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2022.11.30

ダーマペンのセルフは失敗する?安全にダーマペンをセルフで行うための8STEP

ダーマペンのセルフは失敗する?安全にダーマペンをセルフで行うための8STEP ダーマペンのセルフは失敗する?安全にダーマペンをセルフで行うための8STEP

「ダーマペンをセルフでやってみたい」とお考えの人はいませんか?

ダーマペンは先端に針がついたペン型の機器で、肌トラブルを改善する効果が期待できる美容施術です。

本記事では、ダーマペンをセルフで行う際の方法や、注意点をご紹介します。

ダーマペンとは?

ダーマペンとは、オーストラリアのEquipmed社が開発、製造したペン型の医療機器です。

機器の先端に複数本の極細針がついており、その針が毎秒1,000個以上の目に見えない小さな穴を肌に開けて、肌の治癒能力を向上させます。

肌が治癒する過程で美肌成分のコラーゲンやエラスチンが生成され、肌のハリや弾力をアップさせる効果が期待できます。

ダーマペンの特徴

ダーマペンの大きな特徴は、肌に小さな穴を開けてから肌トラブル改善に効果が期待できる美容成分(薬剤)を注入する点です。これにより、美容成分を肌へダイレクトに届けることができます。

ダーマペンで期待できる美肌効果

ダーマペンは、極細針で肌を刺激することで、日々のストレスや紫外線などの外部刺激、乾燥によって起こるターンオーバーの滞りを改善し、ニキビの予防や改善効果も期待できます。

また、コラーゲンやエラスチンを生成させることで肌に弾力やハリを与えて「毛穴トラブル」や「シワ・たるみ」「ニキビ跡」の改善など、肌トラブルのない肌へ導くことができます。

ダーマペンをセルフで行う際の基礎知識

近年自宅で手軽に行うことのできる「セルフダーマペン」が美容インフルエンサーなどのSNSから発信され「自分もやってみたい」と興味をお持ちの人もいるのではないでしょうか。

ただ、ダーマペンは本来美容クリニックで医師の資格を持っている施術者が行うものであり、素人でもできるのかな?と不安に思っている人も多いはず。

そこで、ここでは「そもそも、ダーマペンはセルフで行ってもOK?」「何が必要?」「どの位の頻度で行うの?」など、ダーマペンをセルフで行う際の基礎知識についてご紹介します。

そもそも、ダーマペンはセルフで行ってもOK?

ダーマペンは美容クリニックで行うもの、という認識があるように、人によっては「ダーマペンって医師の資格が必要なのでは?」と考えている人も。

結論からいうと、ダーマペンはセルフで行ってもOKです。通販サイトを見るとダーマペンの類似品が多く販売されています。

ただ、通販サイトなどで購入できるダーマペンは、美容クリニックで使用されているダーマペンとは異なる「類似品」で、正規品を購入することはできません。

 

加えて、購入したダーマペンに付属されている針が消毒殺菌されているものかという点や、医療用機器のダーマペンと比べると質も劣るという点が難点です。

その他にも、施術の際に使用する麻酔クリームも通販サイトなどで購入するものであるため、配合されている成分が不透明という点もあります。

これらを踏まえて、ダーマペンに興味があるからといって、安易に使用することは危険が伴う場合があることも理解しておく必要がありますね。

セルフダーマペンに必要なもの

次は、セルフダーマペンを行う際に必要なものについてです。

ダーマペンをセルフで行う場合、美容クリニックのように必要なものが揃っているわけではないので、すべて自分で揃える必要があります。

元々お家にあるものや、これから購入する必要があるものもありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ダーマペンと針

ダーマペンと針は、通販サイトで約5,000円~10,000円前後の価格帯で販売されています。

商品を選ぶ際は「日本語の説明書はついているか」「実際に購入して使用した人の感想はどうだったか」などに着目して選ぶとよいでしょう。

消毒液

消毒液は、ダーマペンの針や肌を消毒するために使用します。

お家に元々あるものでもOKですし、ドラッグストアなどで購入することもできます。

麻酔クリーム

通販サイトで購入できる麻酔クリームは「エムラクリーム(麻酔成分5%)」「ラクサールクリーム(麻酔成分5%)」が有名です。

どちらも有効成分に外用局所麻酔薬として使用されている「リドカイン」「プリロカイン」が同量配合されています。

 

2つの大きな違いは「製造メーカー」と「価格」で、エムラクリームは佐藤製薬(アストラゼネカ)が製造販売しており、1本約3,770円です。

一方、ラクサールクリームはアブカファーマラボ(Abca Pharma Lab/タイ)が製造販売しており、1本約2,588円です。

ただ、エムラクリームは通販サイト以外にも、美容整形で処方してもらうこともできます。その場合保険適用で1本約1,000円~2,000円になります。

ラップ

ラップは、麻酔クリームを肌に塗った後、肌の乾燥を防ぐために使用します。

消毒液と同様、お家に元々あるものでも、スーパーなどで購入できるサランラップなどでOKです。

精製水

精製水は、麻酔クリームを拭き取る際に使用します。

コットン

精製水を拭き取る際、できるだけ肌への負担を防ぐためにコットンもあわせて購入しておくとよいでしょう。

保冷剤

保冷剤は、ダーマペン直後に肌がヒリヒリしたり、赤みが出たりしたときに使用します。

肌に保冷剤を当てる際は、タオルなどで保冷剤を巻いて優しく肌に当ててくださいね。

ダーマペンをセルフで行う際、ダーマペンの針が肌に垂直の状態で当てる必要があります。

そのため、机などに置いて使用できるタイプの鏡を用意しておくとよいでしょう。

パック

パックは、ダーマペン直後や、ダウンタイム期間中に使用します。

ダーマペンによって肌に小さな穴が開いた状態でパックを使用すると、美容成分を肌の深い部分にまで届けることができます。

ただ、ダーマペン直後は肌がダメージを受けている状態です。そのため、市販で購入できるどんなパックでもよいわけではありません。

 

特に「ビタミンA」や「ビタミンC」など肌に対して刺激が強い成分が含まれたパックの使用は控えましょう。

おすすめのパックは「ヒアルロン酸」や「セラミド」「アミノ酸」など、肌の成長因子が含まれている繊維質のパックです。

使用する針の本数の選び方

セルフダーマペンで必要なものを揃えたら、次は実際に使用する針の本数の選び方です。

通販サイトには「9本」「12本」「24本」「36本」など、この他にも種類が豊富にあります。

 

セルフダーマペンでよくある勘違いが「セルフダーマペンで使用する針の本数が多ければ期待できる効果が高くなる」というもの。

実際は針の本数が少なければ肌に刺すときの抵抗が少ないので深く刺さりやすく、本数が多ければ針が密集して浅く刺さりやすくなります。

 

セルフダーマペンで期待している改善効果を得るためには、自分の肌トラブルに合った針の本数を使い分けることが大切です。

例えば、肌トラブルが「クレーター状のニキビ跡」の場合、治療すべき部分は肌の奥にあるので、浅い針だと期待している効果が出にくくなりますよね。

では、今の肌トラブルには何本かよいのか……と迷っている人は、これからご紹介する肌トラブルに適した針の本数を参考にしてみてください。

クレーター状のニキビ跡や深い毛穴トラブルには「9本針」「12本針」

クレーター状のニキビ跡や深い毛穴トラブルを改善したい場合や改善したい肌トラブルが限定的な場合、針の本数は、9本針や12本針をおすすめします。

24本針は、9本針や12本針よりも広い範囲を治療したい場合に有効です。

アンチエイジングや浅い毛穴トラブル、浅めのシワには「36本針」

アンチエイジングや毛穴の開き、浅めのシワを改善したい場合、針の本数は36本針をおすすめします。

使用する針の長さの選び方

ダーマペンで使用する針の本数以外にも、肌トラブルによって使用する針の長さも重要になります。

美容クリニックでは0.2mm~2.5mm程度の針の長さを調整することができますが、通販で購入できるダーマペンの類似品の場合、0.2mm~2mmのものが多いです。

 

ダーマペンで改善したい肌トラブルによりますが、今できているニキビや肌のターンオーバー促進、毛穴の開きなどには0.2mm~1mm程度の短い針がおすすめです。

それ以上長い針は、クレーター状のニキビ跡や深い毛穴トラブルを改善したい際に使用します。

ただ、しっかりとした知識を持たないまま、長い針を使用することは色素沈着や肌荒れなどのリスクを伴いますので、注意が必要です。

ダーマペンをセルフで行う際の適切な使用頻度

美容クリニックで受けるダーマペンの頻度は、1番針が短い0.2mmの施術でも約3週間~4週間に1回です。

そのため、セルフダーマペンでも約3週間~4週間の期間を空けて使用することをおすすめします。

ダーマペンをセルフで行うと失敗しやすいといわれる理由

ここまで、ダーマペンをセルフで行う際の基礎知識をご紹介しましたが、インターネット上を見ていると「セルフダーマペンは失敗する」「危険」という意見があります。

それは一体なぜでしょうか。ここでは、ダーマペンをセルフで行うと失敗しやすいといわれる理由をご紹介します。

肝斑を悪化させる可能性がある

ダーマペンは肌に針を刺すことで、刺激を与える治療です。これにより、肌の治癒能力を利用して肌質改善を促すものですが、肝斑がある肌の場合悪化させる可能性があります。

肝斑とは、主に30代~40代の女性にできやすいシミの一種です。

肝斑は、紫外線の外部刺激や、ホルモンバランスの乱れによってメラニン色素が生成されすぎることが原因だと考えられています。

この肝斑は、刺激を与えられると炎症や色素沈着を起こし悪化するとされています。

ダーマペンの刺激によって肝斑が悪化する可能性が0とはいえないので、肝斑のようなシミが肌にある場合は一度皮膚科や美容クリニックで相談してみましょう。

不衛生な状態で使用することで肌トラブルを引き起こすこともある

美容クリニックでダーマペンを受ける場合、1度使用した針を再度使い回す……ということはないですよね。

しかし、セルフダーマペンの場合「もう1度位使えるだろう」と安易に考えて使い回した結果、肌トラブルを引き起こしてダウンタイムが長引く可能性があります。

1度しか使用しないと考えると「もったいない」と考えてしまう人も多いと思いますが、肌トラブルを引き起こすリスクを防ぐためには、その都度新しい針を使用してくださいね。

ダーマペンの当て方によって毛穴が広がる可能性がある

ダーマペンは、針穴が広がらないよう、肌に垂直に当てることがポイントです。

うまく垂直に当てられないままダーマペンを行ってしまうと、毛穴が広がり、肌の治癒が長引いてしまう原因になります。

加えて、肌の治癒後にダーマペンを当てた後が傷になってしまうリスクもありますので、注意が必要です。

麻酔クリームでアレルギーを起こす可能性がある

先ほどご紹介した麻酔クリームの有効成分「リドカイン」は、アレルギーによって100万人~150万人に1人がアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるので注意が必要です。

局所麻酔薬や麻酔クリームによるアナフィラキシーショックは「全身の紅潮」や「全身蕁麻疹」「掻痒感(そうようかん)」などの皮膚反応の頻度が最も高いとされています。

初めて、麻酔クリームを使用してセルフダーマペンを行う場合は、一度アレルギーのパッチテストを行ってから行うことをおすすめします。

アフターケア不足で肌荒れや色素沈着を起こす可能性がある

ダーマペン直後からダウンタイム期間中の肌はダメージを受けてとてもデリケートな状態です。

アフターケアを行わずに過ごしていると、予期せぬ肌荒れや色素沈着を起こす可能性があるので、肌を保護し、治癒速度を速めるためにも、しっかりと保湿や紫外線対策を行いましょう。

安全にダーマペンをセルフで行うための8STEP

次は、安全にダーマペンをセルフで行うために大切な8つのSTEPをご紹介します。

①綺麗に手を洗い、手指を消毒する

手に汚れがついている状態でのセルフダーマペンは肌荒れリスクを高める原因です。

綺麗に手を洗った後、手指を消毒して準備を整えましょう。

②洗顔

メイクをしている場合は、クレンジングオイルと洗顔で顔に何も付着していない状態にします。

メイクをしていない場合にも、皮脂や汚れを綺麗に落とすために丁寧に洗顔してくださいね。

③麻酔クリームを顔に塗って30分程ラップで蓋をする

ダーマペンを行う顔の部分に、たっぷりと麻酔クリームを塗ります。

その後、乾燥を防ぐためにラップで麻酔クリームを塗った部分を覆い、30分程待ちます。

④30分程経過したらラップを外して精製水を含んだコットンで麻酔クリームを拭き取る

30分程経過したら、優しくラップを外して精製水を含んだコットンで麻酔クリームを綺麗に拭き取ってください。

ポイントは、爪を立てず、優しく拭き取ることです。なかなか麻酔クリームが拭き取れないからとゴシゴシしないようにしましょう。

⑤肌の再生を促す成長因子が入ったパックを着用する

ダーマペンの前に、肌の再生を促してくれる成長因子が入ったパックを着用します。

パックがない場合、無添加の美容液を使用してもOKです。防腐剤などが入った美容液はアレルギーを起こす可能性があるので、必ず無添加のものを使用しましょう。

⑥ダーマペンを肌に垂直な状態で押し当てていく

パックが完了したら、ついにダーマペンです。

鏡を見ながら、ダーマペンの針を肌に垂直な状態でスタンプを押すように当てていきます。

針の長さが2mm以下の場合、「縦」「横」「斜め」の順番でダーマペンを当てるとムラなく当てることができます。

また、ダーマペンで針を刺す→無添加の美容液を塗る→ダーマペンで針を刺すの工程を繰り返しながら行うと、肌に成長因子が届きやすくなるのでおすすめです。

⑦肌から出血したら精製水を含んだコットンで優しく拭き取る

ダーマペンを肌に当てていると、針が刺さることでどうしても出血しやすくなります。

肌から出血したら、精製水を含んだコットンで優しく血を拭き取りながら、ダーマペンを続けましょう。

⑧肌にパックを着用して、その上から保冷剤で肌を冷やす

ダーマペンが完了したら、肌にパックを着用し、その上から保冷剤で肌を冷やしてください。

肌をクールダウンさせることによって、顔のほてりが改善されます。

セルフダーマペンを行う際の注意点

セルフダーマペンは、美容クリニックでのダーマペンと同様、治療直後に行ってはいけないことがあります。

・メイク
・日焼けや紫外線に当たる
・血行促進する行為(飲酒・激しい運動・入浴など)

メイクは、ダーマペンの翌日からOKですが、肌の状態によって判断してください。

また日焼けや紫外線に当たる行為は極力控えたいものですが、どうしても外出しなければならない場合は日焼け止めやサングラスなど、紫外線対策を入念に行いましょう。

血行促進する行為は、ダウンタイムが落ち着くまで控えてください。シャワーに関しては顔に当てなければダーマペン当日からOKです。

ダーマペンをセルフで行う際によくある質問

ここでは、本記事の内容から「これはどうなのかな?」と皆さんが気になる可能性が高い「ダーマペンをセルフで行う際によくある質問」へ回答していきます。

セルフダーマペンに麻酔クリームは必要ですか?

実際に、ダーマペンを麻酔なしで行った人は「激痛だった」「二度と麻酔なしではやりたくない」と答えています。

麻酔クリームにアレルギーがあるけれど、ダーマペンがやってみたい!という人は、セルフではなく、一度皮膚科や美容クリニックで相談してみてください。

通販でダーマペンを買う際の注意点はありますか?

通販でダーマペンを買う際は「日本語の説明書はついているか」「付属している針は消毒済みか」などの点に注意しましょう。

セルフダーマペンの失敗例にはどのようなものがありますか?

セルフダーマペンの失敗例としては「ニキビがある状態でダーマペンをしたら潰れて悪化してしまった」「針の長さを間違えて傷跡が残った」などが挙げられます。

特に、今あるニキビが炎症を起こしているときにダーマペンを当ててしまうと、ニキビが潰れて炎症が悪化する恐れがあります。

その他にも、活動期にあるニキビは繁殖力が強いので、他の穴が開いた場所に感染が拡大することもあります。ニキビの炎症が収まってからダーマペンを行ってください。

本記事では、ダーマペンをセルフで行う際の基礎知識や安全にダーマペンをセルフで行うための8STEPをご紹介しました。
実際にダーマペンをセルフで行う際は、事前準備をしっかり行い、ダーマペンの当て方には細心の注意を払って安全に行ってくださいね。

本記事を読んで「セルフダーマペンは不安」「プロの手でダーマペンを受けたい」という人は、一度皮膚科や美容クリニックで相談・カウンセリングを受けてみましょう。

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