ベッドと言えば家具の中でも高額なアイテム。しかしDIYなら安くておしゃれなうえに、頑丈なベッドを作ることが可能。一体どのように作るのか?今回は、すのこやカラーボックスを利用したベッドDIYのアイデアをご紹介します。
【目次】
ベッドと言えば購入するのが当たり前で、まさか自分で作ることができるとは思っていない方が多数でしょう。
確かに大型家具ですが、実は他の家具と同じようにDIYを楽しむことができます。しかも、作り方によっては他より簡単!
ベッド選びは意外に悩んでしまいますが、自分好みのベッドを自作できれば長い時間かけて選ぶ必要もありません。
ベッドのDIYは、材料とアイデア次第で簡単にできるのが魅力。一般的には、すのこやパレットを使う場合が多いです。また、カラーボックスなどを使えば、収納つきベッドにすることも可能。
サイズも、シングルからダブルベッド、子供用ベッドまで自分で決めることができます。
心配なのは、ベッドとして使うのに支障がないか?ということ。
寝心地が悪かったり、崩れたりすれば結局市販のベッドを購入しなければいけないので二度手間になります。
しかし、よっぽど手抜きをしたり、ずさんな作り方をしなければまず問題はありません。基本的な作り方を押さえて、丁寧に作業すれば最高のベッドが完成します。
ベッドのDIYとは、フレーム部分を自作すること。DIYではフレーム部分を手作りしてから、購入したマットと組み合わせるのが基本です。
そもそもベッドが高額な理由は、フレーム部分にあるので、購入するよりも安く仕上がります。
ベッドDIYがSNSなどで密かなブームになっているのをご存知でしょうか?
手間をかけてもDIYでベッドを自作したくなるのは何故なのか?理由を知ればきっと納得がいくはずです。
ベッドを購入する時は、デザインはもちろんですが費用も大きな条件。気に入ったデザインでも、手が出ないような高額のために諦めざる負えないこともあるでしょう。
しかし、DIYの場合は価格の大きな割合を占めるフレーム部分を作るので、ベッド全体の価格を安く抑えることが可能に。
費用は材料費のみなので、浮いた分をマットの費用にあてるのも良いでしょう。
ベッドフレームのDIYは、すべて自分が設計した通りのデザインにすることができます。
ベッドの好みは人それぞれ違いますが、自分にとって最適なデザインや機能を取り入れることができれば最高のベッドに出来あがるはず。
DIYを始める前に、自分が求めるベッドの広さやデザインを決めておくと良いでしょう。
ベッドのような大型家具は、引っ越しや処分をする時に困るもの。粗大ゴミとして破棄するにも、引っ越し業者に頼むのも費用が必要です。
その点自作ベッドの場合は、設計や構造を把握しているので自分で解体することが可能。作った時と逆の作業をすれば解体できます。
解体後は、引っ越し先でもう一度組み立てるも良し、処分してまた新しく自作するも良し。カラーボックスやパレットは、解体後にも他の目的で使えて便利です。
ベッドは部屋の中でも存在感があり、部屋自体の雰囲気を左右する家具。特に、インテリアにこだわりがある方は、思い描いている理想のベッドがあるでしょう。
ところが、低価格のベッドはお世辞にもおしゃれと言えるものが少なく、求めるベッドは高くて手が出ない。
そんな時にはDIYしかありません。
ベッドフレームをナチュラルな素材で作れば、装飾次第でおしゃれに仕上げることもできるでしょう。
DIYベッドは、アイデア勝負!
アイデアの中には、デザインはもちろん費用面も含まれます。「なるべく安い材料費でいかにおしゃれに仕上げるか」がキーポイント。
DIY初心者の場合は、ベッドを作るなんて未知の世界という方もいるでしょう。
しかし、ネットではベッドDIYのアイデアが沢山紹介されています。様々な事例を参考にしながら想像を膨らませ、自分が作りたいベッドを具体化すれば、よりDIYを楽しむことができるでしょう。
ベッドのDIYにかかる費用は、使用する素材によってそれぞれ。
比較的簡単にできる初心者向けの素材を使った場合の費用をご紹介します。
いまやDIYの素材として定番となっているすのこ。シングルサイズのベッドであれば2,000円前後で購入することが可能です。
100均でも購入できますが、ベッドのDIYに使う場合はホームセンターで購入できる厚みがある丈夫なすのこの方がベター。
薄いすのこは、1点に体重がかかると壊れてしまう可能性があるのでおすすめできません。
■すのこは通気性が良いのでベッド向きの素材
ベッドフレームの上には、常にマットや布団が乗っている状態。寝ている時は汗をかくので、布団の下に湿気がたまってカビの原因になってしまいます。
その点すのこは通気性に優れているので安心。毎日布団の上げ下ろしをしなくても良いので楽ちんです。
パレットとは、荷物を載せるための台のこと。形状はすのこと似ていて、重ねるだけで簡単にベッドを作ることができます。
使い勝手の良いDIY用のパレットは、シングルサイズで約3,000円台から購入可能。輸入物のパレットは、運送費がかかるので少々お高めになります。
人気なのは、中古のアンティークな雰囲気漂うパレット。おしゃれなベッドが完成しますが、中には状態が良くないものもあるのでしっかり確認してから購入しましょう。
収納アイテムとして便利なカラーボックスを使えば、収納つきベッドを作ることができます。
カラーボックスは、商品にもよりけりですが、安ければ1,000円以下でも購入可能。
すのこや板と組み合わせる方法もありますが、両方合わせても3,000円くらいなので、ベッドを購入するよりかなり安く済みます。
家を建てる時に使われる2×4(ツーバイフォー)材ですが、ホームセンターでも購入することが可能。加工しやすいので、DIYにも便利なのが特徴です。
約180cmサイズで300円台からと低価格。薄いタイプの1×4(ワンバイフォー)材なら200円台から購入できます。
■すのこやパレットを作る方法も
2×4材を使ってすのこやパレットから作るのもおすすめ。
お好みのすのこやパレットが見つからない場合は、ホームセンターで2×4材をカットしてもらい、角材と組み合わせれば完成します。
ベッド下を収納スペースとして活用するのは定番。もちろん自作のベッドでも、貴重な収納スペースを確保することは可能です。
■ベッド下収納
一番簡単な方法は、カラーボックスをベッド下に並べる方法。ベッドフレームを作ってから設置しても良いでしょう。
■引き出し式収納
中身を見せたくない時は、引き出し式収納がおすすめ。ベッド下の高さ、幅、奥行きを測ってサイズと作る数を決めましょう。
すのこなどの底面にキャスターを取りつけて、板で作った引き出しを乗せれば完成。サイズが合えば、既製品の引き出しを使用してもOKです。
ベッドフレームを自作する場合は、素材の他にいくつか道具も必要。
とはいえ、特別な道具ではなく、100均やホームセンターで手軽に購入できる一般的なDIYに必要な道具で十分です。
DIYには欠かせない道具が電動インパクトドライバー。
ベッドを作る時は沢山の木材を使うので、ビス止め作業も多いです。手動のドライバーでは手間も時間もかかりますが、電動なら時短も叶い、手が疲れる心配もありません。
最近では電動ドライバーのレンタルを行っているホームセンターもあるので、普段使わないという方は借りても良いでしょう。
木材の表面を滑らかにする時に使うのがサンダー。サンドペーパーを取りつけて作業すれば、手で磨くよりはかどります。
種類も豊富で、100均で購入できる手軽なものから、電動式のものまで。使いやすい商品を選んでください。
他に必要なのは、ハサミやカッターなどの道具。タッカーという大きい版ホチキスも、あると便利です。
また、接着力を高めるには木工用ボンドも役立ちます。家庭用では小さすぎるので、ホームセンターで大きいサイズを購入すると便利でしょう。
ベッドDIYの手順は「設計→材料集め→作成」です。それぞれの工程に必要な準備をチェックしておきましょう。
■ベッドを設計する
まずは、ベッドを置くスペースのサイズを測ってからベッドのサイズを決めます。
設計する時のポイントは、自分が使いやすい広さや高さがどれくらいなのかを考慮すること。どこにどの素材を使うかもこの時点で決めます。
サイズにこだわりがない場合は、あらかじめ使用するすのこなどのサイズからベッドのサイズを決めてもOK。
設計図を描いて、サイズや使う素材を書き込んでおきましょう。
■材料を揃える
設計図をもとにして、必要な材料を揃えます。
ひとつのお店ですべてを揃える必要はありません。何件か回って気に入ったものを購入した方が良いので、その都度どこで何を購入するかも記載しておくと役立ちます。
店員さんに図面を見せて、それぞれのアイテムがどこにあるかたずねるとスムーズに買い物が進むでしょう。
■設計通りにベッドを作る
材料が揃ったら、いよいよDIYスタート!
始める前にもう一度設計図を確認して、なるべく細かいところまで手順を決めて書いておくと役立ちます。
ビス止めする前に、一度すべての材料を並べてみるとミスを防ぐことができるでしょう。
すのこには、並んでいる木版の間に隙間があるので、通気性が良く涼しいです。
ベッドの下は湿気がたまりやすい場所なので、そのまま放っておけばカビなどの菌が繁殖して、寝室が不衛生に。
その点、通気性に優れたすのこのベッドフレームなら安心。いつまでも清潔な環境で眠りにつくことができます。
■高さを出したい時は脚をつけて
すのこは厚みがありません。ベッドフレームをDIYしても、そのままでは低いベッドに。
高いベッドを作りたい時は、角材や2×4材を利用して脚を取りつければOK。すのこのみでDIYする場合は、数枚を重ねて高さを出すことも可能です。
■すのこはどんなインテリアにも馴染みやすい
すのこは、日本の伝統的なアイテム。和のアイテムと思いきや、実は様々なインテリアと合うのがメリット。
木目の風合いがナチュラルで、様々なテイストにマッチ。シンプルな見た目のベッドフレームに仕上がるので、カントリー調のインテリアからかっこいい系の雰囲気まで、特に加工しなくても馴染むのが嬉しい点です。
■すのこでダブルベッドも!
ダブルベッドを作りたい時も、すのこが便利。
まずはベッドを置くスペースにすのこを並べますが、すのこ同士をぴったり合わせてしっかり接合するのがポイント。100均でも手に入る結束バンドが役立ちます。
すのこで土台を作ったら、マットレスをのせるだけでベッドが完成。すのこを部屋に合うカラーにしたり、すのことマットの間にインテリアに合うラグマットを敷くのもおすすめです。
狭い部屋に置く場合に便利な折りたたみベッドも、すのこでDIYできます。
すのこを2枚使いますが、2枚でベッドフレームが完成する大きめサイズのものが必要。
すのこ同士を蝶番(ちょうつがい)で接合すれば、そこで折りたたむことが可能に。
立てた時に勝手に広がってしまうのを防ぐために、真ん中に留め具を取りつけましょう。
キャスターをつければ、移動させるのも簡単。隠したい時は他の部屋に移動したり、陽があたる場所に移動して布団を干すにも便利です。
カラーボックスには様々な種類があり、好きな色を選べるのがDIYの楽しみのひとつ。
ベッドフレームの色は部屋の雰囲気を左右するので、お好みの色にすることで居心地の良い空間になります。
また、収納面も考慮すれば使い勝手の良いベッドフレームに。あらかじめ収納するものを決めておくと、出来あがってから後悔せずに済むでしょう。
■カラーボックスでシングルベッドを作る方法
すのこやパレットと違い、カラーボックスはベッドフレームの大きさ分の数を揃えなくてもOKです。
空間を作ることでサイズや配置を自由に変えることが可能に。
ただし、マットの安定性を保つために、カラーボックスとの間にすのこや板などを置き、ビスで固定しましょう。
■カラーボックスでセミダブルベッドを作る方法
カラーボックスで作るベッドフレームは、棚が外向きになるように配置するので、サイズが大きくなればなるほど収納力はアップ!
セミダブルベッドの場合も、必要な数のカラーボックスを配置してからビスで固定。その上にすのこや板を固定してからマットを置きます。
ちなみに、セミダブルサイズのベッドフレームを作る場合は、カラーボックスの強度に注目。大人2人が寝ることを想定して、耐荷重をチェック。1個の耐荷重×使用個数で数値を計算しましょう。
パレットとは、元々荷物を乗せて運ぶために使われている木製の台。重い荷物を運ぶために使われているので、丈夫なのが特徴です。
さらに、木材なのでさほど重量もなく、女性でもDIYしやすい材料。すのこと同じく隙間があるので、通気性がよくベッドフレーム向きの素材でもあります。
ホームセンターでも購入できますが、ベッドフレームを作るには沢山必要なのでネットでまとめて購入するのもお得です。
■パレットでシングルベッドを作る方法
基本的に、パレットでベッドフレームを作る場合は、マットのサイズに近いパレットを選ぶのがポイント。
マットのサイズに合わせて複数のパレットを並べ、上にマットを乗せれば完成です。
手持ちのマットを使う時は、そのサイズをもとに設計図を描いてパレットを購入するとスムーズに作業が進むでしょう。
・作り方のポイント
パレットのサイズは統一されていません。国や業者ごとにサイズが異なるので、ベッドフレームに使う時はサイズを統一します。
どうしてもサイズが合わない場合は、パレットをカットして使う方法もあり。
ただし、自分でサイズを調節しながらカットするのは難しいので、ホームセンターや材木屋さんに図面を見せて相談してみると良いでしょう。
■パレットでダブルベッドを作る方法
パレットの数を多めにすれば、セミダブルベッドやダブルベッドも作ることが可能。
ただし、ベッドフレームはマットよりも広いものを作るのがポイント。全面がベッドフレームになるので、マットは中央でなくても好きな位置に敷けばOKです。
基本的な作り方と同じで、まずは設計図を作成。サイズによっては大きなパレットが必要なので、費用がかさむこともあります。
■パレットで作るベッドフレームのアイデア
パレットの魅力は、武骨な木の質感。部屋全体をこなれた雰囲気にしたい時にはもってこいの素材です。
新品ではなく中古のパレットを使えば、アンティーク風のベッドフレームに。ホームセンターで手に入るアンティークワックスで塗装を施せば、さらにおしゃれ感がアップしてデザイン性も高くなります。
頭の部分にもパレットやすのこを立てて設置することで、ちょっとした棚が完成。ベッドサイドに小物を置く場所があれば助かります。
ただし、あまり高すぎたり不安定だと、置いてあるものが落下することもあるので気をつけてください。
収納の必要がないなら、パレットを並べるだけでフレームができるので実に簡単!どんなサイズにも対応できるので、設置場所やマットに合わせてDIYすることができます。
パレットを置くだけで完成してしまうのは物足りない!という方は、棚つきのベッドフレームに挑戦してみてはいかがでしょうか?
棚があれば、スマホなどを置くにも便利ですし、おしゃれな小物を飾る楽しみも。キャンドルや観葉植物など、ベッドサイドに癒しアイテムがあれば心地良く眠りにつくこともできます。
ただし、あまり物を置きすぎると落ちてくることもあるので、強度を考慮して飾るようにしましょう。
■パレットで棚つきベッドを作る時の注意点
作り方は、上記で説明したパレットで作るベッドフレームに、棚を設置するだけ。ただし、サイズが重要なポイントとなるので、正確に設計図を描く必要があります。
サイズ感が合わなければ、ベッドとの一体感がなくちぐはぐな仕上がりに。また、塗料を塗る場合は同じものを使用しなければ、違和感のある見た目になるので注意が必要。
サイズさえ合えば、すのこを活用できます。バラの木材から作るよりも簡単ですし、構造もパレットに似ているのでおすすめです。
2×4材は加工しやすいので、DIY向きの素材。初心者や、いちからベッドフレームを手作りしたい!という方におすすめです。
組み合わせ次第で様々なデザインが完成するので、自由度が高いのもメリット。サイズにも柔軟に対応できますし、カットも簡単なので特殊なスペースに設置するベッドの場合も役立ちます。
通気性が良いベッドフレームをDIYしたい時は、2×4材をすのこのように組めばOK。長さがあるものを使用すれば、すのこのように何枚も組み合わせることなくベッドフレームが完成します。
2×4材はそのままだと少々チープな雰囲気になるのがネック。ただし、自分好みのカラーに塗装すればグンとおしゃれな雰囲気に!
オイルやワックスペンキなどを活用して、部屋の雰囲気に合わせたカラーにしてみましょう。
狭いスペースや、車内に設置する時に便利なのが伸縮ベッド。普段からベッドで寝ている方は、キャンプの時などに車内泊ができればテントで寝るより快適なはずです。
普段は椅子として利用して、寝る時だけ伸ばしてベッドになるという機能性の高さが魅力。
こちらの動画では、2×4材でフレームを作り、1×4材ですのこを手作りして底部分に使っています。
可動式になっていることで、サイズを調整することが可能。サイズが大きくなり過ぎて収まらない!なんてトラブルもないですし、違う車にも積めるのが大きなメリットです。
また、底部分が空洞なので、平べったいものであれば収納することが可能。
座った時に天井に頭がつかない高さにすることで、座り心地が良くなります。
■2段ベッド
省スペースを叶える2段ベッドは、子供部屋に便利。DIY初心者には難易度高めですが、不可能ではありません。
また、下部分をなくして強度を上げれば、ロフトベッドにも。空間を利用してデスクなどを置くことができます。
最近では、組み立てるだけで完成する便利な商品もあるので、活用してみてはいかがでしょうか?
■チェストベッド
ベッド下に沢山収納したい時は、既存のチェストの上にベッドを作ってしまう方法も。
強度が心配な場合は、木材で作ったフレームをプラスして支えると安心です。
■スライドベッド
引き出しのような構造になっているスライドベッド。ベッドの下からもうひとつのベッドを引っ張り出して、2人で寝られます。
イメージ的には段違いのダブルベッド。寝るとき以外は収納しておけば、その分生活スペースが確保できます。
■ソファベッド
普段はソファ、寝る時はベッドとして使用できるソファベッドは、ひとり暮らしの狭いお部屋にぴったり。
簡易的なベッドフレームの上に、薄めの高反発マットとお好みの布を取り付ければ完成。脚を高めにして、下に布団を収納できるようにすると便利です。
毎日使うベッドだからこそ、見た目も寝心地も理想を叶えたい!ベッドのDIYはそんな方にぴったりです。ご紹介した様々なアイデアを参考にして、自分だけのオリジナルベッドを作ってみてください。