食事の際のカトラリーの持ち方や使い方は重要です。また、右手でカトラリーを持っている場合の左手の使い方にも実はマナーがあります。そこで今回は、食事の際の左手の使い方や左利きのマナーをご紹介します。
【目次】
日本の食事マナーでは、お箸やスプーンなどを右手で持っている場合は、空いている左手は器に添えるのが一般的です。
幼い頃に「左手をテーブルの下から出して食べなさい」と教えられていた方もいると思いますが、左手をテーブルの下や膝の上に置いて食べる「片手食い」はマナー違反です。また、左手の肘をついたり、腕をのせたりして食べるのもだらしない印象になりますので、注意したいですね。
一方、洋食の場合は、左手にフォークを持ち、右手にナイフを持って食事をするのがマナーです。しかし、フォークやスプーンのみを右手で持って食事する場合には、カトラリーを持っていない空いている左手は、テーブルの上に出しておくのが一般的です。中華料理を食べる場合も、左手はテーブルの上に出しておきましょう。
ただし、アメリカの食事のマナーでは、カトラリーを持っていない空いている左手は、テーブルの下に置くのがマナーとされています。
韓国の場合は、左手は膝の上にのせておくか、器に左手を添えるのが一般的な食事マナーとされています。
また、食事する際に欠かせない箸ですが、箸を持ち上げたり置いたりする際にも、左手を使うのはマナーになっており、左手を使うことで品のある雰囲気になります。
■箸の持ち上げ方
箸を持ち上げる際には、まずは右手で箸の右側を上から持ち上げます。次に、箸の下の中央当たりに左手を入れて支えたら、右手が箸の下に来るように持ち替えて箸を使用します。
■箸の置き方
また、箸を置く際にも、右手で箸を掴んで箸置きに置くのではなく、箸を持ち上げる時と逆の動作を行います。まずは箸を揃えながら左手を箸の下に入れ、右手を持ち替えて箸を上から持つようにした後に、箸置きの上に置くときれいですね。
左手の使い方だけではなく、食べ物を口に入れる時の食べ方にもさまざまな食事のマナーがあります。
例えば、箸から汁がこぼれる「涙箸」は、和食だけでなく、中華料理でもNGマナーですが、左手を添えて食べ物を口に入れる「手皿」はNGマナーとされています。
また、器に口を近づけて食べる「犬食い」も、下品な印象になります。左手で器を持ち上げて食べるようにしましょう。ただし、和食の場合、お茶碗や汁椀、小皿や小鉢、お重や丼ぶりは持ち上げることができますが、メインのおかずが盛り付けられているような大きな器や平皿などを持ち上げるのはマナー違反とされています。
お汁椀の蓋を開ける場合も、右手で蓋を持ち上げるのではなく、左手をお椀の縁に添えて、蓋をゆっくりと開けます。汁物を飲む場合は、両手で汁椀を持って飲みます。
お箸を使う場合は、汁椀を右手で持ち上げ、左手に持ち替えます。次に右手で箸を持ち上げたら左手の薬指と小指の間に挟んで右手を持ち替えて、箸先をお椀の中に入れて具が落ちてこないようにしながら汁を飲みます。具と汁は交互にいただきましょう。
しかし、洋食や中国料理の場合は、そもそも器を持ち上げるのがマナー違反とされていますので注意しましょう。
日本の食事マナーでは、蓋つきの湯飲みでお茶をいただく場合は、蓋を右手で持ち上げて左手を支えたら右手を持ち替えて茶托の横に置きます。
また、お茶やお酒などをいただく場合は、小さい器であっても、右手で器を持って左手を器の底に添えながら飲むのがマナーです。
しかし、コーヒーや紅茶のカップを両手で持つのは「冷えている」というサインを示す行動です。片手で持ち手を持って飲むのがマナーですね。
左利きの場合の食事マナーは、日本の場合は、以前は「左手で箸を持つのはマナーが悪い」とされていましたが、最近ではそのような考えも減ってきています。
洋食での食事マナーは、右手にナイフを持つのが基本マナーですが、左利きの方の場合は、右手にフォークを持ち、左手でナイフを持ってOKです。ただし、テーブルにセットしてあるナイフやフォークの場所は左右逆に動かさないようにしましょう。
左手の使い方については、各国で違いがありますが、
・クチャクチャと音を立てて食べる
・食べ物を口の中に入れたまま話す
・食器やカトラリーを鳴らす
・食事中に髪の毛を触る
・スマホを見ながら食べる
などの振る舞いは、共通してマナー違反とされることが多いので注意したいですね。
食事を楽しむ場所ですので、不快になるような暗い話や悪口、下品な話をするのもマナー違反とされていますね。
デザートを食べ終わる前にトイレに立つのもマナー違反とされることが多いですよ。
今回は意外と知られていない食事方法について、焼き魚編です。
半身を食べた後に裏返す?これについてはまず、魚を裏返すのはNGです。
魚の向きはお頭は左(一部、魚や状況によっては右の場合も)。
まず上身を左上から食べます。続いて、魚を裏返すのではなく、お箸で頭と中骨をはずして、下身をいただきましょう。意外と知られていないし様々なマナーがあると勉強になりますよね!
意識してみては?
食事の際、右手にカトラリーを持っている場合の空いている左手の使い方は、国によって違いがあります。ぜひ、マナーを守って食事を楽しみたいですね。