まず登山の服装のベースとなるのが、「レイヤリング(重ね着)」。登山では、気温や季節に合わせて着る服を変えることはなく、『重ね着をして体温の調節をする』という方法になります。また、山は高さ100mで0.5度〜0.6度も気温が下がるため、冬はもちろん夏でもレイヤリングが必須です。
さらに登山のレイヤリングでは、「3枚」のウェアを重ねるのが基本です。ベースレイヤーに肌着、ミドルレイヤーに中間着、そしてアウターレイヤーで雨風や寒さを防ぎます。また登山の足元は、いくら履き慣れているスニーカーでも滑りやすく危険なので、登山靴を用意しましょう。
初めて登山をする人は、「最初のうちは晴れの日の低山にしか行かないから、レインウェアは適当なもので済ませよう」と考えるかもしれません。また、レインウェアは自分を着飾るメインアイテムでもないため、登山グッズの中では優先順位が低くなりがちです。しかし、天気が良く低山な登山であっても、必ずレインウェアを用意しておきましょう。山の天気は変わりやすく、晴れていたのに突然雨が降る場合もあります。
レインウェアは登山において、重要とも言えるアイテムです。雨を防ぐのはもちろんですが、風避けや防寒の役割も果たす、応用が利く万能アイテムなのです。素材や質によっては耐久性に乏しかったり、雨を防げなかったりと十分な効果を得られない場合もあります。安全に登山を楽しむためにも、品質の良いレインウェアを選びましょう。
登山のレインウェア選びの際に注目すべき機能は、「耐水性」「透湿性」「耐久性」です。
まず「耐水性」とは、水が内部に浸入するのを防ぐ機能を指し、数値が高ければ高いほどレインウェアとしての性能が優れています。登山の場合、耐水圧が20,000㎜以上のものを選ぶと良いでしょう。
さらに「透湿性」は、体から出る汗などの水蒸気を外に逃がす機能です。数値が高いほど、汗によるベタつきや蒸れを感じにくくなります。登山で必要なのは、10,000g/㎡/24hrs以上のレインウェアです。
そして「耐久性」はレインウェアの強度で、ハードな登山に挑戦する場合は強度の高いものを選びましょう。また、寒い季節に防寒ジャケット代わりに着用するのであれば、生地が厚く耐久性に優れたレインウェアがおすすめです。
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登山のレインウェアは、「上下分かれているもの」を選ぶのが鉄則です。レインウェアの中には、被るだけのポンチョタイプや丈の長いワンピースタイプなどありますが、登山では必ず上下分かれたセパレートタイプにしましょう。ジャケットとズボンで分かれていれば、雨が中に入る心配がなく、動きが制限されないため安全に登山を楽しめます。
また、上下で分かれたレインウェアなら、小雨では上だけを着用して本降りになればズボンを履く、というようにシーンに合わせて着用できるのも嬉しいポイントです。体を動かすアウトドアシーンに適しているのはもちろん、着こなしにも融通が利いて非常に便利なので、必ずセパレートタイプのレインウェアをご用意ください!
登山のレインウェアは、「色選び」も重要となります。悪天候で見晴らしの悪いときに暗い色のレインウェアを着用していると、仲間同士での居場所確認が難しくなり非常に危険です。
また万が一遭難した際にも、暗い色のレインウェアでは発見されにくいです。したがって、登山のレインウェアは、赤や黄色、オレンジのように山中でも目立つカラーをチョイスしましょう。
ここでは、登山におすすめのレディースのレインウェアをご紹介します。
防水透湿性に優れたレインウェアは、大雨のときにも体を守ってくれます。厚みがほとんどなく、ゆったりとしたデザインで腕を動かしていてもつっぱることは少ないです。
また、厚みのある中間着の上にも着用しやすいデザインとなっています。
軽量なレインウェアでありながらも、高い防水性・通気性を兼ね備えていて、雨をしっかりと弾くレインウェアです。コンパクト収納が可能で、荷物の多い登山リュックにもかさばらないです。
また、普段使いにもなるシンプルなデザインなので、登山のない日にも大活躍します。
首や腕周りにゆとりのあるレインウェアなので、汗をかいてもベタつきにくく登山中も快適に動かせます。急な雨にもサッと羽織れるため、服が濡れる心配はほとんどありません。シンプルなデザインは、どんな登山コーデにもぴったり。
登山初心者の人もレインウェアのコーデに悩まず、サッと着用できる上下セットのセパレートタイプのレインウェア。セットで着用はもちろん、それぞれ別に着用することもできるため、さまざまなアイテムと合わせて着られます。
高い撥水性、耐水圧約30,000mm以上の防水性を備えた機能性で、確実に雨を弾きます。さらに、ウェア内の湿気を放出する透湿性にも優れているため、雨特有のジメジメさを感じさせません。
リュックを背負ったまま着用できるレインウェアです。突然の雨、荷物をおろしてレインウェアを着用するのは手間に感じる、リュックが濡れてしまうなど、何かと悩みが多いです。
背中のファスナーを開くだけで、リュックもレインウェアの中に入れることができるため、雨から大切な荷物を守ります。
レインウェアをどのように着こなせばいいのか、悩む人も多くいるでしょう。ここでは、レインウェアのおすすめコーデをご紹介します。
登山では天気によって視界が悪くなる場合があるため、赤や青、黄色などの目立つカラーのレインウェアがおすすめです。しかし、明るい色を着ることに抵抗がある人もいるでしょう。そんなときは、差し色に明るいカラーを使ったレインウェアにしましょう。
程よく目立つ色があることで派手さがなくなり、着用しやすいのでシンプルなデザインを好む人にぴったりです。
登山でも女性らしさを楽しみたい人におすすめなのが、ピンク系のレインウェアです。赤や青など、カラフルなレインウェアも女性らしく着こなせますが、エレガントさや華やかさをプラスしたいときは、ピンク系が良いでしょう。
濃いめのピンクにすることで、雨で視界が悪くなっても他の人の目に留まりやすく居場所を伝えやすいです。
鮮やかなターコイズブルーのレインウェアなら、大人っぽさを演出します。また、ブラック系のズボンにすれば色味が引き締まり、脚長効果を期待できますよ。ブラウン系のズボンだと明るい雰囲気のコーデに仕上がり、パンツのカラーを変えるだけでさまざまなテイストになれます。
登山のときに活躍するレインウェアを扱う、おすすめブランドをご紹介します。ぜひ、レインウェアを探すときの参考にしてみてください。
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montbel(モンベル)は、「機能美」と「軽量と迅速」をコンセプトに、雨の日も快適に過ごせるレインウェアなどの商品を生み出しています。近年のアウトドア用品の代表的なメーカーです。
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THE NORTH FACE(ザ・ノースフェイス)は、あらゆるアウトドアに適したアイテムを取り揃えるメーカーです。アウトドアブランドでありながら、普段使いできるおしゃれなデザインのものが多いため、ファッションアイテムとしても非常に高い人気を誇っています。
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登山用品に強いのが、アメリカのアウトドアメーカー「patagonia(パタゴニア)」。環境に配慮した商品作りを徹底しており、『最高の製品を作り、ビジネスを手段として環境問題の解決に向けて実行していく』ことを理念として、数々のアウトドア用品を生み出しています。
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日本の総合スポーツ用品メーカーである「MIZUNO(ミズノ)」は、登山に適した高機能なレインウェアも取り揃えています。値段も比較的リーズナブルなので、初心者でも手を出しやすいところがポイントです。
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ワークマンは、主に現場作業や工場作業向けの作業服や関連用品を手がけている、日本最大の専門店です。リーズナブルな価格で質の良いレインウェアをはじめとする登山にぴったりな商品が手に入ります。また、デザインやカラーバリエーションが豊富で、多くの登山ガールが注目しています。