カジュアルで打ち解けやすい雰囲気の居酒屋は、友達や彼氏との飲み会はもちろん、接待でも使用することがありますよね。そこで今回は、居酒屋のマナーをご紹介します。
【目次】
格式高いレストランとは違って、比較的敷居が低い居酒屋は、職場の飲み会はもちろん、接待や、彼氏とのデート、女子会など、さまざまなシーンで使いやすいですよね。堅苦しくない雰囲気なので、その場の雰囲気も和みやすく、盛り上がれるのが居酒屋のメリットですが、おさえておきたいマナーがあります。
例えば、居酒屋には、海鮮が美味しいお店や、色々な種類の料理が楽しめるお店、ドリンクの種類が多いお店など、それぞれ特色があります。
したがって、接待や会食などで居酒屋を使用する場合には、参加するメンバーの年齢や食べ物、お酒の好みに合わせたお店を予約したいですね。取引先やお客様の最寄り駅や自宅の沿線などに近い、交通の便が良いお店を予約するのがビジネスマナーです。周囲に二次会ができるようなバーやカラオケなどがあるとさらに良いですね。
また、接待や会食で居酒屋を利用する場合には、個室を予約するのがおすすめです。周囲の声が大きいと、ゆっくり会話ができませんので、あまりうるさくない落ち着いた雰囲気のお店を選ぶことも必要です。
居酒屋では、靴を脱いで席に上がるスタイルのお店も多いですよね。靴を脱ぐことで、リラックスできるのがメリットです。ただし、女性の場合は、冬場にブーツを履いていることが多く、ムレてしまって足のにおいが気になるという声もありますので、合コンや接待などで靴を脱いで上がるタイプの居酒屋を予約する際には配慮が必要ですね。
目上の人と居酒屋を利用する際に注意したいのが、席次のマナーです。
カジュアルな居酒屋でも、上座と下座は意識するようにしましょう。
例えば、接待の場合は、取引先相手やお客様が入口から遠い上座の席に座ってもらいます。謝恩会や同窓会の場合は、先生に上座に座ってもらうようにしましょう。会社の飲み会の場合は、上司や先輩に上座に座ってもらいます。
自分は入り口に一番近い下座に座っておくようにしましょう。
居酒屋の席に案内されたら、ジャケットやアウターを自発的に預かりながら上座を勧めます。ジャケットやアウターをハンガーにかけたら、最後に下座に座るようにしましょう。
ただし、上着は目上の方が脱ぐまでは自分は脱がないのがマナーとされています。
居酒屋はリーズナブルな価格で色々な種類のドリンクやフードを楽しめるのが魅力ですよね。
居酒屋での注文の仕方は、先に飲み物をオーダーした後に、フードを選んで注文するのが一般的です。ただし、あらかじめコースが予約してある場合はフードの注文をする必要はありません。飲み放題を選んだ場合は、飲み放題の対象になっているドリンクから選んで注文するようにしたいですね。
メニューの数は人数分ありませんので、まずは飲み物のページを開いて目上の方に選んでもらいましょう。
大人数で居酒屋に行った場合は、個人で好きなドリンクを頼むと、飲み物の到着が遅くなり、乾杯ができませんので、一杯目はとりあえずビールをオーダーすることが多いですね。
他の人の飲み物の残りがグラスの1/4程度になったら「飲み物はどうしますか?」と注文を聞いてみましょう。
■食べ物のオーダーは
居酒屋で単品の料理をオーダーをする場合には、偏りがないように選ぶようにしたいですね。
例えば
・前菜になるサラダ
・軽くつまめるもの(枝豆やフライドポテト、漬物、出し巻き卵)
・肉(唐揚げや焼き鳥)
・魚(お刺身やカルパッチョ)
・主食になるもの(炒飯やビビンバ、焼きそば)
などのように、バランスを見ながら注文するのがおすすめです。
■お通しは断らない
居酒屋に行った際には、注文していないちょっとしたおつまみの「お通し」や「突き出し」が出されるのが一般的です。
お通しは、注文した料理が来るまでのつまみとしても楽しめますし、お店によっては席料の一種と考えている場合もありますので、なるべくでしたら拒否しないのがマナーですね。
注文が終わったら、居酒屋の場合はすぐに飲み物やお通しが到着しますので、お冷やおしぼり、箸なども全員に配って乾杯の準備をしておきましょう。
乾杯をお願いする場合には、同席している人の中でも主役の人や役職や年齢が上の方に前もってお願いしておきます。
例えば、ビジネスシーンの場合は、まず一番立場が上の方に「はじめの挨拶」をお願いし、その後の乾杯の音頭は三番目に立場が上の方にお願いします。会食の最後の締めの挨拶は二番目に立場が上の方にお願いしておくのがマナーです。
乾杯が終わるまでは、飲み物はもちろん、料理やお通しには手を付けないようにするのが一般的な飲み屋でのマナーです。乾杯が終わってから飲食を始めましょう。また、乾杯する際には、右手でグラスを持ち、目上の人よりもグラスが下になるようにするのもマナーですね。
居酒屋だけでなく、一般的な飲み会のマナーとして、空いたグラスに自分で飲み物を注ぐ「手酌」はマナー違反です。
周囲の人のグラスが空いていたら、積極的にお酒を勧めてお酌をしましょう。
ただし、瓶ビールや日本酒の瓶でお酌をする場合には、真上にラベルが見えるようにして、両手で瓶を持ってゆっくり注ぎます。瓶がグラスに付かないようにしましょうね。
■お酌をしてもらう場合
相手から瓶や徳利を持ち上げてお酒を勧められたら、残っているお酒を一口飲み、両手でグラスやお猪口を持ちます。
目上の方からお酌をしてもらった場合には「ありがとうございます」とお礼を言いまた一口飲んでから器を置きましょう。
お酌をしてもらったら、相手にもお酌をお返しするのがマナーですね。
居酒屋で楽しい時間を過ごすためには、注意したいテーブルマナーがあります。
例えば、居酒屋メニューの定番の焼き鳥は、大人数で行った場合には、串から外してみんなでシェアする方が多いですね。
また、唐揚げにかけるレモンやマヨネーズのように、大皿料理に調味料やスパイス、果汁などをかける場合には、全員にかけていいかを聞いてからにするのがマナーです。
また、料理についても、目上の方が手を付けてから食べ始めるようにしましょう。
大皿料理は、好き嫌いを聞きながら目上の人の分から順に自主的に小皿に取り分け、後は大皿は下げてもらうようにすると、テーブルもすっきりしますね。ただし、料理を取り分ける場合は、直箸はもちろん、自分の箸の反対側を使うのもマナー違反です。取り分け用の箸を使用しましょう。
また、特定の食べ物だけ食べ過ぎないよう、周囲の人の様子を見ながら食べましょう。
飲み会の最後には、締めの挨拶があると良いですね。
居酒屋での飲み会が終了したら、お会計を行います。
目上の方にご馳走になる場合でも、お財布を出して払うそぶりを見せるのがマナーです。ただし、お会計をしている所を見るのはマナー違反ですので注意したいですね。
接待の場合は、接待相手に伝票やお会計をしている現場が見えないようにするのがマナーです。会食が終わる前に席を外して、陰でお会計を済ませておくとスマートですね。
目上の方のジャケットやアウターをハンガーから外して渡し、最後に忘れ物がないか席を確認してから最後に退店しましょう。
手軽に楽しめる居酒屋ですが、目上の人が同席する場合は、席次や注文の仕方など注意したいマナーがあります。楽しい時間を過ごすためにも、マナーを守った振る舞いをしたいですね。