蛇口に付着する水垢は、一度固まってしまうと落とすのに苦労する、厄介な汚れです。そこで今回は、蛇口の水垢の落とし方や、おすすめのアイテム、水垢の防止方法をご紹介します。
【目次】
キッチンやバスルーム、洗面台やトイレなどの蛇口は、栄養が溜まりやすく、水分もあるので、カビや雑菌による黒色やピンク色の汚れ、皮脂や脂汚れなどが蓄積しやすい場所です。カビや雑菌の汚れは、洗剤や塩素系漂白剤を使用すれば比較的簡単に落とすことができます。
しかし、しっかり掃除をしていても、いつの間にか蛇口がくすんでしまうことがありますよね。また、一度蛇口がくすんでしまうと、通常の掃除では、以前のようなピカピカの状態にするのは難しいものです。
■蛇口に付く水垢とは
蛇口に付く「くすみ」の正体は水垢です。通常の油汚れや石けんカスのような酸性の汚れとは違い、アルカリ性の汚れです。水垢がひどくなってくると、白っぽい塊になってしまったり、ウロコ状になることもあります。
水垢は、水道水や洗剤、人の皮脂や食べ物などが混ざり、ミネラルやカルシウム、マグネシウムなどが塊となって固まってしまっている状態です。したがって、お掃除用の中性洗剤をつけてスポンジで擦るような落とし方では、汚れがなかなか取れません。酸性の洗剤を使うのが効果的です。
■水垢防止は水分を残さないこと
したがって、蛇口を掃除するだけでなく、掃除の後や、1日の最後に蛇口や蛇口の周り、シンクなどを拭き、水垢の元になる水滴を残さないようにすることで、水垢が蓄積するのを予防することができます。
■水垢掃除の前に
水垢の蓄積具合にもよりますが、蛇口の水垢の掃除は時間がかかります。また、白いくすんだ汚れは、他の汚れがついていると、水垢落としができているかわかりにくいので、まずは酸性の汚れを落とします。
油汚れや石けんカスなどの汚れは、酸性の汚れですので、アルカリ性の洗剤を使うことで汚れ落ちが良くなります。
100mLの水に重曹小さじ1杯を溶かした「重曹水」や、500mLの水に小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを溶かした「セスキ炭酸ソーダ水」をスプレーして、あとはスポンジで擦るだけです。しっかりすすいでから水垢落としに取りかかりましょう。
■水垢落としにはクエン酸
アルカリ性の水垢を中和してくれる酸性の洗剤でおすすめなのが、100均やドラッグストア
でも購入できる「クエン酸」です。
クエン酸は、食品や飲料水にも含まれている成分ですので、食べ物を扱うキッチンの掃除にも安心して使うことができます。
200mLの水に小さじ1杯のクエン酸を溶かした「クエン酸水」をスプレーボトルに入れます。後は、水垢を落としたい場所にスプレーし、スポンジで擦ります。汚れ落ちが悪い場合は、スプレーしてから30分程度放置してから擦ってみましょう。
■頑固な汚れには
それでも取れない場合は、水垢を落としたい場所をキッチンペーパーで覆います。上からクエン酸水をたっぷりスプレーして、さらに上からラップで覆い、2時間程度放置します。クエン酸水を密着させることができるパックをすることで、汚れが落としやすくなります。
後はパックしていたキッチンペーパーや、スポンジ、歯ブラシなどで蛇口を擦って、すすぎをしっかり行います。
蛇口の水垢掃除には、重曹とお酢を使うのもおすすめです。
最初に重曹水で汚れを落としたら、酢1:水1で混ぜた「酢水」を、スプレー洗剤として使用します。クエン酸水の時と同じように、スプレー後にパックをすると、汚れ落ちが良くなります。
また、重曹に酢を少しずつ混ぜ、ペースト状にしたものを蛇口に塗り、スポンジやブラシで擦り落とす方法もあります。ペーストを作る際に炭酸ガスが発生しますので、十分に換気を行いながら使用しましょう。
蛇口の水垢掃除をする際には、洗剤だけでなく、蛇口の水垢落としに効果的なスポンジやストッキングなどの掃除道具を使用するのもおすすめです。
■メラミンスポンジ
100均でも購入できる水垢やウロコ取り用のスポンジや、水で濡らすだけで汚れ落ちが良くなる「激落ちくん」のようなメラミンスポンジは、研磨作用があるので、固くなってしまった水垢掃除におすすめのアイテムです。
メラミンスポンジに歯磨き粉をつけて擦るという方法もあります。歯磨き粉に含まれているフッ素は、水をはじいてくれる効果もありますので、水垢防止にも効果的ですよ。
ただし、研磨作用があるアイテムは、長時間使用すると蛇口を傷つける可能性がありますので注意しましょう。
■履けなくなったストッキング
要らなくなったストッキングは、乾いた状態で仕上げ磨きとして使用します。
力が入りにくい蛇口の根元の汚れも、ストッキングを引っ張りながら擦って磨くことで、力が入りやすくなり、汚れが落としやすくなります。
吐水口や、蛇口の中は、汚れが溜まっていても見えないものです。
定期的に吐水口をのぞいてみて、水垢やカビなどの汚れがついていないかどうか確認してみましょう。
また、蛇口の吐水口が分解できる場合も、定期的に分解してお掃除をしたいですね。
掃除方法は、重曹やセスキ炭酸ソーダ水で擦った後に、クエン酸水や酢水を使用して歯ブラシで擦りましょう。しっかりすすぎをするのも忘れないようにしましょう。
蛇口をくすませてしまう水垢汚れは、蓄積すると時間をかけて落とす必要が出てくる頑固な汚れです。ぜひ、こまめに蛇口の水垢掃除も行いたいですね。