LINEは手軽にメッセージをやり取りできるアプリ、最近は、仕事でLINEを使う人も増えています。ここでは、LINEを仕事で使うメリットやデメリット、注意点と押さえておきたいマナーや休日に来る仕事のLINEへの対処法などをご紹介します。
【目次】
LINE(ライン)は今や周りの人とのコミュニケーションに欠かせないアプリ。友達や彼氏、家族はもちろん、職場の人ともLINEで連絡を取っている人は多いでしょう。しかし、仕事の連絡はメールなどのLINE以外のツールでもできます。
では、LINEを仕事で使うメリットは何なのでしょうか。
LINEのメリットは何といっても手軽にメッセージを送りあえること。仕事でメールを送る場合は、時候のあいさつや名乗り、結びの文などが必要ですが、チャット形式のLINEは用件だけを送れるため、手軽に職場の人と連絡を取れます。
「お客様からこんなことを言われた」「企画が煮詰まっている」などの些細なことも気軽に相談できるので、思いがけず、問題の解決策やアイデアが見つかるかもしれません。
LINEには、メールにはない機能があります。グループ内で写真を保存できる「アルバム」やテキスト、写真、動画などを保存できる「ノート」を使えば、仕事の情報共有や業務連絡がスムーズになるでしょう。
また、未読・既読の表示があるため、相手がメッセージを読んだかすぐに確認でき、メールと比較して簡単に画像を送信できます。
複数人でのメッセージのやり取りを簡単にできるのもLINEのメリットです。メールを使うと、CC漏れなどで情報の伝達ができないことがありますが、LINEでグループトークにメッセージを送れば、全ての人にもれなく情報が行き渡ります。
また、職場でLINEグループを作れば、急なスケジュール調整もしやすくなります。例えば、体調不良などで仕事を休む場合は、上司に欠席を伝え、上司から職場の人に周知する必要がありますが、LINEで連絡すれば、一度に全員に情報を周知できます。
LINEで業務の引き継ぎもできるため、職場での仕事の負担が減少するでしょう。
仕事では、一緒に働く人とのコミュニケーションが大切ですが、シフト勤務だったり、個人での作業が多かったりすると、なかなか顔を合わせて会話できません。
一方、ほとんどの人が持ち歩いているスマホや携帯でメッセージを送り合えるLINEを使えば、顔を合わせずにコミュニケーションを取れます。日頃からLINEでやり取りしていれば、チームワークができていざという時に役立ちます。
LINEを使うと、仕事の連絡がスムーズになったり、働いている人同士のコミュニケーションが活発化したりする一方、仕事にLINEを使うことにはデメリットもあります。LINEを仕事で使うデメリットについて確認してみましょう。
社内連絡や業務連絡など仕事に関するメッセージは長文になりがち。しかし、LINEは短いメッセージのやり取りに向いているアプリなので、長文のメッセージの送信には適しません。
小さな吹き出しに改行なしで書き込まれたメッセージは読みにくく、内容が頭に入ってこないことがあるため、メッセージが長くなりそうな時はメールを使うのがおすすめです。
LINEは簡単に相手とメッセージをやり取りできるアプリ。友達や彼氏、家族との連絡には便利ですが、仕事で使うと、仕事とプライベートを分けられなくなることがあります。
LINEを教えていれば、上司や同僚から休日や帰宅後に業務連絡が来ることも少なくありません。プライベートの時間に仕事の連絡が来ると、体や心が休まらず、ストレスが蓄積されていきます。
反対に、業務時間外にLINEでメッセージを送る場合、相手に返信を強制できないことをデメリットと考える人もいるでしょう。上司が部下へグループトークへの参加や返信を強制した場合、時間外労働となる可能性もあります。
LINEは簡単にコミュニケーションを取れるツールですが、上司や取引先の人にメッセージを送る場合は、親しい人へのメッセージのような口調は適しません。口調やマナーを考えてメッセージを作成するのは負担で、「手軽にメッセージを送信できない」という声も多いです。
職場の人にLINEを教えた場合、誤送信のリスクがあります。例えば、秘密にすべき内容を誤って社外の人に送ると、会社に大きな迷惑をかけてしまうでしょう。
また、彼氏や友達に送るはずだったラブラブメッセージや仕事の愚痴を書いたメッセージを間違って上司や同僚などに送信すると、職場に行きづらくなることもあります。誤送信は気を付けているつもりでもやってしまうミスなので、完璧にリスクを回避するのは難しいです。
LINEの使い方を間違えると、職場で信頼を失ったり、プライベートの時間も仕事に追われなければならなくなったりします。仕事でLINEを使うなら、次のポイントには注意しましょう。
LINEのセキュリティは強化されていますが、「絶対に情報漏洩のリスクはない」とは言い切れません。過去には、アカウントを乗っ取られて情報が流出してしまったケースもあるため、仕事に関する機密情報や個人情報をLINEでやり取りするのは避けましょう。
■退職した社員にはライングループからの退出を依頼する
退職した社員が職場のライングループに残り続けると、情報漏洩のリスクがあります。退職した人にはライングループからの退出と機密情報の破棄をお願いしましょう。
■個人のセキュリティ対策も必要
仕事でLINEを使う時は個人でもセキュリティを強化しましょう。端末にはパスワードを設定し、覗き見の対策もしてください。
LINEのメッセージは新しいメッセージが追加されると、埋もれていきます。特に、仕事で長文のやり取りをしていたり、複数の人とメッセージを送り合っていたりすると、メッセージが埋もれやすいです。
メッセージが埋もれると、内容を見落としてしまうことがあるので、残しておきたい大切なメッセージはなるべくメールなどで送りましょう。
仕事では、取引先の人とLINEでやり取りすることもあります。しかし、取引先の人とLINEをすれば、プライベートの時間を確保できないかもしれません。
取引先の人から連絡が来れば、24時間365日いつでも対応しなければならないので、深夜や休日でもリラックスできないでしょう。プライベートの時間がなくなるのが嫌な場合は、「会社で使用禁止になっている」などと伝えて、LINEの交換をやめましょう。
LINEの「友だち自動追加」はアドレス帳を使った機能です。オンにしておくと、LINEを使用している知り合いが友だち追加リストに表示されて便利ですが、仕事でLINEを使う際は注意しなければなりません。
この機能を使えば、全く知らない人やビジネスのアカウントを教えたくない人も友だち追加リストに表示されることがあります。情報漏洩に繋がる可能性もあるので、仕事でLINEを使うなら、友だちの自動追加機能はオフしておきましょう。
「仕事でも積極的にLINEを使いたい」という人がいる一方で、「仕事ではLINEを使いたくない」と考えている人も少なくありません。LINEで業務連絡や社内連絡をするのはありなのでしょうか。
LINEで業務連絡や社内連絡をすることに肯定派の人の意見は次の通りです。
■連絡内容によってはOK
企業や仕事の機密情報や個人情報のやり取りには他のツールを使うべきですが、簡単な業務連絡や社内連絡にはLINEを使ってもいいと考える人は少なくありません。「LINEを使うようになってから社内の人と連絡を取りやすくなった」というケースもあります。
■便利
LINEでの連絡は手軽にできます。簡単にメッセージを送れて複数の人と連絡を取るのも簡単なので、仕事に使いたいという人は多いです。
■企業や上司が認めているならOK
企業や上司がLINEで業務連絡をすることを認めているなら大丈夫という意見もあります。LINEで業務連絡する上司たちを見ているから、抵抗がないと感じる人も珍しくありません。
仕事内容の連絡や社内連絡にLINEを使うべきではないという人の意見には次のようなものがあります。
■非常識
LINEはチャット形式でメールよりも簡単に相手とコミュニケーションを取れる半面、「簡単すぎて非常識」という声もあります。特に、欠席の連絡や謝罪などをLINEで送ると、常識がないと思われてしまうことが少なくありません。
■企業のルールを守る
企業から与えられたツールがある場合は、LINEではなく、与えられたツールを活用するのが無難です。また、企業がLINEの使用を禁止しているなら、メールなどを使用しましょう。
仕事では「LINEを使うべきではない」という意見もありますが、仕事の仲間とプライベートに近い連絡をする場合は、LINEを使うべきだという声が多いです。手軽に使えるLINEでやり取りをすると、関係性が深まり、チームの雰囲気が良くなるでしょう。
また、お互いに仕事が忙しい場合も、LINEを使えば、スムーズにコミュニケーションを取れます。
LINEには通知があるので、メールよりも相手に気づいてもらいやすいです。そのため、簡単な業務連絡にはLINEを使うと便利です。
例えば、「資料はどこ?」などの連絡はメールだと気づいてもらうのに時間がかかったり、電話をかけるのは面倒だと感じたりするでしょう。そんな時にもLINEは役立ちます。また、LINEは相手が手を離せない時でも要件を送っておけます。
仕事の大切な情報や個人情報の連絡にはLINEを使わない方が良いでしょう。LINEはメッセージが流れていくので、大切な情報がしっかりと伝わらないかもしれません。また、重要事項や個人情報を送ると、情報漏洩のリスクもあります。
さらに、「仕事の情報をLINEで送るのは失礼」と思う人に仕事内容をLINEすると、信用を無くす可能性も否定できません。
予定をドタキャンしたり、仕事のミスを謝罪したりする時の連絡にはLINEを使わないようにしましょう。LINEでドタキャン連絡や謝罪をすると、誠意がないと思われます。
仕事で相手に謝らなければならない場合は、できるだけ相手のところに行き、どうしても無理な場合は電話をかけましょう。
仕事で上手にLINEを使うと、上司や同僚から信頼されたり、業務がスムーズに進んだりします。仕事で上手にLINEを使う方法を確認してみましょう。
仕事関係の人とLINEグループを作る場合は、率先してLINEを管理すると、周りの人に好印象を与えられます。例えば、メッセージのやり取りが多いLINEで大切な情報が流れそうな場合は、ノートに保存すると、他の人に喜ばれます。
また、画像のやり取りが多いLINEグループでアルバムを作成して整理したり、プロフィール画像を設定したりするのも好印象です。
同期のLINEグループなどは盛り上がることが多いです。何通も通知が来ると、仕事に集中できないため、重要な案件以外のやり取りをしている時は通知をオフにしておきましょう。時間がある時にまとめて読めば、仕事を妨げられません。
仕事に関する機密情報や個人情報を送るのはリスクがあります。リスクを回避したい場合は、重要事項をメールで送り、LINEでメールを送ったことを報告すると、スムーズに大切な情報を伝えられるでしょう。
また、長文を送信したい時もメールで内容を送った後、LINEをするのがおすすめです。
仕事関係のLINEがマナー違反だと、信用を失ったり、上司や取引先の人から悪く思われたりするかもしれません。仕事でLINEをするなら押さえておきたいマナーをご紹介します。
仕事関係のLINEを相手の業務時間外に送るのは避けた方が無難。相手のプライベートを邪魔しないように、メッセージは業務時間内に送信しましょう。プライベートな内容であってもかなり仲が良い場合以外は、時間外に送るのはやめた方が良いと考えられています。
どうしても早く連絡したい場合も、深夜や早朝にメッセージを送るのは控えましょう。
基本的に、業務時間内に届く仕事関係のLINEを既読スルーするのはマナー違反。プライベートの友達であれば、「見たけど返信を忘れていた」などと言い訳できますが、仕事関係の人にはなるべく早く返信しましょう。
「返信不要」などと書かれている時も一言、返信をするのがおすすめです。
仕事のミスや自分の都合によるスケジュールの変更などを謝罪する時にLINEを使うのはマナー違反です。どれだけ気持ちを込めてメッセージを送っても、「謝る気がない」「ふざけている」などと思われるため、謝罪は電話などで行いましょう。
スタンプを送れるのはLINEの特徴の一つ。友達同士なら「OK」や「了解」「ありがとう」などのメッセージはスタンプで済ませてしまうことが多いでしょう。
しかし、職場の人とのLINEでは、スタンプの使い方に注意が必要です。重要な情報にスタンプで返信すると、まじめでないと思われるので、スタンプを送るタイミングには注意してください。
また、スタンプを連投したり、「ごめんね」というスタンプで謝罪したりするのもマナー違反です。
職場の人とのLINEグループを勝手に退出するのはやめましょう。プロジェクトなどが終わったり、異動になったりしてLINEグループにいる必要がなくなった場合は、「今までお世話になりました」などとメッセージを送ってから抜けてください。
「用事があれば、電話で連絡をください」などと伝えておくと、相手も嫌な気持ちになりません。
仕事でLINEを使う時に悩むのが名前について。「本名の方がいいの?」「ニックネームで大丈夫?」などと疑問を持っている人が多いでしょう。仕事で使うLINEのアカウント名について見ていきます。
仕事でLINEを活用する場合は、誰だかわからない名前はやめましょう。例えば、極端な略称や仲間内でしか知られていないニックネーム、名刺と違う名前などは避けた方が良いです。
また、頻繁に名前を変えると、相手が困ってしまうので、できるだけ名前の変更は控えてください。
仕事で頻繁にLINEを使うなら、アカウント名を本名にしておくと、上司や同僚、取引先の人などから好印象です。本名にしておけば、フォーマルで真面目な印象を与えられるので、信用獲得に繋がることもあるでしょう。
安全性を重視してアカウント名を決める場合は、ニックネームが良いでしょう。LINEのアカウント名をニックネームにしておくと、万が一、アカウントが乗っ取られても実名がバレません。
その一方、仕事で使うLINEアカウントにニックネームを使用すると「砕けすぎている」「ラフすぎる」「マナー違反」などという声も少なくありません。
仕事関係で送られてきたLINEにドン引きした経験がある人は少なくありません。多くの人が引いている仕事関係のLINEについて確認してみましょう。
LINEは簡単に書類などのファイルを送れるツール。仕事関係の書類をLINEで送っている人も多いでしょう。しかし、書類の送付には注意が必要です。契約書や報告書などのメールやFAXで送るべき書類をLINEで送ると、上司や同僚から引かれてしまうかもしれません。
仕事関係の相手にLINEを贈る場合は、スタンプの使い方もよく考えましょう。すべてのメッセージに対してスタンプで返信したり、グループトークにスタンプを連投したりすると、周りの人から「マナー違反」「うざい」などと思われます。
多くの人はプライベートの時間に仕事のLINEが来ると、「面倒くさい」と思います。相手の休みに関係なく、大量のメッセージをLINEで送信するのは避けましょう。
「いっぱいメッセージが来ると疲れる」という声もあるため、質問などがたくさんある場合は、まとめてメールをするのがおすすめです。
LINEは手軽に使えるツールですが、「今、時間がありますか」などと気軽すぎるメッセージを送るのは避けた方が無難。また、仕事関係の人にプライベートの写真や報告などを送るのも周りの人から「面倒くさい」と思われやすいため、注意してください。
「休みの日は仕事のことなんて考えたくない」と思っていても、休日に職場の人からLINEが来ることは珍しくありません。休みの日に仕事関係のLINEが届いたら、どうやって対処するのが良いのでしょうか。
業務時間外の連絡は労働基準法違反です。そのため、仕事が休みの日に上司からLINEが来た場合は、放置しても問題ありません。上司が部下に返信を強要した場合、違法になるので、気を付けましょう。
休日に仕事の連絡が来るのを避けたいなら、「LINEを使っていません」というのも一つの手段です。LINEのアプリが入っていることが上司などにバレても「普段は見ないから通知を切っている」などと伝えておけば、休日に返信しなくても印象が悪くなりにくいでしょう。
仕事でLINEを活用したい人やビジネスとプライベートを分けたい人にはLINE WORKS(ラインワークス)というツールがおすすめです。LINE WORKSについてご紹介します。
LINE WORKSはその名前の通り、仕事でのコミュニケーションを目的としたツールです。LINEのチャットやスタンプの機能に加え、カレンダーやアンケートなど仕事で役立つ機能も搭載されていてプライベートとLINEのアカウントを分けられます。
チャットや音声通話、ファイルの共有はもちろん、社内外のメンバーを登録できるアドレス帳や会議などのスケジュール管理に役立つカレンダー機能、アンケート機能なども搭載されています。また、普段使っているLINEとの連携も可能です。
基本的に、LINE WORKSは普段使っているLINEと同じような方法で使えます。見慣れた画面で操作もしやすいので、機会が苦手な人が多い職場でも導入しやすいでしょう。
仕事探しでは、電話やメールを使うのが一般的でしたが、今はLINEを活用すれば、仕事を探せます。ここからは、LINEを活用した仕事探しの方法についてご紹介します。
求人情報サイトなどでLINE応募可能な仕事を探しましょう。LINEで担当者にメッセージを送ると、求人に応募できます。メッセージを送る際はあいさつや名乗りを忘れず、スタンプの使用は控えた方が良いでしょう。
LINEバイトはLINEアプリで求人探しや応募ができる求人情報サービスです。LINEでメッセージのやり取りができるので、電話が苦手な人やメールを使い慣れていない人に良いでしょう。
シフトや髪型のルールなど仕事に関するちょっとした疑問を聞きやすいのもメリットです。
LINEはコミュニケーションに欠かせないアプリ。最近は仕事のやり取りをLINEでする人も増えています。仕事でLINEをするなら、マナーを押さえて好印象をゲットしましょう。