は避けましょう。
固まってしまっている汚れは、洗剤をつけてこすってもなかなか落ちにくいので、キッチンペーパーで汚れを覆い、上から洗剤をたっぷりかけ、さらに上からラップを被せて1時間程度放置してからこするようにしましょう。
シャワーヘッドの場合は、洗面器に入れたクエン酸水に浸してつけおきをしてからブラシでこすりましょう。
お風呂場ではどうしても繁殖してしまう黒いカビは、放っておくと奥まで浸透してしまいますし、健康にも良くありません。
カビ取り掃除もこまめに行うようにしましょう。
お風呂のカビ取りには、塩素系の漂白剤がおすすめです。
塩素系漂白剤のハイターは、有毒なガスが発生しますので、ゴーグルやマスク、手袋などをつけ、体に塩素系漂白剤がつかないように十分注意しましょう。
換気も必ず行います。
カビ取り掃除をする場合も、キッチンペーパーでカビ汚れを覆い、上から塩素系漂白剤を吹きかけ、さらに上からラップで覆ってパックし、1時間程度放置します。
あとはカビが落ちているようなら軽くブラシでこすり、よく水ですすぎます。
長時間の放置は、バスルームやゴムパッキン、プラスチックなどを傷めてしまいますのでやめましょう。
最初にバスルームの汚れを落とし、すすぎをしっかり行ったら水気を拭き取って、乾燥した状態で塩素系漂白剤を使用すると、効率よくカビ取りできますよ。
■天井の掃除は
ただし、カビは壁や床だけでなく、天井にも繁殖しています。
天井は、お掃除ワイパーにキッチンペーパーや雑巾、いらなくなった布などをつけ、消毒用エタノールをしみこませて拭き掃除を行いましょう。
カビがひどい場合は、塩素系の漂白剤をしみこませて拭き掃除をするのがおすすめですが、高い場所の掃除になるので、目や皮膚、髪などに塩素系漂白剤がついてしまわないように注意しましょう。
排水溝のヌメリは、色々な汚れが合わさったもので、お風呂掃除する場所の中でもあまり触りたい場所ではありませんよね。
排水溝のヌメリの掃除の手順は、まずは排水溝に溜まっている髪の毛やゴミを取ります。
次に、重曹パウダーをそのままふりかけたら、上からクエン酸水をスプレーすると、シュワシュワと発泡して、汚れを落としやすくしてくれます。
あとは軽くブラシでこすり、すすぎましょう。
カビがついている場合は、しっかりすすぎを行った後に塩素系漂白剤を使用しましょう。
お風呂掃除にはいくつか注意点があります。
■掃除する順番に注意
例えば、お風呂場には、ピンク汚れやカビ汚れ、水垢など、複数の汚れがありますよね。
したがって、最初に重曹やお風呂掃除用の洗剤で、比較的落としやすい酸性の汚れを落とします。
次に、クエン酸で、頑固なアルカリ性の汚れを落とします。
最後に塩素系漂白剤のハイターで、カビ取りを行います。塩素系漂白剤は、汚れを落とす力は弱いので、最初に汚れを落としてから使用しましょう。
重曹とクエン酸を合わせると、発泡効果で汚れを落としやすくしてくれます。しかし、クエン酸と塩素系漂白剤を混ぜるのは、有毒なガスが発生してしまいますのでやめましょう。
■バスルームを傷つけないように
また、スポンジやブラシだけでなく、重曹にも研磨作用がありますので、強くこすってしまうと、バスルームを傷つけてしまいます。
汚れやすいバスルームは、念入りなお掃除の頻度は週に1回程度必要ですが、毎日のちょっとしたお手入れで、お風呂掃除が楽になります。
例えば、お風呂場に掃除用のブラシを一つ用意しておいて、ヘアパック中に1分程度でも壁や床などを掃除すると、汚れが溜まりにくくなります。
また、お風呂の最後に熱いお湯をバスルーム全体にかけ、皮脂やシャンプーなどを落とすことも効果的です。
最後に冷たい水をバスルーム全体にかけ、湿度を下げましょう。
換気扇や窓を開ける時間を増やすことも、カビ汚れが繁殖しにくくなります。
さらに、お風呂を使った後に、100円均一でも購入できる水切りワイパーの「スクイージー」で、壁や浴槽、鏡などの水を切ったり、スポンジや布で軽く拭くなど、お風呂場の水分をなくすような道具を利用するだけでも、水垢やカビ汚れがつきにくくなります。
毎日使うお風呂は、汚れをためないような日々のお掃除や、換気も重要です。ぜひ、汚れに合ったお掃除グッズを活用して、清潔で快適なバスタイムを楽しみましょう。