直接顔を合わせずに情報をやり取りできるEメールですが、添付ファイルにも気をつけたいマナーがあります。そこで今回は、メール送信時の容量のマナーや、大容量の添付ファイルを送る方法をご紹介します。
【目次】
ビジネスシーンでもインターネットを介したEメールでの連絡や、データのやり取りなどが行われることが定番となった現代ですが、メールで添付するファイルの容量には、実はマナーがあります。
■1通当たりのメールのサイズやメールボックスには制限があることが多い
例えば、企業や団体などで使用している個人のメールアカウントには、容量制限があります。メール1通あたり受信できるサイズを3MB程度に設定しているケースが多いですね。
「Gメール」や「Yahoo!メール」などのフリーメールの場合、受信できる1通当たりのメールのサイズは25MBとされています。使用できるメールボックスの容量にも制限があります。
また、使用しているプロバイダーやサーバーによっても使える容量や受信できるメールサイズに制限がある場合もあります。
したがって、容量を超えた大きいサイズの添付ファイルを送信してしまうと、相手の設定によってはメールサイズの制限超過でメール自体を受け取れない場合もあります。
■大容量のメールは通信環境によっては仕事の妨げになることも
その他にも、最近では、オフィス以外の出先でもメールをチェックしたり、ファイルを編集したりできるようになってきました。
しかし、外出先の場合は、通信環境が整っていない場合もありますので、大きいサイズのファイルを送信してしまうと、相手がメールを受信するのに時間がかかってしまい、仕事の妨げにもなります。
■ビジネスシーンでは2MBがマナー
メールで添付ファイルを送信する場合の一般的なマナーとして、Eメールに添付するファイルの容量は、2MB(メガバイト)以内にするようにしましょう。2MBは2000KB(キロバイト)です。
「ファイルを添付しましたのでご確認のほど、よろしくお願いいたします。」とメールに記載すると、相手が見忘れてしまうことを予防できます。
■2MBのデータ量は?
添付したいファイルが2MBかどうかは、ファイルの詳細を見れば確認することができます。メールを送信する前に、添付したファイルのサイズを確認すると安心ですね。
Word(ワード)やExcel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)などは、テキストデータのみのファイルの場合は、2MBを超えることはほとんどありません。しかし、画像や図、計算式が入っているデータの場合は、ファイルの容量が大きくなりますので注意しましょう。
動画やアニメは大容量になりますので、なるべくでしたらEメールでの送信は避けましょう。
しかし、ビジネスシーンでは、大きい容量の添付ファイルを送る必要がある場合もあります。その場合には、相手と相談してからメールを送信するようにするのがマナーです。
■ファイルを圧縮する
例えば、大きいデータ量のファイルを送りたい場合、ファイルをZIP形式やLZH形式で圧縮して、ファイルの容量を減らす方法があります。その場合、送信先の相手がメールを受信したら、圧縮ファイルを解凍する必要があります。
ファイルを圧縮する場合も、解凍する場合も、専用のソフトが必要になります。パソコンの環境によっては、ソフトが標準搭載されていることもあります。
最近では、スマートフォンでもファイルの圧縮や解凍のアプリも登場していますが、相手がソフトやアプリを持っていないと、ソフトやアプリをダウンロードする手間をかけさせてしまう可能性はあります。
■解像度を落とす
また、画像を送信したい場合には、解像度を落とすことで、サイズを小さくすることもできます。しかし、解像度を落とすことは、イラストや写真のサイズを小さくすることはできますが、画質は悪くなってしまいますので、注意が必要です。
■分割送信する
また、ファイルのページを分割して送信することで、1通当たりの容量制限には引っ掛かりにくくなります。ただし、合計すると大きな容量のファイルを送信することになりますので、相手のメールボックスの空き容量を圧迫する可能性はあります。
また、最近では、ビジネスシーンでも、オンライン上でデータを共有することも普及してきました。一つのアカウントをビジネス相手と共有すれば、マナー違反にならず大容量のファイルを確認してもらうことができます。
使い方も簡単で、相手に確認してほしいファイルは、メールで送信せずに、オンライン上のストレージにアップロードして保存しておきます。動画の場合は、YouTubeにアップロードして、非公開にしておきます。
あとはアカウントのIDやパスワードを連絡して、相手にアカウントにログインしてもらい、ファイルを確認してもらいます。
ただし、オンラインのファイルストレージサービスは、外部にファイルを保存することになりますので、セキュリティ上、情報漏洩の不安はあります。企業によっては、無料のストレージサービスの利用を禁止している場合もありますし、有料のストレージサービスを契約している場合もあります。
利用する際には、自分の所属している企業や団体に確認し、相手にも利用できるかどうか確認してからにしましょう。
1通あたりのメールの添付ファイルの容量は2MB以内にするのがマナーとされています。大容量のファイルを送りたい場合でも、色々な方法を使用すれば、2MB以内の容量で送信することができます。オンラインストレージも便利ですので、ぜひ活用してみてくださいね。