「顎にニキビができた」「頬にニキビができた」と、日々さまざまな場所にニキビができてお悩みの人はいませんか?
本記事では、ニキビができやすい9カ所の場所別にどんな原因や予防方法があるのかをわかりやすくご紹介していきます。
ニキビができる大きな要因は主に3つです。
皮脂は、肌の表面を覆うことで、外的なダメージから肌を守る大切な役割を持っています。
思春期の頃から皮脂の分泌量は増加し、20歳前後でピークを迎えるので、この時期の肌は皮脂の過剰分泌が起きやすい状況です。
皮脂の過剰分泌は肌の乾燥や、ニキビ跡など、肌の水分量が低下したときに起こります。
その状態で適切なケアを行わずにいると、毛穴に古くなった皮脂がつまった状態が続くことで、ニキビができやすい肌になってしまうのです。
毛穴は皮膚表面に開いており、汗や皮脂などを排出する役割を持っています。
毛穴のつまりは、上記でご紹介した皮脂の過剰分泌や、生活習慣の乱れ、脂質や糖分が多い食品を摂取しすぎることが原因で起こります。
しかし、上記でご紹介した皮脂の過剰分泌や生活習慣の乱れなどによって毛穴が塞がってしまうと、汗や皮脂が毛穴に溜まってしまい、毛穴つまりが起こるのです。
アクネ菌は、本来肌の常在菌で、ニキビがない肌にも存在しています。
しかし、皮脂の過剰分泌や毛穴のつまりなどによって毛穴の出口を角質や皮脂が塞ぐことで、毛穴内に溜まった皮脂を栄養とするアクネ菌が繁殖します。
すると、毛穴内で繁殖したアクネ菌が雑菌に対抗しようと炎症を起こし、ニキビが発生してしまうのです。
ニキビができる要因には、ホルモンバランスの乱れも挙げられます。
例えば、女性ホルモンのプロゲステロンは、生理前になると増加し、皮脂分泌を活発にさせる働きがあります。
その他に、男性ホルモンも皮脂分泌を増加させる働きがあるので、男女ともに、ホルモンバランスが乱れるとニキビができやすい肌になってしまうのです。
「今日は顎にニキビができた」「今度は頬にニキビができた」と、1つのニキビが治ると次は別の場所でニキビができるという経験をした人は多いのではないでしょうか。
毎日ニキビケアをしているのに、またニキビができる……とお悩みの人へおすすめの、ニキビができやすい9カ所の場所別の原因と予防方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
額(おでこ)は皮脂の分泌量が多く、特に思春期ニキビができやすい場所ですが、大人になってもニキビができることは多いです。
額(おでこ)ニキビの原因は、ホルモンバランスの乱れによって皮脂が過剰に分泌されて毛穴がつまることや、前髪の刺激、シャンプーのすすぎ残しが挙げられます。
額ニキビの予防方法は「正しい洗顔方法で余分な皮脂を除去すること」です。
洗顔料のすすぎ残しはもちろん、洗顔後は肌の水分量を保持するために保湿もしっかり行うことを意識してみましょう。
また、ホルモンバランスを整えるためには、質のよい睡眠や、ストレス発散、バランスのよい食生活を心がけてくださいね。
眉間・眉毛は皮脂が過剰に分泌されることによってニキビができやすく、鏡を見たときについつい触れてしまってニキビが悪化する可能性もある場所です。
眉間・眉毛ニキビの原因は皮脂の過剰分泌や、前髪の刺激、気になって触れたり、潰してしまったりすることが挙げられます。
眉間・眉毛ニキビの予防方法は「正しい洗顔方法」や「触らないこと」「潰さないこと」です。
正しい洗顔方法はもちろん、気になるからと触ったり、潰したりするとニキビが炎症を起こして悪化する、ニキビ跡が残る可能性があります。
また、洗顔料のすすぎ残しがないようにしっかりチェックする、規則正しい生活を送ることも心がけましょう。
鼻や小鼻は、皮脂の分泌量が多いだけではなく、鼻の毛穴に皮脂が溜まりやすいので、最もニキビができやすい場所です。
鼻ニキビの原因は、紫外線によるダメージや、疲労・ストレスによってホルモンバランスが乱れ、皮脂が過剰分泌されることや、むやみに触れることが挙げられます。
加えて、花粉症の人は、鼻をかむ際に必要以上の皮脂を拭き取ってしまい、肌が乾燥し鼻ニキビができやすくなります。
鼻ニキビの予防方法は「紫外線対策を行うこと」や「ホルモンバランスを整えること」「触りすぎないこと」です。
紫外線によって肌がダメージを受け、コラーゲンやエラスチンなどの保湿成分の生成が滞ると、皮脂が過剰に分泌されるので注意しましょう。
また、疲労やストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こす原因になります。質のよい睡眠や、ストレスの解消、バランスのよい食事を心がけてくださいね。
頬は、これまでにご紹介してきた場所と比べると皮脂の分泌量は少ないものの、さまざまな原因によってニキビができることがあります。
頬ニキビの原因はホルモンバランスの乱れや乾燥、枕や布団が汚れていたり、メイク道具が肌に合わなかったりすることが挙げられるでしょう。
頬ニキビの予防方法は「ホルモンバランスを整えること」や「肌に触れるものは清潔に保つこと」「メイク道具を見直す・清潔に保つこと」です。
毎日忙しくて枕や布団などの寝具を洗う機会が少ない人や、メイク道具のパフなどを洗わずに使用している人は、肌に触れるものを清潔に保つよう意識しましょう。
また、近年ですと長期間マスクを装着している人も多いですが、マスクも何度も使い回さずに新しいものを使用したり、洗濯したりするようにしてくださいね。
口周りや、唇にできるニキビは一度できると炎症が悪化し、治りにくく、せっかく治しても再発しやすい厄介なニキビができます。
口周りや唇ニキビの原因は、大人ニキビと呼ばれ、胃腸が弱っている、ストレスによってホルモンバランスが乱れている、または乾燥などが挙げられます。
一方、男性の場合は髭剃りによって傷がつき、ニキビができることもありますので、肌に負担をかけないようにしたり、清潔な刃を使ったりすることが大切です。
口周りや唇ニキビの予防方法は「女性はホルモンバランスを整えること」や「男性は髭剃りを丁寧に」「暴飲暴食は避けること」です。
女性は、冷え性の人が多く、生理・妊娠などホルモンバランスが乱れやすいので、服装や食べ物、ストレスを溜めすぎないように気をつけましょう。
また、男性は髭剃りを丁寧に行い、胃腸に負担をかけないように暴飲暴食をしないようにすることも大切です。
顎は、大人ニキビができる典型的な場所で、口周り・唇と同様、何度も再発して治りにくい厄介なニキビです。また顎は男性ホルモンの影響を受けやすい場所でもあります。
顎ニキビの原因は、女性の場合は生理・妊娠で女性ホルモンが、男性の場合髭剃りや男性ホルモンバランスが乱れることが挙げられます。
その他にも、紫外線による肌へのダメージや乾燥、長期間不衛生なマスクを着用している場合も、顎ニキビがでやすくなるので、注意が必要です。
顎にニキビの予防方法は「ホルモンバランスを整えること」「正しい洗顔と保湿」です。
男性の場合、髭剃り後はそのまま……という人も多いですが、肌が乾燥してニキビができることもあるので、スキンケアをしっかり行いましょう。
また、ニキビケアに正しい洗顔と保湿は重要です。洗顔時は肌に摩擦を与えないように注意し、保湿を行って肌と体を労わってあげてくださいね。
フェイスラインにできるニキビは大人ニキビと呼ばれるもので、肌のターンオーバーが遅い場所であるために、ニキビ跡が残りやすい場所でもあります。
フェイスラインニキビの原因は、ホルモンバランスの乱れや乾燥、寝具や衣服、マスクなどの刺激が挙げられます。
フェイスラインニキビは、再発しやすく、ちょっとした刺激で悪化しやすいニキビなので、初期ニキビの段階での対策が重要です。
フェイスラインニキビの予防方法は「ホルモンバランスを整えること」や「正しい洗顔と保湿」「寝具やマスクを清潔にすること」です。
特に、仕事や家事で忙しい人は頻繁に寝具を取り替えないという人もいますが、寝具は寝汗や皮脂などで汚れやすいので、できるだけ清潔に保ちましょう。
その他にも、ニキビ跡が残りやすい場所でもあるので、過度にニキビを触ったり、潰したりするようなことは控えてくださいね。
背中や肩甲骨周辺は皮脂腺がとても多く、皮脂の分泌も活発なので汗をかいてもケアを行わないと、特にニキビができやすい場所です。
背中ニキビができる原因は、黄色ブドウ球菌やマラセチア菌と呼ばれる細菌が毛穴に入り込むことや、皮脂の過剰分泌、蒸れや、ホルモンバランスの乱れが挙げられます。
加えて、背中は見えにくく自分ではニキビができても気づくのが遅くなってしまうことで、重症化しやすいので注意が必要です。
背中ニキビの予防方法は「背中を清潔に保つこと」や「ホルモンバランスを整えること」「保湿を行うこと」です。
入浴時、きちんと背中を洗っているつもりでも、皮脂や汚れが残っていることもあるので、ボディタオルなどを使用して隅々まで丁寧に洗いましょう。
また、綺麗に背中を洗った後は、保湿を行って肌の乾燥を防ぐことも忘れないでくださいね。
お尻やデリケートゾーンは気づきにくいですが、実はとても多くの毛穴があります。
お尻やデリケートゾーンニキビの原因は、下着での蒸れやこすれ、座った際の圧迫によって毛穴がつまりやすくなることが挙げられます。
また、お尻やデリケートゾーンにはニキビに似たような毛嚢炎と呼ばれる腫れ物ができることもありますので、見分けがつかない場合は一度病院を受診してみてください。
お尻やデリケートゾーンニキビの予防方法は「通気性のよい下着を着用すること」「ゴシゴシと洗わない」「ムダ毛を処理すること」です。
通気性のよい下着とはコットンの他にも、吸湿性や放湿性が高いシルクなどがあります。
また、ムダ毛処理をする際はカミソリで肌を傷つけないよう注意し、処理後はしっかりと保湿しましょう。
ニキビはセルフでも治すことができますが、ある程度の期間と毎日の努力が必要です。
そのため「なるべく早くニキビを治したい」という人は、美容皮膚科を受診することをおすすめします。
ダーマペンとは、先端に複数本の針がついたペン型の機器です。一時的に肌へたくさんの穴を開けることで治癒能力を高め、肌質改善効果が期待できます。
また、ダーマペンは、相乗効果が期待できるヴェルベットスキンなどのマッサージピールと組み合わせることができる点も魅力です。
ニキビ圧出とは、面ぼう圧出器という器具を使用して、ニキビの頂点に小さな針穴を開けた後、膿や皮脂を取り出してニキビの炎症を抑える治療方法です。
そして、ニキビ注射とは、ニキビが炎症を起こしている部分に直接ニキビの治療薬を注射器で注入し、ニキビの炎症を抑えたり、悪化を防いだりする効果が期待できます。
LED治療とは、高輝度のLEDを照射することで、皮膚の深い部分まで光エネルギーを届け、ニキビはもちろんさまざまな肌トラブルを改善する治療方法です。
ニキビ治療の場合、アクネ菌の殺菌作用や炎症の抑制作用などがあるブルーのLEDや、ニキビ跡の改善、コラーゲンの増殖を促進するレッドのLEDを使用して治療を行います。
LED治療は痛みやダウンタイムもほぼないので、手軽にニキビを改善することができます。
最後に、本記事のまとめとしてニキビのできる場所に関するよくあるQ&Aをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
インターネット上では「思われニキビ」など、ニキビができる場所で恋愛占いをしているサイトがあります。
しかしこれはジンクスであり、医学的または科学的な根拠はありません。信じるも信じないもあなた次第です。
いつも同じ場所にニキビができる原因の一つとして、汗をかいたり、ニキビ跡が残っている場所を過度に触ったりすることでその場所が再度炎症を起こすからだと考えられています。
また、本記事でご紹介した通り、ホルモンバランスの乱れや皮脂分泌量が多い場所は、適切なケアを行わないと再発しやすいので注意が必要です。
ニキビで恋愛占いができるという話と同様、明確な根拠があるわけではありません。
しかし、暴飲暴食で胃腸が弱ると口周りや唇にニキビができると考えられていることなどを踏まえると、体の不調を判断する基準の一つにはなるかもしれません。
今回は、9カ所にできるニキビの場所別の原因や、予防方法をご紹介しました。
本記事を参考に、ニキビを綺麗になるべく早く治したいという人は、美容皮膚科での治療も検討してみてくださいね。