肩ボトックスは、肩こりや頭痛改善に効果が期待できます。しかし、インターネット上では「肩ボトックス 失敗」という記事も。
一体どういうこと?本記事では、肩ボトックスで期待できる効果や失敗だといわれる6つの事例について解説していきます。
肩ボトックスとは、筋肉の緊張を緩めたり、縮小したりするボトックスを肩に打つことです。
ボトックスは、肩ボトックス以外にも「顔」「ふくらはぎ」「脇」などの部位に打つことで、さまざまな悩みを改善する効果が期待できます。
肩ボトックスや、ボトックスを使用した治療にはボツリヌストキシン製剤と呼ばれるものが使用されます。
ボツリヌストキシン製剤(以降ボトックス)とは、食中毒の原因菌でもあるボツリヌス菌がつくるタンパク質(ボツリヌストキシン)を治療用に加工し、応用した医薬品です。
ボトックスは、神経の接合部分にある化学伝達物質「アセチルコリン」のはたらきを阻害し、神経を麻痺させることができます。
このボトックスを肩に打つことで、筋肉の過剰な動きを抑制して「頭痛改善」や「肩こり改善」などのさまざまな改善効果を発揮することができます。
肩ボトックスのメリットは「ボトックス注射を肩に打つだけで手軽に肩周辺の悩みが改善できること」です。
例えば、筋肉が原因で長年肩こりに悩まされている人や、頭痛を伴う人は、肩ボトックスを打つことで症状が改善する可能性があります。
その他にも、肩ボトックスは美容施術の中でもダウンタイムが少ないので、施術後すぐに仕事や家事に戻ることもできます。
肩ボトックスのデメリットは「即効性があるわけではないこと」です。
肩ボトックスを打つことで期待できる効果は、施術から2日~3日後にあらわれます。そのため、今すぐに効果を感じたい!という人にはデメリットといえます。
また、肩ボトックスの持続期間は約3か月~半年とされており、1度施術を受けたからといって半永久的に効果が期待できるわけではない点もデメリットといえるでしょう。
肩ボトックスが向いている人は「昔から肩こりがある」「マッサージを受けても肩こりが改善しない人」です。
特に、どんなにマッサージをしてみても肩の筋肉が硬い!という人は、肩ボトックスによって症状が改善する可能性があります。
肩ボトックスを打つことで、期待できる効果は4つです。
肩ボトックスは、僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲骨挙筋(けんこうこつきょきん)などの部位に打つことで、筋肉の緊張を緩めて肩こりを改善する効果が期待できます。
また、肩ボトックスは首こりも改善する効果が期待できるので、首から肩にかけてこりがひどい!という人におすすめです。
肩ボトックスは、巻き肩の改善効果も期待できます。
巻き肩とは、本来肩があるべき位置よりも内側に丸まっている状態のことで、鏡などで横から自分を見たとき、胸よりも肩が前に出ていれば巻き肩です。
この巻き肩は、長時間のスマホ操作などで内向きの姿勢が続くことで、筋肉が緊張して怒ります。そのため、肩ボトックスで筋肉を緩めれば改善することができます。
肩の筋肉が緊張して盛り上がっていると、首が短く見える原因になることもあります。
そこで、肩ボトックスによって筋肉の緊張を緩めることで、首がスッと長く見える効果が期待できます。
また、肩の盛り上がりがなくなることで、全体的にスッキリとした印象になり、小顔効果も期待できるようになるでしょう。
肩ボトックスに使用されるボトックスは、2010年10月にアメリカのFDA(食品医薬品局)が片頭痛の治療薬として認可しました。
片頭痛は、脳の血管が拡張することで、周囲にある三叉(さんさ)神経と呼ばれる神経を刺激し、刺激で発生した炎症物質がさらに血管を拡張してしまうことによって起こります。
ただ、アメリカのFDA(食品医薬品局)は片頭痛の治療薬として認可しているものの、なぜ、肩ボトックスが片頭痛に効果が期待できるか、明確な理由はいまだ不明です。
しかし、肩ボトックスによって三叉神経を緩ませることで、片頭痛を改善させる効果が期待できるのではないかと考えられています。
片頭痛以外にも、肩ボトックスは筋肉が緊張して持続的に収縮することで引き起こされる緊張性頭痛に対する改善効果も期待できるとされています。
肩ボトックスは、肩こりや頭痛、巻き肩などの改善効果や、小顔効果が期待できるとご紹介しました。
しかし、実際に肩ボトックスの施術を受けた人の中には「肩ボトックスに失敗した!」と答える人もいます。一体なぜでしょうか。
ここでは、肩ボトックスで失敗した!と答える人々の意見を基に、「6つの肩ボトックスの失敗事例」をご紹介します。
本記事でもご紹介した通り、肩ボトックスで期待できる効果は施術から2日~3日経過するとあらわれます。しかし、人によっては2週間位経ってから効果を感じた!という人も。
期待できる効果があらわれるタイミングに個人差が大きい点も肩ボトックスで失敗したと感じる原因でしょう。
肩ボトックスで使用するボトックスは、安全性が高い薬剤だとされています。
ただ、少なからずボトックスアレルギーを起こす人もいるので、悩み改善どころか、アレルギー反応でひどい目にあった!という人もいます。
ボトックスアレルギーの症状は「赤み」や「腫れ」で、通常1週間程度で改善されることが多いです。
せっかく悩みが改善できると思っていたのに、アレルギー反応が出てしまったら「失敗した」と考えてしまいますよね。
肩ボトックスは比較的ダウンタイムが少ない施術ですが、まれに強い揉み返しのような症状が出る人もいます。
このとき、なんだか腕が上げづらいと感じることが多く「これは肩ボトックスに失敗したのではないか」と不安になることも。
腕が上げづらいという症状は、数日~10日程で改善していくので、まずは様子を見てみましょう。
何日経過しても症状がひどいときや、改善していない場合は1度、施術を受けたクリニックへ相談してください。
施術後、一時的に筋肉が緩んだり、たるんだりする(弛緩)ことで、肩にだるさを感じる人もいます。
この場合、数日で改善していきますので、肩ボトックスに失敗してしまったわけではありません。
肩ボトックスの持続期間は、約3か月~半年です。
この時期を過ぎると、徐々に筋肉は元に戻っていくので「施術数ヶ月後に肩こりや頭痛が再発した」となります。
しかし、これは肩ボトックスの失敗ではなく、ただ期待できる効果が切れただけですので、再度施術を受ける必要があります。
肩ボトックスの適切な施術間隔は、症状が軽症の人は半年に1回、中等度の人は3か月~4か月に1回、重度の人で2か月に1回程度です。
しかし、この施術間隔を守らず肩ボトックスを打ちすぎると、副作用として肩ボトックス注入時に内出血が起こるようになります。
副作用を防ぐためには、自分の症状に合った間隔で施術を受けることが大切です。
せっかく肩ボトックスの施術を受けるなら、できる限り期待できる効果を高めたいですよね。
ここでは、肩ボトックスで期待できる効果を高める方法を3つご紹介します。
施術後、患部を圧迫・マッサージすると施術部位以外にボトックスの薬剤が流れてしまう恐れがあります。
加えて、施術部位をマッサージすることで内出血が起こることもあります。そのため、施術後1週間はマッサージはしないようにしてください。
肩ボトックスの施術だけではありませんが、期待できる効果を高めるためには症例経験数が豊富なクリニックを選ぶことが大切です。
使用しているボトックス製剤の安全性はもちろん、さまざまな症例を経験していることでアフターケアも充実しています。
美容クリニックを選ぶ際は、症例経験数の豊富さに加えて、インターネット上の口コミを参考にすることもおすすめです。
肩ボトックスは打ちすぎると内出血が起こる可能性が高くなりますし、打たずに長期間いると筋肉が元の状態に戻ってしまいます。
これらのリスクを回避して、期待できる効果を高めるためには、自分の症状によって適切な期間を守って、定期的に施術を受けましょう。
ここでは、本記事の内容から「これはどうなのかな?」と皆さんが気になる可能性が高い「肩ボトックスで期待できる効果に関する質問」へ回答していきます。
肩ボトックスは、自由診療となるので保険適用外です。
医療費が全負担になるので、肩ボトックスの施術で失敗、後悔しないためにも安心と信頼のあるクリニックを選びましょう。
はい。肩ボトックスは1回の施術でも改善効果が期待できます。
ただ、一時的に症状が改善しても持続期間が過ぎれば元に戻ってしまうので、定期的に施術を受けることをおすすめします。
肩ボトックスで使用されるボトックスには、種類があります。
1つ目は「アラガン社のボトックスビスタシリーズ」、2つ目は「韓国製のボトックス(ボツラックス)」です。
2つ目の韓国製のボトックス(ボツラックス)は、アラガン社のボトックスビスタのジェネリック医薬品という位置づけになるので、比較的値段が安めになります。
この他にも、ボトックス製剤はありますが、比較的値段が安めでもボツラックスのようなボトックスならば、効果は期待できます。
ただ、ボトックスとして販売されているものの中には、値段は安くても質が悪いという場合もありますので、注意が必要です。
本記事では、肩ボトックスで期待できる効果や失敗だといわれる6つの事例について解説しました。
定期的に施術を受ける必要はありますが、1回でも肩こりや頭痛などの改善効果が期待できる肩ボトックスは、おすすめの美容施術です。
本記事を読んで「肩ボトックスを受けてみたい」「もっと肩ボトックスについて知りたい」という人は、一度美容クリニックで相談・カウンセリングを受けてみましょう。