プチプチとした食感のもち麦は、近年注目されている栄養価の高い食品です。そこで今回は、もち麦を食べるメリットや、炊き方や茹で方などのもち麦の調理法、おすすめレシピをご紹介します。
【目次】
■もち麦とは
「もち麦」とは、大麦の一種です。お米には「もち米」と「うるち米」がありますが、大麦にも、もち性のある大麦と、うるち性の大麦があります。もち性がある大麦が「もち麦」です。もち麦と並んで人気がある「押し麦」は、うるち性の麦を精製して外皮を取り除き、蒸気を当てて押しつぶした大麦のことです。
もち麦は、プチプチとした食感と、もちもちとした麦の食感が魅力です。
スーパーや通販サイトでは、1kg800円程度から購入することができますよ。
■もち麦の効果
もち麦には、白米の20倍、玄米の3倍、押し麦の1.5倍程度の食物繊維が含まれています。食物繊維が腸の調子をととのえ便秘の改善をサポートしてくれます。
また、もち麦に含まれる「大麦β-グルカン」という食物繊維は、血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できるので、ダイエット中の方におすすめです。その後の食事でも糖質の吸収を抑えてくれるセカンドミール効果が期待できる食品ですので、腹持ちがよいのも魅力です。
そして、もち麦は、コレステロールや内臓脂肪の改善にも役立ってくれますので、食生活が不規則な方や、食事のバランスが乱れ気味な方にもおすすめですよ。
さらに、もち麦は、カリウムやカルシウム、鉄分やビタミンB1、タンパク質などが豊富に含まれている栄養価の高い食品ですので、美容に気を使っている方もぜひ取り入れたいですね。
通常のもち麦よりもさらに食物繊維が豊富で、抗酸化作用があるといわれているアントシアニンが含まれた「ダイシモチ」や「紫もち麦」が特におすすめです。
■小麦アレルギーの方は注意
もち麦は大麦の一種ですが、グルテンに似たタンパク質を含んでいます。したがって、小麦アレルギーの方が食べる際には、アレルギー反応を起こしてしまう可能性もありますので注意したいですね。
■食べ過ぎはNG
もち麦は、食物繊維が豊富なので、食べ過ぎてしまうと、腸に負担がかかり、かえってお通じの妨げになることがあります。
もち麦は1日50g~60g程度食べるのがおすすめですよ。
便秘がひどい場合も、もち麦の量を減らして調整しましょう。
■もち麦の食べ方
もち麦は、主食の白米やパン、麺類と置き換えたり、白米の30%~50%をもち麦にして主食として食べるのが一般的です。茹でたり炊飯器で炊いて簡単に調理できますよ。
また、もち麦は、クセがないので、サラダやスープに入れるなど、主食以外の食事のメニューにかけるだけでもアレンジができるので、飽きにくい食べ方ですね。
セカンドミール効果がありますので、朝食や昼食に食べるのがおすすめです。
■もち麦の茹で方
①もち麦100gを軽く洗います。
②鍋に入った沸騰した1L以上のお湯に、もち麦と小さじ1杯のお酢を入れます。
③中火~弱火にして、時々かき混ぜながら20分程度茹でます。
④一度味見をして柔らかくなっていたら火を止めます。
⑤湯で上がったもち麦をザルに入れて流水で洗います。
⑤水気を切って完了です。
冷蔵保存で1日~2日程度保存できます。
■もち麦の炊き方
もち麦を炊飯器で炊く場合は、白米と炊く場合の設定と同じように炊飯します。もち麦初心者さんは白米に混ぜるもち麦の割合を30%程度から始めてみましょう。ただし、もち麦は炊飯すると膨らみますので、炊飯器の容量に注意しましょう。
①最初に洗った白米2合に水を入れて炊く準備をしたら、洗ったもち麦と、もち麦の2倍の水を入れます。
例えば、白米の30%をもち麦にする場合は、もち麦100gと水200mLを入れます。白米の50%をもち麦にする場合はもち麦200gと水400mLを入れます。
②白米ともち麦を混ぜて、白米コースで炊飯します。
③炊きあがったら混ぜてから食べましょう。
もち麦のみ炊飯する場合は、洗ったもち麦と、もち麦の2倍の水、料理酒大さじ1杯程度を入れて炊きましょう。
■冷凍保存もできる
もち麦は、冷凍保存しておき、食べたい時に解凍して食べるのもおすすめです。食品ラップで梱包して冷凍保存するのはもちろん、製氷皿のような小分けできるケースに入れて冷凍すれば、少量でも解凍して使いやすいですね。
冷凍保存の場合は2週間~3週間程度で食べきりましょう。
食べる美容液といわれているトマトを丸ごと使ったもち麦のリゾットは、ホームパーティーにもおすすめのおしゃれなメニューです。
短時間でササっと作れる簡単レシピなので、料理初心者さんにもおすすめですよ。
ジューシーなベーコンとズッキーニの入ったもち麦スープは、あっさりとしていてコクがある、ホッと一息つける優しい味わいです。
冷蔵庫にある野菜をプラスしてアレンジしやすいレシピですよ。
小麦を山芋や豆腐、もち麦でかさまししたおやきは、食べ応えのあるヘルシーレシピです。
材料を混ぜて焼くだけなので、料理が苦手な方も手軽に作れるもち麦メニューですよ。
もち麦は、和え物にかけてアレンジするのもおすすめです。
ニンジンやほうれん草などの栄養価の高い緑黄色野菜のゴマ和えは、お弁当レシピとしてもおすすめの一品ですね。
ビタミンやミネラルが豊富な桜エビを使った炊き込みご飯は、ホクホクの里芋の食感も嬉しい高級感のあるもち麦メニューです。
仕上げに三つ葉を散らせば、さらに彩りが良くなりますね。
アボカドとサーモン、トマトが色鮮やかなサラダご飯にも、もち麦ご飯を使用すれば、さらに栄養価がアップ。
ハーブの香りがリッチな気分にさせてくれるメニューです。
近年トレンドになっているタピオカの替わりにもち麦を使ったデザートは、低カロリーで栄養豊富なココナッツミルクを使っているのが魅力。
作り置きしておいたもち麦を使用できますよ。
食感が楽しく、栄養価の高いヘルシーなもち麦は、スープやおかずなど、主食以外のメニューにプラスして食べるのもおすすめです。気になった方は、ぜひもち麦を毎日の食生活に取り入れてみてくださいね。