おつまみや保存食として重宝されているサバ缶は、近年ダイエット食品として注目されることが増えてきました。今回は、サバ缶ダイエットの魅力やダイエットのやり方、サバ缶ダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
コンビニやスーパーで購入できる「サバ缶(鯖缶)」は、近年ダイエット食品として注目されることが増えてきました。
そもそも、「サバ缶」とは、魚のサバ(鯖)を加工した缶詰のことで、常温で保存でき、賞味期限も長いことから、非常食としてストックしている方もいると思います。
そんなサバ缶を食べるだけの「サバ缶ダイエット」は、手間もかからず、お財布にやさしい続けやすいダイエットです。テレビやダイエット本で紹介されることもあり、人気のダイエット方法です。Instagram(インスタグラム)やTwitter(ツイッター)などのSNSやブログでも体験談や口コミを見かけることも多いのがサバ缶ダイエットです。
サバ缶がダイエット食品として注目を集めているのは、サバに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれている所です。DHAやEPAは、サバの他、イワシやサンマ、マグロなどにも多く含まれている脂肪酸で、中性脂肪が急上昇しにくくなる効果や血液をサラサラにして血行を改善してくれる効果が期待できる食品として幅広い世代に愛されています。血行が改善すると、代謝アップも期待できますよ。DHAやEPAはサバの他、イワシ、サンマなどの青魚に多く含まれています。
そして、EPAには、中性脂肪だけでなく、皮下脂肪や内臓脂肪を減らす効果があるといわれています。
そして、EPAは、「GLP-1」という糖の代謝や消化に関わる「やせホルモン」が分泌されやすくなるといわれています。この「やせホルモン」は、胃腸の調子を整えて、食欲を抑える役割をしてくれたり、血糖値をコントロールするインスリンの分泌を調整する効果が期待できるホルモンです。さらには、GLP-1には、脂肪燃焼効果を働きかけてくれる役割もあるといわれています。
近頃は、摂取する糖質量をコントロールする糖質制限ダイエットやローカーボダイエット(ロカボダイエット)が人気を集めていますよね。サバ缶は、糖質が低いというのもメリットです。サバ缶は、質の良い脂質やタンパク質を含む食品ではありますが、肉と比べるとカロリーが低いので、ダイエット中に摂取したいですね。
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によれば、サバ缶100g当たりのカロリーや糖質量は
・水煮:カロリー190kcal、糖質量0.2g
・みそ煮:カロリー217kcal、糖質量6.6g
・味付け:カロリー215kcal、糖質量4.0g
となっていますよ。サバ缶1缶は、200g前後です。したがって、鯖の水煮缶の1缶当たりのカロリーは380kcal前後、糖質量は0.4g前後となります。
そして、サバ缶の1缶当たりの価格は100円~200円程度とリーズナブルです。スーパーやドラッグストア、コンビニでも手に入りやすいので、ダイエット食品として食べやすいのも魅力ですね。
そして、サバ缶は、缶詰を開ければすぐに食べることができるので、忙しい方や料理が苦手な方でもダイエットが続けやすいのも魅力です。
また、近年は、サバ缶をサラダやスープ、味噌汁に入れたり、カレーや煮物、炊き込みご飯や麺類に加えたアレンジレシピも人気を集めており、飽きにくいというメリットもありますよ。
さらに、サバ缶に含まれる油は、良質な脂質で、腹持ちがいいので、ダイエット中に食事制限をしてもお腹が空きにくいというメリットもありますよ。
さらに、サバ缶に含まれる脂質は、美肌や脳の疲労回復もサポートしてくれる栄養素です。また、サバ缶に含まれるEPAは、イライラを和らげてくれる効果も期待できます。
したがって、サバ缶ダイエットは、美しく痩せたい忙しい大人女子にぴったりのダイエット方法ですよ。
サバ缶ダイエットのやり方は、非常にシンプルです。毎日サバ缶を食べるだけです。ただし、サバ缶ダイエットをする際には、いくつかおさえておきたいポイントがあります。
例えば、1日に食べるサバ缶の目安は1/2缶~1缶です。EPAは、水に溶けやすい性質を持っている栄養素ですので、サバ缶の汁にEPAが溶けてしまっている可能性もあります。したがって、サバ缶の汁も摂取するのがおすすめです。
サバ缶には、水煮缶の他、味噌味や醤油味などがありますが、砂糖やみりんを使用していない水煮缶の方が汁を摂取しても糖質量が高くなりにくいですね。サバ缶を選ぶ際には、1缶当たりの容量だけでなく、カロリーや糖質量などが低いサバ缶を選ぶのがダイエット成功のカギです。
そして、サバ缶を食べるタイミングは、朝がおすすめです。脂質を含むサバ缶を朝に食べれば、日中に活動している間にエネルギーとして消費できますし、腹持ちも良いので、食事制限もしやすいですよ。
逆に、食事の後に消費するエネルギーが限られている夜にサバ缶を食べるのはできれば避けた方がいいですね。
さらに、サバ缶に含まれるEPAが分泌を促すといわれているやせホルモンのGLP-1は、食物繊維を摂取することで、より分泌されやすくなるとされています。したがって、野菜やキノコ類、海藻類などのような食物繊維を多く含む食品も一緒に摂りたいですね。野菜やキノコ類、海藻類は、低カロリーで低糖質なものが多く、食事の最初に食べることで血糖値が急上昇しにくくなりますよ。
また、食物繊維は、お腹の調子を整えてくれる栄養素でもあります。お通じが滞りがちな方は、食物繊維と水分を積極的に摂ることで、老廃物を排出しやすくなり、内臓の血行改善も期待でき、代謝アップにもつながりますよ。
糖質が低めで食物繊維が多く含まれる豆類と一緒に食べるのもいいですね。
また、GLP-1は、味噌や納豆、ヨーグルトやチーズなどのような発酵食品を食べると分泌されやすくなるといわれていますので、サバ缶と発酵食品と組み合わせるのもおすすめです。
そして、そのままでもおいしいサバ缶ですが、毎日食べていると飽きてしまうものです。そのような場合は、サバ缶を使ったアレンジレシピを活用してマンネリを解消しましょう。
サバの水煮缶がアレンジしやすいですよ。
メリットが多く簡単なサバ缶ダイエットですが、ダイエットをする際には、いくつか注意したいことがあります。
例えば、サバ缶を食べすぎないように注意したいですね。サバ缶を食べる量の上限は、1日当たり1缶程度に留めておきましょう。
実際、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によれば、日本人のDHAやEPAを含むn-3系脂肪酸の平均摂取量を元にした1日の摂取目安量は、
女性の場合は、
18歳~29歳:1.62g
30歳~49歳:1.59g
50歳~64歳:1.85g
65歳~74歳:1.99g
となっています。男性の場合は、
18歳~29歳:1.92g
30歳~49歳:2.03g
50歳~64歳:2.16g
65歳~74歳:2.23g
となっています。
文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によれば、サバ缶100g当たりのn-3系脂肪酸の含有量は、2.7g前後です。毎日サバ缶を1缶食べると、食べすぎになってしまいますので注意したいですね。
そして、EPAは、過剰に摂取すると、血液が固まりにくくなる可能性がある栄養素ですので、食べすぎないように注意したいですね。
ただし、一度開封したサバ缶は、酸化しやすいので、開封後はできるだけ早く食べるようにしましょう。
ダイエットをする際には、1日の摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまえば、余ったエネルギーは脂肪として蓄えられてしまいます。したがって、摂取カロリーや糖質量、脂質量などをコントロールすることは大切です。
しかし、極端な食事制限をしてしまうと、体が低いエネルギーで生活できるようになってしまうため、代謝が落ち、リバウンドしやすい体になってしまいます。
また、代謝に関わるビタミン類やミネラル類が不足しても、エネルギー代謝がダウンしてしまいます。
さらには、運動をして筋肉量を上げ、基礎代謝量を上げようとしても、筋肉の材料となるタンパク質が不足していると、筋肉量は増えにくくなります。
したがって、サバ缶ダイエットをする際には、栄養バランスの取れたヘルシーな食事を摂ることも大切です。
ビタミンやミネラルを多く含む野菜やキノコ類、海藻類などは積極的に食べたいですね。また、肉や魚、卵や大豆食品に含まれるタンパク質も不足しないように注意したいですね。
さらに、サバ缶ダイエットをより効率よく進めたい場合は、運動を取り入れるのもおすすめです。特に、運動不足の方は、筋肉量が減り、基礎代謝量が下がっている傾向があります。
筋トレで筋肉量をアップさせれば、ボディラインが引き締まるだけでなく、基礎代謝量が上がりますので、痩せやすい体を作ることができますよ。筋トレは腹筋や背筋、スクワットや腕立て伏せがおすすめです。
さらに、脂肪を減らしたい場合は、ウォーキングやランニング、スイミングやヨガなどの有酸素運動を取り入れるのもいいですね。
その他にも、サバ缶ダイエットは、即効性のあるダイエット方法ではありません。したがって、1週間で劇的に痩せるわけではありません。すぐに痩せないからといって途中でやめてしまうのではなく、2ヶ月~3ヶ月は継続することが大切です。
市販されているサバ缶はたくさんの種類がありますよね。ダイエットにおすすめしたいサバ缶をご紹介します。
お手頃価格でクオリティの高い商品が揃っているKALDI(カルディ)は、メディアやブログ、SNSで紹介されることが多いですよね。
そんなKALDIのサバ缶「カルディオリジナル さばの水煮」もダイエットにおすすめです。
クセのない味わいと肉厚のサバが好評で、和食だけでなく洋食にもアレンジしやすいですよ。
KALDI カルディ カルディオリジナル さばの水煮 190g / ¥189
サバ缶ダイエット中に塩分が気になる方におすすめしたいのが伊藤食品の「美味しい鯖水煮 食塩不使用」です。商品名の通り、食塩を使用していないのが特徴です。
化学調味料も不使用で、1缶当たりのカロリーは161~260kcal、炭水化物0.1gとなっています。
伊藤食品 美味しい鯖水煮 食塩不使用 190g×24缶 / ¥7,200
岩手県産株式会社の「サヴァ缶」シリーズも、テレビで紹介されたこともある人気アイテムで、サバ缶ダイエットにおすすめです。
アクアパッツァ風やブラックペッパー味、パプリカチリソース味やレモンバジル味、オリーブオイル漬けなどが販売されています。
そのまま食べても美味しいのはもちろん、アレンジしやすい味付けのサバ缶がラインナップされた人気のアイテムです。
岩手県産株式会社 サヴァ缶 5缶セットギフト箱入り 5種類 / ¥2,960
高木商店の「さば水煮」は、秋から冬にかけて銚子港に水揚げされた、旬のサバを使用したサバ缶で、ダイエットにおすすめです。
脂が乗ったサバを1匹相当入れた食べ応えのある缶詰です。グルメさんも満足できるリッチな味わいです。
高木商店 さば水煮 190g / ¥400
スーパーでも手に入りやすいサバ缶としておすすめしたいのがニッスイの「スルッとふた SABA」シリーズです。
さばだし煮やさばオイル漬け、さばみそ煮やさば味付、さば水煮がラインナップされており、内容量は150gと少なめなのが食べやすいですね。
特に、「スルッとふた SABA さば水煮」は1缶(150g)当たりのカロリーが184kcal、タンパク質が28.1g、炭水化物は0.0gと、ダイエットにぴったりですよ。
ニッスイ スルッとふた SABA さば水煮 150g 24缶 / ¥4,980
スーパーのイトーヨーカドーやコンビニのセブンイレブンで購入できるのがセブンプレミアムの「国産さば水煮」です。
旬の国産のサバを缶詰にしたアイテムで、深みのある味わいの花藻塩を使った贅沢なサバ缶です。
塩味がしっかりついていますので、ダイエット料理の材料として使いやすい缶詰となっています。
セブンプレミアム 国産さば水煮 190g / ¥192
缶詰メーカーの代表格ともいえるのがマルハニチロ。そんなマルハニチロの「月花さば水煮」は、天日塩のみを使用したシンプルな味わいのサバ缶です。
1缶200gと容量が多いのが嬉しいですね。
1缶当たりのカロリーは360kcal、タンパク質は32.6g、炭水化物は0gとダイエット向きの缶詰となっています。
サバ缶を使ったレシピは種類が多いので、毎日食べても飽きにくいですよ。サバ缶ダイエットにおすすめのレシピをご紹介します。
サバ缶と細切りにした野菜を混ぜた簡単サラダは、彩りも良く、栄養価も高いダイエットにおすすめのレシピです。
ニンニクやごま油が香るナムル風のサラダですので、サバ缶が苦手な方でも食べやすいですよ。
使用する野菜を変えてアレンジしやすいレシピです。
冷え性の方やサバ缶ダイエット中で体を冷やしたくない方におすすめしたいのが、こちらの温野菜サラダです。
レタスのグリーンとトマトのレッドが色鮮やかで、ブラックオリーブもミックスしたデパートのデリカサラダのようなメニューです。
ただし、こちらのレシピはオリーブオイルを使用していますので、カロリー制限中の方はオイルをカットするのがおすすめです。
サバ缶をさっぱりとした味わいにしてくれるのが、ゴマ酢和えです。
リーズナブルで低カロリーな豆苗と、血液をサラサラにしてくれるといわれている玉ねぎをミックスしたヘルシーな一品です。
ダイエット中に糖質をオフしたい場合は、砂糖を使用せずに作るのがおすすめです。
ダイエット中や肉体改造をサポートしてくれる栄養を多く含んだブロッコリーも、サバ缶ダイエット中に食べたい食材です。
ナンプラーが香るエスニックサラダは、ブロッコリーやカリフラワーでかさまししているので、食べ応え十分の減量応援レシピとなっています。
味噌汁にサバ缶を味噌汁に加えたアレンジレシピは、コクが増して栄養価もアップするので人気ですよね。
冷たい汁物が食べたい時は、こちらのレシピのように、冷や汁テイストにしてサバ缶を食べるのもおすすめです。
暑い時や疲れた時でもパパっと作れるおすすめのダイエット時短レシピですよ。
サバ缶が苦手な方でも食べやすいのが、たっぷりとスパイスを加えて煮込んだサバカレーです。
糖質が低めでビタミンが豊富に含まれるココナッツミルクを使ったタイ風カレーは、ナンプラーがアクセント。
カロリーや糖質が高い傾向があるカレールゥを使用していないので、ダイエット中にぴったりですよ。
ダイエット中にも辛い物を食べたい方におすすめしたいのが、糖質が低い野菜や豆腐を使ったサバ缶チゲです。
脂肪燃焼をサポートしてくれる唐辛子を使ったスンドゥブチゲは、サバ缶を加えることで味に深みが出ますよ。
白菜やキノコ類をたっぷり加えて満足感をアップさせましょう。
すでに下処理や加熱調理が行われているサバ缶は、煮込み料理の材料の一つとして使用しやすいのも魅力です。
例えば、こちらのレシピのように、アクアパッツァにも使えますよ。
煮込む時間も少なく、色鮮やかなので、ダイエット中だけでなく、パーティーメニューとしてもおすすめです。
こちらは、胡椒とニンニクが効いたスタミナの出るサバ缶のネギ炒めです。
ナスは油を吸収しやすい食材ですので、ダイエット中にカロリーをカットしたい場合は、電子レンジで加熱してから少量の油で炒めるのがおすすめです。
柔らかなサバ缶は、ハンバーグの材料として使用するのもおすすめです。
こちらのハンバーグは、豆腐を使用しているので、魚嫌いの方やお子さんでも食べやすいダイエットにぴったりのカロリーオフレシピです。
糖質を抑えたい場合は、使用する砂糖やみりんの量を減らしましょう。
サバの水煮缶にチーズを乗せたイタリアンテイストのごちそうレシピは、サバ缶以外のサンマやイワシの缶詰でも応用できるメニューです。
オーブントースターやオーブンで焼くことで、より柔らかくなり、チーズやハーブが香る高級感のあるおかずに仕上がります。
ダイエット中はピーマンやパプリカ、キノコなどを加えてボリューミーにするのもいいですね。
ふわふわの卵にサバ缶をミックスしたあんかけは、生姜がサバ缶のニオイを緩和してくれるのが魅力です。生姜は体を温めてくれますので、基礎代謝アップ効果が期待できるので、ダイエット中に取り入れたい食材ですね。サバの缶詰の汁までしっかり使えるレシピです。
餡に使用する片栗粉や砂糖は控えめにすることで糖質をカットできますよ。
サバ缶ダイエット中の主食メニューとしておすすめしたいのが、サバ缶を使った炊き込みご飯です。
炊き込みご飯もサバ缶の汁まで使用できるレシピです。炊飯器にカットした具材と調味料、そしてサバ缶を入れるだけなので、料理初心者さんでも簡単に作れますよ。サバ缶ダイエット中のお弁当メニューにぴったりです。
糖質を下げたい場合は、細かく刻んだ白滝や糸こんにゃくを入れたり、きのこをたっぷり使いましょう。
少ない材料でできるのが、サバ缶を使った和風パスタです。シャキッとしたネギの甘みと、食感が楽しいエリンギが楽しめるパスタです。
減量中はパスタの量を減らし、ローカロリーで低糖質なネギやエリンギの量を増やしましょう。
ダイエットをサポートしてくれる唐辛子や生姜を少量加えてアレンジしてもおいしいですよ。
ダイエットをサポートしてくれる栄養を多く含むサバ缶は、缶を開ければすぐに食べられますし、コンビニでも購入できますので、忙しいオトナ女子でも続けやすいダイエットですよ。サバ缶を使ったアレンジレシピも豊富なので、飽きにくいのも魅力ですね。