手軽に食べることができる人気のラーメンですが、実は食べ方には色々なマナーがあります。そこで今回は、ラーメンの食べ方やスープの飲み方、レンゲの持ち方など、ラーメンの基本マナーを紹介。
日本では、ラーメンやそばなどの麺類を食べる時に、箸で麺を持ち上げ、麺を吸い込みながら音を立ててすするのが一般的な食べ方です。しかし、麺を食べる時に音を出すのは、海外ではマナー違反とされています。
中華料理店でラーメンを食べる際には、右手に箸、左手にレンゲ(散蓮華)を持ったら、箸で麺を持ち上げ、一度レンゲに乗せます。その後にレンゲに乗っている麺を再度持ち上げて口に運ぶのがマナーです。この時、音を立てないように注意しましょう。
麺をレンゲに乗せる際には、ひと口で食べられる量の麺をレンゲに乗せましょう。ただし、レンゲに麺を乗せたまま、レンゲに口を付けて食べるのはマナー違反です。レンゲはスプーンのように使わず、麺に付いている汁を落とすための受け皿のような場所として使いましょう。
■日本のラーメン店の場合
日本のラーメン店では、麺を豪快にすすって食べるのが一般的です。しかし、日本のラーメン店で、麺をすすって食べる場合にも、周囲に汁が飛んでしまわないように配慮することは大切ですね。
ラーメンを食べる際に使用するレンゲですが、レンゲにも正しい持ち方があります。
ペンやスプーンを持つ時は、親指が上になるようにして握って持つのが一般的です。しかし、中華料理を食べる際のレンゲの持ち方は、レンゲの柄の溝に沿うように人差し指を乗せ、さらに柄を親指と中指で挟むようにして持つのがマナーとされています。
麺類を食べる時以外にも、スープやご飯などをレンゲで食べる際には、正しい持ち方をしたいですね。
■レンゲの置き方
中国料理では、フランス料理のような厳密なテーブルセッティングの決まりはありません。
レンゲにフックが付いている場合には、レンゲのフックを器の淵に引っかけるようにして置きます。
レンゲ置きが用意されている場合は、使ったレンゲはレンゲ置きに戻します。
ラーメンを食べる際には、右手に箸、左にレンゲを持って食べるのが正しいマナーです。しかし、ラーメンのスープを飲む場合は、一度箸を置き、右手にレンゲを持ってスープをすくって飲むのがマナーとされています。
また、レンゲを口に運ぶ場合には、レンゲの先端に口を付けるのではなく、レンゲの向きがテーブルと平行になるようにして、レンゲの横に軽く口を触れさせるようにして飲みましょう。レンゲからスープがポタポタと落ちてしまわないように少量すくうのが、スープをスマートに飲むコツです。
そして、日本で多く見かける光景ですが、中華料理では器を持ち上げる行為はNGです。ラーメンの器に口をつけてスープを飲むのもマナー違反ですので注意しましょう。
スープを飲む際も、音を立てないように気をつけてください。
ここまで紹介したように、中華料理と日本のラーメン店では、ラーメンの食べ方に違いがありますが、共通しているNGマナーもあります。
例えば、ラーメンだけでなく、食べ物や飲み物の入った器に髪の毛が付くのは不衛生だと感じる方が多いですよね。ラーメンを食べる場合は、器に顔が近づき、髪の毛が顔に垂れやすいので、ロングヘアの方はすっきりとまとめてから食事に向かうようにしましょう。
また、スマホを見ながら食べたり、口に食べ物を入れたまま話すことも、一般的な食事のマナーとしては行儀が悪い行為ですので注意したいですね。
また、ラーメンの器の中の麺や具材を探るような「探り箸」も、マナーが悪いと思われやすいので注意したいですね。
中華料理と日本のラーメン店では、ラーメンの食べ方に違いがありますが、日本のラーメン店でも独自のマナーがあるお店もあります。
例えば、家系ラーメンの代表格である「二郎ラーメン」は、独自の注文スタイルや、店内でのマナーがあることで有名。
家系ラーメンだけでなく、ラーメンファンの中には、ラーメンを1つの芸術品として見ているファンが多いので、マナー違反をしないように注意しましょう。
・注文した料理を残す
・食べるのが遅い
・食べ終わった後も、同伴している人が食べ終わっていないので店を出ない
などのマナーに注意しましょう。
スープを全て飲み干すのは、健康の面から見ると、あまり良いとは言えません。しかし、有名店の場合はスープを残すとマナー違反だと思われることもあります。
身近な食べ物であるラーメンですが、日本と中華圏では食事マナーに違いがあります。麺の食べ方やスープの飲み方、レンゲの持ち方まで異なるルールが存在します。ラーメンを食べに行く際には、マナーを守って美味しくいただきましょう。